大原美術館で36年ぶりのリベンジと倉敷国際ホテルでフレンチを堪能

2021/03/26 - 2021/03/27

2019年度のクラレの株主優待の中に、「倉敷国際ホテルランチ利用クーポン(2名分)」というのがあった。そのころはコロナ禍がこんなに長引くとは思っていなかったので、倉敷でランチも悪くないと思ってそれを申し込んだ。実は倉敷には今から36年前、妻の結婚直後に二人で行ったことがある。月曜日が代休になった時で、日曜日に家を出て、車中泊して倉敷の大原美術館に行った。ところが大原美術館は月曜日休館で入館できなかった。今回はそれ以来の訪問となる。コロナ禍の間、ずっと遠出を避けてきたが、優待券の期限は3月末までなので、GOTOトラベルの復活も期待しながら、3月末に行くことした。ランチの後、車を動かすのが面倒なので、宿も倉敷国際ホテルにした。宿泊者は午後1時から駐車できるのだ。ディナーはシェフの特製ステーキディナーにした。優待ランチの内容を電話で尋ねたら、魚料理のコースとのことでディナーとは被らないことを確認した。翌日の帰路では岡山後楽園に立ち寄った。
コロナの緊急事態宣言が終了したので、GOTOトラベル再開を期待したが、まだ無理だった。

エリア 倉敷(岡山)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: じゃらん

2021年3月26日(金)12時過ぎ、倉敷国際ホテル駐車場に到着。屋内駐車場だ。
2020年3月に2019年度クラレ株主優待の案内が来た。クラレのタオルや布巾のギフトもあったが、「倉敷文化体験ギフト」と銘打って、倉敷国際ホテルランチ利用クーポン(2名用)又は大原本邸ペア入場券というのがあった。実は倉敷には1984年に結婚してすぐに妻と二人で行ったことがある。平日の方が空いているだろうと、日曜日に出かけて、月曜日に大原美術館に行ったら、月曜日休館で入れなかった。
それ以来のリベンジで倉敷に行くのもよいと考えて、このランチに申し込んだ。そのときはコロナがこんなに長引くとは思わなかった。しかし有効期限が2020年3月末までなので、ぎりぎりで出かけてきた。

倉敷国際ホテル 宿・ホテル

妻と長男、妻の母の4人で出かけてきた。ランチはクラレ株主優待2名を含む4名で予約を入れた。倉敷国際ホテルに宿泊すると千円で駐車場が13時から使えるというので、ランチの分も合わせて12時から駐車できればランチでビールが飲めるので、宿も二食付きで倉敷国際ホテルを予約した。ディナーはシェフの特製ステーキとのことだったので、ランチとメニューが被らないことを電話で確認した。写真は倉敷国際ホテルの外観。

倉敷国際ホテル 宿・ホテル

車を駐車場にいれた後、荷物も運ばずにまずホテル1階にあるレストラン「ウィステリア」に行った。二名はクラレ株主優待のコースで決まりだが、残り二人はメニューから決めなければならない。最初少食の義母にはコースよりアラカルトがいいかと思ったが、ハンバーグステーキは1760円で、これにご飯やサラダを付けると1100円プラスだという。それなら、大原美術館春の名画コラボランチ「小放牛」2700円の方がよいので、そちらにした。ところが、このコラボランチは株主優待ランチより豪華で、優待にはない前菜とスープがついていた。この二つを高齢でたべるのが超ゆっくりの義母が食べ終わるまで、優待ランチ側は待たされる羽目になった。おなかが空いてくるのに、中々食べられなかった。小放牛は牛のほほ肉の前菜と本日のスープ付きでほほ肉はよい匂いがした。小放牛のメインは「甘鯛とオマール海老のポワレ ベルモットソース ビスクのエッセンスを添えて」だった。一方優待ランチのメインは魚料理だった。予約時電話ではイトヨリときいていたのだが、当日現地で聞くと違う魚だった(名を聞いたのに何だったか忘れた)。優待ランチは前菜とスープがなかったが、それでも美味しく綺麗に料理されていた。小放牛のメニューはこれで2700円はコスパが高いといえるだろう。4月の大原美術館名画コラボランチは、児島虎次郎の「和服を着たベルギーの少女」だそうだ。大原美術館で見たあの絵からシェフがどのような料理をインスパイアしたのか、とても興味のある趣向だと思う。

