2021/10/21 - 2021/10/21
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mistralさん
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プレゼンテ・スギというイタリアンレストランが佐倉にある。
実は、一度予約を試みたことがあった。その折りは、予定日近くの日程で
食事のできるところを探していたため、断念。
今年になって、そのレストランには一度は行ってみたいよね、と友人と話し、
7月1日,再び予約の電話をした。
二人の予定の合う木曜日で空きを探していただき、10月21日となった。
かなり先の予約だけれど、そのうちその日がやってくるでしょう、と気軽に
それでも楽しみにしていたら、やがてその予約日がやってきた。
幸い、ここにきて不思議なことにコロナウィルスの感染者数が激減。
訳は良くわからないけれど、ラッキーだった。
(表紙写真は、レストラン内部のbest view pointとmistralが思った
トイレから出た廊下から見渡したホール内部の写真。
コロナ対策のためか、テーブル2卓づつをつなげて、4組が食事ができる
ようになっていた。)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
佐倉駅からはタクシーで向かった。
最寄りの北口でタクシーを待つが、なかなか来てくれず
南口へ廻った。(工業団地がある関係で、タクシーの発着は
南口の方が多いらしい。)
レストランまでは約2キロの距離とのことで、間もなく看板が
見えてきた。 -
駐車場右側にあった
デッキ。
(もしかしたらこれもシェフ氏自ら製作?) -
一戸建てのレストランだった。
想像していたのは、もっとこじんまりした所というイメージ。 -
入ってすぐ右手にある各種お酒類の納まったコーナー。
-
表紙でもコメントした素敵なview point。
(実はトイレから出たところ,細い通路からホールを見た景色)
モダンなシャンデリアと正面に見渡せる景観とが相まって
これから始まるお食事に期待が膨らむ。 -
テーブル上のセッティング。
-
ナプキンの折り方がオリジナル?
アンモナイトを連想した。 -
ホールの一角にあった食材の数々。
手前に積み重ねられているのはスッポンの背中部分。 -
干し魚や乾燥アミガサ茸らしいキノコも
見える。 -
全容がわからないが
底に沈んでいるのはウナギ? -
レセプションとの境の壁に窓を開けて
そこを乾物類を詰めた瓶がきっちりと収められている。 -
お友達のはスパークリングワイン(甘くないのを,と注文。右側)
mistralのは,コースの内容を聞いたらお魚が多いとのことで
白ワインを。コクがあるのが良いですか?と聞かれ,それをお願い
したところ,香りもコクも見事にぴったりの好みだった。 -
当日のメニュー。
これだけでは難解でわからない。 -
ランチのコースは4000円だったと記憶している。
お肉を牛肉でお願いし,プラス1000円が加算。
ドリンクは1杯はオーダーすることになっているようだ。
メニューはちょっと見ても良くわからない。
~シェフからの最初の贈り物~
定点トマト飴
と記載されている。
ミニトマトに飴がコーティングされていて
ガブリと一気にかじって下さい,と言われた。
上に載っているのはキプロス島の塩と
ローズゼラニウムの葉、
メモるのを忘れていたら、お友達が教えて下さった。
トマト飴の刺さった台はテーブル毎に違うようだ。
私たちのところにはモアイ像 (後述)
が添えられた台が来た。 -
シェフ氏はキッチンでも当然、お料理の仕込みにはじまり
恐らくだが、お料理をお皿に盛り付けたりのプレゼンテーションをされ
ワインの相談があれば、アドバイスされ
更にホールに実際に運んで来られる。
(奥さまか?女性が1人おられ、シェフ同様に詳しく説明されるが。)
私たちのようにメモをとったり、更に写真撮影までしていると
とかくいただくまでには時間がかかり遅れがちになるが
質問にも丁寧に応えてくださる。 -
2番目のお皿、
ブラックサンダーというシェフ氏の好きなチョコレートの
お菓子があるそうだが
そのお菓子にならってお料理にしたそうだ。
メニューでは
「Sugiのブラックサンダー」
フォアグラのクリーム(フォアグラ製だけれど白色のクリーム
が不思議)の上に,栗のペーストがのり
エスプレッソのコーヒー豆から作ったクリームがかけられている。
チョコレートクッキー状のものが上に載っている。
元の発想はお菓子から得られたそうだが、上質なお料理に変身!
