東京離島旅/神津島 ・その3.神出鬼没！幻の貨客船.伊豆諸島開発「ゆり丸」に乗ろう

2020/10/27 - 2020/10/27

第174部-749冊目　3/9

皆様、こんにちは。
オーヤシクタンでございます。

今年令和2年6月25日、東京-伊豆諸島航路を運航する東海汽船に、3代目となる新造船/さるびあ丸が就航しました。
船好きの私としては、海況が悪くなる冬を前に乗っておきたいと思い、今年は神津島に行くことに決めました。

本編は、伊豆諸島開発/ゆり丸.式根島→神津島の乗船記です。
拙い旅行記ですが、ご覧頂けたら幸いです。

表紙画像‥その運用が神出鬼没な事から幻の貨客船と呼ばれている伊豆諸島開発所属のゆり丸(469t)。

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令和2年10月26日～29日 3泊4日

10月27日(火) 第2日目-2 はれ
※式根島滞在.11:20-13:00
↓
①伊豆諸島開発:ゆり丸.下田行
式根島.13:00～神津島.13:50

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伊豆諸島開発‥550円

エリア 神津島・利島・式根島(東京)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

東海汽船:さるびあ丸(6,099t)。
東京→神津島に乗って、その折り返し東京行きに乗って着いたのは‥

東海汽船 乗り物

11:22
伊豆諸島の式根島です。
この後、下田から来る、13:00発の神津島方面行きに乗るので、滞在時間は1時間40分ほどとなります。

11:40
まずは、野伏港にある式根島観光協会に立ち寄って‥

電子しまぽスタンプラリーのスタンプをゲット。
ポイントを貯めると、粗品が貰えます。
式根島は15Pです。

島のメイン通りを歩きます。
こちらは、島唯一の信号機です。

昨日、竹芝桟橋でGOTOトラベル地域共通クーポンを頂きました。
これを使って、お昼の食材を仕入れにいきましょう。

11:49
やって来たのは、野伏港から860m。
池村商店です。

こちらで、GOTOトラベル地域共通クーポンが使えます。

池村商店 グルメ・レストラン

池村商店では、お弁当を売っているんです。

2年前、式根島を訪島した時、美味しかったので、島のり弁当と赤いか焼きそばを楽しみにしていたのですが‥
ない！

あるのは、オムライスだけでした。
残念！

11:55
もう一軒寄ってみましょう。
野伏港から1.5km。
ファミリーストア みやとらです。

こちらも、GOTOトラベル共通クーポンが使えるんです。

ファミリーストア みやとら グルメ・レストラン

4年前に式根島を訪島した時は、こちらのお弁当を買いました。

式根島に来たら、島のり弁は食べていきたいです。
しかし、ここもない！
島のり弁当食べたくて、式根島に来たのですが、残念でした。

はいびすかすの花。
南の島に来たことを実感しますね。

野伏港に戻りましょう。

今日は濃いグリーン色の海。
綺麗ですね。

日によっては海面が、エメラルドグリーンに染まるんですよ。

新島村営連絡船.にしき(新島～式根島)です。

式根島出航‥7:40・11:10・16:00
新島出航‥‥8:00・11:30・16:20

通常ダイヤ1日3往復(夏季は増便あり)。
大人片道 430円です。

12:16
式根島野伏港の船客待合所に戻りました。
こちらで‥

神津島への乗船券を購入。
東海汽船の乗船券に見えますが、次の船を運航するのは、神新汽船(伊豆諸島開発)です。

￥神新汽船/伊豆諸島開発(式根島→神津島)2等‥550円。

さて、式根島→神津島は、神新汽船の下田航路を利用します。

通常なら、神新汽船/フェリーあぜりあが就航しているのですが、ドック入りの為、伊豆諸島開発/ゆり丸が代船として運航しております。

今日は、天候状況により運航できない場合がある。
‥と、条件付き運航になっていますね。
条件付き運航とは、船は出るけど、接岸できなかったらゴメンねと言うことです。

船客待合所にあったパネルです。

海況が悪い中を航行する2代目さるびあ丸の雄姿。
船体が大きく傾き、動揺しています。

グワン.ドドドドォー

ドドーン！
すごい揺れです。

こんな海況でも、2代目さるびあ丸は頑張ってくれました。
伊豆諸島航路の厳しさを伝える画像です。

2代目さるびあ丸に掲げられていた、行き先表示板。
東京-大島-利島-新島-式根島-神津島と、各島1枚ずつ表示板があり、令和2年6月7日の東京行片航路最終航海の寄港時、各島で外されていき、島へ寄贈されました。

