地元散策③真間山弘法寺・手児奈霊堂

2022/04/02 - 2022/04/02

今年の桜は地元‘真間山弘法寺’の樹齢400年の桜。灯台下暗しで今までこの時期に訪れたことがなかった。弘法寺から参道の階段を降りてくると悲しい物語が残る‘手児奈霊堂’がある。
自宅待機時の2020年の写真も織り交ぜ、地元屈指の寺院、手児奈堂、弘法寺の紹介。

市川市教育委員会の引用分より
手児奈霊堂ー文亀元年（1501年）に弘法寺（ぐぼうじ）の七世日与上人が、手児奈と呼ばれた女性を祀る霊堂として世に広めたとある。
手児奈の物語はいろいろ伝えられていて、一番有名な話は美人ゆえに多くの男性から求婚され、人々が争うのを見かねて真間（市川真間）の入江に身を沈めたと言う今では考えられない感涙の物語。
他に継母に仕え真間の井の水を汲んでは孝養を尽くしたとか、手児奈は国造の娘でその美貌を請われ、ある国の国造の息子に嫁いだが、親同士の不知から海に流され遺体が漂着した所が生まれ故郷の真間であったとか、巫女であったりなど形を変え伝えられている。
　
真間山　弘法寺（ぐぼうじ）
真間の地は、かつては六所神社（国司は国内の全ての神社を一宮から順に巡拝していたが、これを効率化するため国府近くに神を合祀した総社を設け、まとめて祭祀を行うようにした神社）があり、国府が設置されていた下総国の中心地であったため古くから寺院があった可能性は高いとあるが、略縁起では、奈良時代に行基菩薩が手児奈の霊の供養をするため建立したのが「求法寺」の始まりとされる。その後平安時代に弘法大師が七堂を構えて「真間山弘法寺」になり、天台宗、日蓮宗へと変わってゆく。

エリア 市川(千葉)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

弘法寺へはJR市川駅北口の左側から真っ直ぐ延びる参道から行くが、京成国府台駅近くから住宅地を抜けて行くコースもある。
（2020，5，5撮影）

途中には明治を代表する政治家‘木内重四郎’の別邸だった「木内ギャラリー」が見られる。
（2020，5，5撮影）

さらに奥には不思議なお屋敷「廣池千太郎記念館」がある。
麗澤大学を創立した廣池千九郎の記念館ではなく、孫の名前が付いているこのお屋敷は公開している訳でもなく、人が住んでいる気配もない。
（2020，5，5撮影）

裏手の真間山幼稚園を抜けると桜の開花が見られた。ちょっと開花時期より遅く来たので見られるかな？と心配だった。

注連縄の向こうに樹齢400年の桜がある。

左側が祖師堂

祖師堂
（2020,5,5撮影）

本殿
（2020,5,5撮影）

大黒堂の赤門
（2020,5,5撮影）

こちらが樹齢400年の「伏姫桜」

伏姫桜

伏姫桜

お隣には「月見桜」

月見桜

伏姫桜と月見桜

仁王門と桜

仁王門
（2020,5,5撮影）

鐘楼堂

日蓮上人の真刻と伝わる、大黒天を祀った「太刀大黒尊天堂」

弘法寺の階段を降りた左側に、手児奈霊堂の入口はある。
（2020,5,5撮影）

手児奈霊堂
（2020,5,5撮影）

手児奈霊堂
（2020,5,5撮影）

手児奈堂の桜

同じ敷地内にある「真間稲荷神社」
（2020,5,5撮影）

敷地内の桜

敷地内にある池

同じ池を2020年5月に撮影

真間の継橋
かつてこの一帯が入江の開口部であって、いくつもの洲を渡るのに架けられた橋の再現。
（2020,5,5撮影）

万葉歌人である山部赤人の歌

「われも見つ人にも告げむ葛飾の真間の手児名（奈）が奥津城処」

また高橋虫麻呂の歌

「勝鹿の真間の井を見れば立ち平し水汲ましけむ手児奈し思ほゆ」

そして読み人知らずの

「足の音せず行かむ駒もが葛飾の真間の継橋やまず通わむ」

などが残っている地であることから、短歌などを投函するポストがある。
（2020,5,5撮影）