五島列島②福江島　観光バスで島一周と雲丹と五島牛

2022/07/01 - 2022/07/01

今年の1月に大浦天主堂に行ったり、遠藤周作を読んだことで潜伏キリシタン関連遺産に興味を持ちました。

このたび憧れるけど私にとってはハードルが高かった五島列島、勇気を出して行ってきました。

教会巡りをしてこの世のものとは思えない美しい海を見て、少しだけでも魂が浄化されたみたいです。（私はキリスト教徒ではありませんが。）どうやら五島オーラが出ているみたいで旅行中も帰ってたあとも普段より数倍いい人に見られます。この効力ができるだけ続きますように。

１日目①　羽田→長崎
２日目①　長崎港→中通島有川港→中通島奈良尾港→福江港
３日目②　福江島
４日目③　福江港→→長崎港→羽田　

今回は②のところです。

エリア 五島列島(長崎)

五島列島２日目の朝。

ホテルには朝食がついていました。やったー。

ランチも楽しみたいから朝のブュッフェは取りすぎてはいけない、と学習してます。

GOTO TSUBAKI HOTEL＜五島 福江島＞ 宿・ホテル

すぐ近くのカンパーナホテルまで行き、こちらのバスにお迎えに来てもらいました。

今日は観光バスで島をめぐりますよ。
数日前に仕事の昼休みに電話で予約を取ったのですが、優しくてのんびりした口調で受け付けていただき、それだけでテンションが上がりました。

そしてこのツアーは私が宿泊しているホテルの運営会社のものでもあるので1割引になりました。ネットでちゃちゃっと予約することが増えていますがたまには電話で予約もいいな、と思いました。

料金は確か割引後5000円ちょっとでした。

私は1日参加ですが午前だけ、午後だけなんて参加も可能ですよ。しかも長崎からジェットフォイルの最初の便で来れば一日コースに参加して最後の便で長崎に戻るということもできます。運転もしなくていいし気軽に来られるんだなー、と目から鱗でした。これ、もっとアピールしたら来島者増えるんじゃないかしらね。

最高の天気に恵まれました。ガイドさんが「昨日まで霧で景色がよく見えなかったのですが今日は最高です。」と話していたのでまた嬉しくなりました。

ここは島で一番長い直線道路。気持ちいい！

自分で運転するのも楽しいですが、ガイドさんの話を聞きながら進むのもすごくいい。島の中でも、稲作、耕作、酪農を営むところが分かれてる、とか奥地に行けば行くほど仏教徒、キリスト教徒それぞれ住む地域がある、とかその他にも島の学校事情、インフラ、慣習、地域の人同士の付き合い方など盛りだくさんのお話で、へえ！と思う事だらけでした。今思えばメモを取っておけばよかったです。

ここは車窓から。今はもうなくなった立谷教会跡地に小さくてかわいい教会が立っていました。

最初に降り立ったのは井持浦教会。残念ながら内部は見られませんでした。

井持浦教会 寺・神社・教会

こちらのルルドが有名です。日本最初のルルドでこの聖水を求めて各地から来訪者があるそうです。

聖水は普通の水道から注がれます。私も一口頂いて、「早くブヨの跡が治りますように」とお願いしました。

容器がない人は、用意されてますよ。

続いて大瀬崎灯台。ここは深津絵里ちゃんが出演していた悪人のロケ地です。私も一週間前に見ました。一回も笑うところがない暗い暗い映画だけど樹木希林さんと柄本明さんの演技がものすごく良かったです。

私にとって福江島ではこの灯台に行くことが最大のミッションだったのです。この日のツアーでは３箇所の展望台から灯台を臨みました。

更に深掘りしたいので明日は再訪してしっかり灯台まで歩くつもりです。それにはここまでくねくね狭い山道なので運転がんばらなきゃ、と気が引き締まりました。明日いきなり来るより先に様子がわかったので良かったです。
もう若くないので勢いでは乗り切れないの、慎重さを持たなくちゃ。

