2021/05/06 - 2021/05/07
94位(同エリア874件中)
RAINDANCEさん
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神奈川県北東部、東京都との県境の縦長の市である川崎を訪れました。江戸時代には川崎宿として栄え、京浜エリアで東京と横浜という大都市に挟まれた臨海部は埋立地に工場が集積されたことで発展と公害の歴史を持ち、山側には閑静な住宅地もある…都市圏の縮図のように目まぐるしく時代の情勢を反映する街です。
★旧川崎宿周辺の街ブラと臨海工場地帯の工場夜景観賞。
★稲毛神社や川崎大師といった歴史ある社寺へのお参り。
★川崎幸市場の魚介食堂で朝メシの後、夢見が崎公園・生田緑地の周辺散歩。
★ラーメン激戦区の川崎で、行列店のラーメンを堪能。
※過去の訪問画像も織り交ぜています。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎「元祖ニュータンタン本舗」のタンタンメン
◎川崎は関東ラーメン激戦区のひとつ
・つけめん七七三
・つけめん玉
・麵屋 利八
・ラーメン日陰
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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いきなりですが、川崎駅周辺のビル群。都心や横浜ほど高層ではないところが川崎らしい。川崎の街ブラはまず「川崎区」から。
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川崎駅周辺はかつて東海道五十三次の2番目の宿場でした。
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京浜急行川崎駅の東口付近に宿場町がありました。
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その跡地に設けられたのが「東海道川崎宿交流館」。
東海道かわさき宿交流館 名所・史跡
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「川崎宿」の時代を含めた川崎のあゆみを紹介する施設。
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近代化された現在には川崎宿当時の面影は全くありません。
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こういった、宿や天ぷら屋の看板や…
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こういった高札などがかろうじて遺っている模様。
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川崎宿のキャラクター”六さん”…初めて見ました。
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ここが川崎宿の「田中本陣(下陣)」があった場所です。
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多摩川沿いにかつてあったのが「六郷の渡し」。徳川家康が架けた六郷大橋は洪水で流され、度重なる洪水に橋をあきらめて以降約200年間は渡し舟が活躍していたそうな。
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六郷橋の欄干は渡し舟のデザイン。
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「六郷の渡し・明治天皇の碑」。明治元年(1868年)の明治天皇の渡御の際には23隻による舟橋が架けられたらしい。
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意外にも、かつて多摩川下流域の両岸、川崎区・大田区の広大な河川敷一帯は、梨の一大名産地だったそうです。
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旧東海道から少し入ったとこにある「川崎稲荷社(いなりしゃ)」。川崎新宿のお稲荷さんとして親しまれたが戦災で焼失、現在の建物は昭和26年(1951年)頃、戦前の建物を模倣して再建されたそうです。
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こちらは「宗三寺」で曹洞宗の寺。鎌倉時代の僧が開山し、川崎宿で最も古い寺らしい。境内にはかつて宿場の賑わいを支えた飯盛女(遊女)の供養塔があります。
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東口の繁華街へ向かうと、川崎出身の明治から昭和の詩人「佐藤惣之助(そうのすけ)」のモニュメント。
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「いさご(砂子)通り」、旧川崎宿の中心通り。
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さて、川崎宿が栄えた江戸時代からうってかわって、現代の栄えている川崎です。これは東口の商店街「銀柳街」。”花とステンドグラスのある街”と謳う国内最大級のステンドグラスが施されたアーケード。
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第二次大戦の空襲被害を受けた川崎市街地で、地元の人たちによって植えられた柳にちなみ現在の名称となったとのこと。
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こちらは銀柳街から北へ続く「銀座街」。
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銀柳街の南側に続くのが「チネ・チッタ」通り。その名の通り映画館があります。
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昭和の初めに川崎映画街があった場所に出来た「ラ・チッタ・デッラ」、このエリアに映画館・ショップ・レストランが集まっています。
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駅から東へ進むと「稲毛神社」。(コロナ前の年始に訪問時の画像です)
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稲毛神社は、古くは川崎宿の鎮守で「河崎山王社」と呼ばれていたが、幕末に鎮座地である武蔵国稲毛庄の名を取って「稲毛神社」に改称されたそうです。参拝者がずらりと並ぶ賑わいでした。
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神社の側を通る国道15号線(第一京浜)は箱根駅伝のルートです。
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がんばれー!