ウィステリア グルメ・レストラン

ランチ後14時になったので、チェックインした。荷物はカートを借りて駐車場から持ってきた。部屋はアネックス館の三階のツインだった。アネックス館三階は本館二階にエレベータであがってから、移動するのだという。妻の膝が悪いので階段が心配だったが、アネックスの三階は本館の二階より数十センチ高いだけで、階段は4-5段しかなく、スロープも設けてあった。部屋の窓から外を見て気づいたのだが、アネックス館は本館から離れたところにある駐車場の上だった。ツインの部屋は応接セットもあってゆったりと広く、ベッドもセミダブルが2台あった。バスタブも大きいし、シャワーも使いやすい。アメニティーの質もよかった。ロビーには棟方志功の巨大な版画が掲げられており、これだけでもこのホテルの格式が伺える。

倉敷国際ホテル 宿・ホテル

部屋に荷物を置いて、14時半から散策に出かけた。大原美術館に行くため、ホテルと美術館の間にある「新渓園」を通った。新渓園は、無料開放されている日本庭園で、紅葉が美しいという。

新渓園 名所・史跡

14時半過ぎに大原美術館に入館、大人1500円、障害者本人無料。館内は写真撮影が禁止されている。以前は禁止ではなかったらしいが、大勢が有名な絵の前で記念撮影したり、フラッシュを炊いたりするので禁止となったらしい。著名な絵としては、モネ『睡蓮』、ルノワール『泉による女』、ゴーギャン『かぐわしき大地』など。睡蓮はオランジュリー所蔵と比べると随分小さい。ゴーギャンも想像より小ぶりだった。エル・グレコ『受胎告知』は日本唯一のエルグレコらしい。手の表情が特徴的だ。他にもドガ、ロートレック、ボナール、マティス、ルオー、ユトリロ、ピカソ、モジリアニなど多くを所蔵。日本画でも岸田劉生、藤島武二、青木繁、関根正二や、棟方志功もあった。工芸館には、陶器や板画、染色も展示されていた。

大原美術館 美術館・博物館

大原美術館の本館出口と工芸館入口の間では、大きな桜の木が今を盛りと咲き誇っていた。

大原美術館 美術館・博物館

大原技術館を出てすぐの、倉敷川にかかる今橋の上流の短い水路には大きな白鳥が悠々と泳いでいる。今橋の下にネットがはってあって、下流には行けなくしてあるようだ。橋の下に隠れていることも多いようだ。その白鳥が泳ぐ姿に桜の花の枝がしな垂れて美しい情景を醸し出している。

倉敷美観地区 名所・史跡

倉敷川の花模様。一人500円の舟流しに乗るつもりだったが、行先が白壁通りと今橋の間の美観地区の内だけと知って、乗る気がなくなってしまった。乗った人には船頭が追分のような歌を歌ってくれていたようだが、それは乗らずとも聞くことができた。

倉敷川 自然・景勝地

16時半、白壁通りちかくにある「倉敷デニムストリート」で買い物をした。デニム色のソフトクリームや饅頭も売られているが、宣伝文句にもある通り、食欲激減色だ。隣の路地の奥には、星野仙一記念館がある。阪神タイガースファンとしては興味もあったが、妻や義母を付き合わせるわけにもいかず、割愛した。どこかで、黍団子かむらすずめかぜんざいなどを食べたかったが、適切な店が見つからず、夜景がきれいと聞いてはいたが、上着を脱いできたため寒くなってきたので、明るいうちにホテルに戻った。

倉敷デニムストリート グルメ・レストラン

再び新渓園を通ってホテルに戻る。途中左側に大原美術館の分館がある。分館の庭には大きな彫刻がいくつか置かれているが、現在分館は閉館中とのこと。

大原美術館 分館 美術館・博物館

ホテルの新渓園側にはレストラン「ウィステリア」の入り口がある。入り口の前には花壇があり、食事で出てきたエディブルフラワーのような花たちが咲いている。

ウィステリア グルメ・レストラン

ディナーは、シェフの特製ステーキをメインとしたコースだった。ランチと違って今度は前菜やスープもついていた。ステーキは上品なフィレステーキだった。赤ワインと共に頂いた。お皿の模様も美しい。食事についてきたパンも外側がパリパリとした粘りのあるパンと、柔らかいロールパンの二種類で美味しかった。

