
2022/05/31 - 2022/06/01
36位(同エリア160件中)
ホーミンさん
この旅行記スケジュールを元に
「訳あり部屋」を予約したと相方から聞いた時、「何それ?事故か事件でもあった部屋なん?」と思ってしまった。
公式ホームページで調べたものの、客室案内に「訳あり部屋」は出てこなかった。
ん?ますます、怪しい。
さらに楽天やじゃらんなどで調べたら、あった、あった、「訳あり部屋」が。
そしてそれは一部屋でなく、いくつか存在した。
複数あるということは事故部屋ではなさそうだ。
何をもって「訳あり」なのか、興味がわいてきた。
「訳あり」に泊まっても、大事にしてもらえるのかも気になる所だ。
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ニューグランドホテル新庄を10時にチェックアウトした時、外は予報通りの雨だった。
さっきまで降ってなかったのに・・・。
JR新庄駅に観松館のお迎えバスが来るのが14時半。
雨降りでも観光をして時間をつぶさねばならない。
歩いて最上公園にある戸澤神社に行く。戸澤神社 寺・神社・教会
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お堀に囲まれた公園。
雨でも噴水が上がり、水分たっぷり、湿度たっぷり。 -
さらに歩いて雪の里情報館へ。
あら!
これは素敵な建物だ事!
明治村にこれがあっても、遜色ないと思う。雪の里情報館 美術館・博物館
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1937年に建築された旧雪調庁舎だから、明治村移築は無理か。
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入館無料で、雪害や雪国の暮らしについて学べる。
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この前日まで「いわさきちひろ展」が催されていたそうだ。
「たった今、片付けが終わったところなんです」との説明を受ける。 -
雪調が調べた報告書、収集した資料など約4万点を収蔵している。
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私は展示物より、建物の方に興味があった。
昭和前期の学校のようではないか。 -
踊り場の下には、お手洗いがあった。
立ち入り禁止になっている。 -
どんなトイレなのか見たかったが、扉が閉められていた。
手洗い場だけを見ることが出来る。 -
なつかしいな~。
私の通っていた小学校も、こんな感じだった。 -
雪の重みに耐えられるように、頑丈に造ってあるのだろうな。
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雪国らしく、窓は二重になっていた。
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懐かしい、ねじ式の鍵。
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雨は本降りになっていた。
靴の中に水が入り、靴下が濡れて気持ち悪い。
もうこれ以上観光はしないで、駅でお迎えの時間を待つことにした。
街中で見つけた、琺瑯びきの看板。 -
少し錆びてはいるものの、色褪せずに長持ちしている。
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駅前交番の前にあった、新庄の美味しいもの紹介看板。
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その隣の町案内。
こぶとり爺さんと笠地蔵のお話は知っている。
鴨とり源五郎って、鴨とり権兵衛の事ではないようだ。
どれも山形の昔ばなしだったんだね。 -
新庄のラーメンには、天国と地獄があった。
(*´艸`)急行食堂 グルメ・レストラン
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駅構内にある「ゆめりあ」で時間をつぶしていたら、雨が上がった。
お昼ごはんを食べに行くことにした。
駅から数分の所にあるナポリ亭へ。ナポリ亭 グルメ・レストラン
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相方が食べた、アサリと小エビのスープスパ。
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私が食べたボンゴレビアンゴ。
これにサラダとスープと飲み物が付いて850円。
山形の外食はコスパがいい。
美味しく完食。
お店の人も愛想が良くて満足。 -
駅に戻り、構内にある「新庄・最上mini漫画ミュージアム・ゆめりあ鉄道ギャラリー」を見てまわる。
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ジオラマも地元の人なら、どこなのかよくわかるのだろうなぁ。
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プラレールは展示してあるもののほかに、自由に遊べるコーナーもあった。
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お迎えのバスは、14時25分にやって来た。
乗るのは我々二人だけ。
「訳あり部屋」のお客さんも、分け隔てなく迎えに来てくれる。
