今になって思えば、これが最後のバックパッカー旅だったのかも　その６　エジプト

1989/11/26 - 1989/12/04

表紙写真は、シナイ山山頂・・・十戒を授かったところね。

まったく考えもしてなかった「シナイ山」に登ったのは良い思い出。

エリア シナイ半島(エジプト)

• 旅行の満足度: 4.5

イスラエルとエジプトの国境。
左の丘にエジプトの監視小屋？が見える。

11月26日、朝イチのバスでエイラットに向かった。エイラットで1泊しようと思っていたが、目の前にエジプトが迫って来ると「もうイスラエルはいいや～」ってことになり、そのまま国境に向かった。

イスラエルの出国検査は超簡単、エジプト入国も観光立国だから簡単。あっけなく国境を通過。客を集めていた乗り合いタクシーで最寄りの町へ・・・ていうか、同乗の5人の欧米人が「ダハブ」って言うんで、私もそこにした。ダハブって何処だ？　みたいな。

ここは写真を撮っても、まぁ大丈夫・・・って雰囲気だった。

当時、私はシナイ半島といえば、中東戦争が終わってエジプトに返還されたばかりで、砂漠の中にイスラエル軍によって破壊された戦車がゴロゴロっていうイメージしかなかった。実際、ダハブまでにそんな景色も見た。

ダハブに着いて驚いた・・・リゾートじゃん！　

なんか～・・・青い海・アラブ人・ラクダのコントラストが新鮮！？だった。

今では人気のリゾートらしいが、当時はまだ簡素なゲストハウスがあるだけ。もちろん観光客も少なかったが、明らかにこれから発展しそうな雰囲気だった。

素材はいいのに「料理下手！」

宿はこ壁画を見て、思わずここに決めた！

砂浜にブロックを積んで造った様な激安宿。

雰囲気はいいんだけどね～

中はこんな。

「狭い汚い」は値段相応で構わないんだけど、床も空中も「虫だらけ」で参った。文句を言ったら、スタッフが殺虫剤持って来て、たっぷり撒いてくれた。

今度は臭くて参った。

商店街。

当時はエジプトに入ったら、警察署に出向いて「外人登録」？をしなければならなかった。こんな田舎でも出来るのかな？　と思ったら、交番みたいなところで出来てしまった。

っていうか、ビザ取って入国審査があって、更に外国人登録ってどうよ。
今は無いのかな？

この頃、途上国で流行ってった「ビデオ屋さん」
有料でビデオTVを見せてくれる・・・デジタル紙芝居？
夜はレストラン。

ここからスエズを経由してカイロに行けるのかな～・・・と漠然と思っていたが、欧米人の間ではここから「シナイ山」に行くのが普通？らしい。そのあとシナイ半島最最南端のシャルムエルシェイク。

ダハブに2泊して、乗り合いタクシーで「シナイ山」近くのセントカトリーンに行った。

ここは「ちょい高い」宿しか選択肢が無く、なぜかペトラで部屋をシェアしたマーチンと再会、また二人で泊まることになった。マーチンはシナイ山に登ることなく、セントカトリーン寺院を見学してシャルムエルシェイクに向かうとか。

