2022/05/03 - 2022/05/03
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mistralさん
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5月3日、加賀温泉から金沢へ戻ってきた。
ゴールデンウィークとあって、駅構内の混雑ぶりは前日以上となっていた。
キャリー2個をやっと預け入れ、お昼ご飯も有名店へは行列だろうと予想して、
笹寿司を買い込んで、茶屋街に向かう周遊バスに乗り込んだ。
市内の交通渋滞も予想以上。
「ひがし茶屋街」の通りは国が選定する「重要伝統的建造物保存地区」及び
「金沢の文化的景観」に選定されています。
この茶屋街が加賀藩から公認されたのは1820年のことで、かつては財力のある人だけが
入ることを許された花街だったそう。
現在5軒のお茶屋が営業しているそうだが、一見さんお断りということを
思うと、観光客が気軽に茶屋建築のお座敷を見学できることは、
なかなか出来ない体験のように思われる。
(表紙写真はお茶屋「志摩」のお休みどころの席にての一枚)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
江戸時代の面影を今に伝えているという、ひがし茶屋街。
1820年に、加賀藩が浅野川右岸になる現在地周辺に
それまで点在していたお茶屋を集めて町割りをしたのが
始まりとなる。
石畳と木虫籠と呼ばれる細い格子が特長となっている。 -
店先に咲いていた一輪の牡丹。
-
-
-
通りはかなりの人出なので
丁度、前を通りかかったお茶屋「志摩」を見学することにした。
文政3年(1820年)に建てられたものだそうだ。
1階の目の細い格子は「木虫籠」(きむすこ)と呼ばれる。
隙間の狭い格子は断面が台形になっているため
外から中が見えにくいそうだ。 -
お茶屋とは
江戸時代は、裕福な商人や町衆の社交の場であり、
武士の出入は禁止されていた、一見さんお断りの遊興の場だったそう。
お酒を飲みながら、芸妓の芸を鑑賞したり、お座敷遊びを楽しんだり、
お客側の粋な知識も求められるような場だった。 -
入場料は500円。
大きな荷物はロッカーへ預け入れをし
写真撮影は携帯であれば可ということなので
携帯を手元に残した。 -
順路は二階からということなので上がってきた。
町屋とは違い、遊芸を主体にしているため
押し入れ、間仕切り壁などはない。
志摩には二つの座敷と離れが一つある。
「ひろま」
客が床の間を背にして座ると、その正面が
控えの間になっている。 -
江戸時代、二階の高い造りの建物は
お茶屋だけに特別に許されたものであり
大変贅沢なものだったそうだ。
紅殻色(ベンガラ色)の壁と
春慶塗の違い棚。 -
-
「ひかえの間」
襖が開くと同時に、あでやかな
舞や遊芸が披露されるようになっていた。 -
ここでの遊びとは
琴、三弦、舞謡曲、茶の湯、和歌、俳諧に
まで及び、
お客も、芸者衆も共に幅広い教養と
技能が要求されたそうだ。 -
お座敷とひかえの間との関係を
表している写真を、ホームページより
見つけました。 -
「前座敷」
広い琵琶床(床の脇を一段高くして、琵琶を飾った)
のある座敷。
この向かい側にも遠州風の凝ったつくりの
茶室が、ひかえの間として備わっている。 -
志摩の平面プランをネット上で
見つけました。 -
客の側にも芸を解する力量が問われ、
旦那衆は茶屋通いの為に、自らも稽古事をする。
芸をたしなみ、洒脱な心がなければ
芸妓が捧げる優雅で粋な場面を楽しめるはずもなく
「野暮」とされる、、、
ひがしの茶屋文化は、「粋」を至上とする芸妓たちと
旦那衆によって守られてきたのである。
との説明書きがあって、お客といえどもぼんやり出来ない事が
書かれている。 -
廊下越しに見る「はなれ」の様子。
-
庭。
-
典型的なお茶屋の庭で
春日燈灯、月見燈灯、槍燈灯など
配置されている。 -
それぞれの廊下の佇まい。
-
-
-
廊下側にある明り取り用のガラス障子
の美しさ。 -
手すりに施された彫刻。
-
「はなれ」
この部屋だけが漆のかかっていない
白木造りで、数寄屋風の落ち着いた造り。 -
6畳の小ぶりの部屋で
壁の色も落ち着いたうぐいす色。 -
欄間などのデザイン
-
-
一階へと降りてきた。
女将さんや従業員、芸妓さんたちの部屋となっている。
「石室」
創建当時から残っているもの。
地下貯蔵庫で、内部には井戸も掘られている。 -
「台所」
お茶屋はあくまでも遊芸を楽しむ所なので、