有田焼のボールにお皿は静岡の作家さん作のもの。 -
ブラックサンダー? 知らなかった。
スーパーではレジ近くにあるそうだが
記憶にないので検索してみた。 -
ワントーンコーデでしてみました,とシェフ氏が説明。
なるほど、色彩のコーディネーション、見事!
お料理の名前は 「GV鰹」
このお料理に活躍するのはガストロバック(GV)という
減圧加熱調理器。(スペイン製らしい)
鰹に含まれる血液と,
フランボワーズと鰹の中骨でとったスープとを
ガストロバックを使うことで入れ替える。
減圧することでそれが出来るらしい。
結果,生臭さがなくなり,身の色が綺麗なピンク色になる。
ビーツの酢漬けの鮮やかなピンクと
鰹の下には水分を取って濃厚になったヨーグルトが隠れている。
鰹とヨーグルトとを一緒にいただいても、違和感がない。
ガストロバッグでの下処理の効果。
器は菅原工芸ガラス。 -
シェフ氏との会話で何度も登場した
ガストロバッグ。
設置工事ともで100万円ぐらいらしい。
一体どんな機器?と思い検索してみた。 -
カトラリー
-
「鱧のフリット」
器の余白,色遣いなど
シェフ氏の抜群のセンスを感じつついただいた。
鱧には,川アナゴと鱧の中骨からとったスープを
ガストロバックで浸透させ、更にフリットに。
マスタードと庭のゴーヤを合わせて。
鱧とゴーヤとで夏の食材の組み合わせだそう。 -
「トラふぐのフラン」
フグの中骨から取ったスープを
ガストロバッグでフグに浸透させてフリットに。
白子のスープが周りにかかっている。 -
白子のスープだけでもトロリとして濃厚なのに
横から見ると黄色の部分がみえるが
シャモの卵も加わり一層旨み?が増しているように。
緑色はイタリアンパセリと細ネギ。
器は書き留められず。 -
焼き立てパン、2種
クロワッサンには地元産の六条麦をまぶしてある為
焙煎したような色になり、香りも香ばしい。
提供される10分まえに発酵を終わらせオーブンに入れる。
全てのお料理がベストな状態でサーブされる。
(シェフ氏の説明による。)
ベストな状態で出てくるのに、すぐに食する事が出来ず
モタモタする私たち。 -
ついでに六条麦の写真。
麦畑、最近は見かけないけれど
きっとその辺にある麦ではないのかも。 -
お肉用のカトラリーが登場。
そばに立っているのはブルーベリーに
何かお野菜の味も加わったアイスキャンディー。
ちょっとしたお口直し。 -
カトラリーに注目したら
Laguiole (ライヨール)との刻印があった。
いつか奈良のフレンチレストランでシェフ氏が説明してくださった。
フランス、ティエールの地で作られるナイフ。
蜂(マルハナバチだそう)はこの地の象徴であるそう。
単一のメーカー名ではなく、この地で製作される製品には
このライヨールとの名前がつけられるとのこと。
ここのシェフ氏は、ご友人と相談されこのナイフを輸入されたそう。
ランチ用なので若干カジュアルな感じのものを選ばれた。
ディナー用には別種のカトラリーを用意されているそうで
そのセットも見せて下さった。(国産で、模様入り!) -
お肉の登場。
予約時、牛肉をお願いしてあった。
「High & Low ステーキ」とのネーミング。
?産の牛、ヒレ肉だそう。
スッと切れる柔らかさ。
お肉、ナイフ共に上等ゆえ。
ネーミングの由来はシェフ氏から調理法を聞いて納得。
お肉の加熱は51.5度で2時間加熱。
温度をそれ以上上げると内部にドリップが溜まってしまうそう。
その後マイナス25度で冷やす。
周りは強火で焼く。
火加減をこのように調節し提供される。
家庭ではできない手間ひまがかけられている。
(との感想を述べたら、出来ますよ、今までは時折料理教室を
開いていました、とのこと。
多分、教室に参加すれば出来るのではなく、熱意がないと無理そう。) -
お塩でいただく。
サハラの塩、針状の結晶は珍しいらしい。
砂漠の中、どうやってお塩を取り出すのやら。
笑顔の人参さんの下には牛蒡が隠れている。 -
「Sugi畑をお皿に乗せて」
サラダのひと皿。
自家菜園の
エディブルフラワーや葉物に
ドレッシングは凍らせた状態で提供される。
液体だと野菜類が水っぽくなってしまうからだそう。
他にも溶けてきたからか?プツプツとはじける音がしている
調味料など、添えられて。 -
「本日のパスタ」
麺は断面が四角のキタッラ。
トマトベースのソースには
恐らくシェフ氏が山に分け入って収穫された
アカヤマドリタケ、アメリカウラベニイロガワリが入っている。
コリコリとヌルヌルに食感が混ざり合って美味。
魚はスズキ。
よく息子さんと共にボートに乗って釣りに出られるそうだ。
釣果は、船上で「津本式」で処理されるそう。
