2021/11/05 - 2021/11/05
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福山市内のプラザホテルを早朝に出発して、福山発5時31分の各駅列車で岡山経由、宇野駅に向かいます。予定通り、宇野駅着が7時26分。宇野港発8時22発、直島宮浦港着8時42分のフェリーに間に合いました。強行軍ですが、まあ、それはいつものことですよね。
さて、22の無人島を含む27の島嶼からなる直島諸島。その中で直島と豊島の2島がアートで知られる観光の島です。今回、直島を日帰りで回りましたがそれでいっぱいいっぱい。さらに豊島も回ろうとすると一泊はしないととても無理ですね。
ちなみに、直島の観光スポットは、①島の西側、宮浦港の周辺、②宮浦地区と島の東側、本村地区、それと③島の南側のベネッセハウスの周辺の三か所に集中しています。島内バスを利用して順番に巡りましたが、要領よく一日で回るためには、事前のチケット購入とかは当然として、自分が特に見たいものとかできる限り下調べをしておく必要があると思います。
私の場合の今回の経験から言えば、あかかぼちゃや直島温泉の宮浦地区はさくっと済ませれても、意外に時間がかかるのは本村地区。特に、家プロジェクトは7か所が地区内に点在しているし、きんざは時間を予約する必要があるので注意してください。また、気持ちを整えて目が慣れるまでにはそれなりの時間がかかったりして、ささっと済ませるようなことでもないですね。ただ、そうした余裕をもって鑑賞するだけの価値はある作品。私は次のベネッセアートサイト直島が気になって仕方なかったのですが、むしろ、こちらをじっくりと鑑賞する方がいいのではないかと思います。
そして、最後のベネッセアートサイト直島は、直島の南側、ベネッセハウスの周辺にあるベネッセハウスミュージアム、李禹煥美術館、地中美術館からなるエリア。宿泊施設と兼ねた美術館なので、瀬戸内海の風に吹かれながら、アートと暮らす気分かな。確かにそのコンセプトはここに来てみるとよく分かります。それから、三つの施設の関係ですが、ベネッセハウスミュージアムは、ベネッセアートへの入口として改めて気分を整える役割。李禹煥美術館のアートは、自由さの中にも心地よい秩序を感じてアートに自分の目線が合ってきたことを確認する役割。地中美術館は、もう一度、アートって、やっぱり頭で考えるものではなくて楽しむものだよね!と最後にアートに対する姿勢を和らげてくれる役割があるような気がしました。そうした役割は計算したものではないと思いますが、私はそうした流れを感じてけっこう楽しめたし、自分のアートとの向き合い方が少し変わったようにも思います。まあ、楽しみ方は人それぞれかと思いますが、いかがでしょうか。
なお、あかかぼちゃも含めて、島に残る主要な作品は、トリエンナーレ形式で2010年から3年ごとに開催されているイベント、瀬戸内国際芸術祭に参加したもの。2022年はまた芸術祭が開催される年だそうで、機会があればまた直島以外の島も含めて新たな作品に出会ってみたいなと思っているこの頃です。
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岡山駅から玉野市の宇野駅までは宇野線です。ただ、途中の茶屋町駅で乗り換えるので、イメージとしては茶屋町から宇野駅の間の路線かな。茶屋町での乗り換えはホーム向かい側の列車への乗り換えなので利便性はとても良いです。
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ほどなく、宇野駅に到着。
まだフェリーの出発までは時間があるので少し周辺の散策です。 -
愛の女神像は、宇野駅から海岸に向かって少し歩いたところ。シーサイドパークの入口にあって、公園のシンボルかな。
インドの彫刻家、ドルヴァ・ミストリー氏の作品というのですが、何か縁があったんでしょうか。少し唐突感はなくもないです。 -
イチオシ
そして、これがいろんなポスターなんかで度々目にすることのある宇野のチヌ。宇野港の産業振興ビルの裏手、駐車場の奥にありました。ポスターで見ている分には分かりませんでしたが、こんなに大きいとは思いませんでした。ゴミかガラクタを組み合わせて作ったアートはそれなりにインパクトもあるし、ちょっと考えさせるところもあるような。確かに一見の価値はあると思います。
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ところで、本四連絡橋がなかった時代は、宇野港が本州側から四国への表玄関だったんですが、今は往時の面影はないでしょう。今は、直島や豊島とか近場の島に向かうフェリーが主役かな。ただ、港の辺りの景色は視界が開けていて開放感いっぱいの雰囲気。悪くはないです。
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では、ターミナルでもう少し待ちましょうか。
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宇野港から直島の宮浦港までは四国汽船です。
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船内はゆったりですが、
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イチオシ
甲板に出るとさっそく出港。
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みるみる宇野港が小さくなっていきますよ~
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さて、所要時間は20分。屋上に上がってみましょうか。
こちらは、ベンチやいすがゆったりと並べて置いてあって、 -
四方の景色が眺められて、
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これもなんとも気持ちがいい。瀬戸内海の風を感じる快適な航海が楽しめます。
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しかし、そんなことをしているとあっという間。
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もう直島の玄関、宮浦港が見えてきました。直島には東側の本村港、北部の風戸港というのもありますが、本村港はフェリーは着かないし、風戸港も中心地からは離れるし、やっぱり圧倒的に便利なのは宮浦港ですからね。
