ウェスティン都ホテル京都(ラグジュアリースイート平安京ビュー)

2020/09/17 - 2020/09/18

SPGアメックスカードを更新するとマリオット系ホテルに１泊無料で宿泊できます。宿泊対象は5万ポイントまでのホテルなので日頃高くて泊まれない高級ホテルが予約できれば利用価値大ですね。

さて、コロナ惨禍で外国人が消えた京都、恐らく空室が多いでしょう。しかも平日を狙えばマリオットのプラチナメンバーとしてスイートルームにアップグレード（注）してくれる可能性が高まります。今回は妻同伴なので（妻には内緒で）密かに期待して出かけました。
注：このホテルはスイートナイトアワード適用外でした

その結果は？見事にアップでした。しかも高層階にある「ラグジュアリースイート平安京ビュー（2ベッド）」（76㎡）という素晴らしい部屋でした。部屋のバルコニーからの眺めも最高でした。

ウェスティン都ホテル京都さん、ありがとうございました。しかし、課題もあり、私の愛する「クラブラウンジ」が閉鎖中！コロナ惨禍でしかたがないが、これは痛い！

注：本旅行記は2020年9月17日のものであり、ラウンジサービス等は日々変化します。興味のある方は直接ホテルに問い合わせて下さい。

私のホームページに旅行記・著書紹介多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/
新著『一生で一度は体験してみたい　国際線ファーストクラスの世界』

エリア 東山・祇園・北白川(京都)

ある時、妻が「夏が終わったので京都観光したいね」と言うので、「そうだ、夫婦で京都に行こう！」となりました。
写真：ウェスティン都ホテル京都

シニア夫婦の旅、京都の豪華なホテルに泊まろうと思って色々調べていて驚きましたね。コロナ惨禍でお客が激減しているので安売りしてるかな？と思いきや高級ホテルは高額の客室設定！

Go to travel キャンペーンで35％安く（９月中の宿泊）なるとは言え、１泊5万～6万円のホテルには勿体なくて泊まれません。よって、ここは秘密兵器「SPGカード更新特典（無料宿泊）」利用です。
写真：ホテル入口

ウェスティン都ホテル京都は5万ポイントで泊まれるので、平日を狙って予約を入れました。宿泊直近でしたが全く問題なく予約OKでしたね。空室多数の予感がしました。
写真：ホテル入口にある消毒液

ホテルロビー（写真）に入って驚きました。昨年、全面改装されたようで、新築ホテルのようにピカピカです。インテリアは京都の伝統を現代に融合させたイメージでとてもいいです。

実は、妻と2人で前日は「琵琶湖マリオット」に泊まり、この日は午前11時頃には「ウェスティン京都」に到着しました。気楽なマイカー移動です。
写真：８階のエレベーターホール

フロントで嬉しい驚きが色々ありました。ハンサムなフロント青年曰く「スイートルームへアップさせて頂きました。お部屋はもう準備が整っています」と言ってルームキーを渡してくれました。何も知らない妻は「わーい、わーい、やった～」という顔をしてます。
写真：８階の廊下

「可能なら高層階の眺めのよいスイートルームをお願いします。午前中にチェックインして京都観光に出かけます。妻と２人ではじめて泊まるので楽しみにしています。」と事前に連絡していたことが影響したのかもしれません。
写真：リビングルーム

実はフロントで、翌日のレイトチェックアウトの可能性を聞くと「午後４時まで大丈夫です」という嬉しい返事でした。これもビッグプレゼントです。
写真：リビングルームのお茶セット

よって、午前11時から翌日の午後４時まで、何と29時間スイートルームステイという凄さです。Good,good,goodですね。マリオットのプラチナギフトとしてポイントではなくローカルギフト（写真）を頂きました。

それにしてもラグジュアリースイートは広々としてゆったりとした滞在ができます。写真を撮り忘れてしまいましたが、部屋の入口に広いストレージがあり、ここにスーツケース・衣類等をたっぷり収納できます。

