夏空から霖雨を走り抜ける10Daysロードトリップ in 四国+倉敷★2021　02　2日目【室戸⇒安芸⇒南国】

2021/08/06 - 2021/08/15

旅行2日目、後編。
徳島県から高知県にドライブして、太陽が1番高い場所に来る時間に“室戸岬“に到着した。奇岩が点在する月見ヶ浜に降り立つと、どこまでも広がる濃い色をした夏空や、叩き付けるような荒々しい波が幾度となく押し寄せる光景は、雨が多くて記録的な長さ（東海地方は過去最長の62日間）の梅雨を経験した今年1番夏らしさを感じさせてくれた。
ランチの後は安芸市に移動して、当時の風情を今に残す“土居廓中武家屋敷”を散策し、三菱グループの礎を築いた“岩崎彌太郎生家”に立ち寄ってから、宿泊先の南国市へ向かった。

エリア 高知

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

12：30太陽が一番高い場所に位置する時間帯に“室戸岬”にある展望台に到着した。
空を見上げると濃く澄んだ深みのある青色に鱗雲が浮かんでいる。

室戸岬 自然・景勝地

展望台の階段をのぼっていくと…

室戸岬 自然・景勝地

目の前にはゴツゴツした岩で構成された、室戸岬の雄大な景色が広がっていた。

室戸岬 自然・景勝地

荒々しい波が岩肌に叩きつけるように引き寄せられて、白い飛沫がたつ。

室戸岬 自然・景勝地

展望台前を横切る道路を渡って月見ヶ浜に降り立つと、大半の小石が平たい楕円形をしていた。

室戸岬 自然・景勝地

縦じま模様に見えるのはタービダイト層と呼ばれる、海底に砂や泥が層を成して堆積した跡。
それが荒々しいゴツゴツした岩の正体だった。

室戸岬 自然・景勝地

雨が多くて記録的な長さ（東海地方は過去最長の62日間）の梅雨を経験した今年…梅雨が明けた後もあまり夏らしさを感じられなかったので、海風がまとわりつく中で波音を耳にしながら、広い空を眺める今日が今年1番の夏らしさを感じさせてくれる。

室戸岬 自然・景勝地

海岸線にもポツポツと無数の奇岩が広がっていて、荒々しい波音に呑まれそうになりながら雄大な景観をじっくり見渡した。

室戸岬 自然・景勝地

少し車で移動して“道の駅：キラメッセ室戸”へ。

道の駅 キラメッセ室戸 道の駅

生鮮市場では新鮮な野菜や果物の他に、弁当・惣菜が販売していたけど、今日は私の誕生日なので…

道の駅 キラメッセ室戸 道の駅

「せっかく室戸岬に来たなら鯨料理やカツオ料理食べたくない？」と鯨好きの夫から提案があり、道の駅の隣にある“食遊ー鯨の郷”でランチすることに。

道の駅 キラメッセ室戸・食遊鯨の郷 グルメ・レストラン

【鯨のたたき】1450円
玉ねぎが山盛りだから写真だと見えないけど、しっとり柔らかで肉厚の鯨が6枚入っていて、ポン酢たれにはワカメ・ニンニクチップ・人参・トマト・ネギが添えてあるから、好みに合わせて一緒に食べるととても美味しかった。
【鰹の土佐太巻】1400円
太巻きは私の拳くらいの大きさがあり、特大サイズだから2人でシェアしてちょうど良いくらい。
炭火焼きされた香ばしい鰹のたたきと一緒に胡瓜・ネギ・茗荷・生姜・大葉が巻いてあって、香味野菜好きの私にはたまらない♪
ポン酢じゃなくて、ワサビ醤油で食べるというのも新鮮だった。

道の駅 キラメッセ室戸・食遊鯨の郷 グルメ・レストラン

“野良時計”のある安芸市へ。
野良時計の無料駐車場に停めると、安芸市出身の弘田龍太郎が作曲した鯉のぼりの歌詞を掲げた像があり、夫はこの歌を唄えたけど私は知らなかった。

野良時計の建物は車通りの少ない道路沿いに建っていて、のんびりした空気が漂っている。

野良時計 名所・史跡

家ごとに時計のなかった明治の中頃、土地の旧家で地主であった畠中源馬氏が時計組み立ての技術を身につけ、農作業をする人のために歯車から分銅まで手づくりで作り上げたのが野良時計だそうで、常時動いている訳じゃないけど動かすことは今も可能だそう。

野良時計 名所・史跡

住宅街や小学校を通り抜けてしばらく歩いて行くと、瓦屋根を積み重ねた美しい塀の住宅があった。
これは高知県特有の天候…強風多雨から守るための瓦の練塀で、練った泥土と瓦を交互に積み重ねて築き、上に瓦を葺いた塀のことを指す。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

その先に案内板があるので角を曲がると、土佐藩家老：五藤家が350年前から整備した藩政時代のたたづまいを今に残す武家屋敷の街並み“土居廓中武家屋敷“が、今もひっそりと当時の風情を残していた。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

歩いて行くと、石と積み重ねられた瓦の両方で築かれた練塀も見られた。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

至近距離で見たら隙間なく埋め尽くされているのではなく、石については随分飛び出ているのが分かる。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

竹やうばめ樫の生垣に囲まれた、長く続く1本道には現在も武家屋敷が残っており、当時に雰囲気を想像させるには十分だった。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

