2022/04/10 - 2022/04/10
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morisukeさん
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オッサンネコです。
それはまだまだ肌寒い春の日の事。
ある事情で家族で那須を訪れていたのですが、思いがけず時間が余ってしまいまして。
まぁせっかくなので那須の辺りをぷらっとしてみましょ♪と思い立った時に
あるインスピレーションが私の脳裏を過ったのです。
何でも自然豊かな那須の一画に、アジアを忠実に再現したスポットがあるそうな。
その名も「アジアンオールドバザール」。
コロナ禍で気楽に海外に飛べない中、アジアの熱量や匂いが恋しくなってきた今日この頃。
これも仏のお導き…
そんな天啓が降りてきたからには、行かねばならんでしょう。
果たして那須にある小さなアジアとはいったいどんな場所なのか?
その時の記録です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
どうもどうも、オッサンネコことモリネコちゃんです。
今日は早速、那須の中の小さなアジアに向かう予定ですが、
折角なので日本遺産に登録されている旧青木家那須別邸を見に行きます。
その別荘は道の駅「明治の森・黒磯」から少し奥まった場所にありまして、
お家の前にちゃんと日本遺産のログマークが立てられていますね♪ -
こちらの方が、旧青木家那須別邸の主、青木周蔵氏でなのであります。
氏は明治の激動の時代に、日本が各国と結ばされた不平等条約を解消し、
日本の地位向上に努めた誉れ高い外交官なのであります。
同時にドイツ(当時のプロイセン)に20年以上も滞在し、
ドイツの技術や文化を伝えるのに貢献した偉い人でもあるのです。
髭がね、もうドイツって感じですよね。髭がね ( ゚Д゚) -
それでは旧青木家那須別邸に潜入します。
料金はリーズナブルな200円。
お手頃価格に私の中で周蔵への株が爆上がりです (*´з`)
別荘内は2階から陽光が差し込んでとってもいい感じ。
玄関入ってすぐに当時周蔵使用していた馬車が展示してありますな。
はてはて、馬車の脇にドレス姿のきれいな女性が立っているのですが、
彼女は周蔵氏の娘のハナちゃんだという事です。 -
ハナちゃんは、青木周蔵氏とドイツ人女性エリザベートの娘。
確かにハーフっぽい、オリエンタルな美しさが滲み出とりますな。
ここで四方山話を一つ。
周蔵氏は元々旧長州藩の医者家系に生まれた長男だったのですが、
長州藩の藩校、明倫館に通っていた時に蘭学者である青木研蔵に見込まれ、
研蔵の娘と結婚する事を条件に、青木家への養子縁組が決まります。
この頃から、周蔵氏は欧州(独逸)に強い憧れを抱くようになり、
医学を通じて、独逸への留学がトントン拍子に進んでいくのですねー。
さてさて、医者のタマゴとして独逸に渡った周蔵氏でありますが、
独逸では医学よりももっと面白いものを見つけてしまうのです。
それは何かと言いますと「軍隊」なのです。
強い国になる為にはエレガントな軍隊が必要だと悟ってしまった周蔵氏。
医学なんてやめちまえい、おら、政治・経済学に切り替えだー、
と、勝手に留学先の学部を変える荒ぶりを発揮します。
(これは後々問題になるのですが、それはまた別のお話…)
で、周蔵氏は岩倉具視が独逸を視察した時の通訳を務めるなどして、
最終的には外務省に入省。翌年には外交官として独逸に赴任。
ここまで波乱万丈ながらも、順調にキャリアを突き進む周蔵氏でしたが、
何と…次は独逸貴族の娘、エリザベートに岡惚れしてしまうのです。
今だとすぐに「説明責任を!」とか、野党になじられるような時代ですが、
周蔵氏は現嫁と離婚を成立させるために、
