コロナ騒動直前のイタリア旅(３)－－－－リミニとボローニャ

2020/02/16 - 2020/02/29

２０２０年４月、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に続いています。今から５か月前の２０１９年１１月に、チュニジア旅行でローマ遺跡を多く見てきました。そのこともあり、暫くぶりにローマへ行きたくなって、１２月に２０２０年２月中のローマ行き航空券とローマのホテルを、その流れで予約してしまいました。
２０２０年２月に入って、クルーズ船でのコロナ騒動が報道されるようになりましたが、出発日の２月１６日時点で旅先のイタリアでの感染者数は３人と報道されており、これなら日本国内よりも安全だろうと判断してイタリアへの旅に出発しました。

ところが、その後イタリア国内でのコロナ感染者数が急激に拡大して、北部地域では移動制限が出る事態になってしまいました。旅の途中では、その様な報道に注視しながら移動しましたが、幸いに列車のキャンセルや遅延の影響を受けたものの、２月２９日に無事帰国することができました。

帰国後は、念のため自主的に１４日間は自宅にて隔離生活をし、３月末までは外出等を控えていました。全世界で未だに感染拡大が続いていることや、国内においても緊急事態宣言が発せられる事態になっていることなど考えると、２月の中旬出発とは言え、今回のイタリアへの旅行判断は慎重さを欠いていたと反省しています。

この新型コロナウイルス騒動が一日も早く収束すること、被害を受けられている方々の回復を切に願っております。また、現在、感染者らの治療に当たられているドクターやナース、および医療従事者皆様の奮闘に感謝いたします。

旅程は下記。
２月１６日　羽田→ミュンヘン経由ローマ。　ローマ滞在　４泊
２月１７日　バチカン博物館と大聖堂
２月１８日　オスティア・アンティカ遺跡
２月１９日　ローマ市内散策　　　　　　　
２月２０日　ローマ→サンマリノ　２泊
２月２１日　サンマリノ散策
■２月２２日　サンマリノ→リミニ散策→ボローニャ　泊
■２月２３日　ボローニャ→フレンツェ　２泊
２月２４日　フレンツェ散策
２月２５日　フレンツェ→オルヴィート　２泊
２月２６日　チヴィタ・ディ・バニョレージョ
２月２７日　オルヴィート→ローマ　　泊
２月２８日　ローマ→フランクフルト経由
２月２９日　羽田　

この旅行記は、リミニとボローニャを掲載します。
表紙の写真は、ボローニャの大司教座聖堂の塔からの眺望。

エリア ボローニャ(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

コロナ騒動直前のイタリア旅(２)－－－－サンマリノ編からのつづきです。

２月２２日　１０時過ぎ　サンマリノからバスでリミニに戻ります。
こちらはリミニ駅。駅舎の中に観光案内所がありますので、そこで市内地図などゲットします。２時間ほど後のボローニャ行き列車に乗ることとし、それまでリミニの街を散策します。

駅前から延びる通りを歩きます。この日は土曜日で露店が並んでいます。骨董品なども売られています。

駅前から延びた通りをしばらく歩くち左手にご覧のマラテスタ大聖堂が見えてきます。
外観は茶色の古い教会の建物を外側から白い壁で覆ったような重厚な造りです。

大聖堂の中。木組みの天井でシンプルなバシリカです。

大聖堂前の通りをしばらく歩き、メインストリート(アウグスト通り)を左折するとご覧のアウグスト門に出ます。
この門は、紀元前２７年に作られたもので、リミニがローマ時代から続いている歴史ある街と言う証です。

アウグスト門から続くメイン・ストリートを旧市街の方に戻ると、トレ・マルティーリ広場に出てきます。
この広場でも露店が並んでいます。

トレ・マルティーリ広場。風船が売られていて何かのお祭りかなぁ～♪。

こちらは１８世紀の時計塔。只今の時刻は１０時５５分・・・正確に時を刻んでいます。
この広場は、シーザーがルビコン川を渡った後、兵士たちに演説した場所として知られています。

旧市街の中心、カヴール広場に出てきました。
広場に面して１６世紀の市庁舎が建っています。

カヴール広場の中心に、１６世紀中ごろに造られたという、松ぼっくりが付いたピーニャの泉があります。

こちらは背後に監視塔を備えたアレンゴ宮。
その手前は、ローマ法王パウルス５世の像。

左側はアミントレ劇場、その右側はポデスタ宮（行政長官の館）。

１８世紀ころに魚市場だったというアーケード。現在は花屋さんが商いしています。

カヴール広場の先に建つシジスモンド城。
リミニの領主シスモンド･マラテスタの居城でした。

カヴール広場の裏側からアレンゴ宮、ポデスタ宮を眺めています。
これらは歴史ある建物で、現在修復工事が行われていました。

古代ローマ時代に作られたというティベリオ橋に来ました。
２０００年以上にわたって使用されている堅牢な石橋です。

ティベリオ橋の上流は、ご覧のような大きな湖となっています。

ティベリオ橋を下流側から。

川の下流側。奥はアドリア海に繋がっています。

街中で見つけたローマ時代の遺跡です。
現在発掘中の様ですが、昔の城壁とゲートで市街地に入る入口だったのでしょう。

１２時過ぎ　時間を気にしながら２時間以上街歩きをしましたが、ゆっくり滞在してみたいリミニの街でした。
この後、リミニ駅に戻り列車でホローニャに向かいます。

１４時頃　リミニから約１時間でボローニャ駅に到着。

こちらはボローニャの駅舎です。

ボローニャの宿泊は、駅前の Mercure Bologna Centro Hotel (朝食・市税込み８５ユーロ)。
部屋はこんな感じ。やや狭いですが一人なので良しとします。バス・ポット等ついています。

