2022/05/17 - 2022/05/18
45位(同エリア185件中)
芦花さん
3週間の和歌山フィールドワークの途中、熊野古道の中辺路を自転車でなぞるべく、近露から紀伊田辺までサイクリング。途中、高原地区の旅籠まさらに宿泊し、紀伊山地ならではの自然を楽しみました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- JALグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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熊野古道の近露王子のある盆地は、熊野古道の中でも宿泊地としてちょうど良い中間地(滝尻王子?熊野本宮)にあり、そんな地区に忽然と超モダンな美術館があります。
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当時の町長(まだ田辺市に合併される前)の先見性の高さなのでしょうか?
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建築界の最高賞と言われるブリツカー賞を受賞したSANAAの建築家(妹島和世&西沢立衛)がはじめて設計した美術館「熊野古道なかへち美術館」がなんとここにあるのです。
他に金沢21政界美術館や、ルーブル美術館の別館(ランス)を設計するなど、世界に名を馳せる建築家の初期の作品。 -
ここが「近露王子」。なんとか王子というのは、
熊野詣の先達(案内役のこと)を務めた修験者により、12~13世紀にかけて組織された一郡の神社のこと。
本来、熊野古道の近隣住民が在地の神を祀っていた諸社を「王子」と認定し、熊野詣の途中で儀礼を行う場所としたらしい。 -
自転車を降りて熊野古道に入る
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このように古道には道標があります。
この辺りは人工植林=杉林になっており、平安時代や鎌倉時代の照葉樹林だったと思われる原始林的雰囲気からはその植生が変わってしまっては、います。 -
向かったのは牛馬童子。
一応ここは中辺路の名物的地点になっており、私も10分ほど古道の坂道を登って到達。 -
途中に東屋などもあり、美しい風景とともに前泊した宿で頂戴したランチの折詰をいただきました。
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そして国道311号の峠を降りると、エメラルドブルーに輝く富田川の上流に出逢います。
南紀は本当に川がきれい。全国屈指というか世界屈指といっていいと思います。 -
このように川底を舐めるように川が流れます。
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そして、中辺路の拠点の一つ。滝尻王子に到着。
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王子の中でも最も大規模な王子の一つで、本格的な熊野古道はここから山道に入ります。立派な神社も。
徒歩で巡礼する方は、ここまでバスで来て、スタートする地点のよう。 -
高原地区に向かう坂道で、紀州備長炭を作っているのではないかと思われる炭屋あり(後で宿の人に聞いたら本当にそうらしい)。
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そして古道の側道たる舗装された坂道を登ります。
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私も自転車で登りつつ、ちょっとだけ古道に立ち寄りました。
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そして高原地区の展望台に到着。
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ここは絶景ですね。
紀伊山地特有の山並みが幾重にも重なる風景に出会えます。 -
麓の集落川合地区を望む。
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満開のシャクヤクとともに
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高原地区にある高原熊野神社
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そして、本日の宿ゲストハウスの「旅籠まさら」。
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古民家を改装したそうで、1階2階にそれぞれ1組ずつ宿泊できるゲストハウス。
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日本人(ご主人)とフランス人(奥様)の若夫婦が運営しており、とにかく全てにおいてセンスがいい。
奥様はフランス人ですが、普通に日本語で話せますので安心です(もちろんフランス語も英語も)。 -
今回は私だけだったので、共有スペースにあるバルコニーでまったりする。
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ビールもいただきました(有料です)。
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こんな感じで、高原の絶景が宿からも楽しめるようになっています。
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夕食はフランスの家庭料理。
ワインをいただきつつ、素朴で味わい深い料理でした。 -
ビーツやチーズを使ったサラダは、いかにもフランスっぽい。
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オニオンスープも、家庭的で、ほっとする味でした。
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そしてフランス風のラザニア。
イタリア系と違ってマイルドな味つけでこれも美味。 -
メインは牛肉の煮込みでビネガーとワインで各種野菜と共に煮込んだ料理で、フランスに戻ったときに奥様が実際にご両親に教わった料理だそうです。
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ちゃんとデザートも。
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美味しい食事をいただいた翌朝は、小鳥たちの鳴き声で目覚め、早朝は雲海も登場。
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早速歩いて1分ちょっとの展望台まで向かい、棚田とツツジと
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雲海の絶景を楽しむ。
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こちらはシャクヤクとともに。
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「旅籠まさら」は、熊野古道沿いにあります。
2020年オープンと、まだまだ新しい宿ですがご主人は同地区で宿を手伝っていてそのまま同じ高原地区で独立したそうです。 -
朝食は洋食で、カリカリのベーコンが秀逸でした。
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シフォンケーキで食後のコーヒーを味わいます。
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ご主人の名前と奥様の名前を合体させたのが「まさら」という名前だそうです。
本当に素敵なご夫婦とセンスの良い内装や備品類、そして美味しいフランス家庭料理。そしてなんといっても美しい景色でした。 -
高原地区から下界に下りて、富田川沿いを田辺に向かって走りますが、まあ、本当に綺麗な川です。
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途中、上富田町あたりで熊野古道の水垢離のあった場所に立ち寄り。
水垢離とは、冷たい水を浴びて罪や穢れを取り除くこと。
そもそも熊野詣は自分の罪や穢れを浄化することが目的だったので、こうやって川の途中でしばしば水垢離して、自分の身体を清めたそうです。 -
そして田辺市街地に入り、世界遺産の闘鶏神社を参詣。
源平合戦において、熊野のリーダー(熊野別当という)の湛増が平家につくか、源氏につくか、闘鶏で占ったことからこの名前がついたそう。 -
その湛増、実は武蔵坊弁慶のお父さんだという伝説もあります。
弁慶は熊野の出身なのは確からしい。 -
そして田辺のもう一人の有名人は、合気道の創設者「植芝盛平」。
現地ボランティアガイドさんによると、植芝氏は合気道の始祖ということで、コロナ前は合気道愛好者の多くの外国人がこの記念館を訪れていたそう。 -
もしかしたら日本よりも外国で有名なのかもしれません。
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そして、こちらの方が有名ですね。ココは南方熊楠顕彰館・南方熊楠邸。
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熊楠のお庭はある意味植物園みたいで、普通のお庭とちょっと違って非常に興味深い。
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旧宅の熊楠がここで研究していたその面影も感じられます。
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ちなみに和歌山県は自転車優遇県で、しまなみ海道のようにこんな形でちゃんと道路上に自転車専用ガイドラインが引いてあって本当に走りやすい。
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満ち潮になると、チリのウユニ湖のようになるという天神崎。
確かに満ち潮になるとそんな感じになるかもしれません。
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