2022/08/18 - 2022/08/18
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hijunoさん
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灘の五郷、最後に沢の鶴資料館へ来ました。沢の鶴は灘の五郷の西郷になります。今津毫、西宮郷、魚崎郷、御影郷と西郷を灘の五郷と言います。江戸時代から灘の五郷の呼び方があるそうです。このあたりは、お米やお水、そして海辺に近いことからお酒を運ぶことにも便利な地形です。
沢の鶴は創業300年にもわたる老舗です。その資料館の建物も江戸時代末期に建造された建物は中に入ると広々とした空間に
かつて使われていた酒造りの独特の仕事道具などが展示されていました。お土産物も買えるミュージアムショップもあります。
神戸ゆかりの美術館では白洲次郎・正子展を鑑賞しました。以前に白洲次郎・正子が暮らした武相荘にも行ったことがありますが、その時の記憶もよみがえり、とても懐かしい気持ちになりました。白洲次郎の遺書「葬式無要、戒名不要」は夫が大好きな言葉で、再度観て感動していました。吉田茂からもらったというステッキは初めてみました。今でも使えるようなきれいなステッキでした。スマートではっきりと物言う紳士のイメージです。
私が一番感動したのは、白洲正子の産着です。背守りも綺麗に刺繍され、とても繊細な刺繍が美しく、かわいらしく、大切に保存されていたことがよくわかります。そして正子が樺山資紀の孫として大切に愛されて育ってきたこともよくわかりました。
正子の愛した骨董品や着物など、とても美しく、自分の好きなものを大切に生きてきた人だとおもいました。
小磯良平記念館も以前から行きたかったところです。
武田薬品の六代目長兵衛は神戸出身の小磯良平の作品を深く理解し、支援したことでも知られています。
小磯良平は武田薬品の薬用植物画を13年描き続けてきましたが、その原画も展示されていました。
どれも、素朴で、美しく、正確な描写で、興味深く鑑賞しました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
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灘五郷のひとつ、西郷へ。
五郷めぐりの最後のひとつ、沢の鶴へ。
資料館があります。 -
説明板があります。
もともとは主に両替の仕事、藩のお米を取り扱う仕事をしていたそうです。
別家の米屋喜兵衛がお酒造りを始めたのがはじまり。
1717年の創業。 -
はねつるべがありました。
水を汲むものです。 -
イチオシ
入口。
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イチオシ
大きな杉玉がありました。
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入口には大きな樽。
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こちらの建物は1839年に改築されたようなので、それより以前にあったそうです。
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その後、震災で建物が全壊しました。
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古い柱などの木材を随所に使って、新たな建物を造りました。
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むかしは、こちらの澤だったのですね。
いまは、沢を使っています。 -
昔は通いで量り売りのお酒。
それぞれのお店の屋号が書かれているそうです。 -
資料館、お米からお酒ができるところまでを順番に説明しています。
昔のお酒の造り方。
お酒の材料、お米。 -
お米の説明。
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洗米の道具の再現。
細かな分類、様々な道具があったんですね。 -
お米を蒸す時の道具。
大甑。 -
1階には珍しい地下構造の「槽場(ふなば)跡」があります。
醪から液体の酒を絞り大きな垂壺で受ける作業ををしやすくなる構造で、地下に造られたのではないか、、、といわれています。 -
説明もあります。
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その遺蹟からは、桃山時代の備前焼の大甕も発見されています。
こちらがそうでしょうか、、。 -
荷車や
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江戸時代の消火ポンプもありました。
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三段仕込み(初・中・留)の工程で使われていた大小の桶や道具が並んでいる部屋がありました。
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大きな桶です。
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当時の人々の酒造りが偲ばれます。
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梯子も必要です。
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細かな道具類。
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面白い名前の道具類。
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絞りの作業。
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小さな道具類にもすべて名前がありますが、お酒造りの独特の道具類。
これらを覚えるのも大変だったのでは、、。 -
どんな小さな道具まで名前がある。
お酒造りの職人さんたち、特殊な職人集団だとおもいます。 -
甑の底のふたです。
こちらも面白い名前。 -
こちらが、その「さる」です。
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イチオシ
圧倒される空間でした。
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イチオシ
草履さし。
昔から上限関係もあり、規律も厳しいことがうかがえます。 -
二階へ行きます。
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上から観た1階。
見どころ満載でした。 -
こちらは酛仕込み(もとしこみ)のコーナーから。
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酵母をつくるための桶など。
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こちらにも独特の道具類。
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ぜんぶで何種類くらいの道具類があるのでしょう。
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またこちらにも、つばめやスズメといった鳥の名前も。
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イチオシ
清掃用の道具も、細かな違い。
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うしと呼ばれる容器。