また、部屋はリビングルームとベッドルームに完全に分かれており、ドアを閉めれば２つの部屋になります。これは非常に便利で夫婦で別々のホテル生活ができます。
写真：木目調の収納棚を開けると冷蔵庫やコーヒーメーカー等が出てきます。

コーヒーメーカー用のコーヒーは本場イタリアのエスプレッソ「illy」です。早起きの私はベッドに眠っている妻を起こさず、リビングルームでモーニングコーヒーが楽しめます。

リビングルームの大きなガラス窓を開けるとバルコニーになっており、そこからは素晴らしい京都市街が眺められます。高層階のホテルがない京都にあって、部屋からこれだけの眺めを楽しめるホテルは貴重な存在です。正面右方向に「南禅寺」があります。

左方向には平安神宮の赤い鳥居が見えます。その横の大きなビルは「京都市京セラ美術館」です。これらの観光地を徒歩で回れる位置にこのホテルは建っています。

ベッドルーム（写真）を見てみましょう。通常、欧米のスイートルームはキングベッドが標準ですが、日本人向けにツインベッドのスイートも用意されています。
注：欧米でツインルーム（２ベッド）を希望するとスイートアップの可能性が少なくなります。スイート希望であれば「キングベッド」指定の方がいいです。

ベッドルームの外にもバルコニーがあり京都市街を見下ろせます。高層ホテルのない京都にあって、東山の高台に建てられたこのホテルの最大のメリットでしょう。

一般の客室とスイートルームの違いは「バスルーム」（写真）にも現れます。シンクが２個設置され夫婦同時に洗面できます。（時間差で使えば１台で済む！）

バスタブのお湯はボタン１つで溜まり、湯があふれるのを心配する必要はありません。

知らなかったですが、このホテルは何と明治23年（1890年）吉水園として創業。130年の伝統があるそうです。そして明治33年（1900年）都ホテルとして開業。最初は客室18室の小さなホテルだったようです。
写真：バスアイテム（お土産用にもらっていきます）

時代は明治から大正に移り「大正デモクラシー」時代の大正13年（1924年）新本館が完成し国際ホテルとしての名声を得たと言われます。政治・社会・文化の多方面に民主主義が発展し多くの著名人がここ東山のホテルに集ったのでしょうね。

戦前は京都の迎賓館として最高級ホテルとして君臨してきたそうです。戦中・戦後の経過は知りませんが、昭和41年（1966年）からウェスティンホテルズと提携しました。

大きな飛躍は2002年４月にスターウッドと提携し、大規模なリノベーションを行った時からです。外国人客が相当増えたと言われます。そして創業130年の節目（2020年）に合わせて大規模なリニューアル工事が2018年6月から行われました。

リニューアル工事は今年見事に完了しました。クラブラウンジ「ウェスティンクラブ」も面積を広げてリニューアルされました。2020年東京オリンピックを控え、満を持して準備していたら…、突然の新型コロナのパンデミック！何というミゼラブル！

さて、ホテルの歴史はここまでにして、スイートルームに宿泊するゲスト（又はマリオットのプラチナ以上の会員）は様々な特典があります。「朝食、ティ―タイム、イブニングカクテル、バータイム、ティ―タイム」等々。
朝の６時30分から夜の10時まで、どこかで何かのサービスが受けられます。

まずは、ティ―タイムに行ってみましょう。本当に残念ながらコロナ惨禍のためクラブラウンジは閉鎖です。その代わりに2階にある一般のティーラウンジ「メイフェア」（写真）でアフタヌーンティ―が頂けます。

店内は非常に静かで高貴な雰囲気が漂っています。Very Good です。お客は数組のみ、見てみるとご婦人達が３段重ねにデコレーションされたアフタヌーンティ―を楽しんでいます。料金は4000円也、税・サ含めれば5000円にもなる高額アフタヌーンティ―です。「おーこれは期待できるかな？」と思いきや…

出された食材は三段重ねの本格的アフタヌーンティ―ではなく、二段の重箱セットでした。そして開けてみると、メニューはいかにも陳腐なものでした。しかも、甘いケーキ類はなく、これは一体何なんだ？？？というレベル。完全に失望しましたね。