ウィステリア グルメ・レストラン

シェフの特製ステーキコースのメニュー

ウィステリア グルメ・レストラン

2021年3月27日(土)9時半にホテルを出発、国道2号線を岡山に向かった。岡山市内はヨーロッパ風のかっこいいトラムが走っていて、並木道や綺麗なビルが多く、欧州風のとてもお洒落な街だった。10時半岡山後楽園着。桜満開の季節で駐車場には車が多かった。入園料は大人410円だが、65歳以上は140円、障害者とその介護者は無料、障害者は駐車場も無料だった。入場してすぐにボランティアの方が懇切丁寧に後楽園について説明してくれた。
写真は後楽園から見た岡山城。岡山城には行かなかった。

烏城公園 (岡山城) 公園・植物園

後楽園に入場してすぐ右手にある延養亭。昔、岡山藩主池田綱政が後楽園を訪れた際に寛いだ場所だという。当時は現在の芝生の場所は田圃だったそうで、藩主は延養亭の縁から景色を眺められたという。しばし、藩主気分で景色を楽しんだ。

岡山後楽園 公園・植物園

沢の池の周りの歩き、唯心山に登ってみた。高さ６ｍというが、広々とした景色を楽しめる。ここの曲水は少しずつ高低差をつけて水が流れていくように設計されているという。昔は川の上流から水を引いていたそうだが、今は水が汚れたため、駐車場の辺りに井戸を掘ってその水をポンプでくみ上げているそうだ。梅林と「千入の森」の間に桜林があって、今が満開だった。梅林の梅は枯れた雌蕊がわずかに残っていただけだった。千入りの森は紅葉が美しいそうだ。

岡山後楽園 公園・植物園

岡山後楽園の東側にある茶畑。「夏も近づく八十八夜♪」と歌うくらいだから、茶摘みの時期も近いのだろう。昔より暖かくなったとはいえ、まだ1か月くらいあとだろうか？

岡山後楽園 公園・植物園

後楽園の北東角あたりにタンチョウの鶴舎がある。北海道でしか見られないかと思っていたが、7-8頭はいるようだ。通常鳥は雌雄で美しさが異なるのが一般的だが、頭の赤、羽根の色などには雌雄で大差がない。体の大きさはやはりオスが大きい。

岡山後楽園 公園・植物園

後楽園の入口、土産物屋の残夢軒の前にあるケヤキの大木。実は二本の木だそうだが、全体として樹形が美しい。

岡山後楽園 公園・植物園

旭川のほとりにある後楽園の駐車場入口。桜満開の土曜日だけあって、結構混雑していた。1時間100円だが、障害者は入場券売り場で駐車券を提出すると無料の処理をしてくれる。12時ころには帰りの車の行列ができていた。

岡山後楽園 公園・植物園

12時11分、福寿司本店に到着。駐車場は店の真裏に2台分あるだけだが、ラッキーにも1台分空いていた。塞がっていたら近くのタイムズ奉還町第3駐車場に入れるつもりでいた。

福寿司 グルメ・レストラン

店内はカウンターの奥に3-4のテーブル、二階もあるようだ。一番右奥の4人掛けテーブルに案内された。寿司か定食か迷ったが、個別に定食を頼んで、寿司は別に注文して皆で突くことにした。息子は穴子丼1200円、他の三人は天ぷら定食950円にした。穴子丼は少し時間がかかるとのことだったが、20分も掛からなかった。寿司は当店オリジナルというわらばこ(鰆の箱寿司)950円とまま狩り寿司(1個200円)を注文した。天ぷらは衣が薄くカラッと揚っていて旨い。これで950円は破格の安さだ。鰆の箱寿司は鰆の身がほぐしてあるのかと思うくらい柔らかくて珍しいものだった。昆布の下に大葉が敷いてあって見た目にも美しい。ままかり寿司はあまり好きなものではなかった。

福寿司 グルメ・レストラン

福寿司本店を13時20分発、岡山ICから高速に乗り、瀬戸PAでトイレ休憩、16時に大阪の自宅に帰着した。小休止後、義母は妻の車で送ってもらった。
写真は、岡山後楽園の「岡山観光土産品協会後楽園売店」で購入した岡山名物、廣榮堂武田のきびだんご。プレーン、きなこ、みるくの三種類があり、みるくは430円、その他は410円。三種類を三つかって、混ぜてお土産にした。
https://shop.koeidotakeda.jp/categories/1706246

岡山県観光土産品協会 グルメ・レストラン