2020/07/23 - 2020/07/24
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senqingさん
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「銀河鉄道の夜」をモチーフとしたSL銀河が走るJR釜石線へ、そして遠野物語の遠野市はどんな所か興味があったのでSL銀河の運転再開に合わせて出かけてきました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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盛岡駅で青春18きっぷを購入し出発します。
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花巻駅から釜石線に入り宮守駅へ行き、そこからゆっくり歩いて10分程の「道の駅みやもり」にある宮守川橋梁、通称めがね橋へ行きます。
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ここはSL銀河を見る一般客が大勢います。何しろ「恋人の聖地」場所です。このベンチに座ってめがね橋をバックに写真を撮ると恋が成就するそうです。
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よく見るとこのめがね橋の手前に外観が煉瓦のような橋柱が残っています(JR釜石線の前身の岩手軽便鉄道の遺物です)。この橋柱にかかった橋が宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に影響されたと言われています。
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JR東日本のSL銀河のパンフレットです。左が今年のパンフレットです。プロが作ると立派な姿になりますね。
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汽笛を鳴らしてSL銀河がやってきました。
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「銀河鉄道の夜」南十字星を目指して天を夜汽車が走る壮大な物語に、小学生の時深く興味を持ち、夏休みの宿題で感想文を書いたことを思い出します(私事ですみません)。
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SL銀河はこの先の遠野駅で後続の列車に追い抜かれるので、もう一度写真を撮ることができます。足ヶ瀬駅の付近の姿です。
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このあと、遠野ふるさと村へ行きます。遠野郷に残された古い南部曲がり屋などの古民家7棟を移築して、遠野の山里を再現しています。
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入り口手前の右脇にある遠野ふるさと村レストラン名物、バケツジンギスカンです。ここは土曜日、日曜日しか営業していません。遠野はジンギスカンが有名だそうです。
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チケット売り場横にはカブトムシが販売されています。
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案内図です。15時に着いたので営業時間は17時までなのだが、コロナウィルスの感染防止で16時閉村になること現地に着いてから知ることになります。16時閉村ではあと1時間しかないので走って回らなければなりません。帰るわけにもいかず仕方ないです。またいろいろある農村体験は全て中止になっていました。
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最初に目に入る「大工どん」です。佐々木四朗家と書いてあるのに大工どんの案内板、だいくさんと言う敬称なのでしょうか?分からないので調べてみました。大工の棟梁の住居だったそうです。だから「大工どん」です。なるほど!
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典型的な大きな南部曲がり家です。
茅葺屋根が実に素晴らしいしいです。特に部屋が曲がった屋根の合わせが見たこともない美しさです。誰がこんな美しく茅を葺くのかと感心するばかりです。ここで知ることになるのですが、かやぶき職人なるみなさんがいるのですね、そして遠野市には職業訓練校まであるのです。 -
間取りも大きいです。L型に突出したところに厩が配置され住居と棟続きで、馬も家族の一員として大事にされてきたのがしのばれます。
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入口は土間からしかないので、そこから入るといきなり大きなワラ人形が迎えてくれます。雨風祭のワラ人形をモデルに作ったそうです。遠野物語百九話。
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そして馬釜です。最初に見た時、五右衛門風呂かと思ったくらい大きな釜です。これ現役であり農村体験プログラムで使うそうです。
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茶の間です。一つ一つの部屋がほんとに大きいです。そして手入れが行き届いています。
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中の間から表座敷を見ています。ここが客間なのでしょうか。部屋が大きいと冬は寒いでしょうね。
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川前別家です。ここも軒先には沢山の薪が積んであります。
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これは馬そりでしょうか。
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土間には何故かカッパがいます。
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表座敷、裏座敷を外から見ています。裸電球が哀愁を感じさせます。
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大野どんです。大野集落にあった曲がり家だから大野どんです。NHK朝の連続ドラマ「どんど晴れ遠野篇で柾樹の父が住む家で使われたそうです。
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これ風呂桶ですか?土間の隅置かれています。
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茶の間脇に置いてある機織り機です。どの曲がり家も部屋に入れるのですが、時間がないので外から眺めるだけです。入り座敷に祭られたオシラサマを見るのも忘れてしまいました。
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厩もしっかり保存されています。
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小川から各家に引いた水路、このよう細かい情景も再現されています。