そう言えば、3代目さるびあ丸には、行き先表示板がなかったですね。

船客待合所の2階は待合室になっています。
ここで‥

昼食にしましょう。
みやとらで、お弁当を買いました。
島のり弁当は手に入りませんでしたが、牛肉炒め丼もなかなか美味しかったです。

①牛肉炒め丼‥650円
②シャキットサラダ‥115円
③手造り牛乳かん‥216円

12:42
桟橋に出てみると‥

あっ！
あれは‥

ズームしてみましょう。
ゆらゆらと動揺しながら、伊豆諸島開発'ゆり丸'が式根島へ向かって来ますよ。

= ゆり丸 =
船種‥貨客船
船籍‥日本/東京
航海区域‥近海
所有/運用‥伊豆諸島開発
総トン数‥469t
全長‥62m
建造所‥関門造船
就航‥平成10年2月

来ました.来ましたよ～

正面からカシャ。
今日は、条件付き運航ですが、この海況なら問題なく接岸できそうです。

伊豆諸島開発/ゆり丸。
さるびあ丸(6,099t)と比べると、かわいい船(469t)ですね。

母島航路・青ヶ島航路を運航する伊豆諸島開発が予備船の重要性を知っていた事から、新造時から予備船として建造された稀な船で、小笠原諸島へも遠征します。
その運用が神出鬼没な事から '幻の貨客船' と呼ばれているんです。