究極の血抜き方らしい。
実際に自分でやってみないとわからないですから、と。
時間さえあれば (時間を作っても) 海、山に出かけられ
畑を耕し、
キノコの採集、魚釣り、夜にはカエルの捕獲などなど、
恐らく1日24時間あっても足りなそうな日々のようだ。 -
息子さん(たち?)には、家でゲームで休日が明けるよりは
よっぽどハラハラドキドキする体験となること間違いなし。
上の緑は
ハコベとのこと。
街で見るより、のびのびして見える。 -
デザート用のカトラリー。
-
デザート
「生と乾燥」
パンナコッタには乾燥ローリエから香りを取り出し
ソースには生のローリエを高速ミキサーにかけたものが
入れ込まれている。 -
トレイがわりの菅原工芸ガラス。
それを有田焼の工房へ送り、合うような器を
作っていただいたそう。 -
「秋のエアーアイス」
日本のポルチーニ、ヤマドリダケと
(どのように処理されたのか不明)
八千代牛乳とで、窒素ガスで泡にして
作られたアイスクリーム。
上に載っているのは白いエディブルフラワー。 -
ヤマドリダケの写真
(wikiから借用) -
「食べられなそうで食べられる」
コーヒー、紅茶とともに。
子供さんが持っておられたモアイ像のおもちゃにヒントを得て、
フィナンシェを作られた。
地元産小麦粉にマテバシイの粉、
千葉県に棲息している猪の脂身のラード、
臭みとりのため、自ら焼いた竹炭を混ぜ込んで
焼き菓子になった。
シェフ氏が熱く語られたこと:
ああ、なんだか楽しい食事だったなあ、との想いを抱いて
帰っていただけたら、
また行ってみたい、との想いにつながるのではないか、とのこと。 -
自ら創り出されるお料理について
素材をどんな風に調理するか、とか
レストランの内装を、提示されたプランに満足できず
結局子供さんをも交えて大理石の板を貼ってみたり、
こんな熱く日々のことを語られるシェフ氏に
初めてお会いした。
(写真は、観葉植物が見えるようになっているトイレの窓。) -
その窓と反対側の手洗いコーナー。ー
-
聞けば、ディナーの予約は
来年4月分を最近開放したとのこと。
そんなシェフ氏の熱量に惹かれて
次々とお客さんは訪れることと想像している。
帰路は佐倉駅までブラブラと歩いて帰った。
追記します。 (2021.11.27)
早速友人が次回の予約のために電話したそうです。
その折、12月から価格改定があることのお知らせがあったとのこと。
12月以降、平日のランチは8800円に、
土日ランチはディナーコースと同じメニューで13000円から15000円
を予定しているとのこと、
このコロナ禍で仕入れに苦労されての対応のようでした。
この時点で日曜日のランチの予約ができるのは4月10日だそうです。 -
外に出てこられ見送って下さったシェフ氏。
ブログ掲載の許可を頂いてますので
載せました。
面と向かっての撮影は苦手で、ついついブレてしまいました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (5)
-
- しにあの旅人さん 2021/10/27 07:42:34
- プロの料理
- ブラックサンダーというのは、何年か前、体操の内村航平が大好きだっと言って、ブームになったお菓子です。
その時このお菓子のメーカーはそれを利用しなくて、潔いということでまた売り上げが増えたとか。
私も一時期食べていました。
フランス料理ぽいというか。
イタリア料理というと、家庭料理がそのまま洗練されたようなイメージなのですが、一味違いますね。
フランス料理はプロの料理で、素人には再現できない。その点イタリア料理は、勘のいい人なら、何回か食べれば再現できる。だから食べさせろ、とBy妻は言います。そうはいかない。
でもこのおうちの料理は再現難しそう。
ナプキンの折り方がいい。これはイタリアのお店の特徴でした。どこのお店も折り方や並べ方に工夫を凝らして、テーブルに着いた時、食べる前から楽しめました。かなり大衆的なお店でも、布のナプキンを出していました。フランスだと、安いところだと紙ナプキンでした。
イタリア旅を思い出しました。まだ忘れていないみたい。
- mistralさん からの返信 2021/10/27 21:06:36
- RE: プロの料理
- しにあの旅人さん
こんばんは。
この旅行記にもメッセージをありがとうございます。
> ブラックサンダーというのは、何年か前、体操の内村航平が大好きだっと言って、ブームになったお菓子です。
> その時このお菓子のメーカーはそれを利用しなくて、潔いということでまた売り上げが増えたとか。
> 私も一時期食べていました。
しにあさんはブラックサンダー、ご存知でしたか!
