【ヘルシンキ③】1日Trip（後編）人気スポット「かもめ食堂」を中心にシベリウス音楽院もショッピングも。

2022/01/31 - 2022/01/31

　ヘルシンキは日本人に人気の観光地ですね。世界遺産のスオメンリンナ島や珍しいテンペリアウキオ教会、それになんと言っても人気なのは「かもめ食堂」ですね。
　 ヘルシンキの街はそれ程広くなので、効率よく歩けば１日で回れるコースです。でもそんな駆け足で回っても、もったいない。ヘルシンキの面白さは、マーケット広場の屋台で地元の人たちと触れ合ったり、ハカニエミ市場でマリメッコの店員さんと雑貨を選んだりするのが楽しいんですよね。
　そんなヘルシンキの”おすすめ１日Tripコース”を紹介します。
　後編はヘルシンキ西側のエリアです。

（※この旅行記は2013年から2020年にかけて何回か訪れたフィンランドの旅情報を、現在の最新情報を確認して投稿しました）

私のブログ『World TraveRunner★世界一周★』でも紹介しています。
https://world-traverunner.com/archives/11157
インスタグラム：　@worldtraverunner

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

どこに行くにも…出発点はヘルシンキの玄関口の中央駅。

ヘルシンキ西側は住宅街もあり、落ち着いた中に歴史的な建築物があります。写真上方向（西側）にはSeurasaarenselkä湾が広がります。

ヘルシンキ駅前からはトラムがいろいろな方向に出ているので、市内観光の出発点にとても便利。

ヘルシンキ中央駅の近くあるヘルシンキ現代美術館の中庭に飾られる「マンネルヘイム元帥の乗馬像（Marsalkka Mannerheimin ratsastajapatsas）」。マンネルヘイム元帥は第一世界大戦では司令官としてフィンランド独立に貢献し、その後ソ連との難しい講和を成し遂げ、1944には第6代の大統領に就任しました。2000年のフィンランド国内調査においてフィンランドで最も偉大な人物として選ばれた程の存在です。

ヘルシンキ自然史博物館（Luonnontieteellinen museo）：元はヘルシンキ大学の動物学部と動物学博物館として1923年に開設されたこの施設は、1990年代に入り自然史博物館として整備され現在の姿になっています。正面にある凛々しい鹿の彫像はフィンランドを代表する動物彫刻家ユッシ・マンティネン（Jussi Mäntynen）の作品です。2階テラスから覗くキリン像も面白いですよ。

　今日最初の訪問はシベリウス音楽院（Taideyliopiston Sibelius-Akatemia）です。ここはフィンランドで唯一の音楽大学です。1882年にヘルシングフォシュ音楽院として開設され、1939年にフィンランドの著名な作曲家であるジャン・シベリウスに由来する現在の校名に改称されました。フィンランドでは唯一の音楽大学で国中から有望な学生が集っています。
　 ジャン・シベリウス（Johan Julius Christian Sibelius）は20世紀を代表する世界的な作曲ですが、フィンランド国内においては、帝政ロシアからの独立を勝ち得ようともがく暗黒の時代に、音楽を通じて国民意識を高揚させ心の支えとなった偉人として人気があります。

140年を数える歴史ある音楽院らしい扉。ちょっと年季が入ってます。

現在の学生数は約1700名。卒業生には著名な音楽家を国内外に輩出しています。

一歩足を踏み入れると、少し神聖な雰囲気に包まれますね。

階段の張り紙に大学の雰囲気が。

音楽院から徒歩20分程の所にシベリウス公園があります。公園のシンボルはフィンランドを代表する偉大な作曲家を称えるモニュメントです。フィンランドの女性彫刻家エイラ・ヒルツネン（Eila Hiltunen）の作品です。©aileino

シベリウス・モニュメント（Sibelius-monumentti）　©aileino ©Jayvanage

この日はイースターでした。エッグハントに子供たちが歩き回ってました。脇に抱えたイースター・バスケット（お菓子入れ）が可愛いですね。

テンペリアウキオ教会〈Temppeliaukion kirkko〉は フィンランド福音ルター派教会に属しているキリスト教会です。スオマライネン （Suomalainen）兄弟によって設計され1969年に完成したこの教会は「岩の教会」とも呼ばれる特徴的な造りになっています。
　氷河期から残る自然岩をくり抜いて、天井部分には一面にガラスが張られ、自然光が射し込む素敵な教会となっています。岩盤が剥き出しのまま使われているので、その反射による音響効果が優れ、コンサート会場としても有名です。