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このような風景の中にいくつもの曲がり家が点在しており、昔にタイムスリップした気持ちになります。広大な敷地に人工的に作った村とは思えないほどの自然そのものです。
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スマホのパノラマで撮ってみました。
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肝煎りの家ですこの辺りに来ると時計は既に閉村時間の16時近くになっています。急いで戻らなければいけないので、何を見たか場所をうろ覚えになってきました。既に家の雨戸閉めている最中でした。周りを見渡すと観光客は私一人です。
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ここの厩には飼葉を食べている白馬がいました。こちらを向いてくれません。時間があれば正面を向いた写真を撮りたかったです。
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年代を感じさせる苔むした水車です。
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こびるの家です。他の家と違って曲がり家でなく直家です。
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大八車の車輪でしょうか。当時ゴムタイヤはないのは当たり前ですが、外周には鉄輪が嵌められています。
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弥十郎どんです。何故菊池サイさんの家なのに弥十郎どんと言うのか分かりません。2階の隠し部屋があるそうですが、閉村時間16時を過ぎているので、遠くから眺めるだけです。しかしこの家も大変大きいですね。109.26坪もあるそうです。
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弥十郎どんの馬釜です。天井には太い梁が何本も渡っているのが見えます。
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なかの間から土間の方向を見ています。
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田んぼのなかの小屋、これはなんですかね。
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そしてこれもなんですかね。田に水を引いているのは分かるが、三角の小屋から出ている樋みたいな物は水がいっぱいになると下に降りて、水がこぼれ元の位置にカタッと音をたてて戻ります。小屋の中には臼でもあるのでしょうか。
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水乃口曲がり家や自然資料館などを飛ばしていますが、出口へ向かいます(最初入ってきた入口)。遠野の昔ながらの山里を再現した村で、景観も大変素晴らしいです。ここまで徹底した保存状態は日本一ではないかと思いました。
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2日目は遠野駅をスタートです。ホームは長いが車両は一両でのどかなローカル駅です。
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荷物は駅のコインロッカーに預けます。駅前の観光センターにもコインロッカーはあります。駅売店が開店したのでお祝いの花が飾ってあります。
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ローカル駅にしては駅舎が大きいです。以前二階には宿泊設備があったそうです。柳田国男の遠野物語を道中読みながら、予備知識を入れようとしたのですが、読みにくいので水木しげるの遠野物語になってしまいました。
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駅前の広場にはカッパのオブジェがおかれています。カッパ本来の顔なのでしょうか、不気味な顔です。
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駅前の交番、ポストはカッパあしらわれています。
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駅の正面にある遠野市観光協会観光案内所です。
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レンタサイクルを借ります。ここの関係者はテキパキしており親切で非常に好感を持てました。受付が混んでくると奥に座っていた年配の方まで受付に出てきて客対応をしてくれます。受付が混んでいてもそれは私の担当ではないとして、知らん顔している案内所もあるような、どこかの観光案内所とは全然違います。
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TONOパンフレットが欲しかったのですが棚には、英語、中国語、韓国語はあるが日本語が見当たりません。受付で聞くと数が少なくなったので本当に必要とする人だけに配布していると、笑顔でカウンターの下からどうぞと出してくれました。
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伝承園に向かいます。道は一本道なので分かりやすいですが、外に出て丁寧に教えてくれました。駅前にある遠野ショッピングセンターです。2階東側半分は遠野市役所になっています。
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駅構内外れの歩道陸橋から遠野駅を見ています。ここに立っていると、真下をSLが通過していきます。
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今はないみたいですが煉瓦工場の煙突は残っています。
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途中きつねの関所なる標識が現れたので寄って行きます。ここはサイクリングコースと書かれているが遠野かっぱロードの標識もあります。
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狭い場所にきつねの関所がありました。「茶屋酒の帰り道、かかさまへのみやげ五十集を首にかけ、夜更けにこのあたりを通ると、美しい女が「風呂に入って酒っこあがんせ」と微笑みながら・・・夜が明けるとわが身はこえだめにつかり、みやげはとうに消えていたと。ドンドハレ。」と説明書きあります。どこかで聞いたような話だが、笑ってしまいます。
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きつねの関所附近からの田園風景です。遠野は白見山、早池峰山、石上山に囲まれた大きな盆地に開けています。遠野物語によると三山には三人姉妹の神がそれぞれに住んでいます。よって戦前までこの山には女性が入ることが禁じられていたそうです。遠野物語二話。
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借りているサイクル自転車です。田んぼを見ながら一休息です。
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「かっぱに注意」の立て看板、何の意味?
