2020/02/08 - 2020/02/10
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ミズ旅撮る人さん
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2020年2月、冬の東北巡りをしました。
小岩井農場のSLとイルミネーションを見て、乳頭温泉に入り、
翌日は田沢湖経由で山形に泊まりました。
暖冬で雪が降らないと言いますが、豪雪地帯のこの辺では、存分に雪見が出来ました。
最終日は福島県に入り、福島市飯野町のC12と、
南相馬市博物館横にあるC50を訪ねました。
各地のミニ観光を加えながら、SL探訪の旅行記とします。
(小岩井農場は別に旅行記を書いているので割愛します)。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
せっかく旅行記を書いているので、SLだけではなく、
ちょっと観光の様子なども書いておきたいと思います。
小岩井農場からやって来たのは乳頭温泉郷です。 -
かなり昔に一度ツアーで来ているのですが、
7つあるうちのどの温泉に入ったのか覚えていません。
今度こそしっかり味わおうと意気込んで来ました。
一番奥にある黒湯は冬季は閉鎖されています。
休暇村と妙乃湯は建物が新しいので却下。
おもしろそうなのは「鶴の湯」ですが、
受付開始が10時からと遅いので断念しました。 -
そうすると残ったのは蟹場温泉・大釜温泉・孫六温泉です。
結局、車で行かれる最奥の蟹場温泉に入ることにしました。蟹場温泉 (乳頭温泉郷) 温泉
-
「蟹場温泉」と書いて「がにば」と読みます。
雪がひとしきり降って、歓迎してくれます。
温泉に入りたい気持ちを増幅させますね。 -
受付を済ませると(入湯料600円)、脇の廊下を真っすぐに進みます。
そのまま建物の外にある渡り廊下を進んで行きます。 -
途中に女性専用の露天風呂があります。
なぜなら、蟹場温泉名物の露天風呂は混浴なので、
女性が露天に入れないのです。 -
廊下の先には先ず「岩風呂」があります。
男女隣り合ったお風呂ですが、狭いです。 -
更に突き当りにも桧風呂があり、
こちらはもう少し広いのでゆったり浸かれます。
蟹場温泉の泉質は「単純硫化水素泉」です。
湯温は53.5度、PH8.6です。
蒸発残留物732.6mg/kg、
硫酸イオンが443.9mgもある立派な温泉です。 -
こちらが混浴の露天風呂です。
本館の建物から一旦外に出て、除雪された雪道を歩いて行きます。
更に急な階段をおっかなびっくり降りると小さな川があり、
橋を渡ると見えて来ます。
写真の右側から脱衣所に入り、湯船に浸かれるようになっています。
一応「混浴」なので、脱衣所も男女あります。
衝立の裏側に、何人かの男性が入っています。
左側は階段から見えるので、ちょっと遠慮しているようです。 -
蟹場温泉は乳頭温泉の中で、車で行かれる最奥地点です。
路線バスは、この手前の大釜温泉までしか来ません。
せっかくなので少し戻って、大釜温泉を見に行きます。 -
大釜温泉です。
この手前(蟹場温泉寄り)に、孫六温泉に通じる道があるのですが、
見事に雪に埋もれて、人が歩ける状態ではありませんでした。 -
小学校の建物を移築したという大釜温泉。
今度、訪れる時には入ってみたいです。大釜温泉 (乳頭温泉郷) 温泉
-
大釜温泉からは、雪に霞みながら、「妙乃湯」が見えます。
こちらは女性に人気なのだとか。妙乃湯温泉(乳頭温泉郷) 温泉
-
乳頭温泉郷は田沢湖から少し北東に行った場所にあります。
南下して行くと、雪が治まり、少し青空も出て来ました。
白銀の世界が煌き始めます。 -
前方の木々に降り積もった雪が、どさ~っと滝のように流れ落ちました。
あれをモロに受けると、ちょっと危ないけれど、
その雪煙の中を走るのは素敵です。 -
最近は、どこでも除雪が完璧なので、
こうした真っ白な雪道を走ることが少なくなりました。
雪を被った木々の白いトンネルの先には何があるのか。
ワクワクするような景色が続きます。 -
唐突に湖に出ました。ここはまだ、田沢湖の東岸です。
有名なたつこ像は、対岸にあるので、
ぐるっと湖畔を半周しなければなりません。 -
漢槎宮(かんさぐう)(浮木神社)です。
この周辺には大型の駐車場などがあるようなのですが、
この時期はどこも閉鎖中。
開いている店も1軒しかありませんでした。
あとは一面の雪野原です。 -
漢槎宮の横に、「たつこ像」が見えます。
たつこ像 名所・史跡
-
たつこ像
田沢湖の伝説の美少女たつこが
かすかな羞じらいを含んで
沐浴から上がって
何かを待っている
そのような乙女心を表現しています
作者:船越保武
