アイスランドは今日も荒れ模様 ６～火山へ！

2022/08/06 - 2022/08/13

レイキャビクに戻ってきました。アークレイリで飛行機の座席に座り、予定通りにレイキャビクに戻れる目途がついた瞬間、「あ、火山ツアー、行けるかも」。一生に一度の経験になりました。

エリア その他の観光地(アイスランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 高速・路線バス 観光バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: アイスランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

雲は多いけれど、昨日よりはマシかな。パンを買いに出かけて、ついでに、港の風景を目に焼き付ける。

パン屋さん。7時からやっています。この写真を見ると、テラス席もありますね。年に何日、テラス日和があるのだろう。

美味しそうなパンが色々並んでいます。大きなパン(田舎パンとか)は買えないし、このドーナツみたいに、上にチョコがかかっているのは持ち運びづらい。アップルデニッシュ的なものにしました。

ここは、サンドイッチやサラダも色々売っていて、どれも美味しそうでした。

帰ろうとすると、隣の作業場で、ドアを全開にして、焼き立てのミニミニドーナツ的なものを乾燥させています。気になる。作業している人(ヘッドフォンをしていて、なかなか気が付いてもらえなかった)に、「これ1個ほしい」と主張して、手でつまんで、レジに戻ると、笑われて(まあ、そりゃそうか)、「あげるわよ～。袋も欲しい？もう1個、入れておくわね」恐縮です。

しかし、これ、近所の子供はつまみ食いしたくならないのかな？猫もイタズラしたくなるよねえ。

というわけで、朝ごはん。正確には、さっきのもらったドーナツを食べたら満足して、買ったパンは一旦しまい込む(ところで、袋が可愛くないですか？)。ちなみに、ドーナツは、一つはプレーン、一つはレーズン入りでした。

サクッと身支度をして、出かけます。階上に呼びかけるも反応が無いので、メッセージを送付、「バスに乗って帰ります。鍵は置いておきます」。

朝食を取りながら、レイキャビクでもらったgrapevine誌を読む。旅行中は、現地で入手したパンフレットやらなんやらを読んだり、目について気になったことを調べたりするのが結構忙しい。こういうふうにして得た情報で、急遽、行先を追加したりもするし。

「アイスランド人と英語で話していると、vとwがごっちゃになっていることに気が付くでしょう」・・・？これ、3日前に、ビールのvikingがホワイトキングに聞こえたヤツだ！アイスランド語にはwが無く、英語にはvがあるよね！と気にしていると、本来vで無くてもよいものまで、vにしてしまったりするらしい。

8分歩いて、バス停へ。バス停は、ガソリンスタンドとコンビニと一体化しているのですが(バス停の名前のOlisは、アイスランド石油のブランド名)、EVの充電ステーションもありました。こんな田舎で、まだ航続距離が短いEVって相当怖いと感じるのですが。しかし、アイスランドはEV先進国のようです。電力が豊富、都市化率が高い(レイキャビク近辺だけ整えれば、かなりカバーする)。そういう意味では、田舎でも、町の中をちょこ乗りするのはEVでいいのか。で、隣町以上に行くときは(当面)ガソリン車。石油は買わないと駄目だけど、電力は自前で対応出来るものなあ。

時間通りにバスが来て、私だけが乗り込みました。ちなみに、この路線、Siglufjordurを6:40, 9:35, 14:55出発、アークレイリ発もこれと対になるような形で、非常に使いやすいです。1日中、お昼休み以外は、ひたすら往復しているのかと。途中で、一人、地元っぽい男の人が乗ってきて、全行程、乗客は総計2名でした。

走り始めたら、ちょうど雨が降ってきました。バスを待っているときに降られなくて良かった(コンビニの中に入れるけどね)。あっという間にSiglufjordurを離れていきます。

隣町のOlafsfjordurはフィヨルドの切り込みが浅くて、外海に対してむき出し感があります。

1車線トンネルは、2回目だと、それほど怖い感じはしませんでした。帰りは優先権があるので、待避しなくていいからというのもあるかな。

雲の隙間から差し込む、微かな光が美しいです。

この路線、ずっとずっと絶景が続くのですが、こうやって写真で切り取っていると、その魅力の半分も伝わっていない感じがします。

あ、ハートマークの赤信号！

アークレイリには定刻着。よし、雨は降っていない。もう1回、空港まで歩きます。アークレイリ着が10:46、フライトが12:20(つまり12時前に到着要)。3kmの道のりなので1時間弱。丁度良いというか、寄り道出来ないというやつです。