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乗ってきたフェリーの「なおしま」は、白地に赤玉のアートなデザイン。宮浦港にこうした停泊するだけでも、テンションが上がる感じです。
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港に隣接する芝生の広場。その奥には例の赤かぼちゃがもう見えています。
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ところで、直島の玄関、宮浦港のターミナル施設がこの海の駅「なおしま」。ガラス張りの近代的な建物で、島の名産品とかを置いたりして、道の駅みたいな感じかな。
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島内バスもここから出ているし、フェリーを待つ時間バスを待つ時間でいろいろ楽しめます。
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そうこうしていると、今度はこれも四国汽船の「あさひ」がやってきました。宇野、直島、高松の航路をさっきの「なおしま」と二隻で担っています。
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イチオシ
「なおしま」のデザインもよかったですが、「あさひ」のデザインもまたさらにいい。アートを感じる類を見ないデザインですよね。
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宮浦港に横付けして
この眺めもいいじゃないですか~ -
イチオシ
さて、改めて赤かぼちゃですよ~
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あの草間彌生の強烈なアート作品。直島のシンボル的な存在ですよね。
日が強く当たっているとその赤色はますます輝いていい感じなんですが、どういう写真がいいかなあ。 -
いろいろ試して
最後こんなのどうでしょう。 -
直島パヴィリオンは、赤かぼちゃのところから、少し離れた海沿いにあるのがすぐに分かりました。浮島現象をかたどった浮遊感のあるパヴィリオンで、27の島からなる直島諸島の28番目の島というコンセプトだとか。
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外から眺めるのもいいですが、これはぜひ中にも入ってほしい。繭に包まれたような感覚は六甲枝垂れにも通じるものがあると思います。
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再び港に戻って、今度は市街の方へ。住吉神社は、宮浦港から市街に向かってすぐにある地元の神社。
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直島の神社なので、何かアートの関係があるのかと期待していましたが、あいにくそれはなし。至って普通の構え。まあ、住吉神社は海の神様ですから、こうした島には当然あるべき神社ですけどね。
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宮浦地区の目玉アートには、この直島銭湯というのもあります。朝、ここを見てからほかに移ろうと考えていたのですが、午前中に公開するのは土日だけなんだそう。
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えー。それだと計画がかなり狂うなあとがっかりだったんですが、まあ仕方ありません。
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帰りのフェリーの待ち合わせ時間があれば、また来ることができるんですが、それはなかなか難しいかな。
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取りあえず、直島銭湯に振られたので、もう少し奥の方へぶらぶら。
と、これは、ミカヅキショウテンという喫茶店。日当りのいい開けた場所にあって、 -
まあ観光客にとってはちょっと気になる感じのお店ですね。
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エスプレッソをいただきましたが、うーん。香りがよくて、とってもうまい。どこかの名店で修行でもしてきたのかなあ。若いご主人でしたが、この味を出すのはなかなかの腕と感じました。
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では、町営バス すなおくん号で本村地区に向かいます。
自転車の選択肢も考えましたが、アップダウンもあるかもしれないし、そこは自重しました。
ちなみに、事前に調べた時に、すなおくん号はもう少し便数があったらなあとも思っていましたが、アート作品はそれなりに見る時間がかかるので、けっこうこれくらいがちょうどいいのかな。結果的に全く問題なしでした。 -
本村地区では、まず本村ラウンジ&アーカイブに向かいます。
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こちらは、本村地区の家プロジェクトの受付所なんですよね。
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家プロジェクトのうち、きんざは時間の予約が必要。受付と同時に予約をすれば、それで落ち着いて回れます。
ちなみに、家プロジェクトは、本村地区の家空間を使ったアート作品。南寺、きんざ、護王神社、石橋、碁会所、はいしゃ、角屋の七か所があって。では地図を見ながら訪ねます。 -
イチオシ
まずは、はいしゃ。
赤くさびたトタンのインパクトがすごいですね。 -
廃墟をイメージする外観でしたが、玄関はスマートで近代的。
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靴を脱いで上がりますと渋いブルーの世界。
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ガラスの床にちりばめられたのは、青く塗った板切れや写真?
