夏空から霖雨を走り抜ける10Daysロードトリップ in 四国+倉敷★2021　01　1-2日目【阿波⇒美馬⇒善入寺島⇒小松島⇒美波町】

2021/08/06 - 2021/08/15

四国は未踏の地だったので、夏の四国を旅したい私と車で周遊したい夫の意見が一致して、10日間の四国ロードトリップ計画を立てはじめたところ、夫はどうしても自分のロードスターを運転したいそうで、日程を考えるよりもこれが1番ハードルが高かった。
1ヶ所滞在なら、途中でコインランドリーを利用すれば着替えを少なくて済むけど、毎日のように転々と移動する予定のため、真夏の旅行という事もあり着替えは日数分が必要で、それだけで荷物が増えてしまうし、それぞれカメラを2台ずつ持っていきたいから、カメラバッグ分のスペースも確保しなければならない。
2シーターにしてはゆとりあるラゲッジスペース（機内持ち込みサイズのスーツケース+ボストンバッグなら入る）だけど、後部座席が無い分持っていけるものが限定されるため、LCCで渡航するときよりもシビアな目で厳選してラゲッジスペースに2人分の荷物+4台のカメラが無理なく納まるよう、パッキング担当の私の腕の見せ所になった。
まず最初に目指したのは徳島県。
このとき大型台風9号・10号が発生しており強めの風が出迎えてくれて、数日後九州方面をはじめ中国・四国方面も一時的に大荒れになったけど、旅行前半は夏らしい天候を感じながら旅することができた。
旅行後半は真夏にもかかわらず前線が長く停滞し、西日本を中心に記録的な雨量となってしまい、アプリで雨雲の動きを読みながら予定を変更したりして、雨と共存しながら臨機応変に動くロードトリップになった。

エリア 吉野川・阿波・脇町(徳島)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

渋滞を避けるため朝6：30に自宅を出発し、新名神を利用して明石海峡大橋を通過したのが10：00過ぎ。
明石海峡大橋を渡りながら空を見上げると、夏空が広がっていて気持ち良い。

明石海峡大橋 (本州 舞子浜側) 名所・史跡

10：45に大鳴門橋通過。

大鳴門橋 (兵庫県南あわじ市側) 名所・史跡

さっきよりも雲が薄れて、青空が見えてきた。

大鳴門橋 (兵庫県南あわじ市側) 名所・史跡

そして11：30に阿波PAに到着。
公衆トイレと自販機しか設置されていないこのPAに寄った理由は…

阿波パーキングエリア 道の駅

高速を降りることなく、徒歩で“阿波の土柱”に行けるから。
裏手に周ると外に通じる扉が開いていた。

阿波パーキングエリア 道の駅

先程まで走っていた高速道路の上に掛けられた橋を渡っていると、台風の影響なのか強烈な日差しなのに強い風が吹いていて、帽子が飛ばされそうになり思わず手で押さえた。

阿波PAの駐車場から歩くこと約10分、周辺は阿波の土柱目当ての観光客用の食堂・土産物屋・民宿が立ち並び、コロナ禍のためひっそりしていたけど、ちょっとした観光地になっている。
案内に従って坂道を上って行くと…

立派な立て看板がある。

阿波の土柱 自然・景勝地

土柱とは、太古の昔より土や砂礫が堆積した土地が隆起したり、砂礫層の侵蝕によって数十の土の柱を現出した地形のことを指し、阿波の土柱は天然記念物に指定されている波濤嶽のほか、橘嶽・筵嶽・不老嶽・燈篭嶽の５嶽から成り立っている。
アメリカ：ロッキー山脈と、イタリア：チロルの土柱と、阿波市にしかない貴重なもので、世界三大奇勝と称されているそう。

