2019/09/18 - 2019/09/18
3位(同エリア105件中)
とーりさん
ヨーロッパ未踏破国は残り4カ国(スイス、リヒテンシュタイン、ラトビア、リトアニア)となりました。実は敢えて残していた国、それが今回訪問するスイスです。鉄道が発達し、観光立国としても世界に知れ渡っているので比較的回り易く、年を重ねてから訪れるのも可能との判断もありその計画を温めつつ「いつかはスイス」と考えてきました。ということでヨーロッパ踏破のラストを飾るべく残していたのですが、思ったよりも早く踏破が進んだことと、冬場よりもハイキングしやすい時期を逃すのも勿体ないので、遂に行くことにしました。本来街歩きが好きな私ですが、雄大な自然の中に身を置いて山歩きをし、好きな鉄道に乗って車窓からの眺めを堪能するなど、予想を遥かに上回る素晴らしい旅行となりました。
日程は以下の通りです。
1日目(9/12)羽田 ⇒ 北京
2日目(9/13)北京 ⇒ ワルシャワ ⇒ ジュネーブ市内観光、ベルン移動
3日目(9/14)ベルン市内観光、登山鉄道乗車、グリンデルワルト移動
4日目(9/15)ユングフラウヨッホ観光、ハイキング
5日目(9/16)ハイキング、ツェルマット移動
6日目(9/17)ゴルナーグラート観光、ハイキング、※MHGP観光
7日目(9/18)ハイキング、氷河急行ライン、サンモリッツ移動
8日目(9/19)ベルニナ線乗車、ハイキング、沿線観光
9日目(9/20)リヒテンシュタイン観光、チューリッヒ移動
10日目(9/21)チューリッヒ市内観光、チューリッヒ ⇒ フランクフルト ⇒ 北京
11日目(9/22)北京散策、北京 ⇒ 羽田
※ MHGP=マッターホルングレッシャーパラダイス
今回は7日目⑧です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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アンデルマットに着きました。乗って来た列車は終着で、8分の接続でディセンティス行きがありますが、私はアンデルマット観光をするため駅を出ます。
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事前に調べておいたとおりアンデルマット駅には荷物預かりがあり、スーツケースを預け身軽になります。駅はこんな感じでキオスクもあって結構立派です。
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アンデルマット観光といっても駅から北へ1.5kmほどのところにある通称「悪魔橋」とその袂にある「スヴォーロフ記念碑」を訪れるだけです。往復タクシーを捕まえて30分程度で戻れば氷河急行906列車に乗ることができます。もっとも列車の予約が取れればですが。徒歩でも行ける距離ですが、その場合1時間後の普通列車に乗ることになります。
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駅自体は列車が何本も着いていて活気があるのですが、駅前は閑散としていてタクシーなどありませんでした。残念ながら氷河急行プランは諦め、徒歩で往復する次発の普通列車プランとします。次発とはいえ、観光時間は往復込みで約1時間しかないので急ぐ必要があります。
(駅15:24 ⇒ 15:51スヴォーロフ記念碑) -
アンデルマットは東西を氷河急行ラインと北へのルツェルン・チューリッヒ方面、南へのルガーノ方面の交差地点にあり東西南北から列車が集まる要衝です。ここを通らず、短絡して潜るゴッタルドベーストンネルが開通し南北の流れが変わってもまだまだその重要性は変わりません。短絡線開通で減ったにも拘わらず列車本数は結構多く、早速ルツェルン方面行き列車が追い抜いて行きました。
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てくてく歩いてラウンドアバウトに着きました。ここで近道をしようとして小道に入りましたが途中で行き止まり。慌てて戻って幹線道路を歩きます。痛いロスタイムですが、仕方ありません。
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速足で歩きます。それにしても霧は濃くなるばかりで行先は全く見えなくなりました。それにまだ9月だというのにとても寒く、速足で歩くと寒さで耳が痛いです。
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トンネルがあります。あれを抜ければ目的地の悪魔橋はもうすぐですが、車が行き交う中暗いトンネルを歩くのはちょっと危険かなと身構えます。
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トンネルは鉄道、車道、歩道ときっちり別れているので少しほっとしました。
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トンネルを出たところに悪魔橋伝説を描いた壁画があります。悪魔橋伝説とは、昔人々がロイス河畔の峻険なこの場所に橋を架けあぐねているところへ悪魔が現れ、「橋を架けてやる代わりに最初に渡った者の魂を差し出せ」と取引を持ちかけました。橋が完成し、人々がヤギを最初に渡らせ生贄として差し出したところ、当然悪魔は怒り、大きな岩で橋を壊そうとしました。そこへ遭遇した老婆が十字を切ったため悪魔は岩を置いて逃げ出し、犠牲もなく橋が開通しめでたしめでたしというお話です。
