2020/09/09 - 2020/09/10
8位(同エリア100件中)
かっちんさん
今晩の宿は新ひだか町の日高三石にある「みついし昆布温泉 蔵三(くらぞう)」。
平成18年(2006)にホテル事業を展開する「アンビックス」が開業し、日帰り入浴客も訪れる宿泊施設です。
日高山脈を背に、雄大な太平洋を望み、宿の前の明治牧場には競走馬が放牧されています。
日高三石は、全国的にも有名な「日高昆布」(学名「ミツイシコンブ」)の産地であり、軽種馬産業、「みついし牛」の生産、農業、漁業が盛んです。
翌日、昭和10年(1935)に開業した日高本線の本桐駅(ほんきりえき)を訪れます。
5年前(2015年1月)の大雨による影響で鉄道が運行を休止し、代行バスが走っています。
本桐駅は列車交換できるホームがあり、引き込み線の車止めが歴史を感じます。
本桐駅からの帰りは、代行バスと鉄道を乗り継ぎ苫小牧へ向かいます。
車窓からは列車が来なくなった駅、馬が放牧されている牧場、線路脇に立つ「ハエタタキ(通信線)」、野生のエゾシカなどと出会います。
苫小牧では、スイーツにこだわる「三星」でケーキをいただきます。
今晩の宿は「ザ・ウインザーホテル洞爺」です。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・新ひだか町HP
・みついし昆布温泉蔵三HP
・アンビックスHP
・GOOD!HOKKAIDO!「新ひだかの三石温泉 日帰り入浴が楽しめる三石昆布温泉 蔵三」
・JAみついし「みついし牛」
・きのとやユートピアファームHP
・JBISサーチ「明治牧場」
・鉄道旅のガイド「札沼線沿いに今なお残るハエタタキ」
・ほくでん「苫東厚真発電所 ほくでん火力なるほど館」
・熊谷組「苫東厚真発電所」
・ウィキペディア「アクアパッツア」「本桐駅」「門別町」「富川駅」「苫東厚真発電所」「エゾシカ」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
日高三石周辺の地図
今晩の宿「三石温泉」は海沿いにあります。
日高本線は日高三石駅から内陸部の平野を通っています。
宿の送迎の待ち合わせ場所は「本桐駅(ほんきりえき)」です。 -
みついし昆布温泉「蔵三」に到着
「蔵三」に住み着いた「蔵王さま」と「イシミツくん」は、舟形の露天風呂に浸かりいい気分。
露天風呂からは太平洋が一望でき、三石産昆布を浮かべた昆布湯もあります。 -
埴輪がいるお庭(部屋からの眺望)
部屋の窓を開けると花壇に埴輪がいます。
海が近いのですが見えません。 -
三石の夕暮れ
宿の周辺は三石海浜公園になっており、夕暮れを眺めます。 -
海辺の「ハマナス」(三石海浜公園)
「ハマナス」は旧三石町の町花です。
花と実が見られる時期です。
この後、自慢の露天風呂と昆布湯で疲れをとります。 -
夕食はスタンダードプランの「旅籠膳(はたご膳)」。
これは地元で獲れた魚介のお造り。 -
「みついし牛」の焼きしゃぶ(夕食)
黒毛和牛の「みついし牛」は、柔らかな食感・甘み(旨み)のある脂肪・あっさりとした味わいが特徴。 -
「山わさび」(夕食)
北海道産「山わさび」を擦りおろし、牛肉をタレと「山わさび」でいただきます。 -
目抜きのアクアパッツア(夕食)
魚介類トマトとオリーブオイルなどと煮込んだナポリ料理「アクアパッツア」(漁師風煮込み)です。 -
蒸し物と変わり鉢(夕食)
蒸し物は「きのとやユートピア卵の茶碗蒸し」。
「きのとや」は日高の新冠町にある平飼いの養鶏農場です。
変わり鉢はインカのめざめとタコの炊き合わせ。 -
キノコの釜飯(夕食)
日高の食材を使った料理でお腹いっぱいになります。 -
翌日の朝食は和食膳
-
朝一番の静内行き路線バス
路線バスのアクセスもあり、朝一番(7:53発)の静内行きは「蔵三」から出発します。
では、周辺の朝散歩に出かけます。 -
イチオシ
日高の馬(散策)
宿の前に広大な牧場「明治牧場」があります。 -
太平洋とバンガロー(散策)
近くの小高い丘に登り、南西の方角を眺めています。
三石海浜公園のオートキャンプ場にはバンガロー・炊事棟などが並んでいます。
(現在、コロナ感染防止のため営業休止) -
日高山脈の山並みと広大な「明治牧場」(散策)
反対側の眺めです。
「明治牧場」は競走馬を生産しており、かつて日本ダービーで「ダイワスペリア―」など数々の名馬を輩出しています。 -
