西日本ASBR乗りまくり&蟹,河豚食旅・その7.萩海運/つばき2乗船記 (萩～相島)

2021/03/17 - 2021/03/17

第189部-809冊目　7/14
(令和3年4月14日配信)

皆様、こんにちは。
オーヤシクタンでございます。

青春18きっぷを使って格安に山陰地方を訪問し、静かにカニを食べるだけの旅を試みたのですが、なんだかんだで色々と旅程を詰め込んでしまいまして‥
Airline・Sip・Bus・Railway、略して、ASBR乗りまくり&蟹,河豚を食べる旅となりました。

本編は、引退間近となった平成初期建造の貨客船/つばき2乗船記です。。

表紙画像‥相島の生活を支える萩海運/つばき2。

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令和3年3月15日～19日 4泊5日

3月17日(水) 第3日目-2　晴れ
①萩海運:つばき2.相島行
萩.12:00～相島.12:40
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萩海運‥620円

エリア 山口

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 船
• 旅行の手配内容: 個別手配

11:28
皆様、こんにちは。
山口県.萩市の'萩商港'にやって来ました。

萩海運(有) 乗り物

萩商港は、萩沖合に浮かぶ'見島・相島・大島'の3島行き離島航路定期船の乗り場となっております。

それでは、船客待合所に入ってみましょう。

乗船券販売窓口。
東日本人民の私としては、下田伊豆諸島航路/神新汽船の下田港のりばと重なってみえますね。

▼萩海運
http://hagikaiun.co.jp/#top

萩→相島の乗船券を買いました。
日付のスタンプが押されただけのシンプルな乗船券です。
片道620円で、往復販売はありません。

￥萩海運(萩→相島) 620円。

のりばには待合室があります。
相島の観光資料があったので、頂いておきましょう。

かつて、萩-見島航路に就航していた、'たちばな2'(134t)の絵画が飾られていました。
昭和61年.三菱重工下関で建造された本船は、平成10年.後継船となる高速船'おにようず'就航によって引退しました。

伊豆諸島下田航路に就航していた、神新汽船/あぜりあ丸を彷彿させる貨客船です。

船客待合室のトイレは、ウォッシュレット付で綺麗です。

コインロッカーがありました。
大き目サイズで200円。
日帰りで離島に行く時、重宝しますね。

自販機コーナー。
カップコーヒー・紅茶・ジュース類が、100～120円。
缶・ペットボトル飲料が、120～160円と言ったところです。

アルコールはありません。

お腹すきましたね。

乙丸製菓店で買った和菓子を頂きましょう。
ほどよい甘さのおはぎと‥

①おはぎ/あずき‥100円
②おはぎ/こしあん‥100円

チョコ饅頭と求肥餅。
求肥がかわいらしくてオシャレです。

①チョコレート/白あん‥100円
②求肥餅‥100円

ちょっと、話がそれますが‥
伊豆諸島下田航路/フェリーあぜりあ・青ヶ島航路/あおがしま丸・小笠原母島航路/ははじま丸がドック入渠中、代船として就航する伊豆諸島開発/ゆり丸(469t)です。
その運用が神出鬼没な事から幻の貨客船と呼ばれ、伊豆/小笠原の離島航路に貢献して来ましたが、新造船の就航が決定！
今年.令和3年11月頃に引退します。

さて、西日本で、この船を例えたくなるのが‥

ジャン！
萩-相島航路に就航する貨客船、萩海運/つばき2です。

離島の荷役に欠かせないデリッククレーンを装備。
クリーム色の船体に青色のラインが入っています。
この古さがいいねぇ。

= つばき2 =
船種‥貨客船
船籍‥日本/山口県.萩市
航海区域‥沿海
所有/運用‥萩海運(有)
総トン数‥113t
全長‥33m
建造所‥三菱重工業下関造船所
就航‥平成2年

萩海運(有) 乗り物

船尾はマルトモ(丸い船尾)かと思いきや、角ばったトランザムスタンですね。
こじんまりとした形状の貨客船です。

ちなみに'つばき2'は、ゆり丸(全長62m)の半分ほどの大きさ(全長33m)のかわいい船なんです。

とあるブログで、東日本が'ゆり丸'なら西日本は'つばき2'だ！と言う記事を見て、この船の存在を知りました。

船体には、船名となる椿のイラストがアクセントとなっています。
ちなみに椿は、萩市の市木なんだそうです。

行先表示版は、萩⇔相島となっていますが、見島航路に就航する高速船/ゆりやがドック入り中は、見島へ代船として就航するそうです。

見島は相島のさらに沖にあり、外洋に出るので動揺しまくります。
それを狙って乗りに来る強者もいるのだとか‥

つばき2のファンネル。
あれは、萩海運の社章でしょうか？

萩海運(有)は萩市が筆頭株主の第3セクターの海運会社で、昭和52年5月に設立。
萩市長が代表取締役として就任しています。

さて、30年に渡って活躍してきた'つばき2'は、只今建造中の新造船'あいしま'が後継船として、令和3年6月に就航するので引退となります。

▼新船'あいしま'の概要。
船種：旅客船兼自動車渡船(フェリー)。
全長：35.9m・全幅：7.2m・総トン数：196t。
フィンスタビライザー(減揺装置)・オールリクライニングシート・バリアフリースペース確保等で快適性が向上します。