完成:昭和43年5月12日
何故か雪が頭の上にのしかかって、
両手をたつこの肩に置いているように見えます。
お・重そう・・・たつこ像 名所・史跡
-
かまくらで有名な秋田県横手市の東にある錦秋湖に架かる
JR北上線の鉄橋です。 -
JR北上線のユニークな駅「ほっとゆだ駅」です。
駅舎の半分は日帰り温泉施設です。
浴室内に信号機があり、列車が近付くと黄色・赤色と変わって、
列車の接近を知らせてくれます。
時間に余裕があれば入ってみたかったのですが・・・ほっとゆだ駅 駅
-
湯田温泉郷。ここは岩手県です。
秋田県の横手市と、湯田の間に県境があります。 -
可愛らしい跨線橋の向こうから列車が来ます。
-
キハ100-43です。
「ドラゴンレール大船渡線」と書かれたステッカーが貼られています。
北上線は岩手県の北上駅から秋田県の横手駅までの
61kmを結ぶ路線です。
北上駅からほっとゆだ駅までは、JR東日本盛岡支社、
ここから西は秋田支社の管轄となります。
開業当初の線路は湯田ダム建設のために錦秋湖に沈みました。 -
山形市内に宿泊したので、出発は文翔館の前からです。
大正5年に建てられた英国近世復興様式のレンガ造りの建物で、
旧県庁舎及び県会議事堂です。
以前、入館したことがありますが、数少ない大正時代の建築物で、
西洋風の内装の華麗な室内が往時を偲ばせてくれます。文翔館(山形県旧県庁舎及び県会議事堂) 名所・史跡
-
東北中央自動車道を南下します。
前方に見える山々に日が当たって、素晴らしい眺めです。
山形市から福島市へ行くには、以前なら山形自動車道で
東北自動車道に入ってから南下しましたが、
最近、東北中央自動車道が開通して、
福島JCTまで行かれるようになりました。
せっかくなので、新しいルートで行ってみます。 -
福島市の南東端にある飯野町にある飯野学習センターの横に
SLが保存されています。 -
低い柵に囲まれたC1260。なんだかちょっと寂しい佇まいです。
-
屋根がない割には、状態は良い方。
-
C1260は、C12の比較的初期のナンバーですが、
C1266が静態保存から復活して、現在は真岡鉄道を走っています。 -
C1260。
昭和9年3月20日汽車製造。昭和47年5月15日廃車。
1975年に廃線となった川俣線の岩代飯野駅の駅前だった
飯野町福祉センターに保存されました。
福祉センターは、現在学習センターとなっています。
道路を隔てた隣には「いいの交流センター」があります。
ここが岩代飯野駅のあった場所でした。 -
前述の真岡鐡道のC1266は、
廃車後は旧川俣線岩代川俣駅前に保存されていました。
どこまでも同じ境遇の2輌です。 -
何が両者を分けたのでしょう。
もしかすると、このC1260は、C1266に部品を供給している
かもしれません。 -
ため息の出るような足回り。青く見えているのは、柵の網です。
-
意外にも、運転席は荒れていませんでした。
-
「鷹取工場」と銘の入った圧力計。
「鷹取工場」とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)の車両工場でした。
1900(明治33)年に山陽本線(JR神戸線)鷹取駅の北側に
建設されました。
蒸気機関車から電車まで、新幹線以外のほとんどの車輛の
検修業務を行って来ました。
1995(平成7)年の阪神・淡路大震災で被災。
閉鎖された後、蒸気機関車の検修業務は、京都の梅小路に移管しました。 -
なんとなく、かつての雰囲気が残っている様な気がします。
この車体は、川俣線で使用されていた機関車と同型ですが、
川俣線を走ったことはないようです。 -
運転席も、板張りですがきちんと修繕されています。
室内はとても綺麗で、管理されていることが伺えます。 -
旧川俣線は、福島県福島市の松川駅から伊達郡川俣町の岩代川俣駅までの12.2kmを結んでいました。
松川・岩代飯野・岩代川俣という3駅の営業で、
1934~1941年の間だけ
途中に作られた岩代大久保駅が使われました。
飯野町と川俣町は絹織物の産地で、その輸送に使われたのですが、
貨物輸送はトラック輸送に変わって行き、
1972(昭和47)年に川俣線は廃止されました。
松川駅は現在、JR東日本の駅が営業中です。
終点には、岩代川俣駅跡の石碑と元川俣駅資料館があります。 -
元は緑色に彩色されていたようです。
何故か真っ白に塗られちゃったのね。 -
荒い塗りのため、諦めていた個体番号が見えました。
-
福島市から東に向かい、南相馬市の東が丘公園に来ました。
現在地が北側駐車場で、ここからSLのある南相馬市博物館へ
向かったのですが、こんなに高低差があるのなら、
南側の駐車場に停めた方が良かったと思います。