運行休止中の日高本線「本桐駅」
宿の車で「本桐駅」まで送ってもらいます。
昭和10年(1935)に開業した駅で、白壁の木造駅舎とトイレの建物(右隣)があります。 -
待合室(本桐駅)
駅舎の扉を開けて中に入ると、ベンチの並ぶ待合室があります。
冬になるとストーブが置ける場所が確保されています。 -
手小荷物の窓口跡(本桐駅)
宅急便が普及する前までは、駅から荷物を目的地に近い駅まで鉄道で輸送していました。
窓口には荷物を滑りやすくするため置き台に二本の棒が敷かれています。
右側の扉はホームに入る改札口です。 -
ホームへ上がる階段(本桐駅)
改札口を出て線路脇の通路を進むと、ホームの一番端(苫小牧寄り)にホームへ上がる階段があります。 -
イチオシ
苫小牧へ続く線路(本桐駅)
ホームの先の線路はカーブし、上り線と合流し一本の線路(単線)になります。 -
駅舎の改札口(本桐駅)
-
列車交換ができるホーム(本桐駅)
本桐駅から終点の様似駅まで(33.5km 8駅)には列車交換できる駅がありません。
苫小牧から出発した列車が反対列車と行き違いできる最後の駅です。 -
イチオシ
歴史を感じる「線路の車止め」(本桐駅)
引き込み線の終端です。
昭和52年(1977)に貨物の取り扱い廃止になったので、それ以来使われなくなった車止めです。 -
本桐駅の全景
静内~本桐~様似間は平成27年(2015)に高波被害を受けなかった区間で、1ヶ月ほど運行を再開した経緯があります。
しかし、車両基地のある苫小牧とは寸断されているため、再び運行休止になりました。 -
駅前の民家(本桐駅)
-
デザインマンホール(本桐駅前)
旧三石町のマンホール。
日高山脈を背景に馬の親子が描かれています。 -
街路灯(本桐駅前)
馬と三石昆布がデザインされています。 -
静内行きの列車代行バス(本桐駅)
本桐駅9:59発の代行バスに乗ります。
静内~様似間はJR北海道バスが運行しています。 -
線路脇に咲くの「オオハンゴンソウ」(本桐~蓬栄)
外来種です。 -
朝のお食事中の「米田牧場」(蓬栄~日高三石)
昨日、通った時は横になって寝ころんでいた馬たち。 -
これが昨日の寝ころび馬(蓬栄~日高三石)
-
茅葺き屋根の家(蓬栄~日高三石)
周りの家はどこもトタン屋根ですが、この一軒だけ茅葺き屋根の家。
保存しているのかも? -
牧場には馬とカラス(日高三石~日高東別)
日高三石駅を過ぎ、再び内陸部の日高東別へ向かっています。 -
日高本線の小さな橋梁(日高三石~日高東別)
-
大きな窓のある「日高東別駅(ひだかとうべつえき)」
コンクリートブロック積みの待合所と隣にトイレ。
ちょっと見えにくいですが、待合所のホーム側にはアーチ状の出入口があります。 -
ポツンと立つ「ハエタタキ」(日高東別~春立)
「ハエタタキ」は、ひと昔前まで線路わきに立ち並んでいた電柱に、単芯ケーブルの通信線が何本も渡されて駅間を結び、鉄道電話などに使われていました。
電柱の縦棒に腕木(横棒)と白い碍子の付いた形が「蝿叩き」に似ていたことからこの俗称が付けられました。 -
馬の街路灯(静内付近)
蹄鉄から顔を出す馬の胸像と、静内の二十間道路桜並木の桜がデザインされています。 -
珍しい「岩のりそば」(静内駅)
静内駅に到着します。
バス乗換まで28分あるので、静内駅にある立ち食いそば「にしや」へ。
「岩のりそば」をいただきます。 -
鵡川行きの代行バス(静内駅)
静内駅11:24発の鵡川(むかわ)行き代行バスに乗ります。
この時間帯の代行バスは、「はな交通」の観光バスに委託されています。 -
馬の牧場(新冠~節婦)
-
海沿いを走る日高本線(節婦~大狩部)
節婦(せっぷ)から先は鉄道が海のそばを通るため、たびたび高波の被害を受けています。
遠くの山に上がる車道が見えるあたりが大狩部(おおかりべ)。
鉄道は崖下の海沿いを通るので高波による路盤流失などが起きました。 -
イチオシ
草に埋もれる線路(節婦~大狩部)
5年間運休しているのでこんな状態になります。 -
大狩部駅
左のトンネルを抜けると海に面したホームがあります。 -
高台にある馬牧場(大狩部~厚賀)
車道は大狩部の高台を通っています。
鉄道も高台に敷設されていればよかったのに・・・ -
イチオシ
北海道の風景「牧場に建つ家」(大狩部~厚賀)