岩の上に少しのぞくのが教会のドーム部分。

市民も観光客も賑わう教会入口。意外と低い天井。壁面は氷河期のままの姿です。

一歩足を踏み入れると、広がるドームと射し込む自然光に神聖な気持ちになります。

1000席程の座席の横には設置された大きな金色のパイプオルガン。岩の音響効果でその音色は素晴らしいようです。

天井の丸い銅板の屋根は「太陽」を表し、天窓からこぼれる自然の光は教会内部を明るく照らし、優しく信者達を包んでくれます。

華美な装飾が一切ない岩肌がむき出しの教会は、大きく開かれた天窓からさす自然光が神秘的な空間をつくります。静寂に包まれる「光の教会」にも思えてきます。

ヘルシンキは日本人旅行客も多いですね。ここでも出会った日本の女子たちと仲良く記念写真を撮りました。

外から見るととても教会とは思えません。白夜で眺めるとより神秘的ですね。

さて…トラムに乗って街の中心部に戻ります。

トラムを乗りこなせば、ヘルシンキ観光は飛躍的に楽になります。

切符の刻印は忘れずに。

Viiskulma駅まで戻ってきました。

Pursimiehenkatuno通りを入っていくと…

　初めてヘルシンキ旅をする日本人旅行客のほとんどが立ち寄ると思われるのが「かもめ食堂」ですね。群ようこさんの小説で2006年には映画化もされ、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこさん達の個性派俳優の名演で人気になった有名レストランがココです。

映画では実際に存在した現地の食堂「カハヴィラ スオミ（Kahvila SUOMI）」をセットとして使用しました。その後「ラヴィントラ カモメ（Ravintola Kamome）」になってます。

映画のキャッチコピー「ハラゴシラエして歩くのだ」を味わってみましょう。

かもめ食堂を背景に記念写真。この時はフィンランド旅行中にふくらはぎ断裂の大怪我を負い、現地の優しい人たちの看護でやっとヘルシンキまで辿り着きました。フィンランド製の松葉杖が痛々しい。実は…左脚は内出血でパンパンです(>_<)

　1日Tripの締めくくりは買い物です。旅行のお土産を探して中心街に戻ります。ヘルシンキのお店はヨーロッパでは珍しく日曜日も営業しています。ただ、日曜日の営業時間は短くお昼開店、18時頃閉店です。平日は朝早い9時頃から夜20時頃まで営業しているので、散策の帰り際に寄るのがいいかもしれません。
　ヘルシンキのメインストリートは南北に走るマンネルへイミン通り（Mannerheimintie）と東西に走るエスプラナーディ通り（Eteläesplanadi）になります。その交差点にあたるのが、 STOCKMANNデパートのあたりですね。STOCKMANNデパートの前にある「3人の鍛冶屋の像」が目印にもなります。

　エスプラナーディ通りはフィンランドで一番人気のファッションストリートです。

公園沿いの遊歩道にブランドショップが並んでいます。狙い目はせっかくだから北欧デザインでしょうか？マリメッコ（marimekko）やイッタラ（iittala）等の路面店舗はこの周辺です。旗艦店だから、アパレルから雑貨まで新作の商品がずらりと揃ってますよ。

角地にmarimekkoのエスプラナーディ店が見えます。2階建てで奥行きが広く開放的です。

新作のアパレルのはじめとして雑貨やインテリア等見てるだけでも楽しいですよ。

　ヘルシンキの1等地に位置するSTOCKMANNデパートは地上8階、地下2階建の北欧最大級の総合デパートです。市民にも人気の店ですが、旅行客にとっても北欧の生活を身近に感じられる憩いの場ですね。お土産選びにも困りませんよ。マリメッコやイッタラのような有名ブランドだけでなく、北欧らしい可愛い生活雑貨がたくさん揃っています。また、 北欧ブランドのSTOCKMANN限定モデルをみつけるのも楽しいです。そんな商品なら5階を目指してください。
　地階は食料品売り場です。お土産のバラマキお菓子もあるし、自分のテイクアウト・フードを買うのにも便利です。

STOCKMANNデパートのフロアMAP©公式（リンク先で開けます）
https://info.stockmann.com/info/floor-plan-helsinki/

北欧らしいシンプルなデザインの素敵な商品が見つかりますよ。40€以上の買い物をしたら免税手続きができます。8階のカウンターで対応してくれます。

吹き抜けと満点の星をデザインしたようなドームが素敵でした。

北欧デザインを求めるなら5階フロアがいいです。
「marimekko」や「iittala」の売り場があり日本にもまだ未輸入のような新作があります。STOCKMANNデパートの限定デザインもあったりしておすすめです。

スポーツ用品売り場の中央にディスプレイされてあったのは…ナイキでもアディダスでもなく、なんと「アシックス」でした。それにこの「走る」のデザイン、意外と素敵ですよね。