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さて、街ブラは一旦これくらいにして、私たちの旅行記としてはやはりご当地グルメを紹介しなければ。でも、川崎って”ご当地!”と言えるものがあまり無いんですよね。...が、川崎といえばラーメンの激戦区でもあるので、ラーメン屋を紹介することにしました。まずはJR川崎駅東口徒歩10分の「つけめん三三七 本店」。
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川崎の行列店「玉」の系列店です。イチオシは”味玉つけめん煮番絞り”、麺は通常200gですが無料で300gに増量できます。麺によく絡む鶏と煮干しの奥深いスープは一口食べると脳汁が…うま過ぎる!
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つけ麺じゃなくても美味いです。塩分は強めですが。この店のいいところは美味いのに通しでやっているところ。中途半端な時間に行くとあまり混んでいません。
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”ねぎ肉めし”を付ければボリュームも充分。最後は”スープ割”で締め。
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ちなみに、その系列の元祖である「玉(ぎょく)」の本店はこちら。駅から結構遠いのに行列ができる店として知られます。
つけめん 玉 グルメ・レストラン
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”濃厚魚介醤油”のつけめん...油に頼らないのに濃厚で美味い。
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中華そばも...う~ん美味い。最近は支店や系列店が増えてきていて、行列は少なめ?
しかしやはり本店の味は確かめておきたいですね。 -
ついでにもう一店紹介...「麵屋 利八」、駅からは結構歩きます。車なら近くのコインパーキング。
自家製麺 麺屋 利八 グルメ・レストラン
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らーめん。魚介豚骨で麺のコシが強いのが特徴的。
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つけめんもイイですねぇ。この店もおすすめです。
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川崎駅から東へ3kmほどの「川崎大師(かわさきだいし)」。(コロナ前の年始に訪問時の画像です)
平間寺(川崎大師) 寺・神社・教会
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真言宗の大本山で「平間寺(へいけんじ)」が正式名称らしい。門前町は年始の賑わい。
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不動堂に続く「不動門」。元の山門が大戦で焼失した跡地に、昭和23年(1948年)に大僧正のゆかりの地から移築されたという門。
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大本堂に続く「大山門」。開創850年の記念事業として昭和52年(1977年)に建立された総門。
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昭和39年(1964年)に建てられた「大本堂」。
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昭和59年(1984年)建立の「八角五重塔(中興塔)」。戦災を受けたのでやはり新しめの建物が多いですね。
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昔から、弘法大師を祀る関東厄除け三大師として知られるので、多くの参拝者が訪れてました。
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仲見世は”とんとこ飴”を切る飴切りの音が響いていました。
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さて、街ブラを一区切りし、川崎駅東口で泊まるのに選んだのは「天然温泉 扇浜の湯 ドーミーイン川崎」。
天然温泉 扇浜の湯 ドーミーイン川崎 宿・ホテル
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天然温泉が自慢のドーミーインチェーンが、2019年に川崎にもオープン。
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客室はドーミーインならではの機能的なもの、ベッドは大きめ…
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客室はコンパクトながら使いやすい。
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洗面台に…
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シャワーブースのみ。
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バスルームとは別のトイレ。
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エントランスホールはセブンイレブンと直結です。
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その天然温泉へ行ってみましょう。ドーミーインお馴染みの最上階の風呂。
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広い内風呂。泉質はナトリウム-塩化物冷鉱泉ということだが、京浜地域の温泉で良くみられる黒湯。
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露天風呂は半露天ぽいが風は通って気持ち良い。壺湯は黒湯だが石風呂は温泉ではない模様。
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風呂も良いが湯上り処も良い。展望エリア。
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このような眺望です。
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さて、暗くなってから再び外出です。まずは海沿いの埋立地、東扇島にある「川崎マリエン」へ。
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川崎港と市民の交流を深めるために造られたコミュニティー施設です。
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あえて夜にやってきた理由は、川崎港の工場夜景が目的でした。
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こちらは「東扇島東公園」の夜景。
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こちらは「千鳥町貨物ヤード前」。ここには観光バスが来ていました。
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「末広町駅貨物ヤード前」。数年前にブームとなった”工場萌え”は現在も根強いファンがいる様です。川崎は全国の工場夜景5大スポットに入るとの説も。ちなみに聖地は四日市らしい。
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ホテルへ戻ってきました。工場夜景ほどきらびやかではないですが、ホテル最上階からの街の夜景。
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ドーミーインホテルチェーン名物の”夜鳴きそば”の無料サービスも健在。いただいておきましょう。
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さて、翌朝は「幸区」に入り、地方卸売市場南部市場の「川崎幸市場」へ。
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JR川崎駅から南武線でひと駅、”尻手(しって)”駅から徒歩圏の市場です。
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いくつかの商店が入っており、新鮮な魚や加工品がたくさん。
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豊富で新鮮な魚介類を手に入れるには絶好の場所です。
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北海道の生ウニも。(ミョウバン入りだとは思いますが...)