料理は主に仕出し屋などから取り寄せたそうだ。 -
排水は石造りの水路から裏側の
用水へと流された。 -
「寒村庵」
ここでお抹茶と金沢の和菓子とがいただけるようで
小休憩を兼ねて入店。 -
この辺り左側で、お抹茶と和菓子代をお支払い
(700円) -
-
新緑の候にぴったりの和菓子とお薄を
いただいた。 -
廊下のコーナーにどっしりと座る蛙。
-
「奥の間」
女将さんの部屋だったようだ。 -
-
-
床の間に置かれていた置物。
-
「帳場」
女将さんが帳面に
芸呼名や時間などを記帳する場であり、
清算は後日だったようだ。 -
「見せの間」
かつては芸妓さんがお座敷に出る準備の為の
お化粧などをする部屋だったそうだ。
現在は、漆器、金工、焼き物など
当時使われた品々が展示されている。 -
どの器も格調高く豪華。
-
虫眼鏡越しに見ると豪華さが一層良くわかる。
-
実際に使われていたべっ甲や象牙などの
かんざしやくしなどの展示がされていた。 -
「箔座ひかり蔵」へも入店。
黄金の蔵が人気となっている金箔専門店。 -
-
百年以上前からあった土蔵を、漆喰壁に塗り直し、
純金とプラチナの合金箔「純金プラチナ箔永遠色」での仕上げ。
(写真は箔座ひかり蔵、ホームページより拝借しました。) -
ひかり蔵の箔仕様が
壁のプレートに記載されていた。
外部 純金プラチナ箔「永遠色」
内部 純金箔「24k」 -
内壁は、本来の壁の土に
沖縄の泥藍を合わせた上に、24kの純金箔による
グラデーション。
左官技能士、挾土秀平氏とのコラボレーションによる
作品だそう。 -
店内の様子。
中央上部にある、ぐい呑み風のグラスセットを
購入した。 -
黄金の焼き菓子
金箔入り? -
-
再び通りを歩き始めると、まだまだ人の流れは
途絶えることなく続いていた。 -
-
入店を待つカフェの前の行列。
-
-
「今も夕暮れ時には芸妓衆が行き交い
何処からともなく笛や三弦の音が聞こえてくる
風情あふれる茶屋街です。」
と立て看板にあった。
いつか、そんな夕暮れ時に、この界隈を歩いてみたい。 -
新幹線の時刻も近くなってきたので
金沢駅へ戻ってきた。
何度か通った、白江龍三氏設計による「鼓門」
らせん状の柱とゆるやかなカーブを描く面格子の屋根
が特徴的。 -
もてなしドーム。
設計コンセプトは「訪れる人に差し出す傘」というものらしい。
びっしりと貼られたガラスは、3019枚だそう。
一見正方形に見えるガラスだが、実は正方形のものは一枚もない
そうで、繋ぎ合わせる技術、苦労があったことと想像。 -
行きには雨模様で、姿を見せなかった山並。
帰りの車中ずっと見えていたのは
後立山連峰の連なりか?
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この旅行記へのコメント (8)
-
- しにあの旅人さん 2022/08/05 09:25:49
- 優雅な、優雅な、優雅な・・・
- 平面図だと、客は同時には1組みたいですね。3部屋ありますが、仕切りは襖でしょうから、音は筒抜けでしょう。
どういう遊びをするかで、どの部屋を使うか決めるのかな。
なんとも贅沢な話です。
それにしても狭い。
踊りはほとんど動けないでしょう。小さな振りで、いわゆるお座敷芸ですね。京舞とか地歌舞かな。
こういう凝りに凝った座敷で、ほのかな灯りで、優雅に踊るものなのでしょう。
パリで竹原はんの地歌舞の公演を見たことあります。テアトル・シャンゼリゼでした。2500人入る劇場で、大舞台中央で竹原はんは踊るのですが、ほとんど立っているだけに見えました。
ああいうところでやるものではないです。
このお店は現在は見学用ですよね。
ひがし茶屋街では、5件が営業中だそうですが、今はどんな人が遊びにくるのでしょうか。
はるか天井桟敷から置物の人形のような竹原はんを見ただけですが、お客さんは相当な修練を必要とするでしょうね。
- mistralさん からの返信 2022/08/05 15:35:29
- RE: 優雅な、優雅な、優雅な・・・
- しにあの旅人さん
こんにちは。
日本の穏やかな四季はどうなってしまったんだ、と思われるほどに自然が暴れまくっています。
> 平面図だと、客は同時には1組みたいですね。3部屋ありますが、仕切りは襖でしょうから、音は筒抜けでしょう。
> どういう遊びをするかで、どの部屋を使うか決めるのかな。
> なんとも贅沢な話です。
日本の建具は可動式ですから、いかようにも調節できますね。
お客さまの数が多ければ、間の襖は取り払ってしまったり。
さすがのしにあさん!