おまえ、もしかして「根性無し？」

セントカトリーンの村、電気は来てないが、写真の自家発電機があって、暗くなると稼働して明かりが点く。

とりあえずは「セントカトリーン修道院」を目指して歩き始める

これがそうだったと思うけど・・・って、他に大きな建物は無かったかな。

更に「草木の1本も生えてない乾燥地帯」を登ると、奇跡の様なオアシスがある。ちょっと寄りたかったけど、初めての山だし、ひとりだし、日も傾いて来てるし・・・通過。

シナイ山は2~3時間で登れてしまうが、山頂から夕陽を拝もうと、15時頃から登り始めると猛烈に暑い！

山頂近くの茶屋。

山頂に着くと、「え～・・この連中、今までどこにいたんだ？」

シナイ山は、例の？「人類が十戒を授かった」ところ。

シナイ半島の真ん中にある山になんて登ることになるとは思ってなかった・・・エジプトに来る予定も無かったしね。

これぞ旅の面白さ。

で、表紙の写真。

これって、聖なるシナイ山だと思えば、なんとか納得してやるけど、360度、不毛の大地・山！

こんなところに住んでいた「昔の人々」、信じたくなるよね～・・神様。

東洋人は私だけだった。
登山者のほとんどが、ここで夜を明かしてご来光を拝むんだそうだ。

長椅子の上に私の荷物があるが、一応寝袋は持って来ていた。しかし「ここの御来光って大したことないぜ・・・きっと」

で、日没を拝んで降りることにした。

降り始めて20分もすると真っ暗。
もちろん私はトーチを持っている。

と、暗くなって危なっかしい登山道をカップルがヨタヨタと歩いてる。明かりを何も持ってないんだそうだ。

しょうがないから一緒に降りた。
ところが、彼らが「自信を持って」村はこっちだ・・・というので任せておいたら、全然違うところに降りてしまい、しかもそこに地元食堂を見つけて「一緒にご飯食べていこ～」みたいな。

ホテルに戻ったのは22時近かった。
マーチンが心配してた。

翌日は朝イチ、セントカトリーン修道院方面を散歩。

あ、昨夜のフランス人カップル。

懐中電灯の便利さが分かったかなぁ？
あれは「東洋の魔術」じゃないぞ。

ここ重要！！

話はシナイ山から、ルクソールに一気に飛ぶ。シナイ山を出発したのが11月29日、ルクソールに着いたのは12月1日だ。

この間の、2泊3日は写真が1枚もない。
この旅の中でも、あまりにも印象的で、この旅の後半を決めてしまう出来事だったのに、その写真が1枚も無いって・・・不思議でしょ！

この、あまりにも劇的（お笑い）な出来事は、今日はちょっと書く気がしない。次回がこの旅日記の最終章になるので、そこでこと詳しく再現してみようと思ってる。

興味がある方は最終回をお楽しみに。

ルクソールは「男ばっか」の3人組ドイツ人と一緒に回った。旅慣れてる連中なので「すべてお任せ」

問題は「昼間っからビール飲む！」
私も嫌いじゃないんで、一緒に「飲んじゃう」
当然、夜は「とりあえずビール」とワイン！

ルクソールはロバで巡った。

4人だから4頭のロバを借りたんだが、先頭のロバがお利口で、ロバ使いが同行しないのに、黙って乗っていれば次々に見どころに連れて行ってくれるのだ。

降りて見学してる間は、大人しく待ってるんだよ・・・我が家にも1頭、欲しい！

自動運転ロバのオーナー

「飛行機でメッカに行った」自慢？

この3人のドイツ人が面白くって、
当時、大ヒットしてた「スターウォーズ」の、スカイウォーカー・ハンソロ・チューバッカー」に似てない？

当たり前だけど、みんなフィルムカメラだったね。

土産物屋？

ルクソールもひと通り見学したけど

説明もガイドブックも無かったので、よく分からなかった。

でも、凄い町だよね～

何時かまた来るぞ～・・・とか思ったが、その後は行ってない。
「また来る～」って思いながら再訪した場所って、本当に少ない。しかも、どうやっても初対面の感動は得られない・・・ことを知ってしまった。

ウマヘタな看板が楽しい。

おー・・！

街角

なんか、みんなヒマそう。

ルクソールで泊まったホテル。

4人だから2部屋をシェア。
私は安く上げる必要は無かったのだが、そんなときに限って安ホテルのシェア。

ルクソールに2泊して、乗り合いタクシーでアスワンに向かった。

この乗り合いタクシーには、3人のドイツ人と私、それにオーストラリアの女性がふたり乗った。

アスワンに着くと
「じゃぁ、みんなで船乗る？　ってことになった。

その辺を散歩。

レンガ造り・・・材料は無限？

おらさ、飛行機でメッカ巡礼して来たぜ！

路地と子供は世界中で絵になる。

家・・・？

変な組み合わせだよね。

素焼きのツボに入った飲料水。

このロバ、ガソリンで動くのか？

翌日は全員？でアスワンダムを見に行った。

ここが何処なのか分からない。

アスワンダム防衛隊？

ダムの上から・・・かな？

日本でいう「ダム」とは、なんか違う。

エジプトは遺跡だらけだから、アスワンにも立派なのがある。

船で行ったのかなぁ？

これは覚えてる・・・切り出しかけのオベリスク！

エジプトピザ！・・・なんでビール飲んでないんだ？

パン屋

ピラミッド型香辛料。

この旅行記へのコメント （8）

• くろねこだりゅんさん 2020/07/21 16:26:23

  ダバブ♪

  シナイ半島、ダイビングのとても良いポイントがあるので有名ですけどこの当時はまだ開発されていなかったみたいですね。
  そっか～海にばかり気をとられていましたが、十戒の山も確かにありました（笑）
  山頂からの風景って360度変わらない凄さ！日本では見れないです。
  ルクソールもこの当時の方が遺跡っぽく見えるのは私だけでしょうか？埃っぽさが魅力。
  