　STOCKMANNデパートの目の前にフィンランド最大の書店「アカデミア書店（Akateeminen Kirjakauppa）」があります。この書店が有名なのは、20世紀を代表するモダニズム建築家アルヴァ・アアルト（Alvar Aalto）が設計した建物だからです。
（Akateeminen Kirjakauppa ©公式）

　店内は白い大理石の壁で覆われていて、吹き抜けの回廊が開放的です。東京・銀座の伊東屋もそうですが、他の階のフロアが覗ける設計だと、「次に何があるのかな？」と興味が湧く心理的な視覚効果を生んでいるんですよね。天井の本を広げたようにデザインされた天窓からは優しい明りが射し込みます。北国の日照時間の少ない冬でも十分な明かりを取り込む設計のようです。
　書籍も充実していますが、地下１階のステーショナリーコーナーも文房具好きにはたまらない北欧デザインですよ。

アカデミア書店の2階には「カフェ・アアルト（Cafe Aalto）」があります。内装もすべてアアルトがデザインしたもので、大理石のテーブルやブラックのレザーチェア、ゴールドのペンダントライトがとてもお洒落です。コーヒーの他に季節のタルトやシナモンロールがおすすめです。

私は世界の各国を旅する時に…自分へのお土産は「その国の言葉で翻訳された”不思議に国のアリス”」にしています。 ”不思議に国のアリス” は世界中で一番出版され翻訳された本らしいのです。アカデミア書店で購入したこのフィンランド語訳の ”不思議に国のアリス” 、もちろん読めませんがとても印象に残るフィンランド旅の記念のお土産です。

「Liisan seikkailut ihmemaassa」フィンランドの”不思議の国のアリス”

　目当てのお土産もゲットできたので、ブラブラとホテルへの帰り道。ヘルシンキ中央駅方向に歩いていると、駅前の郵便局の前に不思議な建物。ガラス張りのサイコロ。よく見るとお店です。看板には「Salakauppa」とありました。
　最初に見つけたのは2013年に行った時ですが、フィンランド人のJohan Olinとヨハン・オリンと韓国人 Aamu Song が2000年に設立したセレクトショップでした。
　最新の情報を確認したところ… 今ではヘルシンキを拠点に世界に展開していました。2019年には日本にも、東京・自由が丘にやってきていましたね。

この日はイースター休暇の時だったので、お休みです。

これでフィンランドの寒さにも平気なお洒落なネックウォーマー？

アパレルや雑貨、見てるだけで楽しいお店でした。

街中にこんなサイコロあったら興味惹かれますよね。

ネット情報によると2019年に自由が丘にやってきてますね。

ネットショップも楽しく展開されてますね。©公式Salakauppa


　ヘルシンキの1日Tripお楽しみいただけましたか？次のブログではいよいよヘルシンキ郊外の深い森と湖の街へ行く列車旅ですよ。

この旅行記へのコメント （2）

• いちごいちえさん 2022/02/04 12:52:29

  ヘルシンキ、大好きな街です♪

  World TraveRunnerさんへ
  
  こんにちは、いちごいちえです。
  ヘルシンキの旅行記、楽しませていただいています♪
  
  私がフィンランドを訪れたのが2017年9月、あっという間に4年半も経ってしまいましたよ。
  懐かしいヘルシンキの街並み＆教会、とても懐かしく、World TraveRunnerさんの旅行記で旅したい気持ちを癒しています！
  
  セントレアからはフィンエアーの直行便が出ていましたので、一番近い北欧の旅先です。
  旅行記を見れば見るほど再訪したくなる街が、ヘルシンキ♪♪
  またいつか行けたら良いな～！
  
  　　　いちごいちえ

  World TraveRunnerさん からの返信 2022/02/05 01:10:39

  フィンランドの人達の優しさが大好きです。

  ヘルシンキ素敵な街ですよね。
  この続きの投稿では、内陸部のユヴァスキュラという湖水地方の街に行った鉄道旅を載せる予定です。（忙しくてなかなか執筆が進まないのですが…）
  
  フィンランドでは出会った人たちの優しさが想い出に残る旅ができますね。
  ユヴァスキュラで出会った大学生は、何かの縁でその後金沢大学に留学してきました。
  
  いちごいちえさんの旅も、一つひとつ想い出がこもっていて素敵ですね。
  読み始めましたが、100冊も読み終えるのはいつになるか？と思うくらい充実した内容です。ゆっくり楽しく読まさせていただきます。
  
  お互い、一日も早いコロナ禍の収束を祈り、世界に飛び出しましょう。