青春18きっぷで行く春の旅 2022 ～BRTに乗って気仙沼へ～

2022/04/07 - 2022/04/07

2022年春シーズンの青春18きっぷの旅。3月16日に発生した地震のおかげで当初の行程がキャンセルとなり、中途半端に18きっぷの未利用分が残ってしまっていた。後の休日もスケジュールがほぼ埋まっていたため、残り２つ分をいつもの同行者と一緒に日帰りの旅をすることに。

当初、私が考えていたスケジュールは仙台から臨時快速で福島へ向かい、奥羽本線を新庄まで。そして陸羽西線を往復してから陸羽東線で帰路につき、鳴子温泉で温泉に浸かってから仙台に帰るというものだった。....が、同行者の「ＢＲＴに乗りたい」というリクエストで気仙沼へ。そのついでに福田パンも行きたい！（どこがついでだ！？）ということでＢＲＴ乗車の旅となってしまった。

エリア 岩手

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル

１枚５回分ある青春１８きっぷ。残り２つ分を利用して、同行者とは久々の１８きっぷの旅に出かける。スタート地点は早朝の仙台駅。まずは一ノ関行きの列車に乗り込む....前に。

仙台駅 (JR) 駅

向こうに見えるのは特急「いなほ」改め臨時快速・福島行き。

仙台駅 (JR) 駅

私の立てていたプランでは、この快速に乗って福島へ向かうはずだったのに。

仙台駅 (JR) 駅

気持ちとは逆方向へ出発し、最初の乗換駅・小牛田に到着。ここで石巻線・女川行きに乗り換えする。ローカル線ながら４両編成と豪華な仕立てだ。

小牛田駅 駅

小牛田から僅か１７分で２度目の乗換駅・前谷地に到着。４両編成の女川行きから１両の柳津行きに乗り換え。

前谷地駅 駅

前谷地駅を出発して石巻線から分岐する気仙沼線。鉄路の気仙沼線としては17.5kmのみが残されている。このご時世ゆえ、BRT転換してもおかしくないが、こうやって鉄路で残されていることに感謝だ。

乗客は４人だけ。１両だけでコトコト走る。

終点直前、北上川を渡る。

前谷地から僅か23分で終点の柳津に到着。

柳津駅 駅

小さな駅だが昔からの名残で跨線橋もあり立派な雰囲気がある。BRTへの乗り換えは平面移動で済むようになっていた。

※何年か前に乗車した時は、確か駅前の広場から乗り込んだ覚えがあるような....。

柳津駅 駅

柳津から先の気仙沼線はレールを剥がされ舗装されBRT（Bus Rapid Transit）専用道になっている（一部区間除く）。

柳津駅 駅

柳津駅のBRT専用ホームに気仙沼行きのBRTのバスが入線。

柳津駅 駅

前谷地から乗り継いだ乗客４名だけを乗せて柳津を定刻に出発。上手い具合に左側最前方の座席を確保。同行者は乗り物酔いするからと後方席に座った。

前方を眺めていると、さっそくトンネルが現れた。

トンネルを抜けた先で上りのBRTとすれ違い。BRT専用道は基本１車線分の幅しかないので、所々にすれ違うための退避スペース、そして信号機を使った交通管理も行われている。

以前BRTに乗車した時にはBRT専用道として開通していなかった3,508mの長さがある横山トンネルを通過。鉄道用の断面の小さなトンネルをバスで走ると、それほどスピードは出ていないのに速さを感じてしまう。

峠を越えてしばらく走ると右手には海が見えてくる。

志津川では一般道を走り町中（町役場、病院）などを経由してトンネルが続く専用道の区間へ。

ちなみに志津川の町中だけで乗降を完結する乗客が何名か利用していた。

1,744mの歌津トンネルを走行中。

トンネルとトンネルの間に現れた蔵内駅。ここから１名が乗車した。

蔵内駅 駅

陸前小泉駅の周辺は震災直後になんども通った場所。志津川や歌津もひどい被害だったが、ここ陸前小泉から本吉までの区間は津谷川や国道４５号を跨ぐための高架橋が津波に流され、残された部分も「この高さまで津波が来たのか」と衝撃を受けたところだ。

いまではすっかりと整備されてBRT専用道として復活した。

陸前小泉駅 駅

陸前小泉を出るとすぐに国道４５号の下をくぐり、津谷川をトラス鉄橋で渡る。その渡る途中に三陸沿岸道と交差。

本吉を出てからは一般道（国道４５号）を走る。もともとの気仙沼線は海岸寄りを走っていたため被害が甚大で、復旧は断念された。

写真は道の駅に併設された大谷海岸を出たところ。車窓一杯に広がる美しい海岸。

大谷海岸駅 駅

国道４５号を走る車窓から、廃線となった気仙沼線の跡を探す。

ちょうど道路下に走っている廃線跡のトンネルが見えた。そのトンネルもコンクリートで塞がれている。

気仙沼に近づくと、一般道との交差点に信号機が設置されたところが出てきた。こちらのバスが近づくとタイミングよく信号が青に変わる。そして誤侵入防止用の遮断機も上がった。