１４時過ぎ　荷を部屋に置いて、早速街歩きに出ます。
ホテルのフロントで頂いたボローニャの地図です。
街の中心はマッジョーレ広場あたりです。

街の入口にあるガリエラ門の脇を抜けて行きます。
ボローニャは、かって城壁でぐるりと囲まれていたとのことで、地図を見るとこの門を含めて１２個の門が残っています。

ポルティコという柱が立ち並ぶアーケード。
このアーケードを街の中心にあるマッジョーレ広場に向けて歩きます。この日は土曜日なので、結構賑わっています。

左手に騎馬像が見えてきます。

やがて歩行者天国になっている通りに出ます。

通りに沿って赤茶色の建物が見えてきました。
サン・ピエトロ大聖堂です。

大聖堂の中に入ります。

正面の祭壇画。
受胎告知の場面が描かれています。天井も見事なフレスコ画です。

正面祭壇の右手に鐘楼に登る階段がありますのでトライします(５ユーロ寄付)。
狭い階段を上って辿り着いた展望台からの眺望です。
赤い屋根の市街地の中に、いくつか塔が建っています。中世のボローニャは１００基を超える塔が建ち並ぶ、塔の街と呼ばれていました。これらの塔は、防衛のためかまたは権威の象徴して、当時の有力者らが建設したといわれています。

鐘楼の展望台からの眺望　その２。

鐘楼の展望台からの眺望　その３。
霞んでいますが、いくつかの塔が見えているところがマッジョーレ広場です。

鐘楼の展望台からの眺望　その４。

鐘楼の展望台からの眺望　その５。

手前の塔の裏手にボローニャの斜塔が見えています。

鐘楼の展望台からの眺望　その６。
ぐるりと町全体を見渡しました。ここから見る限り、東京などの都会で見られるような高層ビルは一つも見当たりません。中世から続く赤い街並みを残すためのルールがあるのかも知れません。

鐘楼の展望台の内側。大きな鐘が幾つか下がっています。

サン・ピエトロ大聖堂の鐘楼。
先ほどまであの鐘楼の展望台にいました。

通りの先にも細い塔が見えています。

マッジョーレ広場に来ました。
１６世紀の最も美しい噴水のひとつと言われているネプチューンの噴水があります。

こちらはポデスタ宮(行政長官の館)。
広場は結構な人で賑わっています。コロナウィルスの感染防止のためにできるだけ人混みを避けるように歩きます。

こちらはコムナーレ宮、現在市庁舎として使われています。

サン・ペトロニオ教会。
ファサードは上段が茶色いレンガ造り、下段がピンクと白の大理石造りです。
まだ未完成で上段のレンガ積み部分は下段と同じように大理石造りになる計画とのことですが、特徴ある外観なので個人的にはこれでもいいと思います。

しばらく並んで教会の中に入ります。
奥行きが１３２m、横幅が５８m、高さが４４mと堂々たる大聖堂です。

床に延びたご覧のラインは、子午線の形で東の側廊に伸びている日時計のタイムライン(時間表示線)です。世界一の長さを誇る日時計だそうです。

こちらはその日時計のタイムラインで、天窓から差し込んだ光のスポット位置で月と日時が分かる・・・・とのこと・・意味ありげな数字と記号が刻まれています(解説版)。

こちらはボローニャの有力な貴族の礼拝堂。
一面に見ごたえのあるフレスコ画が描かれています。このエリアは有料(２ユーロ)になっています。

フレスコ画のひとつ、天国と地獄のズーム。怖～い・・・・。

夕陽に照らされて赤く染まる通りを歩きます。

こちらも。

ポルティコを歩きます。

ボローニャの斜塔に来ました。
右側の塔の高さは約９７m、低い方の高さは約４８mで、どちら共１２世紀初期に造られました。現在は二つの塔とも多少傾いています。

斜塔のある通りに面した建物群です。
この付近は人通りも多く、大勢の人たちが上を見上げています。

２つの塔の麓には、ボローニャの守護聖人サン・ペトロニオの像が立っています。

夕陽に赤く染まる教会・・・何という教会かは分かりません・・・。

柱が立ち並ぶポルティコ街を再び歩きます。

足の向くまま歩いて広場に出てきました。
奥に聖ステファノ聖堂と鐘楼等が見えています。

モンタニョーラ公園に立ち寄ります。市街地よりも一段高くなっている公園で、ここを抜けて駅方向に行きます。

公園から続く高架橋の上からマッジョーレ広場に延びているインディペンデンツァ通りを見ています。

こちらはモンタニョーラ公園の高台から通りに下りる石造りの階段です。
装飾された欄干や壁の彫像に格式が感じられます。

１８時前　駅前の通りに戻ってきました。
通りの脇にご覧のような２０００年前の城壁の一部が残っています。

至る所にポルティコ街があり、中世の街並みが残るボローニャの街・・・・イタリアの好きな街の一つになりました。

コロナ騒動直前のイタリア旅(４)－－－－フレンツェ編につづく。