12:46
乗るぜ、ゆり丸！

①伊豆諸島開発:ゆり丸.下田行
式根島.13:00～神津島.13:50
※神新汽船:フェリーあぜりあ代船。

もうひとつの名が伊豆七島海運.ゆり丸。
そして、産業廃棄物収集運搬船101419号。
伊豆七島海運は、東海汽船グループの貨物専業輸送を担う海運会社です。

ゆり丸は伊豆諸島の物資輸送にかかせない船舶で、各島の廃棄物も運びます。

12:50
では、乗船しましょう。

トムソン式デリッククレーンで物資を吊って荷役作業中。
式根島の停泊は5分です。
急ピッチで作業が進められています。

12:58
レッコー。
ホーサーがビットから外されました。

※レッコー‥出航の合図。
※ホーサー‥係留用ロープ
※ビット‥係船用鉄杭

ゴゴゴゴォー

船体が岸壁から離岸します。

式根島よ。
さらばじゃ。

船室は2等和室のみとなっております。
大部屋雑魚寝の2等室‥
これぞ、船旅の基本。

ちなみに食堂や売店・案内所はもちろんのこと、自販機や給湯器・冷水器などもこの船にはありません。
貨物船に乗せて頂いているという気持ちになります。

船旅の救世主‥
G〇RO袋は船内各所に配備されております。

そして、G〇RO袋がセットされたアルミの洗面器もスタンバイ。

ゆり丸には、フィンスタビライザー(減揺装置)がないので、海況が悪いと動揺しまくります。
この船の揺れを物語っているようです。

トイレはウォシュレットがついています。
ちなみに、トイレは停泊中使用禁止です。
普段は貨物船として活躍している船だから、おそらくタレ流しなんでしょうね。

救命胴衣着用方法。
これは重要です。
よく読んで理解しておきましょう。

式根島～神津島.17km/50分の航海です。
波高1.5mでウネリがある海況ですが、小さな動揺を感じる程度で、快適な船旅です。

船尾には外部デッキがあり、ベンチがあります。

コバルトブルーの美しい海。
TOKYOアイランドブルーに相応しい光景ですね。

式根島の全容をパノラマモードでカシャ。
平べったく見える式根島ですが、標高100mほどあり、島を歩くと起伏が多いことがわかります。

航海速力13.5ノット(時速25km)で航行中。
前方に神津島が見えて来ました。

そして、式根島が離れていきます。

重油臭が甲板に漂い、船に乗っていると感じます。
そう言えば、最新鋭のさるびあ丸は重油の匂いがなかったですね。

船室でゴロ寝。
体を伸ばしてのんびりできるのは、船旅ならではの醍醐味です。

神津島が近づいて来ました。

島にデン！と聳える天上山(574m)。
圧巻ですな。

ズームしてみましょう。
明日、あの頂を目指しますよ。

大きく弧を描いて‥

神津島.前浜港にアプローチします。
接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列しましょう。

港内で回頭して‥

接岸体制に入りました。

あぁ～
楽しい船旅が終わっちゃうよ～

ホーサーがビットにつながりました。

ホーサー‥係留用ロープ。
ビット‥係留用鉄杭。

13:53
接岸完了。
パチパチパチ‥

このまま乗っていると、下田に連れていかれます。
名残惜しいですが、下船しましょう。

二度目の上陸。←(奇妙な動きをしていただけなんだけど)
バンザーイ！

ゆりちゃん。
ありがとう。

ようこそ神津島へ。

朝、神津島に着いて、式根島に行って、再び神津島に戻るという奇妙な動きをしましたが、この後は神津島を満喫しますよ。
本編は、ここまでとなります。

拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。

この旅行記へのコメント （4）

• Akrさん 2020/12/07 09:07:01

  船旅でこのワザをする

  オーヤシクタンさま
  
  おはようございます。Akrでございます。
  
  新さるびあ丸、格好良いですね。先代は丸い船尾がおしゃれでワクワク感を煽る感じがしましたが３代目は機能重視といった感じでしょうか。
  
  そして神津島からのターン。
  鉄道ではよくやるワザですがまさか船旅でこれをやるとは。さすがです。そして、これが貴重な予備船にのるための伏線だったとは。予備的な運用をする乗り物は鉄道でもそうですが乗車(船)機会がなかなか無くて難しいんですよね。
  それにしても「ゆり丸」海況が悪いと揺れが酷そうですね。波に翻弄される船体を見るだけでビビっちゃいます。そして本格的なG●RO袋がセットしてあるのを見たら・・・
  コワいもの見たさで乗ってみたい気もしますが(笑)
  
  荒波をモノともしない伊豆諸島の船は命を繋ぐ物資輸送の重責も担っているので頼もしい感じがします。
  
  船旅シリーズ大好きなので次回も楽しみです。
  
  -Akr-

  オーヤシクタンさん からの返信 2020/12/07 19:57:50

  Re: 船旅でこのワザをする

  Akr様、こんばんは。
  オーヤシクタンでございます。
  
  28年間活躍した2代目のバトンを受け、3代目さるびあ丸がめでたく就航しました。
  丸い船尾から一転してシャープな船尾になり、横から撮影したさるびあ丸は、私のトラベラーページにちょうどおさまり、私のトラベラーページも一新しました。
  
  神津島まで行って、折り返しに1区間だけ乗る‥
  離島航路でこれをやる人はまずよほどの船好きしたかいないと思うのですが、ゆり丸が式根島で条件付き運航となっていたので、朝、さるびあ丸から式根島の海況を見て、これなら行けると確信して、再びさるびあ丸に乗りこみました。
  この判断を間違えると、神津島へ戻れなくなる可能性もあるのです。
  ゆり丸は、前にも乗ったことがあるのですが、見ての通り、飾り気なしの小さな貨客船です。
  フィンスタビライザーがついていないので、海況が悪いと上下左右に揺れまくります。
  それでも、小笠原にも行く船です。
  小さくても、離島の為に物資を運ぶ姿が勇ましいです。
  前回乗った時は、船首に波をかぶりながら航行しましたが、今回、ウネリがあるにも関わらず、そんなに揺れませんでした。
  なかなか乗れない予備船にも乗れて、幸先の良いスタートになりました。
  次回からは、島を満喫します。
  ありがとうごさいめした。
  