(*´艸`)
新庄駅から山の中を走り、20分くらいで瀬見温泉に到着した。観松館 宿・ホテル
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ロビーはお客さんでいっぱい。
3時なのに、既にほろ酔いのおじ様たちが行き交う。
人間は酔うと、マスクをするのを忘れるみたいだ。
皆さん楽しそう。 -
これが今回のバウチャー。
ひとり実質5000円。
かけ流しの温泉に繰り返し入り放題で、バイキングの朝食付き。
お菓子バイキングもたくさん食べて、新庄駅まで送迎もしてもらった。
利益をほとんど生まない宿泊客で、申し訳ないなぁ。
f(^^; -
15時から20時まで、ラウンジでは無料のお菓子バイキングをしていた。
並べられていたのはおせんべいやマシュマロなどと、ほうじ茶パックとごぼう茶スティック。
ごぼう茶はスープみたいで美味しかった。
ラウンジで無料のコーヒーをお供に食べてよし、客室に持って行って食べてよし。
太っ腹なお宿だわ。 -
西館、東館、中央館と三つの建物があって、私たちが泊ったのは中央館の三階だった。
どんなに狭い部屋だろうかと思ったが、全然狭くない。 -
今回の旅行で3泊したが、ここが一番広い部屋だった。
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テレビは小さい。
コンセントが少ない。
問題はそれくらいかな。
どこが「訳あり部屋」なんだか? -
お茶請けだって用意されていた。
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コンセントが少ないから、延長コードが用意されていた。
お風呂バッグは部屋ごとに色や模様が違っていて、脱衣所で他人の物と間違わないように工夫されていた。 -
アメニティはロビーに用意されており、欲しいものをもらってくるシステム。
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そして眺望はというと・・・。
正面に驚きの廃屋ビュー。
(・∀・)
(建物の持ち主さん、ごめんなさい)
これが「訳あり部屋」の所以だと、この時思った。
右に見えるきれいな建物は喜至楼で、こちらは営業中だった。
観松館は小国川のそばに建っており、川のせせらぎを眺めながら寛ぐのがウリになっている。
「訳あり部屋」は裏側になり、山を楽しむことも出来るが、手前に自館の屋上が広がり、その向こうには廃墟が。
目の前が屋上だから、火事になっても余裕で逃げられる。
張り巡らされているのは雪を解かす施設かな?
温泉の熱いお湯でも、中に通すのだろうか。 -
この夜は大雨が降った。
屋上のヘリは金属板で出来ており、そこに雨が打ちつけてバシバシと大きな音を立てており、それで目が覚めた。
「訳あり部屋」だと認識していると、そんなことも全然気にならなかった。
訳ありという言葉は不思議だ。
事前に認識していると、少々のことでは腹が立たないのだから。 -
観松館は、このようになっている。
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全館のフロアガイド。
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私たちが泊まったのは308号室。
向かいの客室に比べると、広さは半分以下だ。 -
308号室と同じ広さの客室は4階にもある。
ここも「訳あり部屋」だな。
313と325はさらに狭く、326と426はもっと狭い。 -
「訳あり部屋」は、全部で12部屋ありそうだ。
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私たちの部屋の向いは「七宝倶楽部」といって、客室温泉露天風呂が付いている高級なお部屋。
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一部屋ごとに洒落た名前が付いていた。
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七宝倶楽部は7部屋あり、それぞれ趣が異なっている様だ。
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温泉露天風呂は、桧であったり陶器であったりする。
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もちろんかけ流しという贅沢さ。
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私たちの部屋は、名無しの権兵衛。
( 一一)
ま、普通は名無しだもんね。 -
夕食もついていないプランなので、時間を気にせず気ままに過ごす。
お宿から駅まで歩いてみることにした。
駅から温泉街に続く道は、義経通りと呼ばれている。 -
「義経記」によると・・・
1187年、源頼朝の追っ手を逃れ岩手県平泉に向かう義経は、瀬見温泉を通ったとされている。
義経の北の方がこの地で、亀若丸を出産する。 -
弁慶が川辺の大岩を薙刀で突き破るとお湯が噴き出し、亀若丸はそのお湯で産湯をつかった。
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これが瀬見温泉発見の由来らしい。
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義経大橋を渡る。