阿波の土柱 自然・景勝地

土柱へ続く1本道を進んでいくと、1組の観光客とすれ違っただけで、以降は誰とも会わず独占状態だった。
暑くて仕方ないけど、夏らしい天候に恵まれてよかった。

阿波の土柱 自然・景勝地

1本道の先にある下の展望台からの眺めは想像以上に力強く、荒々しい姿に言葉を失う。

阿波の土柱 自然・景勝地

もっと近くで見たくて階段を降りていくと…

阿波の土柱 自然・景勝地

真正面から見上げることが出来た（進入禁止を示す看板とチェーン有り）。
自分たち以外誰もおらず、響き渡るのは途切れることなく鳴き続けるセミの声だけで、土柱に囲まれてポツンと立っていると飲み込まれそうになる。

阿波の土柱 自然・景勝地

もっと高い場所から見たくて、土柱の頂上から見下ろせるスポットを提案したら、高所恐怖症の夫は「足がすくむからダメ、無理」の一点張りで、結局坂道をを歩いて数分の場所にある上の展望台まで行くことで折り合いがついた。

阿波の土柱 自然・景勝地

上の展望台の方が視線が上がって、土柱のダイナミックな壁面が目線の高さまで来るので、より強い印象が心に刻まれた。
帰り道、先を歩いていた夫は大嫌いな蛇に遭遇したらしく、そちらのインパクトの方が勝ったようで、警戒心剥き出しにしながら阿波PAまで戻った。

阿波の土柱 自然・景勝地

そのあと美馬市へ移動して、うだつの町並み散策とランチを兼ねて“道の駅：藍ランドうだつ”へ。
蔵のような2階建ての建物に向かって歩いて行くと…

道の駅 藍ランドうだつ 道の駅

“藍蔵”は1階が土産物販売、2階は喫茶スペースになっていてランチをするつもりだったけど、ちょうど込み合う時間帯だったので先に町並み散策することに。

道の駅 藍ランドうだつ 道の駅

敷地内の通路からうだつの町並みに出られるようになっている。

整えられた1本道に建ち並ぶのは、うだつの上がる街並み。

美馬市脇町南町地区 (うだつの町並み) 名所・史跡

うだつとは、隣家との境界に取り付けられた土造りの防火壁のこと。
このうだつを造るには高額の費用がかかったため、裕福な家しか設けることができなかったことから、うだつが上がる＝富の象徴だったそう。

美馬市脇町南町地区 (うだつの町並み) 名所・史跡

同じ屋根の高さ・軒の高さなのに、左の家のうだつは背が高く、右の家のうだつは幅が広いなどの違いがあって興味深い。

美馬市脇町南町地区 (うだつの町並み) 名所・史跡

うだつには家紋や細工が施されており、家ごとに異なる装飾が施されているのも見どころの1つ。
じっくり観察していたら雨がパラパラ降りだしたので、慌てて駐車場に戻って少し車を走らせて雨雲から遠ざかることにした。
適当にランチを済ませて次の目的地に移動しようとしたところ、顎に違和感があり、口を閉じているのに右顎だけ力が入らないというか…意識しないと右側の歯を噛み合わせることが出来ない状態で、たぶん食事中に口を大きく開けすぎたっぽい。
顎関節症の私は顎の筋肉が弱くて、口が開けられない＆ちょっとした衝撃で噛み合わせがズレやすく、いつもは歯科で嵌め直して貰うけど近年はズレる程酷い状態にならなかったので油断してた。
旅先で…しかも初日にピンチに陥るなんて自分で治すしかないなと思い、顎のズレを戻す手順や動画を見ながら15分位かけて自力で戻した。

美馬市脇町南町地区 (うだつの町並み) 名所・史跡

阿波市と吉野川市にある吉野川の中州：善入寺島はひまわり畑が有名で、畑と畑の間に突然鮮やかな黄色い集団が姿を現す。

邪魔にならないところに車を停めて外に出ると、雨の予感をさせる湿った強い風が吹き始め、間もなく地面を濡らし始めた。
風に揺れるひまわりたちは気が狂ったように右往左往するから、昔よく見かけた音楽に合わせて踊るひまわりのオモチャを思い出した。

