2022/09/16 - 2022/09/16
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nomo1215さん
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茨城県西部に位置する筑西市
平成の大合併 2005年(平成17年)により、1000年以上の歴史を持つ「下館」の地名は消滅してしまいましたが、かつては真岡木綿や結城紬などを扱う商業の町として発展、「関東の大阪」と呼ばれるまでになった「下館」
国道50号沿いには華やかだった歴史を思い返す建物・看板建築など洋風建築が多く残り、建物ファンにはたまらない街でもあります。
その中で、江戸時代末期に建てられた商家、明治・大正と時代を重ねながら増築を行い、国の有形文化財にも指定されている、和と洋のレトロモダンな装いの 料亭『食の蔵 荒為』
コロナ禍後、予約が取り難く・・なかなか訪問できずにおりましたが・
暑い夏の終わり、ランチの時間にお邪魔致しました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- グルメ
- 5.0
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-
旧下館市、国道50号沿いに建つ、「荒川家住宅」。
アールデコ調の主屋と土蔵の店蔵・・
下館商人の建てた家!と言えば、和洋折衷の こちらの住宅が思い浮かびます。
本日お邪魔する『食の蔵 荒為』は、こちらの「荒川家住宅」の向かい側にあります。 -
先程の、「荒川家住宅」の向かいに建つ こちらも「荒川家住宅」・『食の蔵 荒為』
黒漆喰で塗られた重厚な商家です。 -
『食の蔵 荒為』
「荒為」の屋号で明治・大正・昭和の時代を通して商都下館を代表する卸問屋でした。
母屋は、住まいと商談の場!としての座敷や洋間が増改築され、各部屋には時代を髣髴とさせてくれるデザインが取り入れられています。 -
石畳の入口から奥へと進むと、交通量の多い表の空気から一変。
そこに流れる空気だけが、違う様に感じられます。 -
店舗入り口に進む敷石には 貨物用のトロッコで使っていたレールが残っていて、その昔、ここで多くの荷物が行き来していた事が伺えます。
-
こちらの「荒川家住宅 荒為」は、江戸時代 醤油醸造を営んでいた、向かい側に建つ荒川本家から分家、明治以降は「荒為」の屋号で、肥料荒物問屋を営んでいたそうです。
築130年を超える趣ある建物は、国の有形文化財に登録され、柱や梁は歴史の重さを感じる事が出来ました。 -
『食の蔵 荒為』入り口
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インターホンを押して、中に入ると・丁寧なあいさつでお店の方に迎えてもらいました。
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『食の蔵 荒為』入り口部分
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入り口を入って、直ぐに目に飛び込んできた「公衆電話」BOX??
板ガラスの模様が、目隠しになっています。 -
案内された1階客間。
こちらは、一般の顧客用に使われていました。
江戸後期の天井がそのまま残されていて、東京博覧会で購入したという金庫・ソーダガラスの窓に趣があります。 -
江戸時代に平屋として建てられた母屋は、明治25年、2階部分の増築がされています。
2階増築部分は、上客用として使われていたようです。 -
食事の用意が出来るまで・・建物内部の見学をさせていただきましょう。
お店の方に案内していただき、丁寧な説明を伺いました。
先ず、先程の和室から 奥に進み階段を上がります。 -
洋風のモダンさが感じられる階段は、ステンドグラスの採光窓とアンティークの照明が印象的でした。
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階段を上がると、廊下の床に高低差があります。
時代ごとに増築がされ、天井の高さや・廊下の継ぎ足し部分の違いなのでしょう。 -
こちらは、大正後期に増築されたアールデコ調の上客用の洋間。
先日、下館訪問の際に感動した、陶芸家「板谷波山」。
その生涯を描いた、映画「HAZAN」の撮影時には、この椅子やテーブルがそのまま使用されたそうです。 -
2階・洋間(南側)
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南側のベランダ
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洋間のベランダからは、広くはないけれど緑の木々に囲まれたお庭と蔵が見えます。
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洋間南側ベランダ
大正期のガラス扉と枠の模様が、レトロ感満載! -
2階・洋間(北側)
こちらのお部屋は、映画「HAZAN」の撮影風景や出演俳優・そして、波山本人の画像等が展示されています。 -
2階・洋間(北側)
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2階・洋間(北側)
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つづいて、母屋部分の2階和室へ・・
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江戸時代の建物と大正時代の建物は、天井の高さに差がある為、こんな階段が付いています
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明治期に増築された母屋2階和室(客間)
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照明器具も当時のまま残されています
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2階客間
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2階客間は上客用として造られた為、書院造りの格式のある造りになっています。
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欄間障子が美しい!