一般無料公開されている、1830年頃に建築された“野村家”を訪ねてみる。
土居廓中には約40戸の屋敷が残っており、その中で最も古いものがこの野村家で、自由に見学出来るようになっていた。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

門をくぐると、右手側の塀と屋敷を繋ぐように小さな門が設けられていて、「塀重門」と看板に書かれていた。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

玄関から靴を脱いで入れるようになっており、イザという時の立ち回りが困難になるように、あえて狭くしてあるからコンパクトな造りをしていた。
屋敷内の風通しが良くなるように、縁側が北南の両側に設けられている。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

床の間のある和室の縁側からは、先程見た塀重門と繋がった庭が見える。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

靴を履いて外に出て、敵の襲撃を防ぐために設けらた塀重門を通過し…

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

庭から屋敷を眺めると、通気を考慮された造りなのがよく分かった。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

塀重門の反対側は台所の入口になっている。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

大きな臼に目が行くけど、水道の蛇口や流しがあったので、そう遠くない時代まで住居として活用していたのかもしれない。

土居廓中武家屋敷 名所・史跡

ふと空を見上げると安芸市周辺一帯で、壁面に小さな庇のような瓦屋根が数段付いているのを頻繁に見かけた。
後で調べたところ、水切壁とよばれるこの地方独特の知恵で、湿気を嫌う土蔵の壁を伝う雨量をできるだけ少なくするための工夫なのだそう。

車で5分ほど走ると住宅街から離れていき、周囲は田畑が広がる長閑な光景が広がる。

ダイナミックな姿で出迎えてくれたのは、三菱財閥の創設者である“岩崎彌太郎銅像“。
昭和60年に岩崎彌太郎生誕150年を記念して建立されたのだとか。

岩崎弥太郎銅像 名所・史跡

銅像から続く1本道を歩いて行くと、鳥居のような大きな門が見えた。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

この邸宅は彌太郎の曽祖父：弥次右衛門が郷士の株を売り1795年頃建築したもので、建坪約30坪藁葺きの平屋になっている。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

建物内は撮影禁止で、土間から内部が見られる。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

建物向かって右奥の庭には石が配置されていて、垣根越しに覗けるようになっていた。
これを（立ち入り禁止で入れないけど）座敷から庭を眺めると、この石組は日本列島を模しているように見えるそうで、少年時代に彌太郎自身が制作したのだとか。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

母屋を通り過ぎると、西側と後方に土蔵が建っている。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

肉眼では判別し難いけどカメラでズームしてみると、鬼瓦に「三階菱」の岩崎家の紋がつけられていて、現在の三菱マークの原型といわれており、白壁には三菱マークが見て取れた。

岩崎彌太郎生家 名所・史跡

今夜から、南国市にある“サザンシティホテル”に2泊する予定。
詳しい口コミは下記をご覧くださいませ。
https://4travel.jp/dm_hotel_tips/14482967

サザンシティホテル 宿・ホテル

大通りに面した入口には、併設レストランと共有駐車場がある（最初、奥の広い駐車場に気付かずこちら側に駐車した）。

サザンシティホテル 宿・ホテル

少し古さを感じるけど、エントランスを抜けて建物に向かうと…

サザンシティホテル 宿・ホテル

どうやらHOTEL併設ジムの改装中らしく、大型トレーニング器具がHOTEL通路や建物内まで進出しており、雑多で驚いた。

サザンシティホテル 宿・ホテル

建物内に入ると、外から見た通り横長の造りをしていて全体的に暗めな印象。
長い通路の中央にあるフロントでチェックインをすると、女性宿泊者はヘアクリップ・ボディウォッシュネット・フェイスマスク・コットンパフ＆綿棒が入ったアメニティバッグが貰えた。

サザンシティホテル 宿・ホテル

客室は大きな丸テーブルに2人掛けのソファーが置かれていても窮屈感は無く、シングルルームというネーミングなのにとても広い。

サザンシティホテル 宿・ホテル

掃除も行き届いていて、デスクも広いし、隣に置かれたローチェストが荷物置き場を兼ねていて便利だった。

サザンシティホテル 宿・ホテル

アメニティは…歯ブラシ×2・剃刀×2・ヘアブラシ×2が用意されており、その他にシャンプーとコンディショナーとボディソープの大型ボトル・ハンドソープ・ティッシュボックス・消毒済みのビニールスリッパ・空気清浄機・パジャマ（ワッフル素材のガウン型で結構地厚）が置いてある。

サザンシティホテル 宿・ホテル

バスルームは部屋同様にゆったりしているけど、古さが否めない。

サザンシティホテル 宿・ホテル

バスタブが大きいからゆっくりしたいところだけど、照明が薄暗くて閉め切ると少し苦手な雰囲気だった。
夜ゴハンを買いに行こうとしたら小雨がパラパラし始めたので、様子を見ているうちに時間が過ぎてしまい、目星をつけていたカツオのたたき専門店は閉店時間を過ぎていたため、ローカルスーパーで美味しそうな塩で食べるカツオのたたき・鰆の刺身を購入して、ロゼワインで乾杯した。
明日は、ドライブしながら高知市周辺の観光地を巡る予定。
続きは03へ。

サザンシティホテル 宿・ホテル