国産旅客機 YS-11 がまだ日本の空で活躍していた時代。最後まで活躍していたのは北のエアーニッポン（ＡＮＫ）と南の日本エアコミューター（ＪＡＣ）の２社だ。その２社のうちエアーニッポンは2003年8月31日、女満別-新千歳のフライトを持って引退している（日本エアコミューターのラストフライトは2006年9月30日、沖永良部-鹿児島となっている）。<br /><br />無事に２機のＹＳ－１１を見送ったあと帰りの飛行機の出発まで時間があったので、そのまま鹿児島空港で撮影を続行する。ここではまだまだ活躍するＪＡＣのＹＳ－１１や、ちょうど空港施設の検査に来ている航空局（ＪＣＡＢ）のフライトチェッカーのＹＳ－１１の姿まであり、時間ぎりぎりまで楽しむことができた。<br /><br /><br />※20年近くも前の話なので、記憶違いにより一部事実と異なることがあるかもしれません。その点はご了承くださいませ。

2003.09 鹿児島でタイへ旅立つ蒼き YS-11 を見送る～後編～

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2003/09/30 - 2003/09/30

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YS-11さん

国産旅客機 YS-11 がまだ日本の空で活躍していた時代。最後まで活躍していたのは北のエアーニッポン（ＡＮＫ）と南の日本エアコミューター（ＪＡＣ）の２社だ。その２社のうちエアーニッポンは2003年8月31日、女満別-新千歳のフライトを持って引退している（日本エアコミューターのラストフライトは2006年9月30日、沖永良部-鹿児島となっている）。

無事に２機のＹＳ－１１を見送ったあと帰りの飛行機の出発まで時間があったので、そのまま鹿児島空港で撮影を続行する。ここではまだまだ活躍するＪＡＣのＹＳ－１１や、ちょうど空港施設の検査に来ている航空局（ＪＣＡＢ）のフライトチェッカーのＹＳ－１１の姿まであり、時間ぎりぎりまで楽しむことができた。

※20年近くも前の話なので、記憶違いにより一部事実と異なることがあるかもしれません。その点はご了承くださいませ。

エリア

姶良・加治木(鹿児島)

経由地の那覇へ、そして新天地のタイへ飛び立つ元ANKの YS-11A-500 を見送る。
目的のお見送りも無事にできたが、帰りの飛行機の出発時間まで鹿児島空港で発着する航空機を眺めることに。
日本エアシステム（JAS）のエアバス・A300-600R。「空の女王」とも呼ばれた美しいデザインの機体だ。
上空からダートMkエンジンのサウンドが聞こえてきた。見上げると YS-11A-500 の姿を発見。
空港上空を一旦パスしたのち、着陸のフェーズに入る YS-11A-500 。
ギア（車輪）を出してまもなく着陸。この機体ナンバーは JA8717 で、実は YS-11 の中では唯一「鶴丸」（JAL）塗装を施された貴重なものだ。ペットネームは「あそ」で、日本の航空会社の中で国際線を飛んでいた機体なのだ。
胴体下半分はポリッシュドスキンのJAS MD-81 。
MD-81 といえばリアエンジンとＴ字尾翼が特徴だ。
MD-81 / MD-87 ではJASしか導入しなかった。

※JASとJALが合併して、後にJALが運航している。
こちらは SAAB 340 。小型の双発プロペラ機。日本国内では北海道エアシステムが2021年まで運航していた。

2020年に全機退役したスーパードルフィン、ANAのBoeing 737-500 。眉毛顔とおむすび（型）エンジンがかわいい。
ANAの777-200 / JA701A 。2018年に登録を抹消している。
ところで....先ほどから撮影している足元で何かが絡んでくるんですけど....

あ、犯人発見！

いや、犯鳥発見！

きみ、ニンゲン怖くないの？
なんと撮影していた他の方の頭に飛び乗り！！

こちらの方も2機の蒼い YS-11A-500 を見送るために東京からやってきていた。
「ここは禁煙です」とでも言いたげだな。
小鳥ちゃんと戯れていたけど、発着便が多くなってきたので撮影に集中。

JASの「ぐるぐるセブン」こと 777-200 。その向こうに着陸した YS-11 の姿が見える。
管制の無線を聞かなくても遠くから響いてくるダートMk エンジンのサウンドに、まもなく YS-11 が降りてくる！と判る。
国産旅客機としてローカル路線で活躍する YS-11 。
また１機、YS-11 がアプローチしてきた。
イチオシ

こちらは航空局のフライトチェッカー YS-11A-200 / JA8706 。

この日の朝10時過ぎに鹿児島空港を離陸。どこかの空港施設の点検を済ませて今宵の塒に戻ってきた。

いま降りてきた航空局の YS-11A-200 / JA8709 とはこの後ご縁があり、下地島空港や能登空港で出会っている。
イチオシ

2006年11月28日に撮影。

当初は波照間空港の検査があるという情報を得て宮古島まで飛んだが悪天候の為にフライト予定が変更になってしまった。私は JCAB / YS-11A-200 / JA8709 をロストしてしまい、しかたがなく宿をとっていた下地島へ向かったところ奇跡的に再会することができた。
2018年10月05日日本航空学園・能登校エプロンにて撮影。

日本航空学園の航空祭でフライトパフォーマンスする REDFOX Airshows のスタッフとして能登空港へ行ったときに再会。この時には航空局ではなくエアロラボのデザインを身にまとっていた。

この時の航空祭（学園祭）の様子はコチラに
https://4travel.jp/travelogue/11644230

※チームスタッフとして許可を得て撮影
イチオシ

空港の南側（南東側）で撮影撮影していたが、先ほどまで一緒に撮影していた方をターミナルへ送ったついでに北側（北西側）へ移動する。
イチオシ

滑走路手前で待機する YS-11A-500 の目の前を降りてきた、今はなき航空会社・ハーレクインエア/HQL の MD-81 が着陸する。
ちょっと特殊な運航をしていたハーレクインエア。DC-10 と MD-81 をそれぞれ1機ずつの2機のみを保有してた。
続けて降りてきたのは SAAB340 。
先輩の YS-11 の目の前を過ぎる SAAB340 。
着陸機を２機待ってから滑走路へ。
滑走路に入ってから一気にエンジン音が高鳴り、搭載されているダートMkエンジンの独特な金属音が響く。

見かけによらず、短い滑走距離でふわっと浮かぶ YS-11 。あっという間に小さくなっていく。

この YS-11 を見送って撤収することに。レンタカーを返して空港へ。

空港では那覇で展開していた友人とも連絡をとり、無事に２機とも台湾へ向けて飛び立ったと報告があった。
鹿児島からの帰りも行きと同じようにエアーニッポン（ANK）が運航する Boeing 737-500 Super Dolphin で名古屋空港へ。
夕方のフライトは機窓の光景が目まぐるしく変わるので好きだ。
陽が沈み、機内も夜モードへ。みなさん、お疲れのようで静かだった。
すっかり暗くなった名古屋（小牧）空港に到着。蒼い YS-11 のフェリーフライト、見送りをするため一か八かで航空券を発券して鹿児島へ。そして見事にタイへ嫁ぐ２機の YS-11 を見送ることに成功したので良き１日だったかと。

その後、２機の YS-11 はタイに到着し、他の YS-11 とともにタイ国内線で活躍する....が、導入した航空会社の体制が良くなく、インシデントなど発生させてしまい、後には運航停止となってしまった。その後の YS-11 はどうなったのか....。

タイで活躍していた時に現地で搭乗した記録は機会があれば、こちらの４トラベルで公開したい。（....けど、写真が揃ってないから難しいかな）