あれ、今日、随分、人出が多いなあ。なんか特別な日だっけ？一昨日と違って、雨が降っていないから？

小腹が空いたな、後で、さっきのパンを食べよう、と考えながら歩いていたら、屋台が目につきました。やっぱり、こっちにしよう～。見づらいかもしれませんが、お店の窓の左側にメニューが貼ってあって、結構バリエーションが多いです。

一番シンプルなホットドックにしました。500ISK。これ、あの、宇宙一美味しいホットドックと、かなーり同じじゃない？そして、100ISK安いし。満足。このお店の方が選択肢が沢山あって、良いのでは。

こういうちょっと小さ目の、小腹を満たすもの、近所にも欲しいなあ。ベルギー、ボリューミーなのしかないの(よって、安くない)、本当に困ります。日本のコンビニおにぎりとか素晴らしいよね。よーし、頑張って歩こう。

あ、クルーズ船だ。どうりで、町に人が溢れているはずです。クルーズはどれくらい運航されているのかなあ。一昨日、Siglufjordurで見た船かな？昨日の午前にSiglufjordurを出発したとして、今、アークレイリにいるのはおかしくない。アークレイリにしろ、Siglufjordurにしろ、ショップやレストラン需要は、実は、クルーズによってももたらされているのかな？

段々、晴れてきました。こういう天気だと、歩いていても気持ちが良いです。なんか、アークレイリにいるときばかり、晴れているような気がするなあ。別に、晴れやすい地形とかじゃないと思うのですが。ただ、途中から風がかなり強くて、コンタクトが吹き飛ばないか、ちょっと不安でした。

11:40、空港着。

よーし、まだ20分あるし、頑張って歩いたから、ビール飲んじゃおうっと。せっかくタクシー代を節約しても、意味が無いんじゃないかという説もありますが、お金を使うなら、タクシーよりも、歩いてビールの方がいいものね。

結構、色々充実している売店です。

お会計して、席を探すと、あれ、空いているところが無い。皆、同じフライトに乗るのだろうから、キャパぴったりに作っているということか？(まさか)。店先にもカウンターがあるので(上の写真の右の部分)、「ここで食べてもいい？」「もちろん」

EINSTOK。アークレイリ発、全国区ビールです。好きなタイプ(白ビール好き)。

手作り感溢れるサーモンオープンサンド(ミニミニサイズなのがウレシイ。黒パンが合う)をパクついていると、お店のおじさんがやってきて、「これはな、こうやって胡椒をかけるとウマいんだ」「わあ、ありがとう！」

「ビールに合って、美味しかった。アリガト」と席を立とうとしたら、「ほい」と、これをくれました。ちょうど、パッと見なんだか分からないものがあるな～と思いながら眺めていたヤツだったので、ウレシイ。おじさん、珍しく東洋人のお客が訪れたことを面白がっていたものと思われます。

そして、これはクレープでした。

そんなこんなをしていると搭乗が始まって、やはり、10分もしないで全員着席です。

アイスランドのフライトは悪天候で乱れることも多いようなので、その後にフィックスした予定を入れることは考えていませんでした。ですが、ここまで来れば、レイキャビクに13時に戻れることは確実です。

滑走路を端まで行って、Uターンをして、飛び立ちます。降りる時と違って、飛び立つときは、フィヨルドの間はあっという間に抜けてしまいますね。

そして、今の自分の体力と気持ち。昨日、部屋にいる時間が長かったせいか、あまり疲れてはいない。うーん、これは・・・月曜日に一度は諦めた、火山ツアー、行っちゃえるかも？！

行きよりは、もう少し、下界が見えました。川に、太陽の光が反射しています。

明日も朝から長い時間のツアーを申し込んでいて、明後日は早朝便で帰国です。これに、さらにツアーを追加すると、全く余裕の無いスケジュールになります。でも、レイキャビクの町は、前半それなりに歩けたし、午後に行こうと思っていたNorraena Husidは、自分の中でマストかというと、そこまでではない。

3時間のフライトで来られるとはいえ、この後、2泊3日以上で(週末旅で1日ツアーはさすがにね・・・)、暖かい時期に来るのは難しい。少なくとも、今年の夏は無い(そりゃそうか)。そんなこんなしている間に、噴火は治まるかもしれません。

機内で、火山をフィーチャーしたチョコレートが配られました。30分強のフライトで、スゴイな。まあ、小さい機体だから配るのは一瞬だけど。さすがに、今回の噴火に合わせて作ったわけではないだろうから、昨年からのものなのかな。今日は、食べ物を色々もらう日です。Miraclesって、こういうとき(オヤツもらえる時ではなく噴火みたいな時ということです)に使う言葉だなあ。ちなみに、チョコレートはチリペッパー入りでした。