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私の持ってる義経のイメージとは、ちょいと異なるなぁ。
(^^;
滝沢君の印象が強くって。
(^^; -
ところで弁慶がお湯を沸きださせたときに使った薙刀は、「せみ王丸」という名前だった。
瀬見温泉の名前の由来も、弁慶の薙刀にちなんでいるみたい。 -
横笛を拭く義経。
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弁慶さんの方がカッコイイ。
(*´艸`) -
撫でられすぎたたのだろうか、すり減って何が描かれているのかよくわからなかった。
亀若丸の産湯のシーンかも。 -
こちらは弁慶が薙刀で温泉を噴き出させたところと思われる。
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と、ここまで書いてきて何ですが・・・
瀬見温泉と義経の関係は、実ははっきりしないみたい。
(^^; -
「義経記」も義経の死後200年ほどたってから書かれた書物だしね。
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真偽はどうあれ、ロマンがあっていい話だとは思う。
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通りのそばにあるトイレは蔵風。
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弁慶は亀若丸の誕生を祝って松を投げた。
それが根付いたのが、この松といわれている。
どう見ても、樹齢800年を超えるとは思われないが・・・。
(^^;
鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏と比べてみても…うん。
山形は雪深いから、育ちが悪いのかもしれない…ということにしておこう。弁慶の投げ松 名所・史跡
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こちらは、弁慶の硯石。
弁慶はこの岩を硯として墨をすり、亀若丸の名を紙に書いたとされる。
弁慶の話がどこまで本当かわからないが、弁慶はかかっこよくて魅力的♪弁慶の硯石 名所・史跡
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10分くらい歩いて、瀬見温泉に到着した。
瀬見温泉駅 駅
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写真入りは珍しいと思う。
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乗る人も降りる人もいなかった。
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駅前にあった、瀬見温泉の絵地図。
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山形は食べ物が絶対に安いと思う。
主婦の味方、山形県。 -
小国川の対岸から見た観松館。
瀬見温泉では一番目立つ。 -
義経の子である、亀若丸の名を付けた橋を渡る。
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不思議な遺構があった。
何だったのかはっきりとはわからないが、この先に同じようなコンクリートを台として、その上に家が建っていた。
この上にも、かつて家があったのかもしれない。 -
飲泉も出来る湯前神社。
産湯 温泉
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観松館まで戻ってきた。
観松館の温泉は、かけ流し。
高温なので、井戸水を加えて温度調節がなされている。
とても気持ちの良い温泉だった。
温度もちょうどよかった。
ず~~っと浸かっていたかったが、心臓に負担をかけるといけないので、後ろ髪を引かれる思いで早めに切り上げた。
義経の湯(男性用)。
静の湯(女性用)は、義経の湯(男性用)よりかなり狭い。
(`ε´ )
静御前は東北まで来てないけれど、ここはやっぱり「静」にしておきたいよね。
夕食は持ち込んだお弁当で済ませた。
今回の旅は3晩とも、持ち込んだ物で済ませている。
この日の午前中は雨に降られて、気分までジトジトになりそうだった。
深夜に大雨が降ったけれど、天気は急激に回復の模様でよかった。観松館 宿・ホテル
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朝ごはんは種類も多く、どれも美味しかった。
お酢の飲み物がキリっとして、目覚めにピッタリ。
玉こんにゃくも美味しい。
ここで初めて、紫蘇巻きなる郷土料理をいただいた。
お味噌を紫蘇で巻いて、揚げるか炒めるかしたもの。
お味噌に混ぜ物がしてあるようで美味しく、帰宅してからネット検索し真似て作ってみた。
自分で作ったものも美味しかった。
また一つ我が家のメニューが増えた。
チェックアウトして、新庄駅までバスで送ってもらう。
またも私たち二人だけだったけれどバスを出してくれて、駅で降りた後は深々とお礼をしてもらった。
利益の少ない「訳あり部屋」の宿泊客でも、大事にしてもらえる観松館。
お宿の施設は普通に使えるのだから、お安い部屋に泊まるのもアリかもしれない。
廃屋ビューも激しい雨音も、いい思い出になった。
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