熊野古道を語り部さんと歩く旅　ツアーで紀伊半島へ　2日目

2020/11/17 - 2020/11/19

11月18日(水)
和歌山県の旅2日目は、語り部さんと熊野古道を歩く。
参加申し込みの決めては、一人でも追加料金が無いこと + 語り部さんの説明を聞きながら歩けること。

初日、大浴場に入らずに20時に就寝してしまったので、朝風呂に入ろうと5:45に行ってみたところ、もう何組かのスリッパあり。
のんびり入浴。

朝食は6:45から、バス出発は8時。
朝食前に荷物を纏め、部屋に戻らない作戦で、チェックアウト。

熊野古道について、熊野という地名の古くからある道のことかと、下調べもせずに参加。
和歌山県南部に「熊野三山」と呼ばれる三つの大きな神社があり、熊野三山へお参りするための道をよぶ。
◎熊野本宮大社
◎熊野那智大社
◎熊野速玉大社
その歴史は古く、平安時代の末ころには「浄土への入り口」として多くの皇族や貴族がお参りするようになったとのこと。
浄土へお参りし、そして帰ってくるということは、死と再生を意味します。
そのため熊野三山は「よみがえりの聖地」として、今でも多くの人々の信仰の地となっているそうです。

エリア 和歌山

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 社員・団体旅行
• 交通手段: 観光バス 新幹線
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

6:30　大浴場から部屋に戻り、カーテンを開けてみたところ、まだ薄暗い。
紀伊半島の日の出を撮ろうと窓を全開したいところですが、20cmも開かず。
スマホを落とさぬよう、苦心の撮影。

このホテルには、修学旅行生も宿泊していて、しかも私達7階の部屋より、上の階のためエレベータに乗ろうとしても、ことごとく制服着た高校生で満員。
密になるのも怖いのでキャリーバッグを持ち、ホテルの配慮の無さを恨みながら7階から非常階段で1階へ。

朝食終えて、ホテルの外へ。
紺碧の空。
これぞピーカン！
アイガーの北壁登頂時、昼間なのに星が見えた話。
小説の著者は忘れてしまったけど、こんな空の色だったのかな…

グランドメルキュール和歌山みなべリゾート＆スパ 宿・ホテル

ホテルは、小目津崎との間にある砂浜を見下ろすことができる高台に建っています。
時間があれば、砂浜まで行きたいど、かなりの高低差で帰りのことを考えると躊躇してしまう。
帰りの電車で、朝の散歩で砂浜に下りていったという女性の話を伺い、健脚っぷりにビックリ！
ホテルから近道コースがあったらしい。
それでも、上り下りがキツイことには違いない(^.^;

予定通り8時出発。
田辺湾の北側に突き出た岬、天神崎へ。
引き潮時、海水が反射し、ウユニ塩湖のような景色が見られるとか。

遠くに見える海中鳥居は、1925年建立。
この大鳥居の横にあった弁天神社が台風の被害を受け壊れた後、向かい側の元嶋に神社が遷座。

天神崎 ビーチ

漁船や天神崎突堤にいる釣り人の様子を遠目に眺めながら、周辺を散歩。

岩場に下りて釣り人に、
何釣ってるの？
アオリイカだよ
釣れた？
朝6時から狙ってけどまだ掛からないって。

突堤にたくさんのバケツがぶら下がっていて、アレは何だろうと大きな声でひとり言。
車に乗ろうとしている釣り人が、親切に返答してくれた。
アオリイカの餌、生きた鯵が入ってるんだよって。

次に「闘鶏神社」へ。
鳥居手前の旗を持っている女性が、1号車のバスガイドさん。

闘鶏神社 寺・神社・教会

弁慶の父は、壇ノ浦の戦いで源氏と平氏、どちらの味方をするか神意を確認するために、こちらの神殿前で鶏に赤を平氏、白を源氏と見立て紅白7羽の鶏を戦わせたそうです。
白の鶏が全勝。
これが、源氏を勝利に導いた熊野水軍の伝説。

10:10から30分間、滝尻王子と熊野古道館を見学。
駐車場でバスを降りて道路沿いに、大きな樽から梅の実を出しているオジサン。
「隣のお店で梅干し売ってるから寄ってね」って。

滝尻王子
宮十郷神社の鳥居。
鳥居から、拝殿に向かって左手に富田川の流れが見えました。

滝尻王子 寺・神社・教会

小さな拝殿。

熊野九十九王子の中で地位の高い王子社、五体王子の一つ。
拝殿の裏山に、「高原熊野神社(胎内くぐり、乳岩をへて)3.7Km」
他にも富田川沿いに、「熊野古道中辺路起点」と書かれた標識あり。

熊野古道館をちょこっと見学。
上皇たちは雅やかな装いで、長い道のりを旅したのかな…

熊野古道館 美術館・博物館

あ～ここにいるのだなと、位置確認。

10:40
滝尻王子からバスで移動。

11時ころ、『古道歩きの里 ちかつゆ』到着。
歓迎阪急交通社の看板あり。
ちょっと早めの昼食。
オプションでお食事を事前に頼んだ人もいますが、私は牛丼を注文。
一人参加の女性と一緒にランチ。
ラーメンも美味しそう。
汁が透き通っていて、ラーメンにすれば良かったかな、他の人の食べている物が美味しそうに見えるのはいつものこと。