BRT気仙沼線 (バス高速輸送システム) 乗り物

左手には一ノ関からの大船渡線のレールが現れた。となれば終点の気仙沼は間もなくだ。

切符を持っていなければバスと同じように整理券番号を確認して現金で料金を払う。柳津から通して乗れば1,170円也。

気仙沼に到着。青春１８きっぷを見せて下車。ちなみに柳津から私たち含めて４名乗車し、完乗したのは３名だった。

下車後は....まずはトイレへ（笑）。危険領域ではなかったが、BRTのバスにはトイレは無いのでビールも我慢して２時間弱のバス旅を楽しんだ。

気仙沼駅 駅

気仙沼の駅銘板。ポケモンの列車が走っているのでピカチュウが描かれている。

気仙沼駅 駅

乗換時間に余裕があったので駅前をちょっとだけぶらぶらと。

気仙沼駅 駅

駅前のロータリーには気仙沼で有名な魚をモニュメントにしてあった。ちょっとかわいい。

気仙沼駅 駅

気仙沼線BRTが出発する。

気仙沼駅 駅

これから乗車する大船渡線。地図でその路線（一ノ関～盛）を見ると大きな龍のように見えることから「ドラゴンレール大船渡線」という愛称が付けられたようだ。そのマスコットが車体に貼られている....こちらもかわいい。

JR大船渡線 (ドラゴンレール大船渡線) 乗り物

２両編成で気仙沼駅を出発。車内は....ガラガラだった。

やっとここで旅のお供を取り出す。そして乾杯♪。これで呑み鉄モード突入。

トイレが付いているから安心して呑めるよ。

62.0kmの距離を１時間20分走って一ノ関駅へ。

一ノ関駅 駅

東北新幹線の停車駅でもある一ノ関。でも先日の地震の影響で南へは仙台までしか走っていない。

一ノ関駅 駅

ここでも次の列車までの時間があったので食事をとることに。改札を出て待合室奥にある立ち食い駅そばの店「菜のはな」へ。

菜のはな グルメ・レストラン

駅そばとは言いつつも、ラーメンをいただく。東北にある駅そば店の中でおそらくここでしかラーメンを楽しむことができないはずだ。

菜のはな グルメ・レストラン

食後は同じく待合室内にある土産屋を覘いていく。すると私の旅友のライバル発見！。あら？福島から出張ですか？？。

ぐるっと遊 一ノ関駅店 お土産屋・直売所・特産品

さて、そろそろ旅の続きに戻りましょう。ここからは盛岡行きに乗車。

一ノ関駅 駅

ロングシートながら車内は空いていたので....ついつい（笑。

ビールをちびちびと１缶空けたところで終点の盛岡駅に到着。

盛岡駅 駅

盛岡駅で下車をして、しばし町を歩くことに。

盛岡駅 駅

北上川に架かる旭橋からの眺め。どんよりな天候ながら岩手山が真正面に見えた。

そして歩いて訪れたのはこちら....ダーフク。いや、福田パン。これでいつもの同行者の目的も完遂。

※ダーフクは私の師匠や仲間が使用している福田パンの愛称ｗ

福田パン 長田町本店 グルメ・レストラン

こちらで同行者ともども、各２つのコッペパンを購入。

その後は地元のスーパーにも立ち寄って地場のものなどお土産も購入する。

さて、目的も果たせたのでそろそろ帰りましょう。

福田パン 長田町本店 グルメ・レストラン

東北本線の上りで戻る。一ノ関行きに乗車。

盛岡駅 駅

こちらもロングシートの車両。これだと呑み鉄がしづらいんだよね。でも、ほとんど乗客が居なければ....ね！？。

ね！？ってなんだよ（笑。

一ノ関駅で乗換え。こちらはボックス席があると願って乗車する。

が、ロングシートだった。orz

一ノ関駅 駅

でも乗客が少なかったので....福田パンで購入してきたコッペパンを肴に金麦で乾杯です♪。やはり列車の中で呑むビールは格段にンマい！。

小牛田で仙台駅行きに乗り換え。18時33分発と帰宅時間帯だったが座席に空きがあり仙台まで座って過ごすことに。が、小牛田を出て鹿島台辺りから記憶が無く....気が付けば東仙台手前だった。外を見ると道路は濡れていて、同行者曰く、途中車体に叩きつける程かなり強く雨が降っていたそうだ。私は全然気が付かなかったよ。

小牛田駅 駅

定刻に仙台に戻ってきた。遅れなど大きなトラブルもなく青春１８きっぷの旅を存分に楽しめたぞ。

実は3月16日に発生した地震の余震も心配していたが大丈夫だったようだ。万が一、地震により鉄路が断たれても高速バスで帰還できる範囲での行程だったので仙台からはぞれほど遠くへ行けなかった。でも、久々にBRTも乗車でき大満足。

仙台駅 (JR) 駅

そしてこの夜の夕飯は福田パンのコッペパン。これは言うまでもないね。