フィットネスのジムは結構広くて使い勝手がよさそうです。ただ、コロナ感染対策でマシンを間引いて設置しています。

さらに、マシンの間に仕切りの板を設置し、非接触のトレーニングジムを作っています。ここまですればコロナ感染のリスクは少ないでしょう。室内プールもあります。

今回は妻の願いを叶えるためにしっかり京都観光しました。しかも、ホテルから徒歩で歩き回りました。妻は昔からヨーロッパの古い街並み歩きが好きなので、それの京都版です。

南禅寺から琵琶湖疎水記念館・無鄰菴・平安神宮・京都市京セラ美術館を回ってホテルに帰ってきました。

京都市街観光で汗をかいたので、真っ先にお風呂に入ります。バスタブにお湯をいっぱい貯めて「いい湯だな～」。やはりスイートルームのバスルームは極楽至極！その後、カクテルタイムに（ラウンジではなく）２階のオールデイダイニング「落空（らくう）」（写真）に行きます。

お待ちかねのカクテルタイムです。飲み物リスト（写真）は豊富でお酒の好きな人はたまりませんね～。お酒の種類だけでも相当多数あり、お代わり自由です。高級ホテルのラウンジとして十分合格レベル！ただし…

さて、食べ物は何が出てくるのでしょう？期待して待っていたら、京都らしく綺麗な２段箱に盛られたセットメニュー（写真）でした。何となくオードブル的な雰囲気と量ですが、これが全て、これでおしまい！

それはないでしょう、ウェスティン都ホテル京都さん、という感じで失望しました。でも、これってアメリカの本来のエグゼクティブラウンジの姿でしょうね。今はコロナ惨禍でしかたがない気がしますが、コロナ後のラウンジサービスは大幅に低下するような予感がします。今まで、あまりにも太っ腹すぎた？

コロナ惨禍で苦しんでいるホテル業界にとっては無料でアップグレードしてラウンジで飲食するエリート会員は２つの側面を持っています。

コロナ感染でも来てくれる「非常に大切なお客様」であると同時に「（無料アップのため）コストがかかり赤字になるお客様」です。よって、今までのような豊富な食材を含むフルサービスのラウンジを提供するためには多数の一般客の宿泊が必要です。ピラミッドの上にエリート会員はいます。そうしないとホテルはやっていけません。

さて、どのホテルに泊まっても朝食レストランに行くとそのホテルの本当の稼働率が如実に分かりますね。我々夫婦は朝７時頃から２時間近く「洛空」の窓側席に陣取って朝食を楽しみました。そして、じっくりお客の観察をしました。

朝食は和食か洋食のセットメニューでお代わりもできます。メニューも豊富で全く不満はありません。

セットメニューも多数ありその中にエッグベネディクト２種類を追加で頂きました。

パンも美味しかったので焼き立てのクロワッサンとデニッシュを追加で頂きます。

食後のデザートに、スタッフがワゴンに盛り付けてプチケーキを運んできます。

スイーツ３種類とカプチィーノで朝食の締めをします。非常に充実した朝食でした。

９月中旬の平日、朝７時から９時頃まで朝食レストランは本当にガラガラでした。お客はごくわずかしか泊まっていない？客室稼働率は？と疑いたくなるような感じでした。インバウンドの外国人が消え、（恐らく）経費出張の会社員も出張を控え、会議・展示会・結婚式等のイベントも消失？

最後の頼みは一般の日本人観光客ですが、１泊５万円～６万円もする高級ホテルには泊まれません。Go to travel　キャンペーン中であってもこの空室状況です。

大胆に値段を下げて安売りすればお客は入るかもしれませんが、伝統ある老舗高級ホテルとしてプライドが許しません。コロナ時代の今は本当に大型高級ホテル受難の時代ですね。我々は午後４時頃までホテルに滞在して、スイートルームと京都観光をしっかり楽しみました。ウェスティン都ホテル京都さん、お世話になりました。