内村選手が大好きなお菓子、なんて意外です。
ここのシェフ氏もお若いようですから、若者好みのお菓子。
もちろんしにあさんもお仲間に入りますね。
> フランス料理ぽいというか。
> イタリア料理というと、家庭料理がそのまま洗練されたようなイメージなのですが、一味違いますね。
最近のイタリアン、かなり洗練されてきていますね。
その洗練さは、日本で一層進んでいるのかも、と思ったりします。
本場のイタリアンはあくまで正統なイタリアン?!ですね。
フレンチでは、日本の懐石料理ふうになったりして。
だんだん無国籍化がすすむのでしょうか。
> フランス料理はプロの料理で、素人には再現できない。その点イタリア料理は、勘のいい人なら、何回か食べれば再現できる。だから食べさせろ、とBy妻は言います。そうはいかない。
しにあさんはお料理もされるんですね。
それも、勘が良く、味覚も優れ、再現されるだけの力がおありになる。
懐かしの味の再現を、是非by妻さんの為にされて下さい。
> でもこのおうちの料理は再現難しそう。
確かに、材料を聞き、調理法を聞いたからといって、再現は無理無理、と
はなから諦めていました。
> ナプキンの折り方がいい。これはイタリアのお店の特徴でした。どこのお店も折り方や並べ方に工夫を凝らして、テーブルに着いた時、食べる前から楽しめました。かなり大衆的なお店でも、布のナプキンを出していました。フランスだと、安いところだと紙ナプキンでした。
テーブルの上のセッティングがきちんとされていると、これから始まる食事が
楽しみになりますね。
お店の格式で、テーブルクロスが布製だったり、ビニール製だったり、ナプキンも変わってきて、
それはそれでわかりやすくて良いですね。
でも、お値段がお安くても、味は良かったりすると嬉しくて、、、
> イタリア旅を思い出しました。まだ忘れていないみたい。
本当ですね。
イタリア、フランスなどの旅をついつい思い出します。
忘れないうちに飛び立ちたいですね!
mistral
- しにあの旅人さん からの返信 2021/10/28 06:25:06
- RE: RE: プロの料理
- いえいえ、逆です。私は食べるだけ。
By妻は、作ってあげるから、いいレストランでまず食べさせろ、と言っています。
器がどうのこうの、辛いだの味が薄いだの、私は批評するだけの北王子魯山人。
- しにあの旅人さん からの返信 2021/10/28 06:25:32
- RE: RE: プロの料理
- いえいえ、逆です。私は食べるだけ。
By妻は、作ってあげるから、いいレストランでまず食べさせろ、と言っています。
器がどうのこうの、辛いだの味が薄いだの、私は批評するだけの北王子魯山人。
- mistralさん からの返信 2021/10/28 07:54:31
- RE: RE: RE: プロの料理
- しにあの旅人さん
失礼しました。
by 妻さんはきっと、美味しいお食事をされたら
きっと再現にチャレンジされる事でしょう。
是非お連れになって下さい。
そして旅行記でご紹介くださったら嬉しいです。
mistral
> いえいえ、逆です。私は食べるだけ。
> By妻は、作ってあげるから、いいレストランでまず食べさせろ、と言っています。
> 器がどうのこうの、辛いだの味が薄いだの、私は批評するだけの北王子魯山人。
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