屋根が外側に向かって二段階に勾配が急になっている「ギャンブレル屋根」の家です。 -
波にさらわれた橋(清畠~豊郷)
5年前に高波により被災したままです。
車道も海の近くを通っています。 -
大量に置かれた「波消しブロック」(清畠~豊郷)
-
昔の看板(豊郷駅前)
左は「農協貯金 パール米 門別米」。
右は「農協貯金 元気!牛乳 門別町」。
門別町は昭和27年(1952)~平成18年(2006)まで存在。その後、合併し日高町になりました。 -
イチオシ
絵になる風景「日高門別駅」
代行バスは早めに着き、3分ほど待ち時間があったので、駅のホームを見に行きます。 -
河川敷に並ぶダンプカー(沙流川)
何かの工事?
日高本線の沙流川(さるがわ)橋梁も見えます。 -
尖がり屋根の「富川駅」
平成元年(1989)に改築された駅舎です。 -
鵡川駅(むかわえき)で列車に乗り換え
代行バスから列車への乗換時間は9分。
苫小牧行きに乗ります。 -
黄色いベンチが目立つ「鵡川駅」
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浜田浦駅(車窓)
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車掌車の待合所(浜厚真駅)
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北電苫東厚真発電所(浜厚真~勇払)
海外炭を燃料とする「石炭火力発電所」です。 -
イチオシ
空き地で草を食べる「エゾシカ」(発電所付近)
後ろに見えるのは、石炭を貯蔵する「貯炭サイロ」と石炭を運搬する「コンベヤ」。
雄1頭に雌5頭の「ハレム」!エゾシカの特徴です。 -
くつろぐ「エゾシカ」(発電所付近)
立派な角がある雄の集団。
縄張りから外れた雄たちかも・・・ -
勇払原野(浜厚真~勇払)
徐々に開発されていますが、まだ原野が残っているところがあります。 -
白いお尻が可愛い「エゾシカ」(勇払原野)
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「エゾシカ」の家族(勇払原野)
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「何見てんのよ」(勇払原野)
-
日高本線専用車両(苫小牧付近)
室蘭本線を走る岩見沢行きとすれ違います。
この青い帯の車両は日高本線専用でしたが、一部区間運休のため他の路線でも使用されています。
ちょっと寂しいです。 -
パンとお菓子の「三星」(苫小牧)
苫小牧では45分ほど待ち時間があるので、おやつの時間にします。 -
スイーツ三昧(三星)
赤色の方はチーズとカシスのムースをプレーンとココアのスポンジに合わせた「カシスフロマージュ」。
隣は生クリームにみかん、キューイ、パインを入れてスポンジでサンドし、苺とブルーベリーをのせた「フルーツフラン」。
この後、特急で洞爺駅へ向かいます。
今晩の宿は「ザ・ウインザーホテル洞爺」です。
日高本線は来年4月1日鵡川~様似間が廃止することで合意されています。
今回は苫小牧~本桐間を往復しましたが、次回は本桐~様似間を訪れる予定です。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- マプトさん 2020/10/27 20:04:15
- 災害に翻弄
- お晩でした。日高路、読みました。日高本線の鵡川から先、来年4月廃線を知り、「がっかり」と「やっぱりか…」と言う思いが交錯しています。門別、静内、浦河と、割と人口が多い沿線ですが、密度がやたら低く、車社会と日高道に負けた印象です。門別港で夜釣りをしていたら、日高門別駅を出た静内行きの汽車をよく見かけました。道内が抱える鉄道の深刻さをすごく感じています。
- かっちんさん からの返信 2020/10/28 11:12:16
- RE: 災害に翻弄
- マプトさん
こんにちは。
日高本線はとうとう廃線が決まりました。
門別港から眺めた夜汽車の光景は、思い出に残っていることでしょう。
三石の人たちは札幌へ出る時、車か高速バスに乗ると話していました。
鉄道の将来をどのようにすべきか、考えさせられます。
かっちん
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