帰りは、レイキャビクの都心(都心って表現は若干違和感がありますが)をガッツリ抜けていきます。街を歩いているときも、飛行機がこのルートをバンバン通過していくのを見ました。ハットルグリムス教会もハルパもバッチリ確認出来ます。地元民なら、自分の家やらなんやらも細かくチェックできそう。これ、西村京太郎トリック的な何かに使えないだろうか。

夕方からのツアーがあるのは、月曜に調査済です。よし、レイキャビクに着いて、まずはホテルにチェックインして、もし、申込出来るツアーがあるなら、行っちゃおう。

着陸して、すぐに機内モードを解除して、バスの時間をチェック。あれ、ダッシュすれば、捕まえられるかも(またですか)。バス停は、空港建物から2－300m程離れています。走って到着して、ジャスト。・・・来ない。うーん、もう行っちゃったかな・・・(時間前発車って意外とあるので)。次のバスは30分後。普段の私なら、次を待つか、歩きます。でも、今はツアーのことが気になる。タクシーで行っちゃお。最終目的地への結果が変わらないなら、タクシーは使いたくないけれど、こういうシーンなら使うのです。

「Storm Hotelまで」「OK」走り始めると、前方にバスが！うっすら見えるオレンジの車体です。遅れていただけか・・・。ま、そちらの方があり得るよね。でも、この場合、待つ判断は無かったから、仕方ないや。バスの写真を撮っていたら、運転手さんが「本当はあのバスに乗りたかったの？」「うん・・・」

結局、3120ISKでした。トホホ。Storm Hotelで落としてもらって、スーツケースをピックアップして、今日からの宿Skuggi Hotelにチェックインします。そう、レイキャビクでは、前半後半共に、Kea hotelグループに泊まるのです。バリエーションを付けたいので、あまりこういうことはしないのですが、良さそうと思ったところが偶々同じ経営で、そして、他に特に見つからず、こうなりました。

お、前と同じように、雰囲気良さそう。壁に書いてある言葉、どう解釈すればいいのかな？Skuggiとは、Shadowという意味です。

こちらの方が、経年は感じるかな～。この宿の方が、中心に500m近いです。つまり、街をうろうろするなら、1回出かけるごとに1km効いてきます。今回、前半に街歩きをして、後半は殆どその時間は無かったので、少し勿体無い使い方になりました。

配置や備品、使い勝手等はかなり共通したものを感じます。

「暑い日があるので、出かけるときには、窓を開け、カーテンを閉め、暖房を切っていることを確認することをお薦めします」という注意喚起。うーん、この部屋は日当たりが良くて、そういう日もあるというのは分かるけれど、アイスランド入りしてから6日間、寒いとしか感じていない中、違和感しかありません・・・。扇風機も置いてあるしな～苦笑。

「窓を開けて」って、防犯的に大丈夫なのかな。治安の良い国だなあ。

そう、この部屋は、窓が大きいのが魅力です。前の宿と同様、前方の建物に色々阻まれてはいますが、その先に海が見えます。こちらは、レビューを読んで、事前に、ビュー有・静かな部屋(海向き・道路に面していない)をリクエストしておきました。ガッチリ海が見られるお部屋はカテゴリ(値段)が違うようです。

この図を見ると、例えば4階では、4部屋しか海ビューは無いのが分かります(上の方が北、つまり海側)。417と418はどうなのかな。・・・こうやって見ていると、408とか409って、どういう気持ちで間取りを決めたのかなあと不思議に感じる。

ネットをチェックすると、月曜と同じツアーは満席。色々探して、まだ空きがあるものに、エイヤで申し込みました。14時に、当日18時30分からのツアーを申し込めるとは。デジタル、バンザイ。

そうと決まれば、昼食(さっき空港で食べたのは何だったのかはさておき)兼夕食を取って、一休みすることにしましょう。Micro Barに行ったとき、お向かいの中東系ファーストフードが賑わっているのが気になっていました。普段、旅行中に、この手のもの(その国のものでは無い食べ物)は食べないことにしていますが、評判も良さそうだし、物価の高いアイスランドでは話が別です。羊感はあまり感じなかったけど、普通にオイシイ。でも、これが1,730円は高いね～。今日もホテルでグラスを借りたのですが、Egilsのそれはありませんでした。