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という伝説があるほど難工事でできた見事な橋が見れるかなと河畔に着きましたがこのとおり、濃い霧で全く見えません。
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案内版がありました。晴れていればこのような風景が見られるのでしょう。
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目を凝らして見ても薄っすらと橋が見えるだけです。
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こちらは頂いた写真から。確かに見事な橋です。霧で見えないのは返す返すも残念です。
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負け惜しみではないのですが、実は悪魔橋見学はメインではなくおまけのようなもので、真の目的地はすぐ近く、川のそばにあります。
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幹線道から別れ下って行きます。
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ちょっと怪しげですが、さらに進みます。
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悪魔橋の新道が薄っすら見えました。
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それにしても川面は真っ白です。
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すぐに到着しました。
(スヴォーロフ記念碑15:51~16:00) -
何やらモニュメントがあります。
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正面からの画がこちら。文字はキリル文字でお墓のような記念碑です。
実はこちらが真の目的地「スヴォーロフ記念碑」です。 -
記念碑は1799年、ナポレオン仏軍と対仏大同盟各国軍の主戦場となったこの悪魔橋での戦いにおいて、ロシアのスヴォーロフ元帥が多大の犠牲を出した場所で、元帥の勇戦と700人のロシア兵戦死者を称えるためのものです。対仏大同盟は最終的にナポレオンを追い落とし、フランスの傀儡国家となっていたスイスは独立、永世中立国となりました。碑は戦いの1世紀後、1899年に建てられました。
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これだけならただの記念碑なのですが、スイスは中立政策を脅かさないことを条件にこの敷地をロシアに割譲しているため、厳密に言えばここはロシア領ということになります。「中立」「独立」ということに鋭敏なスイスが土地を譲るとは私の中ではとても驚くべきことでした。敷地はスイス・ロシア両国の旗が翻ってはいるものの、国境線が引かれていたり、侵入不可でもなく、ましてやロシア兵が警備しているわけでもないなど、割譲はあくまで名目的なものですが、地理マニアとしては是非とも訪れる必要があった場所です。晴れていればこの頂いた写真のように見えますが実際は前述の写真のように霧に包まれ全体像もうまく掴めません。
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碑の横の岩肌には説明文などが貼られています。
ちなみに今回の章の題名は「ロシアの飛地?悪魔橋」としましたが、悪魔橋は純然たるスイス領になります、悪しからず。 -
スヴォーロフ元帥のことを書いているのでしょうか。
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頂いた写真のようにスイス・ロシア両国の旗が掲げられています。
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こっちはスイス。
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こっちはロシアです。
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今回の旅行はスイス、リヒテンシュタインの2カ国それにちょこっとイタリアに足を延ばすので3カ国を回る旅ですが、ここロシアの飛地である同地も入れれば4カ国となります。
アンデルマット訪問の最大の目的地を回ったので引き返します。時間が無いので速足で、時には少し走ったりしながら駅へ戻ります。
(スヴォーロフ記念碑16:00 ⇒ 16:15駅) -
ルツェルン方面の列車とトンネル出口付近で行き合いました。
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結局最後まで霧は晴れず残念でした。
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急ぎに急いで何とか駅に戻って来ました。
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再び列車でサンモリッツを目指します。
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