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...が、ここに来た目的は市場での買い物ではなく食堂です。ここ「水喜(みずき)」は土曜日なら朝早くから開いている魚料理の食堂。(日曜は休み)
水喜 川崎いちば店 グルメ・レストラン
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妻は”お刺身三種盛り定食”。
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私は”アジフライ定食”。
他にも、マグロやホッケ、サバといった魚を使った定食がラインナップ、朝からガッツリいけますよ。 -
続いては、幸区の西部、最寄り駅はJR新川崎駅(といっても1km近く歩く)になる「夢見ヶ崎動物公園」へ。住宅街に浮かぶ加瀬山の山頂にあり、隣接して公園や古墳もあります。
夢見ケ崎動物公園 動物園・水族館
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「夢見ヶ崎」という地名は、室町時代の武将で江戸の街を作ったとされる太田道灌の見た夢に出てきたから…という言い伝えがあります。こんなところに動物園があるとは周囲からはなかなか気づきません。
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レッサーパンダ。夫婦みたいです。
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マーコールという中央アジアのヤギ。
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フラミンゴ。
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フンボルトペンギン。
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ワオキツネザル。
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羊毛の刈り取りやってました。…などなど、他にも小動物がたくさん。無料なのにかなり楽しめました。
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さて、お昼時ですのでグルメの話題、幸区のラーメン屋も紹介しておきましょう。夢見ヶ崎動物公園から南西に1km満たない場所に店を構える「ラーメン日陰」。オープン前に並んで3番目くらいでした。その後も続々とお客さんが…
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”チャーシューメン(900円)”です。澄み切った黄金スープなのに鶏やら煮干しやらが溶け込んだ奥深い味わい…これは美味い。麺は極太の平打ちでチャーシューは脂身のバランスの良い豚バラ…これらもたまらんです。
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ラーメンの合間に、そぼろ肉の旨味と生姜のさっぱり感が味わえる”生姜飯”、これが100円とは嬉しい。
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店を後にする頃には行列がこんなに伸びて…2021年の1月にオープンするや、あっという間に人気店になりました。また食べたいけど、こんなに並ぶのは嫌かも。
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ここで、川崎のラーメンをもう一つ紹介しておきましょう。「元祖ニュータンタンメン本舗」、焼肉が食べられるラーメンチェーンです。写真は幸区の尻手店ですが、川崎を中心に神奈川・東京他に店があります。
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こちらが川崎発祥の独自進化したタンタンメン。スープの中にひき肉とニンニクと溶き卵と唐辛子が渾然一体となり、ツルツル太めのストレート麵にかけられます。シンプルながら独特の味わいでクセになり、焼肉を食べずにこの麵だけを目当てに来る人も普通にいます。
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ここで、中原区・高津区・宮前区を越えて北上した多摩区、生田緑地内にある「川崎市立日本民家園」を紹介。(年始の訪問時の画像です)
川崎市立日本民家園 名所・史跡
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日本民家園は、古民家を文化遺産として遺すため昭和42年(1967年)に開園されました。東日本の代表的な民家や建物(国/県/市の文化財)を集めた日本でも有数の古民家博物館とのこと。
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なぜ川崎にあるのか?という疑問がわいたのですが、調べたところ…元々は川崎市の麻生区にあった農家「伊藤家」が、横浜市へ移築されそうになったのを川崎市内に残そうという動きから、生田緑地に古民家を集める構想に発展したらしい。
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私たちの訪問時にやっていた企画展示は「うんことくらし 便所から肥やしまで」という興味深いものでした。
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処理・活用に関する歴史や道具など、ウンコにまつわる様々な展示があり、なかなか類を見ないものでかなり見入ってしまいました。