今夜宿泊するのは“スーパーホテル徳島 小松島天然温泉”。
ドラッグストアと駐車場を共有しており、ドラッグストア側に大通りがあるため、かなり奥まった位置に建っているから静かだった。
徒歩圏内にスーパーマーケット・ホームセンター・100均などが揃っているので非常に便利。
詳しい口コミは下記をご覧くださいませ。
https://4travel.jp/dm_hotel_tips/14482860

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

1週間前の7月末にオープンしたばかりで、HOTELもスタッフも初々しい雰囲気だけど、丁寧な接客とピカピカの客室がうれしい。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

エクストラルームはソファーベンチと広めのデスクがあるから、テイクアウトやスーパーで調達した物を部屋でゆっくり食べるにはピッタリだった。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

客室は健康イオン水だけど、大浴場は熱めの湯でサラサラした泉質をしており、湯上り後はしっとりした肌触りになった。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

オープン直後だから行われているスペシャルイベントなのか、継続されるイベントなのかは不明だけど、1階の朝食会場で18：00-21：00までウェルカムバーが開催されていたので少しだけ参加。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

アルコールの種類が豊富で…焼酎2種類・ウィスキー・ジン・すだち酒2種・リキュール6種・カールアミルク・赤ワイン・白ワイン・マンゴー酒・マスカット酒・パイン酒・梅酒・ソフトドリンクが用意されており、消毒液が置かれているのでセルフで注げるようになっていた。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

肉厚な小松島産の鱧の天麩羅がおつまみで用意されていて、ここで初めて小松島が鱧の名産地なのを知る。

スーパーホテル徳島 小松島天然温泉 宿・ホテル

旅行2日目は私の誕生日。
9：00にHOTELを出発したのに朝から気温も高め。
1時間ほど車で移動して美波町にある“日和佐うみがめ博物館：カレッタ”を訪れた。
カレッタとは、アカウミガメの学名なのだそう。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

向かいにある緩やかなカーブを描く大浜海岸や、県南には毎年5月-8月にかけて、アカウミガメが上陸して産卵している。

クラクラする強烈な日差しを避けて、急いで博物館内へ。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

入場料大人：610円（現金のみ）。
入場券のイラストが異なっていて可愛い。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

入ってすぐにある明るいフロアではカメの進化や歴史を体験したり、小さいカメたちを飼育している。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

世界に分布する7種類と1亜種のウミガメの剥製を見ることが出来る通路では、1番右のアカウミガメが予想以上に大きくて驚いた（貴重すぎて飼育できないウミガメたちは、剥製やレプリカを展示している）。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

その先には子ガメ水槽があり、生まれたての0歳-3歳までの子ガメが3か所の水槽に分かれて飼育されていた。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

子ガメたちは好奇心旺盛で、人が近づくとガラスが邪魔とでもいうように、懸命に突進してくる姿がたまらない。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

1番小さな子ガメが過ごすプールを覗いていると、1度に3-4匹が集まってくるのが可愛くて、時間を忘れて見入ってしまった。
カメ好きの私には最高の誕生日の過ごし方。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

屋外にも展示があり…

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

子ガメプールにいた子たちよりも成長したカメたちが、広いプールで泳ぎまわっていた。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

独立したこの建物は、ただよううみがめ館。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

珍しいウミガメなどを公開しており、保護施設としても使用しているのだそう。
丸窓から水槽を覗き込むのと、カメが時折回遊しながら横切ってくれる。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

天井もガラス窓になっているから明るい光が差し込む…と思っていたら、泳ぐカメを真下から貴重なアングルで見学出来るけど、お目にかかれるかはカメ次第。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

駐車場に面したこちらは大ガメプール。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

「柵にヒレを引っかけて休んでいる時があります」と書かれた看板に近づいてみると、驚くほど巨大なカメが柵に掴まりながらコチラを見上げていた。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

とても広いプールだけど、カメたちが大きすぎて伝わらないかも。
ダイナミックにゆったり泳ぐ姿は実に優美で見惚れてしまう。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館

息継ぎのために顔を出す一瞬…夏の太陽に照らされてキラキラと輝いていた。
この後は高知県に移動する予定。
続きは02へ。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 美術館・博物館