新しい旦那とさらにはその結納金まで手配をしたと言います。
うーん、律儀と言いますか、情熱的と言いますか…
まぁ当時怪物ばかりの欧米列国の中で、これくらい個性的でなければ、
対等には渡り合えなかったのでしょう、という事でオチを付けときます。 -
外国映画に出て来そうな浴槽&鏡。
風呂に入るたびに、床がびしょびしょになりそうな予感しかしない…。
防水仕様になっていたのか、ちょっと心配。 -
別荘には、当時使用されていた家具とか私物が色々残されていますが、
こちらは寒い那須には必需品のストーブ。
ストーブなのだけれども、煙はどこから排出していたのかな…。 -
2階に上がると、日本の家屋ではありえない構造が見られます。
まずはこのプチ階段、うん、普通はここに段差をつくらないよね ( ゚Д゚)
ただ、この段差がある事で各部屋の窓やベランダの位置がずれる事になり、
外から見た時の洋館のフォルムがとても美しく見えるのです。 -
プチ階段を上がらずに左の部屋に入ると、何ということでしょう…
洋館には似つかわしくもない畳張りの和室が現れました。
いくら欧米で過ごした期間が長くても、畳でゴロゴロしたい感覚は、
日本人の奥底に眠る潜在的なアイデンティティなんでしょうね。
和室には本来マッチしない洋風の窓、採光用にくり抜かれた天井…。
和洋せっちゅう…、いやいや、とても不調和だわ |д゚)
でもこの不調和が案外心地よかったりするのがとっても不思議。 -
2階のベランダから外を眺めてみました。
この並木道を通って馬車がパカパカと…って妄想をしてみましたが、
妄想に力むあまり、蚊に刺されました。かゆい。 -
屋上へ上がる階段もありますが、現在は封鎖されている様です。
-
旧青木家那須別邸の建物自体の歴史は古いのですが、
現在見学が出来る建物は2代目になります。
というのは、この別邸が栃木県に寄贈されたのは1995年のこと。
寄贈される前は全く使用されていない状態で、朽ちる寸前だったとか。
当然那須の歴史を語る上では非常に重要な建造物だったので、
解体調査を行い、今ある場所に建て直されたのが今の別邸となります。
こちらは解体される前の初代青木家那須別邸。
確かに森の中に廃屋同然の洋館があったとしたら、ホラーの世界ですな。 -
長らく外交官を務め、欧米との渉外に尽くしてきた周蔵氏ですが、
1908年に日本に戻って来ると、政治からは距離を置く様になります。
ちょうど時代は日露戦争の頃。
戦争で日本側が勝利した事は、欧米にとっても衝撃的な事であり、
極東で確実に力を付けている日本を、欧米各国が脅威に思い始めている、
そんなきな臭い状況に、嫌気が差してきたのもまた事実なのでしょう。
しかし帰国した後に、周蔵氏が新たに始めたビジネス、
それが当時荒野だった那須の開拓。
この別邸は周蔵氏が那須の開拓の拠点にする為に建築したものですが、
当時の開拓は困難を極め、採算など全く取れない様な状況だったそうです。 -
イチオシ
旧青木家那須別邸を正面玄関から。
邸宅がシンメトリーになっていないところも調和の妙を感じますね。
2代目別邸は、青空が似合い過ぎる程の白さで森の中に鎮座しています。
この正面からの眺め、ヤバすぎるほどエレガントなのです ( ゚Д゚) -
旧青木家那須別邸を横から眺めてみる。
こんな空気の良い所で、暫くの間、没入生活を送ってみたいけれども、
いざ住んでみると、それなりに苦労が出て来るんだろうなーとしみじみ。 -
並木道の中程から見た旧青木家那須別邸。
森の暗さと洋館の白さが現実世界とは思えない景観を醸し出しています。
旧青木家那須別邸をゆっくり堪能したので、
次は本命のアジアンオールドバザールに行ってみませう (*´з`) -
アジアンオールドバザールは那須街道の道すがらにあります。
こちらがアジアンオールドバザールの正面ゲート。
正面左右にラクササが立っており、何か確かにアジアっぽいぞ。