欄間障子は、天井と鴨居の間に建て付ける小障子。
縁側に面した壁に多く、こちらは 装飾用として使われていたと想像できました。 -
明治25年に、2階部分を増築した証の棟札
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窓枠、手すりも昔のままで・・窓の外には、風情のある景色が広がっています
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2階客室
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源氏襖(げんじぶすま)?「中抜き襖」??
デザインに変化を持たせる襖が使われています -
床の間の横には、灯り取りの窓
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1階、一般客間から箱階段を上がって直ぐの部屋
灯り取りの為に設れた腰板障子・・ -
2階から箱階段下の客間を見下ろします
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大正期に増築された建物部分のお手洗い
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1階、奥座敷。
大正期に増築された2階洋間部分の真下にあります。
賓客用の奥座敷・・いわばスイートルーム! -
1階 賓客用の奥座敷
書院造となっています
奥座敷は、賓客用として1階の和室と2階の洋間(アールデコ調)。
それぞれの客の立場や用向きによって使い分けていたそうです。 -
建物内部の見学を終えて・・
本日のランチ・・『蔵弁当 2200円也』ドリンク&デザート付き
※10月より、価格改定だそうです。
料理を盛りつけてあるのは、蔵から出したという明治や大正の頃のアンティークの器。貴重な器でも、料理に合うものを使い楽しんでいただきたい。
そんなおもてなしの心遣いが感じられました。 -
食事を終えて、お庭散策!
青い空に緑の木々が生い茂っています・・秋、葉の色が赤に変わる頃には また、今以上の趣があると思いました。 -
庭を挟んで南側に建つ土蔵(現存するのは1棟のみ)は、問屋時代の名残りを残す重厚な姿を見せています。
コロナ禍以前は、ここでコンサートも開催されていたとの事。 -
江戸時代後期に建てられた商家、日本の伝統建築の美しさをそのまま残すレトロモダンな空間
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部屋ごとに建築の年代が違うため、それぞれに違う室内の装飾も見ごたえがありました
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歴史ある建物・調度品を拝見しながらいただくお食事・・
大満足の時間を過ごしました。
和洋折衷の建物として、地域と時代を代表する「荒為」・・いつまでも残して欲しい建築物だと思います。 -
茨城県筑西市の道の駅 国道50号線バイパス沿い. 北関東最大級のグランドステーション. 複合型「ハイブリッド道の駅」に寄り道してみましょう
-
初訪問の「道の駅」
ふむ、ふむ・・・
敷地がとってもひろ~ございました -
最中好きな父ちゃんへのお土産!
下館所縁の偉大な陶芸家「板谷波山」郷里の80歳以上のお年寄りに自費で鳩杖を送った素晴らしいお話。
その鳩杖をモチーフに作られた「鳩杖最中」
可愛らしい鳩の形・・どこから食べましょうか??
とても、美味でした・・
江戸時代後期の建物の中でいただいたランチ!
明治・大正の室内の設えや、調度品に感激した時間を過ごしました。
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この旅行記へのコメント (10)
-
- salsaladyさん 2022/11/03 09:39:31
- 新たなる古民家紹介~栃木から茨城日参?
- ☆nomoさんって栃木出身でしたね!茨城まで行動範囲を広げてはる訳ですね~
☆笠間稲荷の口コミを書いてると、本日(11・3)が流鏑馬実演の日!時間的にも今頃~そこへnomo1215さん提供の笠間菊祭り編が載ってて(2021年)あれれ同じ日に行ったか❓と錯覚する位同じ様子が見られました。毎年この時期は快晴なんですね~最高!
☆又、新たに「食の蔵」を紹介されてるので悲鳴をこらえて指をくわえて。。。いつの日か!
p.s.蛇足ですが、成田空港からタクシーでも15分程度の畑の中の”nid do fee”は、結城のカフェよりお庭が広くて散歩も楽しいですよ~see you~
- nomo1215さん からの返信 2022/11/03 21:15:52
- RE: 新たなる古民家紹介?栃木から茨城日参?
- salsa様へ・・
こんばんは〜
今日は、笠間稲荷・・流鏑馬実演の日でしたか・・
お天気も良く、沢山の人で賑わった事と想像致します。
私の住まい!栃木でも東の端っこで、茨城はすぐそこなのです。
栃木県の西(足利方面)へ、行くよりも水戸の方が全然近い!