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伝承園そばの土渕小学校です。都会の学校と違って囲いがなくグランドが大変広いです。伝承園の佐々木喜善記念館の資料によると佐々木喜善はこの小学校を卒業しています。歴史ある学校なのですね。
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伝承園に着きました。藁ぶき屋根のバス停です。バス停の時刻表は朝一便、午後三便でちょっとバス時刻に合わせての移動は不便です。昨日行った遠野ふるさと村のバス便も同じようなものでした。
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伝承園案内図です。遠野地方のかつての農家の生活様式を再現したこじんまりとした園内です
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遠野物語の話者の佐々木喜善記念館に入ります。生い立ちや活躍などいろいろ紹介されています。
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遠野物語の中でも有名な二編(ザシキワラシとオシラサマ)があるが、その一編ザシキワラシです。
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天皇陛下・皇后陛下御来園記念碑です。平成九年十月六日刻まれています。
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農機具などを保管する板倉です
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説明文を読むと、昔は蒸気機関車の上屋として利用されたそうです。貴重な写真がありました。今は改装され昔ばなしなどの催事が出来るように改装されています。古い映像も流れています。
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昔ばなしなどの催事部屋です。上には飾り雛、下にはオシラサマです。
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狭い敷地に重要文化財旧菊池家住宅(1750年頃に建てられたといわれる最も古い時期の南部曲り家)などがぎっしり配置されています。
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蚕が飼育されています。慣れている人はいいけど、正直言って初めて見る人は気持ち悪くて触れないです。
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茅葺屋根を内側から見ています。梁や筋交いが黒光りしています。
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茅葺屋根を内側から見ています。梁や筋交いが黒光りしています。
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遠野物語14話オシラサマです。69話でもオシラサマが出てきます。
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オシラ堂へ続いています。
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オシラサマは東北地方で信仰されている家の神様です。30センチメートル程度の桑の木を削って男女の顔や馬の顔を書いたり彫ったりしたものに、布きれで作った衣を多数重ねて着せたものです。神体は、男と女、馬と娘、馬と男など2体1対で祀られることが多そうです。確かに写真に写っているように馬と娘が1対になっています。
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つるべ井戸です。蓋がしてあって桶を下すことはできませんでした。
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お風呂です。時代劇に出て来るお風呂みたいです昔は風呂もトイレも外にありました。
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トイレです(遠野の昔の農家の便所です)。話には聞いているが現物を見るのは初めてです。肥溜に板を渡し、下に落ちないように上から垂れ下がっている縄を掴んで、用を足します。肥溜を再現するわけにはいかず、中は砂が敷いてあります。また昔お尻を藁で拭いたり、木片で拭いていました。
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その木片です。お尻を拭いたら下の箱に入れます。使い古しはどうするのですかね。まさか乾かして再利用はしませんよね。囲炉裏の薪にはするのかな。考えただけで想像が膨らみます。
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隣にお食事処があるので昼食をとってから次に移動します。郷土料理のわんこそばとひっつみ汁の伝承園定食を頂きます。
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かっぱ淵です。かっぱは日本各地にいる妖怪です。行く予定はなかったが伝承園のすぐそばにあるのでちょっと寄ってみました。遠野市観光協会では、カッパの捕獲を許可する「カッパ捕獲許可証」を発行しているほどの熱の入れようである。かっぱは遠野物語五十五話に出てきます。
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子供が胡瓜を餌に竿を垂らしています。子供だけではなく大人まで川に竿を垂らしています。川や沼にすみ人間や馬を襲うこともある妖怪が、もし釣れたらどうするのですかね。
遠野市の捕獲許可証には捕まえた時には、観光協会の承認を得ることと書いてあるが、届ける前に自分が襲われてしまうのでは。マァそんな心配はないか。ユーモアが子供に通じるのかな! -
私も胡瓜を持って一枚撮ります。でも、なぜかっぱの餌は胡瓜なの。
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胡瓜より天高く伸びるこの植物は何でしょうか。自転車を漕いでいると、畑で時々お目にかかります。
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かっぱ淵そばの農地に説明書きがありました。なるほどいつかテレビで見たのと同じ形状をしています。
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遠野駅に戻ります。帰りの列車時刻まで少し時間があるので、遠野物語の館へ行きます。
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国木田邦夫展示館です。旧高善旅館は柳田國男が滞在した宿で、明治から昭和にかけての遠野を代表する旅籠として知られています。
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二階へ通じる階段です。左側にある階段は二階の襖を開けないと部屋に入れません。二階から見ると襖を開けるといきなり階段です。
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田舎の家は押入れを開けると階段だったり、床を跳ねると階段があったりします。幼いころ私の実家の家を思い出します。
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旧高善旅館の間取りです。柳田国男は二階の一番広い部屋を使っていたそうです。
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もう1つの建物旧柳田國男隠居所、柳田國男が妻とともに晩年を過ごした家で、東京都世田谷区から移築復元したそうです。中には書物が沢山展示されていました。
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昔話の蔵、沢山の遠野の昔話がテープや画像で流されています。ゆっくり見て行ったら童心に帰れるかもしれません。これはザシキワラシの話です。遠野物語十七話。
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天さ上がった男、イギリスの童話ジャックと豆の木みたいです。この話は桃の木だが天まで届くのは同じです。その他昔話は沢山あります。
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最後に遠野座に行きます。遠野の語り部による昔話を聞くことができます。
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しかしマイクの声が割れているし、方言が入っているので聞き取りにくいです。エアコンの気持ちよさでいつのまにか寝ていました。
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15時を逃したら17時まで列車はないのでこれに乗って帰ります。山に囲まれた遠野はほんと自然の豊かなところでした。
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