大瀬崎灯台 名所・史跡

山を下って今度はビーチ。福江島で一番人気の高浜ビーチです。この色！本当に夢の中にいるみたいです。

高浜海水浴場 ビーチ

高台からみた高浜ビーチと頓泊ビーチ。このアングルはいろんなパンフレットの写真にもなるそうです。ブルーのグラデーションの海に雲の影、本当にきれい。

キリシタン弾圧の歴史とこの海の色、五島を表すのに「悲しいほどに美しい」のコピーがありますが、すごくわかる気がします。

午前の行程を終えて港方面に戻ってきました。

午後のツアー開始までは一時間あります。私はガイドさんの雲丹の話を聞いて「もう絶対食べたい！」と思っていたので石松さんへ。

福江島でもすごく短い期間ウニ漁が解禁されるそうですが今年はなかなか取れなかったそう。

「今回仕入れたのでもう終わり。」とこちらの大将も言っていました。食べられてよかった～。

夜ご飯のことも考えてご飯を半分にしたこともあり、雲丹の味をしっかり堪能。甘味が口いっぱいに広がってまた夢を見ているようでした。

鮨居酒屋 石松 グルメ・レストラン

少し時間があったので昭和レトロな商店街を散策。

和菓子屋さんでこんな鮮やかな砂糖菓子を発見。お店の人に伺ったらお盆でお供えするものだそうです。

バスガイドさんのお話では、お盆はみんな同じ時間に墓参りをして踊ったり花火をしたりするんだって、お墓で！おもしろい。

平野家 グルメ・レストラン

午後の部、スタート。これは堂崎天主堂近くのりんご岩。名前もいい。一人で来たらこんな可愛い名前を知ることもなかったと思うと、ツアーもなかなかいいものです。

福江島で一番有名な教会、堂崎天主堂です。

中は資料館になっています。

堂崎天主堂 キリシタン資料館 寺・神社・教会

敷地内には五島のキリスト教の辿った歴史がわかる碑や像が。まとめたほうが分かりやすいからポストカードから。

左からアルメイダの宣教碑「出会いの日」
西洋医学を取り入れることをきっかけにキリスト教と島の人が出会ったところ。
真ん中が聖ヨハネ五島神殉教像「受難のとき」
弾圧と潜伏の期間です。
自ら神父の身代わりを買って出て殉教した１９歳の像。資料館には聖ヨハネ五島の聖骨も展示してあります。
右がマルマンペルー像「復活の夜明け」
弾圧が終わり信仰の自由が保証され、宣教師が来島した期間。ペルーさんが子どもを抱いているのは奥浦慈院を生涯支えた人だからとのこと。福祉の歩みもここから始まったそう。

理解して見るって大切だなあ、と思いました。　

資料館には信仰を偽装して拝んだマリア観音などもありました。どうしてこんなに強く信仰心を持ち続けられたんだろう、と不思議な気持ちになりました。

ちなみにポストカードは入口で販売しています。入館と同タイミングで購入すると、資料館内のスタンプが押せるしいいですよ。
風景印っぽいしちゃんと日付も入ってるう！私はこの技がすごく気に入ったので各地でやっていこうと思います。
筆まめ子なので夜にホテルで３通、本文を書いて投函しました。広島の平和記念公園のガイドさんと東京都外に住むなかなか会えない友人などに。

ちょっと脱線しましたがツアーの方に戻ります。

続いては福江島のシンボル、鬼岳です。名前にそぐわない丸みが可愛い山です。

ここでバラモン（かっこいい凧です！）を上げたりするそうです。

鬼岳 自然・景勝地

展望台からは鬼岳と反対側にこんな風景も広がっています。手前のゴツゴツした岩場は鐙背溶岩海岸。

五島の海岸はリアス式海岸もあったり、場所によって海岸も海の色も表情が全然違うんだとか。

向こうに見えている黒島はなんと今は島民１人だそう。定期便もなくなり必要なときに船が出て島民は海上タクシー価格で乗船できるそうです。

それは一体どんな生活なのかな。本当に一人なら周りと比べることもないから案外孤独と思わないかもな。など色々想像してみました。

鐙瀬溶岩海岸 自然・景勝地

デイゴの花。日を浴びても深い赤。

さてこんな感じでツアーは終了。ちょっと慌ただしくて「もっとゆっくり見たいよー。」と思ったところもありましたが、効率よく回ってガイドさんの楽しいお話を聞けて充実の時間でした。

女性ひとり参加もたくさんいました。五島列島は女性に人気なんでしょうか。

１６時前なのでもう少し散策します。

福江城跡です。丸い石の石垣。

福江城跡 (石田城跡) 名所・史跡

現在は敷地内には保育園と高校があります。かっこいい。

すれ違う高校生がみんな「こんにちは」と挨拶してくれて感心しました。

そして密かにものすごく楽しみにしていたこちら。

山本二三美術館。

山本さんはジブリ作品などの背景を書かれています。五島出身だそうです。

山本二三美術館 名所・史跡

もののけ姫や火垂るの墓の背景が、ほんとにきれいでした。山本さんが主人公を思い涙を流しながら火垂るの墓の背景を描いたエピソードには心を揺さぶられました。

五島百景の作品もあり、見てきたばかりの風景は記憶と合わせながら近寄ったり離れたりしてじっくり見ました。

ポストカードも何枚か買いました。鐙瀬海岸、頓泊ビーチと高浜ビーチはさきほど行ったばかり。そうそう、こんな美しさだった。中通島の奈良尾のアコウも昨日の感動が蘇りました。

武家屋敷通り。石垣の上の小さな石は敵の侵入を知らせたり投げて武器にしたそうです。

もう夕方の時間なのに眩しいくらい。

まだ明るいけど混む前に夜ご飯を食べようと望月さんへ。

でも入店した途端、「今日は予約してなければ、もういっぱいなんです。」と言われてしまいました。

肩を落としトボトボ引き返したところ店員さんが走ってきて、「御姉さーん!いま１人出るからどうぞ！」と。やったー。

五島牛のロースステーキ。

柔らかくて溶けるようでした。ゆっくりゆっくり味わっていたらだんだんお腹がいっぱいに。絶対残すものか、と頑張って完食。

もう脂を消化できなくなってるんだということを思い知らされて私のロース１人卒業式、としんみり箸を置きました。でもこんな素晴らしいお肉で有終の美を飾れたことは喜ばしいことかもしれない。
次回から年齢に合わせてヒレにしておきます。