平面図からの考察ですね。
それを受けて、私もあらためて想像してみました。
「はなれ」の間が、特別な用途に利用できそうですね。
お顔の知れわたっている著名人とか、あるいは人目を避けての密会などの用件のある人とか。
はなれですと、歌舞音曲の類いは必要としていない、むしろ手前のお座敷が賑わっていれば
それはそれで好都合に思われる方が、利用されるかも知れません。
今日は、はなれの間をお願い、とのリクエストがあるのかも知れません。
>
> それにしても狭い。
> 踊りはほとんど動けないでしょう。小さな振りで、いわゆるお座敷芸ですね。京舞とか地歌舞かな。
> こういう凝りに凝った座敷で、ほのかな灯りで、優雅に踊るものなのでしょう。
時々テレビでも、芸妓さんが登場する番組を見る機会がありますが、まさにそんな感じの踊りですね。指先の綺麗な動き、ちょっとした視線の振り方、首のかしげ方などなどで感情を表現する。
大きな振りが要求されるのではないから、きっとスペースは広くなくても充分なのでしょう。
> パリで竹原はんの地歌舞の公演を見たことあります。テアトル・シャンゼリゼでした。2500人入る劇場で、大舞台中央で竹原はんは踊るのですが、ほとんど立っているだけに見えました。
> ああいうところでやるものではないです。
ほとんど立っているだけ、のように見えたとしたら、せっかくの地歌舞の良さが充分には伝わらなかったことでしょうね。
> このお店は現在は見学用ですよね。
> ひがし茶屋街では、5件が営業中だそうですが、今はどんな人が遊びにくるのでしょうか。
> はるか天井桟敷から置物の人形のような竹原はんを見ただけですが、お客さんは相当な修練を必要とするでしょうね。
営業中のお茶屋さんのサイトを覗いてみましたが、
多分このコロナの時でなかったら、今や海外からの観光客、あるいは海外のVIPなどの
おもてなしにも利用されているかも知れませんね。
しにあさんも是非是非ご体験下さいませ。
mistral
-
- マリアンヌさん 2022/08/03 16:12:14
- 趣ある古都
- mistralさん
だいぶ遅れて金沢旅、拝見しました。
商家をリノベした宿や加賀温泉の宿など趣あるところに宿泊されましたね。
お茶屋「志摩」も格式があって、「ひがしの茶屋文化は、「粋」を至上とする芸妓たちと旦那衆によって守られてきた」ってすごいですね。
若いころ、本来なら一見の客はとらない向島の茶屋に人事課の一人が坊ちゃんで、お邪魔したことがあります。芸妓さんの踊りや歌を拝見してゲームみたいなのをして・・・
20歳の娘には、その貴重さもわからなかったですけど。
金沢は一度ほんの短い時間、訪れただけなので行きたくなりました。
京都や金沢、外国人観光客が増える前に行っておこうかな。
マリアンヌ
- mistralさん からの返信 2022/08/04 22:23:18
- RE: 趣ある古都
- マリアンヌさん
こんばんは。
大荒れの日本列島。
穏やかな四季はどこに行ってしまったのでしょうか。
> だいぶ遅れて金沢旅、拝見しました。
いつでもご訪問いただくのは大歓迎です。
> 商家をリノベした宿や加賀温泉の宿など趣あるところに宿泊されましたね。
> お茶屋「志摩」も格式があって、「ひがしの茶屋文化は、「粋」を至上とする芸妓たちと旦那衆によって守られてきた」ってすごいですね。
茶屋文化という聞きなれない言葉。
今回のようなお茶屋の見学などをしなかったら、一生ご縁はなかったことでしょう。
マリアンヌさんは体験済みでいらっしゃったようですね。
> 若いころ、本来なら一見の客はとらない向島の茶屋に人事課の一人が坊ちゃんで、お邪魔したことがあります。芸妓さんの踊りや歌を拝見してゲームみたいなのをして・・・
> 20歳の娘には、その貴重さもわからなかったですけど。
人事課の坊ちゃんはご幼少時からお茶屋に出入りされていたのでしょうかね。
芸妓さんとするゲームみたいの、、、映像ではみたことがあるけれど、実物は未体験。
マリアンヌさんの体験は貴重なものでしたね。
> 金沢は一度ほんの短い時間、訪れただけなので行きたくなりました。
> 京都や金沢、外国人観光客が増える前に行っておこうかな。
金沢は意外なことに若者が多くて驚きました。
カップルで着物を着ていたりして。
旅の楽しみ方が、昔とはずいぶん変わってきているようです。
mistral
-
- 川岸 町子さん 2022/07/20 08:40:51
- お客であっても
- mistralさん、おはようございます(^-^)
茶屋では、お客(旦那衆)であっても、それなりに粋でなければならなかったのですね。
のほほんと出かけるような場所ではないと。
茶屋が栄えた理由の一つなのかと思いました。
ガラスのぐい飲みのお土産、お使いになりましたか?