北側駐車場は丘の上にあり、博物館へはひたすら坂を下ります。
この地図は南北が逆なので、上が南になります。 -
ずんずん坂道を下り、ようやく博物館の横にあるSLが見えて来ました。
-
小型のC12から比べると、C50でも大きく感じます。
C50から後はテンダー車だからですね。 -
さすがに博物館所有のSLなので、説明板が詳しいです。
C50103。昭和5年3月13日汽車製造。昭和45年4月9日廃車。
走行距離15,962,892km。
C50は全部で158輌製造されたのだそうです。
C50は1914(大正3)年に日本独自の設計によって製造された
標準旅客用機関車8620形の改良型として使用されました。 -
まるで標本のような、静態保存の「あるべき姿」といった体(てい)に
見えます。 -
隣に建っているのは、鉄道博物館ではなかった筈ですが、
よほどしっかりした管理を受けているのでしょう、
ビシッと隙がありません。 -
福島の平機関区に所属して24年以上。
明治30年に設置された平機関区は、現在のいわき駅で、
大正4年からは扇形機関庫を持つ重要な機関区となりました。
平機関区から東京方面が電化され、ここから北は非電化区間なので、
ブルートレイン特急「ゆうづる」などは、
青森から平駅までをC62が牽引し、
後は電気機関車で上野駅まで運行していました。
当時の平機関区は、大型機関車のC61・C62などが多く活躍し、
壮観な眺めだったことでしょう。
平機関区は、1970(昭和45)年に廃止されました。 -
このナンバープレートは、心持ち、下向きに取り付けられています。
元々がこういう付け方ではなかったと思うので、
博物館移設時の修復で手を加えられたのでしょう。
1995(平成7)年 「野馬追の里歴史民俗資料館」開館
1999(平成11)年 C50103移設
2006(平成18)年 市町合併に伴い、博物館の名称を
「南相馬市博物館」に改称 -
テンダー(炭水車)もしっかりしています。
鋲の跡までが格好いい。 -
運転室の保存状態もいいです。
-
左は空気圧力計。6.5から8.0がレッドゾーン。
-
単独ブレーキ弁
昭和41年11月
製造番号 41020
三菱電機株式會社
こういうのが「博物館」級? -
C50形式
内燃○高部(○は判読不明)
「後進下り勾配」「前進上り勾配」・・・
これこそ貴重品。
蒸気機関車は、すべて手作り品の為、性能が微妙に違います。
それをうまく制御するために、所々にこうした指標があります。 -
ああ、「立入禁止」の文字が悲しい。
でも、ああしておかないと、別の場所で見た機関車では、
子供たちがあそこからボイラーの上へと移動していました。
それを良しとするかどうかは、保管者の理念によって異なります。
高知で初めて、機関車の煙突の横や、運転室の屋根の上に
たくさんの子供たちが上って遊んでいるのを見て、
腰を抜かさんばかりに驚きました。
しかし、上から下まで隙間なく鉄の檻に囲まれて、
一部の保存会の人にだけ大事にされた綺麗な機関車と
どちらが幸せなのか。
両方があっていいのだと思います。
すべてが巨大な鉄の遊具になってしまっては困るし、
大事にされて、長い年月を元の雄姿を留める機関車もあった方がいい。
廃棄することも出来ずに朽ちるだけの鉄くずになるよりは、ずっといい。 -
ちょっと階段がお邪魔。
-
「主連棒」と書いた説明プレート。他の部品にはないのが残念。
-
べったり銀色に塗られました。
-
それでもここだけ、微かに個体番号が見られます。
-
C50は、現存数が6輌という貴重な機関車です。
元々158輌しか製造されなかったので、少ないんですね。
このC50103は、私が訪ねたC50の最後の車輛になりました。
今回は、これでSL探訪の旅を終えます。 -
一旦はここで旅行記を終えたのですが、
真岡鐡道でのC1266の画像があったので、追加します。
2007年に乗車した際の物で、古いですが、
C11325との重連運転でした。
真岡に到着して、切り離された機関車たちは順番に給水を受けています。 -
準備が整い、再び重連に戻りました。
C11325は2019(平成31)年に東武鉄道に売却されました。
東武鉄道では、現在C11207が「SL大樹」として運行していますが
(旅行記参照)、
日本保存鉄道協会から譲渡されたC111をも
北海道から受け入れました。
C111は青梅鉄道公園に保存されている旧国鉄の車体とは
別のものです。
「SL大樹」を2輌体制で運行するために、
東武鉄道はC11を3輌保有することにしたそうです。 -
C1266は単独運行となりますが、
がんばって存続して欲しいものです。
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