この情報をかぎつけた筆者。
「乗れるうちに乗っておけ！」
今回の旅程に、急遽'つばき2'乗船を組み入れました。

▼追記
令和3年6月就航予定だった新造船/あいしま は、建造ミスによって就航しない事になりました。
よって、つばき2の引退は撤回されました。

※萩海運新造船イメージ図の画像。
フォートラベル利用規約第７条該当の恐れで削除。

11:50
では、乗船しましょう。
改札はなく、乗船券は下船時に回収となります。

①萩海運:つばき2.相島行
萩.12:00～相島.12:40

いきなりですが、恒例の船内視察を始めます。

上部甲板のエントランスロビー？
ベンチがあって、島民の方々の荷物がたくさん置かれています。

船室は2等和室のみとなっております。
大部屋雑魚寝の2等室‥
これぞ、船旅の基本です。

こっ！これは‥
船旅の救世主、G〇RO袋ではなく、洗面器より大きいタライが配備されております。
この船の航海が過酷であることを物語っていますね。

エントランスホール？に小さな自販機がありました。
130～150円と市販価格と同じです。

=救命胴衣着用方法=
これは重要です。
よく読んでおきましょう。

トイレがあります。
便所の表記は珍しくなりましたね。

和式トイレ。
これは、便所の表記に相応しい。

船倉に下る階段。
階段を下ってみると‥

おっ！
ここにも、船室がありますよ。

さて、次は‥
船体上部の遊歩甲板に上がってみましょう。

遊歩甲板後部の外部デッキにはベンチがあり、喫煙ができます。

つばき2の救命浮輪。
萩市と船籍が記されています。

遊歩甲板にも船室がありました。

以上を持ちまして、恒例の船内視察を終了です。
早っ！

そろそろ出航時刻です。
遊歩甲板に出て‥

神聖なる出航の儀(単に眺めるだけ)に参列しましょう。

12:00
ホーサーがビットから外されました。

※ホーサー‥係留用ロープ。
※ビット‥係留用鉄杭。

ボォー
汽笛が鳴りました。

船体が岸壁から離れ‥

ゴゴゴゴォー
出航！

萩→相島14.2km/40分の船旅が始まりました。

萩よ。
さらばじゃ。

～と、言っても2時間40分後には戻って来るけど。

少しズームすると‥
沖にうっすらぼんやりと見える島が、相島のようです。

さらにズームしてみましょう。

相島は萩市の北西約14kmの日本海上に浮かぶ面積2.48平方mの有人島です。
大島・櫃島と、現在無人島である尾島・羽島・肥島々「萩六島村」を構成する島の一つであり、これらの島々の中でもっとも西側に位置しているそうです。

あっ！
あれは‥

高速船がこっちに向かって来ていますよ。

ズームしてみましょう。

見島航路に就航する、萩海運/ゆりや(273t)ですね。
萩-見島/44.3kmを1時間10分～1時間40分で結びます。

高速船'ゆりや'は、平成10年就航の高速船'おにようず'(258t)の後継船として、平成31年4月1日に就航。
航海速力23ノット(41.9km/h)を誇る萩海運最新鋭の高速船です。