動物などの名前を用いたものも沢山あります。 -
用途に合わせて、どんどん便利な道具が増えていったのでしょうか。
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さるのべべ、というのもありました。
甑桶で米を蒸すときに、さるの隙間に米粒がはいらないようにざるの上にかぶせる粗目の綿布。
さるは、中央噴気口のふたとして、甑の底に置き、蒸気を均等に放つ役割のもの。 -
イチオシ
可愛いお菓子の型があるとおもいましたら、ひねり餅の型でした。
蒸したお米の固さなどを確認するためのものだそうです。 -
イチオシ
こんな小さな道具類も、こうやって収納されていたのですね。
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沢の鶴の現在とその歴史。
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かつての西郷の風景。
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二階も古い木材を巧みに使ったデザインの建物です。
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イチオシ
樽廻船の模型がありました。
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天保丸。
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説明書きです。
お酒を運ぶ様子は勢いがあります。 -
下まで続いている滑車の一部。
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古い時代のお酒に関するものなどを展示。
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お酒の入れものも様々な形があって、時代によっても変化してきたのですね。おしゃれだと思います。
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ラベルの変遷。
デザインがどれも素敵です。 -
レトロなものも素敵でした。
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麹室がありました。
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麹室。
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酒樽も専門的な技術者によるものでした。
その道具も複雑。 -
見学を終えて、ショップへ寄ります。
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試飲を勧めてくださいますが、なにせ、私は下戸。
夫は運転があり、お断りしました。
焼酎ではなく、日本酒で作った梅酒もあって、ちょっと気になりました。 -
お酒やお土産物もあって、楽しいショップでした。
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我が家と娘宅にお土産。
少しだけ、飲み比べができるものを。
チョコは桜の模様が可愛いです。 -
可愛い紙袋でした。
お洒落です。 -
外に出ました。
灘の地図があります。 -
すぐそばに住吉神社がありました。
創建は1681年さかのぼるともいわれる由緒ある神社です。 -
このあたりは大石と呼ばれていますが、神功皇后から手柄として米十八石を賜ったことを忘れないように大石という名前にしたという言い伝えがあります。
奈良時代には敏馬の泊といわれる港があり、中国への使節団が停泊した経由地でもあったようです。
灘五郷で栄えた土地でもあり、多くの文人たちも訪れています。
慌てて訪れたので、与謝野蕪村の句碑を観るのを忘れてしまいました。
与謝野蕪村もかつてこのあたりに逗留したようです。 -
沢の鶴資料館見学のあとは、六甲アイランドにある神戸ゆかりの美術館へ来ました。
白洲次郎・正子展を観るためです。 -
イチオシ
若いころの二人です。
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ホール。
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白洲次郎の愛車、ベントレーも展示されていたそうですが、14日で終了したそうです。
これは撮影可でしたが、中の展示は一切写真撮影禁止です。
お二人の住まいだった、武相荘の生活の様子がうかがえる展示でした。
以前、夫と武相荘に行ったことがあり、思い出がよみがえりました。
白洲次郎が政界、財界より退き、武相荘で自らを「農民」と称した生活が想像できます。それでも、やはり持ち物の時計なども一流のもの、かっこよさ、服装もありましたが、紳士的です。
白洲正子の骨董も武相荘の書斎などでも観ましたが、どれもお洒落で、温かく感じるものばかりでした。
今回は白洲正子の展示も多くて、着物や洋服なども展示されており、
私が特に印象に残って感動したのは、「産着」です。
それは、今でも綺麗に保存されていて、背守りや刺繍も美しく、どれほど
大切にされてきたかわかりました。小さな頃からの美意識がその後の芸術の仕事につながっていると感じました。
樺山資紀は祖父ですが、正子をとても可愛がっていたそうで、その写真も印象深いです。 -
帰りにミュージアムショップで、コインケースを一つ買いました。
play fast、、、これは白洲次郎がゴルフでゆっくりプレイをしている人に向かって言った言葉と言われていますけれど、「早くしたまえ」という言葉が好きです。
自分の意見をはっきり述べる白洲次郎の性格が表われていて、ときに、
ぐずぐず考えて、行動の遅い自分の戒めにしています。
以前、武相荘のショップで、この文字の書かれたTシャツを買いました。 -
同時に、違うホールでは山下清展をしていましたが、夫と意見が合わず、こちらは鑑賞しませんでした。
一人で行こうかなぁ~そのうち。 -
ユニークな建物です。
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小磯良平記念美術館へ向かいます。
駐車場もあるというのに、あついなか、少し歩いていきました。 -
面白い像もあります。
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見えてきました。
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お昼近くになったので、少し休むことにしました。
美術館の中にあるカフェ。
玉子サンドとカレーです。アイスコーヒーも美味しかった。。
ふわふわの卵と、カレーもほどよい辛さ。 -
こちらの中も全て写真撮影禁止。
でも、このコーナーは自分が額のなかにはいり、記念撮影できました。
奥に見えるのは、小磯良平のアトリエの再現です。 -
小磯良平の代表作の「人」や「おさげの女」なども展示されていて、ゆっくり鑑賞できました。
「人」は戦争前の緊迫の様子らしいですが、物語があるように感じます。
でもどこかに希望があり、女性の表情も強く、優しさがあるように感じました。
小磯良平の女性たちの表情は優しいです。まなざしも、しぐさも、荒々しさもなく、どことなく平安な様子でした。
今回は武田薬品のコレクションも展示されていました。
六代目武田長兵衛は小磯良平の支援をしており、深くその芸術を愛した人です。小磯良平は武田薬品の機関紙の表表紙も描いており、優しい母親と子供の表紙も印象的でした。
そのほか、「薬品植物画画譜」の原画が150点展示されていますが、
漢方などに用いられる植物が緻密に描かれています。そのひとつひとつが優しく繊細なタッチで素敵でした。
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