熊野路 ちかつゆ店 グルメ・レストラン

12:15　
語り部の松本さんの案内で、熊野古道中辺路を歩きます。
三軒茶屋跡から、見晴台へちょっと寄り道して景色を眺めてから、大斎原まで。
約３Km。
12:35九鬼ケ口関所を通過。

13:15
見晴台

松本さんの話を聞きながら休憩。
熊野川と大鳥居が見えました。
あの大鳥居がある大斎原に向かって歩いていきます。

整備された歩きやすい道です。

お地蔵様はなぜ赤いよだれかけをしているのか？
語り部の松本さんが教えてくれました。
赤ちゃんの産着は、その昔魔除けの色とされる赤色だったそうです。
ふ～ん、だから赤・ちゃんかって。
自分の子供を亡くした親が、早く子供を救ってほしいと願いをこめてお地蔵様に赤いよだれかけをかけたという話です。

案内の標識はいたるところに。
熊野本宮大社まであと0.4Km。

八咫ポスト
黒は全ての色を合わせた尊い色であり、神の遣いである八咫烏の色、本宮の大地を象徴する神聖な色、ってなことで黒いポストなのですね。

13:55　
熊野本宮大社拝殿

菊の御紋の布が掛かった神門をくぐって、社殿に入ります。

語り部の松本さんから、社殿内のお参りの順番の説明あり。
①証誠殿（本宮・第三殿）　家津美御子大神（素戔嗚尊）
②中御前（結宮・第二殿）　速玉大神
③西御前（結宮・第一殿）　夫須美大神
④東御前（若宮・第四殿）　天照大神
⑤満山社　　　　　　　　　結ひの神（八百萬の神）

檜皮葺の立派な社殿。
白や朱色のペンキが塗っていないので、歴史を感じつつお参りできます。

熊野本宮大社 寺・神社・教会

14:25
大鳥居まで歩いてきました。
それにしても大きい。

旧社地 (大斎原) 名所・史跡

日本第一大鳥居建立の意義
竣工は平成12年5月11日と書かれています。
幅　　約４２ｍ
高さ　約３４ｍ

桜が咲いていることを想像しながら、
見上げる大鳥居。

熊野本宮大社は、かつて、熊野川・音無川・岩田川の合流点にある「大斎原」と呼ばれる中洲にあったそうですが、明治22年の洪水で多くが流出し、流出を免れた上四社３棟を明治24年(1891)に現在地に移築・遷座。

語り部の松本さんから水害前の熊野坐神社の説明あり。
私達は音無川に掛かる橋を渡って街の方へ移動しましたが、江戸時代までは橋が無かったので、参詣者は足を濡らして川を渡り境内へ入ったとのこと。
自然に身を清める禊でもあったのです。

ちなみに私達が行った11/18には、音無川に水の流れなし。

振分石大神社
この板碑は「熊野街道振分石」
古来浜之宮は、熊野街道（中辺路・大辺路・伊勢路）の落ち合う中心宿駅。
300年ごとに建て替える習わしのようで、現在の板碑は、1658年に建立されたもの。

日中は20度を超えていて、シャツ1枚でも歩けば汗ばむくらいの陽気。

さすがに11月なので、花々が咲き乱れてたりはしない。
貴重な1枚。

補陀洛山寺
なんだっけ、読めない寺へ最後に行きました。
タモリさんがNHKの「ブラタモリ」で立ち寄ったらしい。
写真が展示さていました。

「ふだらくさんじ」と読みます。
ラフな服装の職員さんからまず説明あり。
その説明もこの寺が『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産の一部だということと、タモリさんが撮影に来た話と、普段は那智大社で御朱印を書いているということしか覚えていません。

補陀洛山寺 寺・神社・教会

職員さんから説明の後に、特別に御開帳しますと『木造千手観音立像』を見せていただくことに。
平安時代の本物のご本尊は撮影禁止。
で、脇に置かれた写真を先に撮影。

南方に補陀洛浄土を目指し渡海する上人達の出発点として有名なお寺のようです。
生きながらにして観音浄土を目指す為、四方に鳥居のある船中央の小さな囲いの中に約30日分の食糧を積み込み、外から釘を打ちつけて航海に出たそうです。

補陀洛山寺には観光客用のトイレがないので、近くの『道の駅なち』に集合。
バスもこちらの道の駅に駐車。
『道の駅なち』は、紀勢本線の那智駅でもありました。

17:10
ホテル＆リゾーツ和歌山串本に到着。

18時に夕食。
時間が無いので、6Fの自分の部屋の内風呂でささっと入浴。
食後は、土産物屋さんで嵩張るものや重いものを購入して、キャリーバッグへパッキング。
大浴場でゆっくり温まってから、22時ころ就寝(-_-)zzz

メルキュール和歌山串本リゾート＆スパ 宿・ホテル