望月 グルメ・レストラン

お店を出てもまだ明るい！腹ごなしに散策し、福江教会にも立ち寄りました。

もう閉まっているけど中を除いたら西日があたってキラキラ輝いていました。

ホテルに帰って初めて洗濯してみました。持ってきた洗剤を投入してコインを入れて蓋を占めた瞬間に自動で洗剤が投入されることを知り、ひえー！っとなりました。時既に遅し。まあ、いっか、とそのまま続行。次は気をつけます。なんでも経験だ。

1日中フルに活動して日光をたくさん浴びたのですぐ眠くなり、ユーチューブを見ながら寝落ちしていました。

この旅行記へのコメント （6）

• 8xiangさん 2022/07/07 12:57:19

  朗報じゃないの！

  最初の旅行記を読んで、やっぱり車無いとダメなんて…私の一人旅では絶対無理なのねん…と悲しみに打ちひしがれておりましたが。
  こんな便利なバスツアーがあるのね～～～！
  
  筆まめこ、尊敬です。私も真似したいけど、年賀状ですら四苦八苦してるので多分出来ないね…(´・ω・`)
  お友達だけじゃなく、この地から広島の方へ手紙を出されるっていうのも本当に素晴らしいなと思いました。旅先で自分を思い出してハガキ送ってくれるって嬉しいものね。

  よよさん からの返信 2022/07/07 18:45:19

  Re: 朗報じゃないの！

  8xiangさん
  
  そうなの～、この観光バスとてもいいですよ。船の発着に合わせてくれてるし料金も安いし、オススメ。ぜひ行ってほしいです。ほんとに長崎から日帰りもありだと今回分かりました。
  
  筆まめ子技を使わないと途切れちゃう人がいるから苦肉の策でせっせとポストカードを書いています。一期一会、という割り切り方をできない寂しがりやなのかも！あは！
  
  よよ

• ことりsweetさん 2022/07/07 10:17:40

  福江島♪

  よよさん、こんにちは。
  
  福江島もいいですね！
  観光バスで解説を聞きながら巡るのも
  大事な情報が得られるのでいいですね。
  教会はレンガ造りが私は好きですが、
  内部に入れなかったときは残念。
  絵葉書のスタンプがとても精密な絵で
  写真とはまた違う印象に残りますね。
  もらったお友達も大喜びでしょう。
  
  そして高浜の海岸の美しさったら！
  
  雲丹やステーキなど美味しいものも
  沢山楽しめましたね。
  
  あー私も国内旅、行きたくなってきました～
  
  ことりsweet

  よよさん からの返信 2022/07/07 18:33:16

  Re: 福江島♪

  ことりsweetさん
  
  私もことりsweetさんの中通島の旅行記拝見しました。ご主人たくさん運転されて教会たくさん回ってすごいと思いました。
  
  教会の数は中通島が多いですが、福江島も様々な風景がありとても良かったです。ぜひ行ってほしいです。
  
  堂崎天主堂のスタンプすごく精巧ですよね、そしてきれいに押せて大満足です。これをトレースして刺繍したら、なんて妄想もしましたがちょっと難しいかな。
  
  五島は魚だけでなくお肉も最高でした。自給自足ができる島なんだなあと感心しました。自然エネルギーの割合も5割とのことで、最先端のところなのかも！と思いました。
  
  夏休みの時期ですし、気をつけながら色々行きたいですよね！
  
  よよ

• Middx.さん 2022/07/06 22:56:28

  悪人？

  よよさん、こんばんは。
  
  私は悲しい映画や暗い映画を見ると
  何日も気分が落ち込むからもう見ない事にしてるのだけど
  昔台湾に行く飛行機の中でうっかり『悪人』を見てしまって
  ３日間暗い気持ちのまま旅行をした思い出があります。
  イメージではもっと暗い場所だったのに…
  こんな綺麗な場所を見てあんな映画を撮れるなんて不思議です。
  監督が一番の悪人じゃないかしら。
  
  筆まめこさんは筆まめなだけじゃなくて
  お手紙の相手との普段の関係性があってこそできるものなのね、と思いました。
  
  ミディ

  よよさん からの返信 2022/07/07 18:09:55

  Re: 悪人？

  ミディさん
  
  悪人をうっかり見ちゃったとは！全くほんわかしたりクスッとするところもない鉛のように重い映画でしたね。私も直視しないよう薄目でやり過ごしたりしたところもありました。
  
  大瀬崎灯台、晴れてよかったんですが、ちょっと曇天の悪人の世界観があるところも見てみたいです。
  
  妻夫木聡を捕らえに来た警察官として現地の人もエキストラとして出たらしいですが嬉しくてニコニコしたら監督に笑わないでと言われたそうです。かわいいですよね。
  
  筆まめ子褒めてもらえて嬉しいー！筆まめ部もやらなくちゃかしら！
  
  よよ