無造作ですけど、青色がきれいなことで、一種のドキドキ感はありますね。 -
入って右手の部屋はコンクリート打ちっぱなし。
青い壁に船の姿。 -
二階まで吹き抜けになっていて、高い場所に小さな窓が見えています。
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玄関から左手奥の部屋は見上げると自由の女神。
何の関係もない組み合わせなんですが、意表を突いた面白さは感じます。 -
では、二階に行ってみましょうか。
玄関からまっすぐ行ったこの奥が階段です。 -
階段の正面にはトイレ。
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そのまま階段を上がって
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二階は外光がいっぱいに入る空間。
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ぐるんと回ると
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さっきの自由の女神の正面に出ました。
こうしてみるとこの家にぴったりと収まっているんですね。そう考えるとちゃんと計算されて造られたものだというのが分かります。
しかし、これはまだ一つ目。こんな調子で回っていたら、果たして終わるかなあ。心配になってきました。 -
お腹も空いてきて、
これは、ワンレストテラスカフェ。
家プロジェクト「はいしゃ」のはす向かいにあって、カレーパンの幟が立っていたので、 -
それを買いました。
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普通においしいカレーパンですね。どこか食堂でちゃんと食事をしようかとも思っていたのですが、家プロジェクトは、この具合だと時間がかかる。カレーパンを手早く食べることで時間が節約できてとても助かりました。そういう意味だとこのエリアではけっこう使えるお店だと思います。
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続いては、南寺。
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時間が決まっていて、その時間に集まっていたグループで中に入ります。
種明かしはできませんが、私的にはけっこう好きかな。カムカムエブリバディの「暗闇でしか見えぬものがある。暗闇でしか聞こえぬ歌がある。」のイメージで想像してもらえればと思います。 -
ここで、家プロジェクトの合間に、ANDO MUSEUMも訪ねます。
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家プロジェクトではありませんが、
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建物を軸にしたアートという意味では似ているかもしれません。
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安藤忠雄お得意のコンクリート打ちっぱなしの構造を
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古民家の内部に持ち込んだ建築。
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まったく違和感はなく、迷路の構造にも
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落ち着いた静かな雰囲気がありました。
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部分部分では、明り取りの窓や
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半地下の構造などコンクリートならではの見せ方もありますが、
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なぜか調和を乱している感じは全然しません。
面白い取り組みだと思います。 -
また、路地を辿って
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家プロジェクトの三つめは、角屋
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雨戸が締められていて、
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今度はどんな仕掛けでしょうか。
玄関を入って、土間からすぐの -
イチオシ
座敷なんですが、なんと畳ではなくて。水っを張った中に色とりどりのライトです。
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周囲の板敷きのところから眺めるんですが、
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この水を張った部分以外は普通の日本家屋。そのギャップがすさまじいですよね。
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奥の土間は何事もないかのように静か。それがまた不思議さを強くしているような気もします。
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家プロジェクトの四つめ、護王神社は、この鳥居から
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山の上にあるようで
しばらく参道を上って行きます。 -
開けた場所に出てきて
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神社の社と
手前は白い石を敷き詰めて。 -
まあ、この感じは伊勢神宮なんかにも似ています。
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で、今度は一段低い場所から入口があって、
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細い通路をペンライトを持って奥に進みます。
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石で囲われたスペースは古墳の石室みたい。で、奥の銀色に光る階段はなんでしょう。
あ、さっき社で見たのと同じ。なるほど、ここは神社の真下。
銀色の階段で古墳と神社はつながっているんですね。神社に祀られる神様と古墳に葬られたやんごとなき人物はどこかでつながっていなくもない。まあ、そういうことはあるかもしれませんけど、こんなにストレートにつないでみせるって。あんまりなかった着想かもしれません。 -
家プロジェクトの五つめは、碁会所
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入口を入って小さな中庭に出ると