否が応にも、自分の中に眠るアジアが目覚める様な感覚。
(ΦωΦ)ゴゴゴゴゴ -
正面ゲートの守衛を務めるラクササ様。
イイ感じで期待値が高まりますなぁ ワァイヾ(゚д゚*三*゚д゚)ノワァイ -
園内のマップはこんな感じ。
ふむふむ、アジアンオールドバザールは3つの区間に分かれるとな。
それぞれを簡単にご紹介すると…
ひとつ! お香の香りが鼻孔をネコパンチぃ! ネパールエリアぁ
ふたつ! アジアの風はメコンから吹く!? タイ&ベトナムエリアぁ
みっつ! 正直行った事ないからよく分からん バリエリアぁ
をいをい、確かにアジアの王道がそろっているぢゃないですか。
ではまず、ネパールエリアから身を投じてみませう ( ゚Д゚) -
ネパールエリア その名はボカラ。
なるほど、規模は小さいけど、何となくダルバール広場っぽいね。
ショップから流れてくるお香の匂いがかなり鮮烈ですな。
しかし、アジアに厳しいモリネコさんは言わせてもらのであります。
タルチョ。タルチョにリアリティが無いのである。
どう見ても運動会の万国旗にしか見えないのが非常に惜しい…。 -
こちら、猿の神様ハヌマーンですな。
インドの叙事詩ラーマーヤマでは、主人公のラーマ王子と一緒に大活躍し、
インドやネパールでは今でも民間信仰の対象として、超絶人気な神様です。 -
こちら、ウシ。
おっと失礼、ただのウシではありませんでした (。_。*)
ウシはウシでも聖なるウシ。
ヒンドゥー教の中でも圧倒的な信者数を誇るシヴァ神の乗り物なのです。
しかし、なぜウシを乗り物に選んだかは謎。 -
イチオシ
なんとマニ車があるじゃないですか ( ゚Д゚)
まさかマニ車を持ってくるとは… なかなかやるのぅ。
こういうのを見ると、とにかく回したくなります。
マニ車の表面にはチベット語でお経が書かれているのですが、
お経を唱えなくても、マニ車を一周させるだけで同じ効果があるそうな。
だからマニ車を回せば、回した分だけご利益があると ( ゚Д゚)b
このシステム、考えたやつ天才かよ…。 -
これは、曼荼羅にはなっていませんが、仏画(タンカ)ですかね。
当然、レプリカだと思いますがネパール感はそれなりに出ています。 -
続いてタイ&ベトナムエリア その名はメコン。
入口が二つあって、片方はタイエリア、片方がベトナムになっています。 -
おっ、バンコクのチャトゥチャック市場やカオサン通りでよく見かける
外国人が一度は購入するタイグッズがずらりと並んでいますねー。
しかし、アジアに厳しいモリネコさんは言わせてもらのであります。
値段が高ぇ━━∑(゚д゚lll)━━!! いや分かるんだけどね…。 -
こちらはベトナムショップ側の入り口。
小物とか日用品とか。ふむふむって感じですね。
娘2人はキラキラしたものが大好きなので、ふらふら彷徨っていました。
お前らカラスかよ… ( ゚Д゚) -
これはもうタイではどこでも見る事が出来るやつ (-ω-)/
精霊(ピー)を祀る祠、タイ語ではサーンプラプームと言います♪
いやー、こうやってタイのウンチクを語るのが懐かしい…。
しかし、アジアに厳しいモリネコさんは言わせてもらのであります。
(お供え物はファンタいちごだろ…)こっそり |д゚) -
これは… タイマッサーのお店の前で見かけますなぁ。
流石に石像じゃあないけど。 -
さて、ここからは未知の領域、バリエリアに入っていきます。
早速アジアっぽい素敵なオブジェが。
椅子ですかな?これは。 -
イチオシ
敷地内にはバリ島の神様をモチーフにした石像がたくさん置いてあります。
バリ島の神様のルーツはヒンドゥー教になるのですが、
土着の信仰と融合して独自のバリ・ヒンドゥーへと進化を遂げたようです。
これも何かの神様なのですが、うーん、分からん。 -
うーん、分からん… (゚□゚*)…。
-
分からん ━━━Σ(°д°lll)━━━!!