  この当時から現在までの看板のセンスが変わっていない…一つの文化ですね(#^.^#)
  

  ほいみさん からの返信 2020/07/21 20:14:28

  Re: ダバブ♪

  そうなんですよね。
  元々、この時期にシナイ半島に行けるとは知らなかったので油断してました。
  
  ダハブの村は、シナイ半島の砂漠が海になるところにあって、緑はほとんどありませんが、海の中は豊かなんだそうですね。シャルムエルシェイクは、けっこうリゾート化されていて、ヨットもたくさんありました。
  
  乾燥地帯の山登りって、マジ辛いです。
  普段は緑を意識してないのに、無くなってみると有難みが分かります。
  
  確かに古い町並みや遺跡を現代の技術とセンスで整備してしまうと、旅人には残念な結果になってしまうことが多い様な。日本でも白川郷や地方の宿場町がそうですよね。まぁ、その陰で気楽に行けるのですが。
  
  あの手の「うまへた看板」は好きです。日本ではほとんど見かけませんね。
  
  ほいみ
  
  

• アルカロイド ダリルさん 2020/07/17 19:45:53

  ネット老害！賛成！

  
  ほいみさんの老害歓迎！
  
  コロナの世界になって、4トラの旅行記が途切れるかと思ってたら、皆さん、シコたま昔のフィルム写真を引っ張り出して来て、、、
  
  旅好きは、昔から旅好きなのね～？　と、深く納得！　しかも、十戒の世界じゃないですかぁ～？　見たのは小学生の頃だったっけ、、？　その時からユル　ブリンナー好きになったダリルです！
  
  聖書の世界は、不毛の地帯！　「明日のことを思い煩うなかれ！」って、イエスさまは言ったけど、むーりーー！　こんな、水も無い世界では、、、？　思い切り、思い煩っちゃうやん？　食べ物ゲットできんわ～
  
  ってんで、思い煩うコトなしに、いきなりのシナイ山ですかい？　スターウォーズ3人組との道行きといい、ハリウッド映画っぽいですね？　さすが！次は（ナイル殺人事件）かしら？
  
  期末試験で寝不足のダリル
  
  
  

  ほいみさん からの返信 2020/07/17 21:09:37

  RE: ネット老害！賛成！

  こんばんは。
  あの辺りは旅をするには、とっても面白い地域なんですが、何かにつけ3000年前〜・・とか、なんとかの神が〜・・なので、予備知識がないと付いて行けません。漫画旧約聖書・十戒・インディージョーンズに関する知識は必須です。
  
  中東につけ、砂漠の不毛さって凄いですよね。あの辺りって、砂漠じゃなきゃ「岩山」？　ありゃもう、誰かを神に仕立ててお祭り（お祀り？）するしかなかったんでしょうね。他にやることないし。
  
  田舎住まいなので、コロナはあまり気にしてないのですが、それにしても自粛・巣籠りは私んは都合が良すぎます。も〜・・隣のスーパーに買い物行くのも面倒臭い。これって、コロナ終わったから海外旅行・・・って、年寄りにはもう出来ないかも。
  
  どうよ、この心地よさ。
  家に閉じこもってても誰にも文句言われないし！　
  この夏はエアコン効かせてTV三昧、時々4トラアップとか。
  
  
  ほいみ

• olive kenjiさん 2020/07/17 06:32:12

  ここ映画で見た場所やんか

  ほいみさん、またいい所へ流れるままに行ってましたね。
  
  ロブスターの美味しそうな事。素材はいいのに「料理下手！」の表現が素晴らしい。
  こういう言い回しに、ほいみさんは抜群の天性をお持ちですね。
  
  あの壁画を見れば私も即この宿予約するだろうが，汚ねえ10号室ですね。
  蝋燭3本立てて祈祷でもなさっているんですか。気持ち悪う～
  
  世界中の信者、考古学者が行きたいと夢見るシナイ山へ、なんとイージな方法で迷い込むとは罰当たりな。
  ここって昔、映画十戎でチャールトンヘストンがモーゼ役で海割ったとこでしたよね。
  あの頃のハリウッド映画シネマスコープ特撮には感激したな。
  