そして、この時期って案外お天気の良い日が続きますよね〜
マダムsalsaの記念日のお出かけもお天気に恵まれて何よりでした。
記念日の演出も楽しまれたかと思います。
下館の「食の蔵荒爲」さん・・江戸時代・明治時代そして大正と
部屋の設えの違いに歴史を感じ・・遠い昔を想像できる建物でした。
機会がありましたら、是非・・
『畑の中の nid do fee』ご紹介ありがとうございます。
予定を組んで、是非訪ねてみたいと思います。
成田空港と言えば、今頃るなちゃんは・・成田から旅立った頃でしょうか?
海外に行ける人がとっても羨ましいnomoでした・・
-
- るなさん 2022/10/07 22:22:13
- 素晴らしい「荒為」
- nomoちゃ~ん、おばんです☆
なんですか????この寒さは??いきなり冬がやってきてびっくりですわ。そちらはさぞ寒いでしょう。風邪ひかないようにね。
「荒為」って書いてあるの???ってよく見たら「爲」ですね。
異なる壁の文様と灯りがとても素敵に屋号を飾っていますね♪
そしてその誘いもすごく素敵だわ~暖簾が風になびいて、緑の隙間から光が射す石畳...最高の一瞬に出会えましたね!!やっぱり写真って色んな条件が重なって一枚の絵となるわけです、一瞬を逃したら二度と同じ風景には会えませんからね。
建物の中も素晴らしい!!!
南側のベランダのレリーフが美しいこと美しいこと。
こんな素敵な建物の見学とランチなんて羨ましい~連れてってぇ(*´з`)
るな
- nomo1215さん からの返信 2022/10/09 08:16:39
- Re: 素晴らしい「荒為」
- おはよ~
金曜日の夜は「ホッと」出来た事と想像致します・
寒かったね~・・こつら12月中旬の陽気!って、言ってました。
きのうあたりは、太陽が出ていくらか寒さは緩んだものの・・
朝晩の暖房は必須となりました。
連休は、ゆっくりできてますか?旅の計画着々と進んでいますか?
私事、母が来週無事退院と相成りました。
ただ、コロナで入院後一度も会えてないから、どう回復したのか?
全く不明!
とりあえず、旅の計画は立てられそうになってきました。
江戸・明治・大正と・・手を加えてはあるけれど、建物自体が残っていて
そこで、客人を迎えるお店として営業している!って、凄いな~って
思っておりました。道路反対の本家は内部見学不可だし・・
また、重文として残っていても、内部の見学はできなかったり、お金を取って内部見学のみ!って、多い中で、こちらのお店は、太っ腹だな!と、感じました。
お食事はランチの時間帯のお邪魔だったので、3種類からしか選べませんでした。
私が選んだ蔵弁当は、お値段相当で可もなく不可もなくが感想です。
時が変り、こちらに来られる機会が再びあった時には、是非・・
ご案内いたします・・
気温差に負けず、逃避行迄あと、3週間体調崩さないようにね(^^)/
nomo1215
-
- yae☆八重さん 2022/10/03 12:27:00
- ステキ~
- nomoさん、こんにちは♪
「食の蔵 荒為」
レトロでモダンで重厚で素敵
nomoさんがお食事に行かれる所は
お料理だけではなく建物も楽しませてくれますね♪
トロッコで使われていたレールが残っていたり
お部屋で使われている小物やインテリアもいいですね。
照明器具や、2階客室の鶴の衝立(?)のようなもの
お花も素敵。
建物を案内付で見学した後の豪華なランチ
これで2200円とは驚きです!
神戸の街中なら倍はかかりそうです。
一緒に行った気分で楽しませていただきました♪
yae☆八重
- nomo1215さん からの返信 2022/10/03 23:18:23
- Re: ステキ~
- 八重さんへ・・
1軒の建物に、和と洋が混ざったレトロモダンで、素敵な佇まいのお店でした。最近は、古民家をリノベしたカフェがあちこちにありますが・・
こちらは、当時のまま!
この天井板、江戸時代からのものなの?な~~んて、郷愁を通り越して
ただ、ただ、凄いな~・・と、感激致しました。
感激はしたけれど、やっぱり私が好きなのは・・洋のお部屋!
お決まりのマントルピースがあって、天井から下がるアンティークな照明器具
ワクワク致しました。
こちらは北関東の田舎・・お洒落な神戸とは比較になりません
・・私は、神戸のハイカラが好きです☆☆
前回訪問できなかった、旧居留地最古の洋館「旧神戸居留地十五番館」ここ行ってみたい!