おーい！
汽笛など鳴らさず、静かに反航します。

さよならぁ～。

さて、本日の海況は1.1mほどの波なんですが‥

※Windy.com波情報の画像。
フォートラベル利用規約第７条該当の恐れで削除。

ドドドォー
ザババーン！
動揺しています。

ドドォーン！
ザババーン！

うおぉー
1mの波高でも、フィンスタビライザー(減揺装置)がない船なので、前後左右にとにかくよく揺れる揺れる‥
つばき2、舐めたらいけません。

おっとっと‥

大きく動揺しまくっています。
立っているのが困難です。
撮影するのに、カメラを転がしました。

ドーン！
ブァッシャーン！
ドドドドーン！

こんな状態でも、つばき2は航海速力12.5ノット(22.7km/h)で航行しています。

トドーン！
ザバザバザバーン！
ブァッシャーン！

船首に波がぶち当たり‥

ビシャビシャビシャ。

うわっ！
上部甲板に波しぶきが被りまくっているよ。

ドーン！
ブァッシャーン！

撮影が大変です。

ドドドドドォー！

浮いた木の葉のように動揺しながらも相島を目指す、つばき2。
小さいけど、勇ましい船だ。

左舷から相島を眺めると‥

奇岩「男柱」が島に寄り添うようにして聳えるのが見えます。

ミシミシミシ‥
グワーン！
ピッチングに加えて、ローリングもすごいです。

これで、かなり傾いているように感じます。

ドドドドォー
グワーン！

おっとっとと‥
揺れる.揺れる。

うわぁぁー！
‥んな訳ないだろ。

すいません、これは画像をひっくり返しただけです。
まるで、ドリフのコントみたい‥

相島が近づいて来ました。
あと、少しだ。

船酔いは免れました。
こんな事もあろうかと、アネロンを飲んでおいて正解でした。

動揺に耐えること35分。
相島港にアプローチします。

島の周囲は岩礁で囲まれており、断崖絶壁の島です。

接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

ボォー
汽笛を鳴らして入港。

左の岸壁が接岸地点のようです。
減速して、前進のまま‥

接岸体制に入りました。

あぁ～
楽しい船旅が終わっちゃうよ～。

ホーサーがビットにつながれました。

接岸完了。
パチパチパチ‥

12:38
名残惜しいですが、下船しましょう。

萩から40分。
動揺しまくりましたが、定刻に相島に着きました。
つばき2、さすがです。

本編はここまでとなります。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。

この旅行記へのコメント （2）

• Akrさん 2021/04/15 08:39:11

  漁船のような揺れですね

  オーヤシクタンさま
  
  おはようございます。
  
  ここで船旅ぶっこんで来るとはさすがオーヤシクタンさま。
  たかが40分とはいえ、なかなか過酷な航路ですね。とのっちさまも仰っていましたが、やはりフィンスタビライザーがあると無いとではまったく揺れ方が違うんですね。これは、まさに波に揉まれるという表現がぴったりですね。コレはキツイです。
  
  それにしてもアネロンって効くんですね。船酔い特化型というわけではないんでしょうけど。私は酔い止めといったら「トラベルミン(笑)」しか知らないので・・・
  
  相島はわずかな滞在なんですね。
  次回も楽しみにしています。
  
  -Akr-

  オーヤシクタンさん からの返信 2021/04/15 18:17:31

  RE: 漁船のような揺れですね

  Akr様、こんにちは。
  オーヤシクタンでございます。
  
  東のゆり丸・西のつばき2。
  幻の貨客船/ゆり丸については過去の旅行記で幾度か取り上げましたが、他の同業者様のブログに、東日本がゆり丸なら西日本では「つばき2」と言うのを見て、つばき2がどんな船なのか？
  船好きとしては、興味深いところです。
  でもって、調べてみると、萩海運の離島航路に就航している船舶とわかりました。
  あのG〇RO用のタライ‥
  あの航路の過酷さを物語っていますね。
  待合室に、たちばな2と言う船の絵が萩港の船客待合室に飾ってあるのを旅行記でも取り上げましたが、たちばな2就航時、当時も船の揺れがひどく、船内のいたる所にG〇RO用のタライが置かれ、介護員が乗船していたと言います。
  さすがに介護員は乗らなくなりましたが、つばき2にタライは健在でした。
  
  あの日、午前中は凪に近かったのですが、お昼前くらいから風が強くなって来まして、1mほどの波にうねりが入るとの情報でした。
  今までの私の経験からすると、この船だと1m波でもうねりが入れば間違いなく揺れるだろうと思っていたら、やっぱり揺れました。
  船室の画像、誰も乗っていないように見えますが、あれは萩に戻って来た時に速攻で撮影したもので、実際には地元の方が多く乗船されていて、みんなマグロのようになっていたのです。
  ご覧の通り、木の葉が浮いているように動揺しまして、甲板にいたのは私だけでした。
  つばき2・ゆり丸‥
  共に揺れる船と揶揄されてきましたが、両船とも離島に貢献してきた英雄です。
  その英雄が偶然にも、今年中に両船とも引退となります。
  つばき2が引退する情報をかぎつけ、蟹を食べにいくだけだった予定を色々といじくり回して、つばき2乗船にこぎつけました。
  東日本人民なので、なかなか乗ることができない船ですが、今回揺れまくりながらも←(この方がネタになる)乗れて良かったです。
  14時出航の折り返し萩行きに乗らないと、その日のうちに帰れなくなるので、島はサクッと散策します。
  
  アネロン‥
  人によるみたいですが、私にははききます。
  大時化の小笠原航路でも大丈夫だした。
  しかし、アネロンなしだと、あかねの時のようになってしまう。
  まだまだ、修行が足りませんね。
  ありがとうございました。
  
  オーヤシクタン。