さっきの門は長屋門。小部屋が両側にありまして -
畳の部屋に散らした椿の花が上品な美しさです。
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家プロジェクトの六つめ、石橋は少し離れた場所。
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ここですね。
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入口を入って
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奥に進むと
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芝生の庭に面した縁側が気持ちよさそう。
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板敷の広間もいいですね。
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奥にはなんとなくの水墨画
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芝生の庭にはベンチみたいな石が一つ。
アートというより、シンプルでこれはむしろ普通にありの建物でしょう。 -
と、さらに奥の建物では、千住博の滝の絵。軽井沢の千住博美術館依頼ですね。
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薄暗い建物の中に
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ぼんやりと浮かんでいます。
千住博の滝の絵は、日本人の心象風景をそのまま表現していて有名なんですが、ただ、これは才能あふれる作品なのかというとそこはどうなんでしょうね。私の中では、美術作品にはリアリティとイマジネーションの二つの基準があって、この絵はまだリアリティの世界からまだ抜け切れていない。どこかでどうにか進化してイマジネーションの世界に入って行くことはできないのかなあ。その辺りがないと私的には才能あふれる作品とはならないんですよね。 -
あとは、きんざなんですが、その前に。。
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本村港にもう一つ、面白いアート作品があるんです。
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それがこの本村地区の直島港にあるターミナル施設。
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イチオシ
海辺に巨大なバブルの塊りが忽然と姿を現していて、なかなかのインパクトがあります。
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中をのぞくとこれは駐輪場になっていて、単なるアート作品なだけではないのですが、存在としてはやっぱりアートそのもの。これを見逃す手はないでしょう。
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そして、家プロジェクトの最後は予約していたきんざです。
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ここが入口。予約していた時間になると建物の中に入れます。
これも種明かしはできないのですが、ジャンルとしては南寺と同じかな。心静かに瞑想するような時間を楽しみます。
以上、家プロジェクトはそれぞれにそれぞれの魅力があるのですが、総じて言えば心を落ち着けて鑑賞しないとその良さが分からないものも多いような気がします。で、心を落ち着かせてという意味では、瀬戸内海の島であってこそそうした気持ちになれるという部分もあるような気がしました。島ならではの代表的なアート作品なのかもしれません。 -
なんとか予定していた時間に間に合って
最後に、島の南側、ベネッセアートサイトに向かいます。 -
すなおくん号は、つつじ荘が終点。
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せっかくなので、少し覗いてみると
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松林の向こうはプライベートビーチみたいな感じ。
見えているのはコテージの施設ですね。 -
ここから先は、ベネッセアートサイトの無料のマイクロバスに乗り換えて出発です。
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この辺りもベネッセの私有地なのでしょうか。広大な敷地内に施設が点在していて、これはなるほどバスじゃないと回れないですね。
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最初の施設は、ベネッセハウス ミュージアム。宿泊もできて、ベネッセアートサイト直島の中核施設です。
停留所から少し丘の方に上って行きます。 -
あれが入口ですね。
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宿泊施設も兼ねたリゾート風の建物は、石とコンクリートの造り。
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館内も巨大な空間が広がります。
入口を入って奥に進んで、今度はゆっくりと下の方に下って行くんですが、 -
どこが順路なんでしょうね。
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順路なんてないのかな~
まあ適当に進みます。 -
あ、この辺りからアート作品ですね。
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展示されている作品は、内容的には明るくて軽やかなものが多いし
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いわゆる難解な作品はないので、
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建物の開放的な雰囲気にも合っているような気がします。
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まあ、アートは建物を飾る目的もありますからね。
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例えば高級ホテルでもロビーにはアートが欠かせないもの。ここも、もう少しそれを延長していくとこうなるのかなという感じかな。アートとともに暮らすというコンセプトの導入部として分かりやすいものではないかと思います。
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少し外にも出てみましょう。