母がおちつけば、神戸行の計画をたてる事に致します。
プルメリアの花って、寿命が短いのですね~
次から次へと←嘘
1つ、また1つと 新しい花が開花しますが、開いた花は2~3日でポトリと落ちてしまいます。
美しく可憐な花弁は、賞味期間が合った様でした・・。
コメントありがとうございましたm(__)m
nomo1215
- nomo1215さん からの返信 2022/10/03 23:18:23
- Re: ステキ~
- 八重さんへ・・
1軒の建物に、和と洋が混ざったレトロモダンで、素敵な佇まいのお店でした。最近は、古民家をリノベしたカフェがあちこちにありますが・・
こちらは、当時のまま!
この天井板、江戸時代からのものなの?な~~んて、郷愁を通り越して
ただ、ただ、凄いな~・・と、感激致しました。
感激はしたけれど、やっぱり私が好きなのは・・洋のお部屋!
お決まりのマントルピースがあって、天井から下がるアンティークな照明器具
ワクワク致しました。
こちらは北関東の田舎・・お洒落な神戸とは比較になりません
・・私は、神戸のハイカラが好きです☆☆
前回訪問できなかった、旧居留地最古の洋館「旧神戸居留地十五番館」ここ行ってみたい!
母がおちつけば、神戸行の計画をたてる事に致します。
プルメリアの花って、寿命が短いのですね~
次から次へと←嘘
1つ、また1つと 新しい花が開花しますが、開いた花は2~3日でポトリと落ちてしまいます。
美しく可憐な花弁は、賞味期間が合った様でした・・。
コメントありがとうございましたm(__)m
nomo1215
- nomo1215さん からの返信 2022/10/03 23:18:28
- Re: ステキ~
- 八重さんへ・・
1軒の建物に、和と洋が混ざったレトロモダンで、素敵な佇まいのお店でした。最近は、古民家をリノベしたカフェがあちこちにありますが・・
こちらは、当時のまま!
この天井板、江戸時代からのものなの?な~~んて、郷愁を通り越して
ただ、ただ、凄いな~・・と、感激致しました。
感激はしたけれど、やっぱり私が好きなのは・・洋のお部屋!
お決まりのマントルピースがあって、天井から下がるアンティークな照明器具
ワクワク致しました。
こちらは北関東の田舎・・お洒落な神戸とは比較になりません
・・私は、神戸のハイカラが好きです☆☆
前回訪問できなかった、旧居留地最古の洋館「旧神戸居留地十五番館」ここ行ってみたい!
母がおちつけば、神戸行の計画をたてる事に致します。
プルメリアの花って、寿命が短いのですね~
次から次へと←嘘
1つ、また1つと 新しい花が開花しますが、開いた花は2~3日でポトリと落ちてしまいます。
美しく可憐な花弁は、賞味期間が合った様でした・・。
コメントありがとうございましたm(__)m
nomo1215
-
- チーママ散歩さん 2022/10/02 06:49:14
- おはようございます
- おはようございます。
行かれたのですね。気になっていたので、
nomoちゃまの旅行記で連れて行って頂きました。
素敵なランチタイムでしたね。
映画に出てきた洋間。
まだ波山が教師時代の不自由ない頃の
シーンでしょうか?
そんな繋がりがあったとは。
ソーダガラス?珍しい物なんでしょうね。
全てが貴重な品々ですね。
お食事だけでなく楽しまれたようで。
敷居が高そうでしたが、ランチなら
いいですね。
お友達の食事会で行ってみたいなあ。
雰囲気バッチリですものね。
- nomo1215さん からの返信 2022/10/02 10:22:06
- Re: おはようございます
- チーママちゃん、おはようございます・・
ここ、行ってみたい!と、思っておりましたが・・
予約は2名からだったり、時間が合わなかったり・・なかなか実現できなかったのですが・・念願叶い訪問致しました。
「下館」=「波山」ですね~、映画撮影時の地元の歓迎ぶりも 想像できました。
商都下館・・・いやいや、商都茨城県!
時を超えて守り続ける、古の建物。。素晴らしいと感動しております。
機会がありましたら 是非、お友達とのお食事会で行ってみてください。
江戸時代の建物の中で食事が出来る!って、なかなかないと思います。
ソーダガラス・・って、100均なんかで売られてる安価なガラスです。
現在の住宅の窓は、この安価なガラス窓って見ないから・・なんだか、安っぽい(良く言えばレトロ感?)
そのガラスから 入り込む日差しが優しく感じられた次第です。
いつもコメントありがとうございますm(__)m
nomo1215
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