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ちなみに川崎市は、日本ではじめてバキュームカーを開発・運用した都市でもあるそうです。へぇ~。
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で、本命の古民家エリアへ。移築元の地域ごとにエリアが別れています。
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25件の建物のうち、国指定重要文化財となっているものを紹介。
こちらは「伊藤家住宅」、神奈川県川崎市麻生区にあった農家(名主の家)で、この日本民家園のきっかけとなった古民家です。建築年代は17~18世紀初期。獣を防ぐ柵があります。 -
「北村家住宅」、神奈川県秦野市の農家(名主の家)。建築年代は貞享4年(1687年)。
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「太田家住宅」、茨城県笠間市の農家(名主の家)。建築年代は17~18世紀後期。
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太田家住宅の屋内。
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「作田(さくだ)家住宅」、千葉県山武郡九十九里町の漁家(網元の家)。建築年代は17~18世紀後期。
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作田家住宅の屋内。
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「江向(えむかい)家住宅」、富山県南砺市の農家(組頭の家)で合掌造り。建築年代は18世紀初期。
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「佐々木家住宅」、長野県南佐久郡の農家(名主の家)。江戸時代享保年間の建築。
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佐々木家住宅の屋内。
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「工藤家住宅」、岩手県紫波郡紫波町の農家(名主の家)。建築年代は宝暦(1751~1763年)頃。岩手南部ではよくみられる曲屋で、曲がった部分は馬屋。南会津でも見たことあります。
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...というように、都会の真ん中で古民家の村に迷い込む体験ができる貴重な場所です。
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民家園と併せて、同じ生田緑地内にある「川崎市岡本太郎美術館」にも訪問。
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川崎市高津区出身である岡本太郎氏が、川崎市に寄贈した1779点もの作品が所蔵されているという博物館です。
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展示作品はごく一部を除き撮影禁止ですので紹介できませんが、やはり”芸術は爆発”していました。ここを最後に、川崎を後にします。
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陽が沈む川崎港...
京浜エリアで東京と横浜という大都市に挟まれ、臨海部は埋立てにより工場が集積…労働者の街と呼ばれ、発展と共に公害の歴史を持ち、外国人も増え…でも山側へ行くと閑静な住宅街もあり緑もあったりします。そんな川崎も商業施設や公園などきれいに整備が進み住みやすい街になってきているようで、都市圏の縮図のように目まぐるしく時代の情勢を反映するディープな街でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 琉球熱さん 2022/01/08 19:23:16
- 目から鱗
- RAINDANCEさん、こんにちは
今年もよろしくお願いします
川崎、駅周辺はちょくちょく徘徊してますが、知らないことばかりということを改めて痛感しました
あの行列のラーメン店のいくつかは「知ってる」だけで行ったことがありません
実は行列嫌いなので(笑)
でもあの写真を見ると無性にうずくものがありますね(笑)
「三三七」はいつ見ても行列ですが・・・
東海道川崎宿交流館は、こんなところにずいぶんきれいな施設ができたなと思いましたが未訪問 覗いてみる価値アリですね
日本民家園も面白そうです(うん○の企画展示は画期的!)
ニュータンタンメンは、評判なので食べてみようと鶴見の方の店に行ったことがあります 家族連れが多くて驚きました
正直、初めての感想は「?」でしたが、あれ、けっこうクセになりますね
カップ麺でも売られていますが、これも後を引きます(笑)
馴染みのある街で新しい情報が増えるのは楽しい!
情報ありがとうございました
---------琉球熱--------
- RAINDANCEさん からの返信 2022/01/13 22:07:06
- RE: 目から鱗
- 琉球熱さん
こんばんわ。
こちらこそ、本年もよろしくお願いします。
都会って、商業的なものが前面に出て、意外と知られていないスポットがありますよね。川崎宿のように何気なく歴史があって跡形がないところも、近年はインバウンドを意識してか歴史を掘り起こしてる感じがします。
今回はラーメン厚めの旅行記でしたが、川崎には他にも美味しいものがたくさんありますよね。しかもちょっと安めに。なので、個人的には横浜より好きです。
RAINDANCE
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