今の季節に涼しげで素敵でしょうね!
旅行記、まずは春の関西編から片付け、松戸の順にします(^_-)
なんて仕事が遅いのか(笑)
町子
- mistralさん からの返信 2022/07/20 22:57:29
- RE: お客であっても
- 町子さん
こんばんは。
コメントを有難うございました。
酷暑ですが、お元気でお過ごしでしたか?
私も夏は苦手ですが、確か町子さんもあんまり暑さにはお強くなかったんですよね。
> 茶屋では、お客(旦那衆)であっても、それなりに粋でなければならなかったのですね。
> のほほんと出かけるような場所ではないと。
> 茶屋が栄えた理由の一つなのかと思いました。
お茶屋での楽しみ方などを調べてみましたら、
粋を心得たお客さんだけに許された特別の場所だったんですね。
誰もがふらりと出かけても、しんどそう。
なかなかにハードルが高そうですね。
> ガラスのぐい飲みのお土産、お使いになりましたか?
> 今の季節に涼しげで素敵でしょうね!
実はすでに一個は壊してしまいました。
うず状の模様(金色、銀色)が入っているのですが、
そのうずにそって、(何かがあたったのですが)破損してしまいました。
ふ〜残念。
> 旅行記、まずは春の関西編から片付け、松戸の順にします(^_-)
> なんて仕事が遅いのか(笑)
関西編、まだ先が長そうですか?
松戸編の出番、気長にお待ちしていますよ。
お話しされていた旅(海外)のご計画、今秋にも実現できそうですか?
mistral
-
- nichiさん 2022/07/09 13:39:23
- いいなぁ ひがし茶屋街
- 金沢旅行記、楽しませていただいております。
特にこの旅行記は目を丸くして夫婦で拝見しております。
流石、加賀百万石前田藩のお膝元ですね。
武家屋敷の素晴らしさは何処でも拝見できますが、
ここならではの見事な茶屋建築に目を奪われました。
GWに富山を訪れ、越中前田藩の優雅さを感じましたが、加賀は御本家ですもんね。
金沢は私は出張でしか訪れたことがありません。観光したことがなく兼六園も知りません。
家内もバブリー大学生の頃、チャラチャラ女子4人で訪れたそうで、昼の記憶があまりないそうです。(笑)
続編が楽しみです。
- mistralさん からの返信 2022/07/09 22:43:23
- RE: いいなぁ ひがし茶屋街
- nichiさん
こんばんは。
いつもご訪問くださり、ありがとうございます。
> 金沢旅行記、楽しませていただいております。
> 特にこの旅行記は目を丸くして夫婦で拝見しております。
> 流石、加賀百万石前田藩のお膝元ですね。
興味を持っていただき、嬉しいです。
ゴールデンウィークの旅の旅行記がなかなか仕上がらず、
間に庭園美術館やらの旅行記を挟みつつ、やっと最後まで辿り着きました。
> 武家屋敷の素晴らしさは何処でも拝見できますが、
> ここならではの見事な茶屋建築に目を奪われました。
> GWに富山を訪れ、越中前田藩の優雅さを感じましたが、加賀は御本家ですもんね。
茶屋建築は、あまり他所では見る事がありませんでしたから
なんと言っても加賀百万石のお膝元ゆえなのでしょうね。
nichiさんの富山の旅行記も、とっても羨ましく拝見しました。
> 金沢は私は出張でしか訪れたことがありません。観光したことがなく兼六園も知りません。
> 家内もバブリー大学生の頃、チャラチャラ女子4人で訪れたそうで、昼の記憶があまりないそうです。(笑)
> 続編が楽しみです。
今回の旅は準備不足でしたし、日程も充分ではなく、不完全燃焼の旅でした。
もう一度行かなくては、と次の旅の理由付けをしております。
mistral
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