2022年4月 中国地方鉄道旅行（3）：津山から広島へ

2022/04/22 - 2022/04/22

　2022年4月。1月からずっと忙しかった仕事が落ち着いてきたので2日間の休暇を取得することにしました。週末と合わせて4連休になるので2、3泊で国内を旅行しようと思いました。
　旅行先の候補はいくつかありましたが、久しぶりに鉄道旅行、いわゆる乗り鉄をしてみようと思い、まだ足を踏み入れたことのない中国地方に行くことに決めました。私の場合は乗り鉄と言ってもずっと鉄道に乗り続けるハードな旅は苦手なので、観光スポットや街歩きをしながらという緩い旅になります。
　いろいろ考えた結果、姫路城を観光し、中国山地の真ん中を通る姫新線、芸備線を通って広島に行き平和記念公園を訪問するというものにしました。また、ネットで調べてみると芸備線は青春18きっぷの有効期間はかなり混雑するとのことだったので、あえて有効期間後の平日を出発日にしました。

1日目
新幹線で姫路へ移動。姫路城を見学後、姫新線で津山へ移動し宿泊
2日目
津山から姫新線、芸備線を乗り継いで広島へ移動し宿泊
3日目
広島市内を観光し、新幹線で帰路へ

エリア 新見(岡山)

• 交通手段: JRローカル

　津山駅から新見行きのディーゼルカーに乗る。平日にもかかわらず、それなりの乗客がいるが、ほとんどが旅行者のようだ。私は新見から先は芸備線に乗る予定だが、皆同じ行動をとるのではないだろうか。
　新見までの車窓はとても長閑。中国山地の真ん中を走っているはずだが、それほど険しい地形ではない。
　写真は久世駅。しばらく停車し対向車がやってくるのを待つ。時間が静かに経過していく。

久世駅 駅

　月田駅から富原駅への途中の車窓。眼下に見える箱庭のような景色は綺麗だ。

　列車は新見駅に到着。次は芸備線の備後落合行きに乗車するのだが、乗り継ぎ時間があるので昼食を取りに街へ出てみることにする。駅前の通りを歩くとすぐに高梁川を渡る橋がある。

　新見の市街の中心は駅から見て高梁川の対岸に細長く広がっている。駅周辺の街並みは特筆すべきものはない。もっとも私もここでは街歩きをしようというつもりはなくランチをとることが目的である。

　にいみショッピングタウンプラザの１Fにある「いんでいら」という店。入口のボードには「えびめしたべよう!!」と書かれているが、実は私がここに来た目的もえびめしである。

いんでいら グルメ・レストラン

　ランチタイムなのでに混んでいるのではないかと心配をしていたが、意外に空席はありすぐにテーブルに案内された。メニューは豊富にあるのだが、えびめしを注文しようと決めていた。エビめしにもいくつかのバリエーションがあったが、カニコロセット （968円）に決めた。次の列車に乗り遅れるわけにはいかないので迷っている時間はない。幸い、料理もあまり待たされずに提供された。
　えびめしは見た目は味が濃そうだが、食べてみるとそんなことはなくとてもおいしくて、岡山の名物とされるだけのことはあると感じた。

いんでいら グルメ・レストラン

　新見駅からは芸備線で広島を目指す。広島まで直通する列車はなく、備後落合、三次で乗り換えが必要になる。まずは備後落合行きに乗車するのだが、新見から備後落合まで行く列車は5:17発、13:02発、18:25発の3本しかない。従って、「乗り鉄」と呼ばれるマニアは時間の都合上、13:02発に集中するのだ。
　平日ということもあり車内は多少の空席があるが、見たところ9割くらいが「乗り鉄」と思われる。年齢層はかなり高めだ。
　車窓は特に目を見張るような絶景はなく平凡ではあるが、田舎ののどかな風景が広がり気持ちがよい。つい居眠りしたくなってくる。

　備後落合駅に到着した。ここで三次行きに乗り換える。接続時間は16分なのでのんびりはできないが、この駅は40年前に人生初の一人旅で通った思い出の駅なのでせめて駅の周りは見ておきたい。当時は木次線の急行「ちどり」でやってきてこの駅で下車。芸備線に乗り換えて新見へ向かったのだが、接続が悪くこの駅でずいぶん長いこと待たされた。駅のホームの売店でうどんを食べたが、雨が降り出して駅から外に出ることはできず駅舎の待合室で時間をつぶしたのだった。
　現在の備後落合駅は駅舎やホームこそ当時と変わっていないが、雰囲気はまるで変ってしまっており、時間の経過を感じずにはいられなかった。

備後落合駅 駅

山間の鄙びたターミナル駅。とても良い雰囲気である。右が新見から乗ってきた車両。左がこれから三次まで乗る車両だ。しばらくすると木次線の車両もやってきて3方向からの車両がこの駅で集う形となる。そしてしばらくすると順々にそれぞれ折り返し出発していくのだ。

備後落合駅 駅

　三次行きのディーゼルカーは山間部をのろのろと走るが、やがて平地にくると軽やかに走るようになる。単調な景色が続き、つい眠くなってしまうが、こんなのどかな景色を眺めながら居眠りをできる機会は日常生活では全くないことで、ある意味では幸せな時間だと思う。
　三次駅で広島行きに乗り換える。ここからは徐々に乗客が増え2両編成の車内は満席になった。三次から2時間弱で広島に到着。金曜日の夕方、仕事帰りのビジネスパーソンが行き交う様子を見て久しぶりに都会にやってきたという気持ちになった。

比婆山駅 駅

　本日は広島に宿泊する。予約しているホテルは駅から離れている。地図で確認すると広島電鉄の中電前駅が最寄りである。広電は移動に何度か利用することになるので、便利なチケットはないかと探してみると、「Mobiry」というデジタルチケットサービスがあり、広電の電車が広島市内全域24時間700円で利用できるチケットがあったので迷うことなく購入した。ただし、スマホ操作に慣れていないため少し時間がかかってしまった。

広島駅電停 (広島電鉄) 駅

　広島駅から広電の路面電車に乗り、八丁堀で下車。ここで夕食をとってからホテルへ向かうことにした。

八丁堀停留場 駅

　広島に来たのでお好み焼きを食べたかった。広島のお好み焼き屋のことはよく知らなかったが、名前を聞いたことがあった「みっちゃん総本店」の場所を調べてみると八丁堀なので、途中下車して行ってみることにしたのだ。

お好み焼 みっちゃん総本店 八丁堀本店 グルメ・レストラン

カウンター席に通された。迷うことなくビールを注文。お好み焼きは一般的なそば入りを選択したが、牡蠣焼きにも惹かれる。せっかくの機会なので両方注文することにした。

お好み焼 みっちゃん総本店 八丁堀本店 グルメ・レストラン

お好み焼きは大好物。とにかく美味しかった。それ以外に言葉はない。

【メモ】
そば入り 790円、牡蠣焼き　880円、生中ジョッキ　500円、消費税 217円
合計　2387円

お好み焼 みっちゃん総本店 八丁堀本店 グルメ・レストラン

予約してあったダイワロイネットホテル広島にチェックイン。本日の予定はここまで。明日は広島市内を半日観光してから帰る予定。

続く

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