ホテルの部屋が居心地良いと、部屋ゴハンが楽しい。物価の高い国こそ、ホテルに費用を惜しんではいけないと、改めて思います。このあと、しばらく一休み。

身支度をして出かけます。何となく、パスポートとお財布は置いていくことに。ヒートテック＋Tシャツ＋フリース＋ユニクロダウン＋ジャンパー＋ストール、帽子に手袋、と十分に着込みます。ボトムも、ジョガーパンツに重ねられるアウトドア用のものを念のため、持参。

ピックアップ開始が18時か18時30分からかはっきりせず、18時から待ち始めます(問い合わせれば良かった)。Skuggi Hotelに割り当てられているピックアップ場所は、ホテルから100m程行ったところ。たった100mとはいえ、室内で待っているとバスに気が付かないので、バス停前でおとなしく待ちます。

18時20分くらいに、17時50分頃、ピックアップは18時30分開始というメールが来ていたことに気が付きます。ガックリ。さらに、18時56分、「バスの故障で、3－40分ピックアップが遅れます」トホホ・・・。

一度ホテルに戻って待とうかなと思うも、コールセンターに電話すると、本当に3-40分待つことになるのかは怪しい。まあ、向こうも「絶対」と言えないから「早く来るかも」って言っているだけでしょうが。とかなんとかやっているうちに、19時15分頃、通りの向こうから男性がやってきて、「XX？(私の名前)」「うん」「バスはこちらです。お待たせしました」「ところで、今日って何人くらいですか」「120人」「？」「(もう一度)120人」「！」

Hlemmur Mathollの辺りでバスが待っていました。

その後いくつかのポイントでピックアップをし、もう1台のバスと合流し、最後に集団で待っていた人(ミニバスで集めていたのかな？)を受け入れると、座席が足りません。本当に、120人くらい、いるわ。人数確認どうなっているのかな～。何故か、一人の男性が、自分の家族は別で良いようなことを言って(良く聞き取れず)、降りて行きました。

「皆、お待たせ！ついに行くよ～！」大丈夫かな～。目的地に向かって走り出したときには、20時を回っていたように思います。途中までは、空港から来た時と同じ道。この辺でも一般的にはスゴイ風景ですが、もうなんかフツウな感じです・・・。

途中で左に折れて、一瞬海沿いの町をかすめて、21時前に駐車場に到着しました。この写真は、最初に見えてきた、おそらく一般車用の駐車場です。バスは、もう少し(火山から見て)奥に止まりました。

ナップザックを持って降りて、ビブズ(ツアーの人を見分けるため)、ヘッドライト、トレッキングポール(申し込んでおいた)を受け取り、歩き始めます。先頭集団にくっついていくも、歩くの、早い！

ひぃ～、キツイ！結構、汗をかいてしまいました。本当は良くないんだろうなあ(その後、何故か、汗が引いて冷えてしまうことは、なかった)。

ちょっと視界が開けてきたところで、後ろを振り向くと、120人がズラッと歩いていて壮観です。もう、先頭集団についていくことは諦めて、自分のペースで歩きます。この後、歩きにくい道となり、雨も降ってきたので(雨なのか、霧の中に入っているのか、良く分からないけれど)、写真はありません。

途中、私にとって丁度良いペースで歩いている人を発見し、恐縮ながら、勝手にペースメーカーになってもらいます。人の選んだルートを追う方が格段に楽です。トレッキングポール、借りて良かった。石がゴロゴロしている中、歩きやすくなります。

・・・ふと、前方が赤く染まっています。これ、何？？夕焼けじゃないよね？うわ、火山に近づいているんだ。「信じられない・・・」周りの人と、つぶやき合います。

22時40分、ついに到着しました。スゴイ・・・。暗闇の中で見る噴火は、言葉では上手く言い表せない美しさです。この頃には、雨は止んでいました。ツアーの人が、石が積みあがっていて休憩しやすいようなところで構えていたので、そこで一休み。非常食が美味しい。

「23時30分までここにいることにするから、もう少し近くまで行って大丈夫だよ」「うん」「ところで、さっき(バスの中で)地震の話してたけど、今週は地震無いよね」「今朝、ちょっとあったよね」「ああ、今朝までレイキャビクにいなかった・・・まあ、私にとって、震度5くらいは驚く程ではないけれど」「あなたにとってはそうでしょうね・・・」

山肌を少し移動して、近づきます。ほんのり暖かいです。気温が低くなっているからか、ホカホカって程ではありません。皆、じっと、火山を見つめています。自分の目で見た方がいいな、と思って、写真(動画)は、それほど沢山は撮りませんでした(正直、動画をずっと撮ったところで、全部同じようなのになっちゃうからというのもある)。

頑張って、歩いたかいがあったなあ。