  今は自動運転装置とかを自動車会社が開発中ですが、なんと昔からあったじゃないですか。ルクソーの自動運転ロバ君。ただ乗り心地は悪そうですね。ケツ痛そう。
  
  本当にいい旅して来ましたね。阪急交通社世界遺産ピラミッドとルクソーを巡る8日間の旅の先取り隊だったのですね。
  　　　　　　　　　　　　　See　You～　最終章
  
  

  ほいみさん からの返信 2020/07/17 09:29:59

  RE: ここ映画で見た場所やんか

  お早うございます・・・今日も退屈な一日の始まりです。
  
  地中海沿岸を一周出来たら、世界が濃縮されてると思ってます。交通機関もちゃんとあるし、いつかは出来そうだと思っていたのですが、情勢不安の国が順番に現れて、どうも一生実現しそうもありませんね。
  
  あの部屋は無理です！
  日記を見ると、20か所以上｛正体不明｝の虫に刺されて、薬を買った・・・とか書いてあります。あのイセエビ、勿体ないことに「焼く」しかメニューがないのです。他の魚も似たようなもの。魚大好きなんですが、食べるなら「日本が一番！」
  
  シナイ山、今なら麓の町も豊かになっただろうし、しっかり観光地化されてると思います。不思議なのは、シナイ山の近くにはエジプト最高峰のカトリーナ山があるのに、何故か十戒はシナイ山なんですよね。モーゼが割った海、私はもっと細い、スエズの辺りだと思ってますが、どうなんでしょう・・・「十戒」、久しぶりで観てみようか。
  
  実はこの5-6年前にもエジプトは訪れていたのですが、その旅では「病に倒れて」ピラミッドさえも見ていません。それは悲惨な体験で、いつか語れる時が来るかなぁ？
  
  ほいみ

• らびたんさん 2020/07/17 00:17:42

  シナイ山

  ほいみさん、こんばんは。
  
  シナイ山、なぜ行っておかなかったのか～。
  エジプトでは1か月もあったのに、ブラック企業退職したばかりで燃え尽き症候群だったんですよ。
  今となっては実にもったいないことをしたもんだと思います。
  
  フランス人カップルは無謀ですねw
  ヘッドランプ持たずに山に入るなんて、日本じゃ死活問題だとさんざん言われている我々には考えられません･･･彼らはラッキーでしたね。
  
  一気にルクソール？
  なぜ2日かかるのか？
  次回に期待しています。
  
  エジプト訪問は2007年のことでしたが、もうレジストレーション(滞在登録）はなかったですねー。
  ルクソールの安ホテル（1泊300円くらいでした）に男性2人と3人1部屋で泊まったら「2 boyfriends at the same time･･･！」ってヒソヒソみんな引いてましたw
  ただのルームシェアにカルチャーショック受けてる感じが純粋でかわいらしくって、でもそれまで欧州などしか行ったことがなくほぼ当たり前だった価値観が崩れたエジプトは本当によい思い出です。
  
  らびたん

  ほいみさん からの返信 2020/07/17 09:15:04

  RE: シナイ山

  おはようございます。
  
  1か月の休みか〜・・・適当に旅行してるとあっという間ですね。私も当時を振り返ってみると、なんて無駄な時間の使い方をしてたんだ・・・と思いますが、その無駄な時間の中に思い出が詰まってるような。
  
  2007年ですか、じゃあ再就職したら即リーマンショック！？
  私は「あ〜早く仕事辞めたい・・」って、毎日思っていたころです。
  
  ルームシェア、バックパッカー旅をやってた頃は当たり前だったんですよね。そういえば当時、イスラム圏を旅するなら、髭が無い奴は「男」に狙われる…って都市伝説があって、私も途中まで剃らずにおきました。
  
  あれ、らびたんさんのエジプト日記ってアップしてあったっけ？
  後で調べてみます。
  
  そうそう、コロナ暇で過去日記のアップがより激しくなっちゃいました。
  イスラエル編で
  ＞年寄りの話は長いし、同じこと繰り返すし、押し付けがましいし、思い入れが強い割に忘れっぽいし・・・ネット老害をお楽しみ下さい。
  
  このフレーズが自分でもおかしくて、この先、アレンジしながら使っていこうと決心！しました
  
  では、今日もお仕事頑張ってください！
  
  ほいみ