2020/01/26 - 2020/01/26
102位(同エリア274件中)
あおしさん
かつては東京と新潟を大動脈だったJR上越線。
川端康成の小説「雪国」で、「トンネルを抜けると雪国だった」などの名作の舞台にもなりました。
上越新幹線ができて、上越線はローカル線になってしまいましたが、日帰りで新潟県の上越線沿線を訪ねてみました。
お目当ては地元で「日本のミケランジェロ」と売出し中の幕末から明治にかけての彫刻家・絵師、石川雲蝶と縄文式土器の中でも美しい、国宝・火焔式土器です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
朝早い上越新幹線「とき」で出発。
北陸新幹線開通ですっかり影の薄くなった新幹線です。
まずは浦佐駅で新幹線を降ります。
浦佐駅は今では平成の大合併で南魚沼市の駅ですが、かつては大和町という「町」の駅で、なぜこの小さな町に新幹線の駅が?と当時不思議がられたようです。浦佐駅 駅
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駅前には田中角栄の銅像。
総理大臣は東大、京大卒が当たり前の時代に、中卒(今なら高卒)ながら総理大臣にまで登りつめました。
功罪いろいろある人ですが、今でもどこか国民に愛されている総理大臣であることは間違いないでしょう。 -
銅像にある碑文。
田中角栄が地元新潟県のために尽力したことが記しています。
吉田茂は地元高知県の陳情に対して「私は全国民の代表であって、地元の代表ではない」と一蹴したそうですが、角栄以降は政治家は地元への利益誘導が顕著になります。 -
浦佐駅からは上越線の普通電車に乗り換えて、まずは小出駅へ。
かつては小出町の駅でしたが、平成の大合併で魚沼市の駅になりました。
この駅は有名なローカル線が分岐しています。小出駅 駅
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小出駅から歩いて5分ほどの小出公園の中にある小出スキー場。
この周辺は豪雪地帯のはずですが、今年は暖冬でまったく雪がありません。
ゲレンデのハウスには「雪が少ないので営業休止」の看板がありました。小出公園 公園・植物園
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小出公園から見た小出の町。
背後に山々がそびえ、町の中を川が流れ、いかにも山里って感じの町です。 -
小出駅を1時間後の電車に乗り、今度は越後堀之内駅で降ります。
かつては堀之内町という「町」でしたが、平成の大合併で小出町などと一緒に魚沼市になりました。越後堀之内駅 駅
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越後堀之内駅から徒歩15分ほどのところにある永林寺。
何の変哲もない普通のお寺ですが、ここには幕末から明治にかけての彫刻師、絵師である石川雲蝶という人の作品がお寺の本堂に多くあります。
石川雲蝶は「なんでも鑑定団」の中島誠之助さんが「素晴らしい!日本のミケランジェロだ!」と絶賛してから注目されるようになりました。永林寺 寺・神社・教会
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最近は雲蝶の作品を見に来る人が多いようで、拝観料500円、写真撮影禁止の強気な設定。
実際に作品を見てみましたが、細やかな彫刻は素晴らしいものがありましたが、「日本のミケランジェロ」はほめすぎ。
意外なところで、このお寺は徳川家康の次男・松平秀康に始まる越前松平家のゆかりのお寺で、葵の紋が随所に見られました。 -
越後堀之内駅に戻り、再度上越線に乗ります。
今度は越後川口駅で降ります。越後川口駅 駅
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越後川口駅は山の中の小さな駅ですが、ここでJR飯山線と分岐します。
乗換駅としては小さな駅です。 -
この駅はかつては川口町の駅でしたが、平成の大合併で長岡市になりました。
それでも小さいながらも地元の郷土資料館があるので、立ち寄ってみます。 -
かつてはここは日本一長い信濃川と最大の支流である魚野川の合流地点で、鉄道開通前、水運が盛んな時代には港のある宿場町として栄えたそうです。
現在JR上越線と飯沼線の分岐接続駅になってるのもその名残なのでしょう。 -
今は小さな町ですがかつては江戸と新潟を結ぶ三国街道の大きな宿場町でした。
街並みなどには宿場町の名残が感じられます。 -
かつて本陣・中林家のあった場所。
今では空地と住宅地になり、石碑が残るだけ。
なお、本陣の看板や備品は中林家からの寄付により郷土資料館で展示されていました。 -
川口郷土資料館の当時の本陣の写真と家屋の案内図。
まさにお屋敷のような本陣だったようです。 -
本陣で使われていた看板や食器など。
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脇本陣だった宝積寺。
本陣には大名や公家が宿泊しましたが、その付添いの家臣などはこの脇本陣に宿泊したのでした。 -
川口を歩き回ったあと、再度上越線で宮内駅へ。
この駅は信越本線と上越線の合流駅なので、結構大きな駅です。宮内駅 駅
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宮内駅周辺は醸造の町として発展した「摂田屋」地区があります。
かつては酒やしょうゆ、お味噌の醸造の店が軒を並べていたのです。 -
宮内駅から摂田屋地区への「雁木通り」。
とはいえ、雁木はほとんど残っておらず、名前負けの通りでした。 -
しょうゆの醸造の店、天保2年(1831年)創業の「越のむらさき」。
何とも風情のある建物が健在です。
ただ、残念ながら今日は日曜日なのでお休み。
中には入れませんでした。越のむらさき 専門店
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美しい鏝絵の白蔵が健在の「サフラン酒」。
旧機那サフラン酒製造本舗「鏝絵蔵」「主屋」「離れ座敷」 名所・史跡
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清酒「吉乃川」の醸造工場。
ここでは近代的な工場となり、展示ルームでは800円でさまざまなお酒の飲み比べができます。吉乃川酒蔵資料館瓢亭 美術館・博物館
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宮内駅から1駅で長岡駅。
新潟第二の都市、長岡市の駅だけあって、とても大きな駅です。長岡駅 駅
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かつてこの駅の場所には、牧野氏長岡藩10万石の長岡城がありました。
明治維新の戊辰戦争の際、長岡藩は家老河合継之助のもと、薩長と激戦となりました。
その「恨み」からか長岡城は徹底的に破壊され、今はモニュメントが残るだけです。長岡城跡 名所・史跡
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長岡駅からバスで20分のところに、新潟県の歴史に関する博物館、新潟県立歴史博物館があります。
普通県の歴史博物館は県庁所在地の都市にあるのが普通ですが、新潟市ではなく長岡市にあるのは、かつて長岡藩があったからでしょうか。
この付近では縄文時代の土器、火焔式土器が多く発見されています。
日本の国宝の中では一番古い国宝です。新潟県立歴史博物館 美術館・博物館
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火焔式土器などの縄文時代の土器が多く発見されているからでしょうか、縄文時代の展示が充実していました。
縄文時代の夏の生活のジオラマ。
海に出て魚を取り、縄文土器で煮て食べています。 -
こちらは秋のジオラマ。
冬の備えて、食糧の確保、など村人たちが熱心に働いているシーンを再現しています。 -
縄文時代の人々の食材。
どんぐりの実、貝、キノコなど。
まだ稲作は始まっていないので、米はありません。 -
これらの食材をダンゴやハンバーグみたいにして保存用食料にしていました。
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ここでは縄文土器を作っています。
男性は狩りや漁に忙しく、土器を作るのは主に女性の仕事だったようです。 -
長岡駅から新幹線で東京へ。
今では珍しくなった幕の内弁当の駅弁が売っていました。駅弁の池田屋 グルメ・レストラン
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