  オーヤシクタン。

• とのっちさん 2020/12/06 21:43:14

  神出鬼没の予備船！

  オーヤシクタンさま
  
  こんばんは。goto有効活用ですね～新型「さるびあ丸」もいいですが、「ゆり丸」かっこいい～神出鬼没の予備船てのがまたいいですね！狙い撃ちして会えるとホッとします。
  
  新造船に乗って神津島タッチから式根島。そして代走「ゆり丸」で神津島へ戻る。全然奇妙ではありませんよ…とはいえ、ミスったときもリカバーしやすい陸上ならこの手の乗り継ぎはよくやるのですが（笑）これを島伝いにやってのけるのは限られた人だけだと思います。往きと帰りで違う車両（？）に乗るのは乗り物好きの基本です。往きの「さるびあ丸」で海況を見られたうえでの判断だったんだろうとは思いますが…
  
  島のお弁当が買えなかったのは残念でした。自分の意志だけで自由に旅ができない身柄になってしまい、今更ながらですが、できれば土地のもんを食おうという発想になりました。半額シールがあればそっちが優先ですが…いろんなお店でgotoクーポン使えるのですね！あの券はタイムリミットがあるから、「無理して使わんといかん！」のような強迫観念があります（笑）。
  
  船内の雰囲気は、はるか昔に乗った道南自動車フェリーや、種子島で停泊する屋久島ゆきの夜行便を思い出します。車や荷物のついでに安く乗っけてもらえる、あの雰囲気が鉄道にはない魅力です。昼行なら何とか大丈夫ですが、マスクして寝るのがしんどいので相部屋夜行はしばらく自粛です。また自由に乗り物に乗れる世の中になるといいですね。
  
  とのっち

  オーヤシクタンさん からの返信 2020/12/07 07:51:49

  Re: 神出鬼没の予備船！

  とのっち様、おはようございます。
  オーヤシクタンでございます。
  
  今回は船ネタです。
  東京を発着する数少ない定期航路、伊豆諸島に行く東海汽船が3代目となるさるびあ丸を建造就航しました。
  コロナ禍で離島行きを自粛してきましたが、冬になると海況が悪くなるので、行くなら今のうちと、縞島きっぷで行けるいちばん遠い神津島(長く乗れる)に行きました。
  朝、着いてそのまま、1区間逆戻り‥
  2等座席の体験とゆり丸を捕まえられるのでやりましたが、離島旅でこんな乗り方をする人はまずいません。
  
  離島旅で一番怖いのは、船が接岸できなくて、取り残されてしまうことなんです。
  今、伊豆諸島では、原則的に宿の予約が取れている方だけの入島が認められております。
  式根島は宿をとっていなかったので、帰れないは許されないのです。
  そんで持って、ゆり丸は条件付き運航‥
  仰る通り、往路のさるびあ丸で式根島の港湾状況を確認しての決行です。
  式根島には何度か行っており、これなら大丈夫と確信を持って、神津島から再びさるびあ丸に乗りました。
  
  ゆり丸は、普段は貨物船として運航していて、今回はフェリーあぜりあの代船としてやって来ました。
  屋久島航路のはいびすかすや道南フェリーも貨物主体のフェリーなので、ゆり丸に似たような感じで、硬派な船で飾り気がまったくないのが魅力的です。
  小笠原への遠征もあるので、回航のついでに客集めたら、もの好きな船好きが乗りに来るのは間違いないでしょう。
  
  式根島の島のり弁当が目当てだったのですが、来島者が少ないのが影響してなのか？
  二軒のお店をまわっても、ありつくことはできませんでした。
  できれば土地のもんを食おうという発想は正解です。
  ただ、ちゃんとしたお店だけだと、私の旅の取材ペースでは今の経済状況からして破産まちがいないです。
  てな訳で、現地のスーパーで土地のものを探します。
  そこで、半額シールに巡りあうと嬉しくなっちゃうんですね。
  東京は、gotoが遅れてスタートしたので準備が進んだこともあり、離島でも使えるお店はそれなりにあり、神津島では、しっかりと値引き惣菜をゲットする事ができました。
  
  今回の旅行記は鉄分1%(実は神津島に鉄ネタがあったのです)ですが、お付き合い頂けたら幸いです。
  ありがとうございました。
  
  オーヤシクタン。