なんかティモール島の神様らしいですが、夜道であったらヤバイレベル。
よく考えればこのカオスっぷりが確かにアジア (´ー`*)ウンウン -
最後にバリエリア その名はウブド。
ここもレストランと雑貨屋で成り立っておます。
まぁバリ島は正式に行った事は無いので、雰囲気はコメントできず…。 -
これは棍棒持っているので分かりやすいですね。
寺院の前で睨みを利かせ、悪霊や災いを追い払ってくれる戦士なのです。
要は神様の眷属であり、最強の厄除けであると言われているのですが、
ご尊顔が少しユニーク過ぎて親しみを覚えてしまいますな。
タイでも同じく寺院の前にはヤック(鬼)が守護神として立っていますが、
厄除けという意味合いでは、全く同じ役割という事になります♪ -
イチオシ
アジアンオールドバザールの敷地内はそんなに広いわけではないので、
1時間程度もあれば十分買い物・散策を楽しむ事が出来ます。
言ってしまえば、アジアンテイストの雑貨屋が並んでいる場所なのですが、
こちらが想像した以上にアジアっぽさが味わえるスポットでした。
簡単に海外に行く事が難しくなってしまった今日この頃、
心の中にアジアがある限り、ローカライズされたアジア風の世界も良いんじゃないでしょうか。
それではまた~。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- たぬぽんさん 2023/01/24 18:46:09
- 伊豆のアジアンオールドバザールはよく行きます(^-^)
- 初めまして(^-^)
那須のアジアンオールドバザール、何年か前に行った事あります。
色んな物がゴチャゴチャある感じが楽しいですよね。
ランチにナシゴレン食べて、サンダルウッドのお香とかルームスプレー買った気がします。
バリには何年も行ってないので、ガムランぽい音楽とかお香の匂いに癒されました(´∀`)
もっと小規模ですが、熱海近くの伊豆にもAOBあります。
- morisukeさん からの返信 2023/01/27 23:42:48
- RE: 伊豆のアジアンオールドバザールはよく行きます(^-^)
- たぬぽん様
こんばんは (^-^)
書き込みありがとうございます。
那須にアジアがあると聞いた時は何故に那須なのかと疑問に思うとこもありましたが、なんとなく首都圏からの距離感がちょうどいいんですよねー。ちょっと旅してる感があって、非日常を味わうには打ってつけのスポットかと思いました (о´∀`о) まぁ那須自体がそういう場所なんですが(笑)
アジア系雑貨屋というと結構なんちゃって感が溢れているのですが、ココはかなり本格的でアジアにいる様な感覚が味わえる様な気がしてます。特にネパールエリアはお香のにおいにクラクラでした…
伊豆にも同じバザールがあるという事で、いつか口実を作って行ってみたいと思います♪
今後ともよろしくお願いします。
Mori neko @ Bangkok ナウ
-
- チーママ散歩さん 2022/09/16 07:32:15
- アジアは以外に近くに。
- morinekoさんおはようございます。
アジアと言えば、morinekoさん。
どーも、どーもと、いつも楽しい現地リポートを
楽しみにしていました。
那須へ行かれたのですね。
あのマーケットは私もいつも必ず寄る場所です。
先週も那須で静養しましたので(≧∇≦)ぷぷぷ。
帰りにヤードムとお香を買いに行きましたの。
ヤードムはともかく、雑貨も高いですね。
やはり日本値段。
3倍から4倍値段。
いいわ、現地で買うわと強がっても、円高コロナの
二重リスクで鎖国が終わっても今だに行けません。
仕方ないので、子供達がまわし続けるマニ車を
おばさんも遠い目をして回し続けてまいりました。
あー行きたいですね。
近くにアジアを感じる場所があって心慰めてきました。
つい、嬉しくてコメント残しました。
お邪魔しました。
- morisukeさん からの返信 2022/10/24 20:15:57
- RE: アジアは以外に近くに。
- チーママ散歩さん
こんばんは、仕事の都合で1ヶ月以上返信が滞っておりました。
毎度毎度、申し訳ない限りございます _(._.)_
那須のアジアンオールドバザールに共感頂きありがとうございます。
しかもしかも、わたすと同じく”アジア恋し”の同志とは。
先週まで私は海外におりましたが、もう為替影響ハンパねっす。
現地の食いもんががすべて高級品に見えるっす。
航空券代と燃油サーチャージえぐいっす。もうめんたま飛び出るっす。
せっかくコロナ明けたのに、ここまで為替が悪いとどうしようもないですね。
気軽に飛べる日が来るまで、暫くはYouTubeで海外旅行した気になっときます(笑)
ちなみに、現地4倍価格のヤードムの話題でふと思い出したのですが、
10年以上前のタイではやたらハイになるヤードムが裏で流行っておりまして…
これ、なんかヤバいもん入ってんじゃね…
なんて噂が密やかに囁かれていた事があります。
よくよく確認してみると、覚せい剤の原料と同じ成分が含まれていたそうで。
現在そのヤードムは既にタイでも販売が禁止されているそうですが、
今でも日本の税関でヤードムを持ち込んでいるのを発見されると、
なんか鬼の首を取ったかの勢いで検査官から質問責めにあったりします(実話)
興味があればネットで検索してくださいまし (* ̄▽ ̄)フフフッ♪
あー、ヤードムでスースーしたいなー。
それではまたー。
Mori neko
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