京都旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 2019年9月の月遅れの夏休み、創建373年めにして初公開された仁和寺観音堂の障壁画を見に出かけた。この機会を逃すと次はいつ公開されるかわからない。そう大して興味も無いのに、こう言われれば是が非でも行きたくなるのが人情というもの。<br /><br /> JR嵯峨野線の太秦駅から2016年に新設された嵐電の撮影所前駅で乗り換え、御室仁和寺駅で下車した。JR京都駅からは、このルートが最も早くて便利だ。噂の特別仕様の観音電車に乗れると思っていたが残念、普通の車両だった。鉄道ファンの私は、どちらかと言えばこの列車に興味があった。<br /><br /> 御室桜で有名な皇室ゆかりの門跡寺院仁和寺は、平安時代初期、光孝天皇が仁和2年(886年)に建て始め、宇多天皇により仁和4年(888年)に落成するも、応仁の乱で焼失。徳川家光の時代に再整備された。<br /><br />  開門の9時少し前に到着。三連休での混雑を覚悟していたのに、10人位しか並んでいなくて拍子抜け。早起きは三文の徳、始発の新幹線で来た甲斐があった。帰る頃には観光バスが到着し、それなりに人が増えていた。御殿、観音堂、金堂・経堂の順に拝観。堂内ではご住職が説明をして下さった。保存状態の良い障壁画は色鮮やかで、373年の年月を感じさせなかった。<br /><br /> また嵐電に乗り嵐山に向かった。途中、終点の帷子ノ辻駅で乗り換えるのだが、嵐山行きの電車が反対側のホームに到着しているのに、構内の踏切の遮断機がいつまでも下りていて乗り換えられず、一本見送らなければならなかった。(踏み切りを渡らず地下道を通れば間に合った。)<br /><br /> そんな訳で、1時間に一本しかない京都バスに乗り遅れ、鳥居本にある鮎茶屋平野屋まで歩くことにした。シーズンオフにもかかわらず、嵐山は相変わらず混んでいた。人気の竹林も人だらけだったが、トロッコ列車の線路を超えると人影はまばらになり、初秋の風に黄金色の稲穂が揺れる田園地帯をのんびり散策した。この界隈を旧愛宕街道と呼ぶらしい。あまりにも人が少なくて廃業してしまった店もチラホラ。嵐山から30分もかからないのに、こんな鄙びた場所があるのに驚く。<br /><br /> 初秋とは言え、この日は日差しが強く蒸し暑い中、やっと平野屋にたどり着いた。「予約無しでも大丈夫でしょうか?」と恐る恐る尋ねる。「少しお待ち下さい。」と言われ確認後、奥の離れに通され、鮎づくしのお料理を頂くことができた。木陰の離れの下には小川がさらさらと流れていて涼味満点。運ばれてくるお料理はどれも美味しく、創業400年の老舗の鮎を堪能させていただいた。この時期、特に子持ち鮎が絶品だった。

初秋の嵯峨野① 鮎茶屋平野屋で鮎づくし

13いいね!

2019/09/15 - 2019/09/16

18773位(同エリア43911件中)

旅行記グループ 京都 散策

0

13

ケロ

ケロさん

 2019年9月の月遅れの夏休み、創建373年めにして初公開された仁和寺観音堂の障壁画を見に出かけた。この機会を逃すと次はいつ公開されるかわからない。そう大して興味も無いのに、こう言われれば是が非でも行きたくなるのが人情というもの。

 JR嵯峨野線の太秦駅から2016年に新設された嵐電の撮影所前駅で乗り換え、御室仁和寺駅で下車した。JR京都駅からは、このルートが最も早くて便利だ。噂の特別仕様の観音電車に乗れると思っていたが残念、普通の車両だった。鉄道ファンの私は、どちらかと言えばこの列車に興味があった。

 御室桜で有名な皇室ゆかりの門跡寺院仁和寺は、平安時代初期、光孝天皇が仁和2年(886年)に建て始め、宇多天皇により仁和4年(888年)に落成するも、応仁の乱で焼失。徳川家光の時代に再整備された。

  開門の9時少し前に到着。三連休での混雑を覚悟していたのに、10人位しか並んでいなくて拍子抜け。早起きは三文の徳、始発の新幹線で来た甲斐があった。帰る頃には観光バスが到着し、それなりに人が増えていた。御殿、観音堂、金堂・経堂の順に拝観。堂内ではご住職が説明をして下さった。保存状態の良い障壁画は色鮮やかで、373年の年月を感じさせなかった。

 また嵐電に乗り嵐山に向かった。途中、終点の帷子ノ辻駅で乗り換えるのだが、嵐山行きの電車が反対側のホームに到着しているのに、構内の踏切の遮断機がいつまでも下りていて乗り換えられず、一本見送らなければならなかった。(踏み切りを渡らず地下道を通れば間に合った。)

 そんな訳で、1時間に一本しかない京都バスに乗り遅れ、鳥居本にある鮎茶屋平野屋まで歩くことにした。シーズンオフにもかかわらず、嵐山は相変わらず混んでいた。人気の竹林も人だらけだったが、トロッコ列車の線路を超えると人影はまばらになり、初秋の風に黄金色の稲穂が揺れる田園地帯をのんびり散策した。この界隈を旧愛宕街道と呼ぶらしい。あまりにも人が少なくて廃業してしまった店もチラホラ。嵐山から30分もかからないのに、こんな鄙びた場所があるのに驚く。

 初秋とは言え、この日は日差しが強く蒸し暑い中、やっと平野屋にたどり着いた。「予約無しでも大丈夫でしょうか?」と恐る恐る尋ねる。「少しお待ち下さい。」と言われ確認後、奥の離れに通され、鮎づくしのお料理を頂くことができた。木陰の離れの下には小川がさらさらと流れていて涼味満点。運ばれてくるお料理はどれも美味しく、創業400年の老舗の鮎を堪能させていただいた。この時期、特に子持ち鮎が絶品だった。

旅行の満足度
5.0
グルメ
5.0
交通手段
高速・路線バス タクシー 新幹線 私鉄 徒歩

PR

13いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

この旅行で行ったスポット

この旅行で行ったグルメ・レストラン

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

タグから国内旅行記(ブログ)を探す

PAGE TOP