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こちらは何かなと思って回り込むと
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イチオシ
パークラウンジ。
ベネッセハウスの中には複数のレストランや喫茶がありますが、屋外のスペースも使って開放的な雰囲気が抜群なのはここですね。全面ガラス張りの建物のすぐ外側の芝生のテラスがあって、 -
その先には瀬戸内海ののどかな景色が広がります。
ただ、時間も気になるので、この辺で次に行きましょう。 -
二つ目もマイクロバスを利用して、李禹煥美術館。ちなみに、李禹煥は、韓国生まれで世界的なアーチスト。現在は日本とフランスに住み、欧米を中心に活動する”もの派”の代表的な作家ということです。
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停留所からしばらく坂を下って行きますと
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野外展示の広場が目に入ってきました。
ついたてを挟んで向かい合うような二つの石。どういう関係性かはいろいろ想像が膨らみます。 -
あれは、屋外彫刻「無限門」。
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海を見渡す場所に建つ巨大なアート。
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イチオシ
それでも、アーチと滑走路のような組み合わせは、まあ想像の範囲内。突拍子もないものではないでしょう。
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では、建物の方へ。
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イチオシ
美術館の前庭に建つ柱が印象的ですが、ここは「柱の広場」。
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入口は高い壁の間を進んで
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その先なんですが、ここから先は撮影禁止です。
中の作品も拝見しましたが、野外の展示も含めて私の印象としては自由な中にも心地よい秩序のようなものを感じますね。自由だけど自由なだけではなくて秩序を感じることで、より安心感というか心地よさにつながっているような感じ。
私はなんとなく韓国の儒教的な世界を想像しましたが、どうなんでしょうね。「性即理」とか「心即理」は世の中を成り立たせる秩序を前提としたもの。何においてもそれが備わっているのが本来の姿というそんな思想にも通じているような気がしました。
ちなみに、日本でも室町時代に創生した芸能の多くは、空・仮・中の三諦や本覚思想といった仏教的な思想が背景にあって、その芸術性を高めています。宗教や思想と芸術の関連は意識するしないに限らず、浅いものではないですからね。 -
そして、最後は、ベネッセアートサイト直島の一番奥、地中美術館。
こちらは時間を予約していたのですが、少し早く着いたので時間を変更してもらいました。 -
モネの庭を過ぎて
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この坂を上った先。
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入口はこんなに小さいのですが、
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そこから先は。コンクリート打ちっぱなしの巨大な地下要塞といった感じかな。
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建物の中にいくつかの展示室が配されて、つまり、これはこれでこの建物自体もアートですね。
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で、それぞれの展示室のアート作品は個性的で自由なものばかり。
アートっていう縛りに意味はない。結局はただ楽しめばいいものなんですね。李禹煥美術館で、あれこれいろんなことを考えていた分、そんなことを改めて実感させてくれたような気がしました。 -
地中美術館からは、宮浦港まで歩けるということだったので、ここから歩いて帰ります。時間は15~20分だったと思います。これだとバスの待ち時間もないし、時間の節約がまたできることになりました。
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そんなこんなで時間が空いたので、では直島銭湯に再訪です。
いやいや、さんざん歩いた後だっただけに、湯船に入ったら、これがまた体が暖まってかなりいい。
もちろん天井近くのスペースに大きな象が歩いていたり、アレンジフラワーや気が付くと湯船の底にゆらゆら揺れる春画とかアートに囲まれた雰囲気はさすがですけど、それらはこの暖まった極楽気分で味わうとまたいっそうアートが沁みる。直島銭湯って、やっぱり銭湯に入ってこそここのよさが分かるような気がしました。 -
それから、さらにアカイトコーヒーへも。ちょっと奥まった場所なので気が付きにくいかもしれませんが、今朝この辺りをぶらぶらした時に気になっていたんです。
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ジーンズの敷物がいい感じ。
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これもアートっぽいですよね。
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いただいたのは、チーズのトースト。今日のお昼はカレーパンだけだったし、これで少し息をつきました。
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港に帰ると
直島パヴィリオンがライトアップされていました。 -
それをチェックして
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今度は赤いかぼちゃ。
こちらも、日が暮れると内部は赤いライトが点いていました。 -
これも昼間とは違った幻想的な雰囲気です。
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海の駅「なおしま」で、最後に買ったおみやげはイワタコンフェクトの「女文楽」という最中。イワタコンフェクトは、宮ノ浦地区にある昭和38年創業の老舗のお菓子屋さん。最初口にした時は穏やかな甘さだなあと思いましたが、穏やかな甘さの中にも艶があるし、ところどころ歯ごたえのある小豆が残っていて、これも面白い。だんだん餡子のよさが沁みてきて、なかなかの最中と感じました。
以上で、二日間の旅はおしまい。後は岡山経由で広島に帰ります。お疲れ様でした。
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