観光＋研修(慰霊) at 沖縄3日目 Part-2

2020/01/31 - 2020/02/02

最終編となりました、研修と云うか慰霊の旅です、ガイドさんも今までにも増して沖縄本島の戦時を伝えてくれました。
表紙に使わせて頂いたオブジェは沖縄での全戦没者のお名前が刻まれた石碑の中心に有りました、恐らく平和を訴える意味合いを持つと想像しました、現在も尚お名前は加筆中です、外国人の中には石碑に刻む事を拒否する親族も有り説得中だそうです。
平和祈念公園をスタ－トとする午後の行程はひめゆり平和祈念資料館・旧海軍司令部壕と続きます。
当時の愛知県の人口は300万人程度と推測しますが沖縄県では推定60万人です、その内本島に暮らす人が何人居たかは不明ですが3人に1人(15万人)は戦火に巻き込まれたと言うのは決して誇張とは思えません、尚、愛知県の全戦没者は約5万人、沖縄戦死者は僅か3千人弱です、ガイドさんが必死に話す理由が理解できます。
沖縄では文化や言葉、暮らしぶりや食べ物に琉球国民としてのアイデンティティが今も確立されていると感じました、いかんせん地政学上あまりに重要な場所に位置している事が総ての発端の様な気がする、、、、
Ps.今回の旅で最も残念な思いは平和祈念公園の売店にお供えの花が売っていなかった、シーズンオフって、、、、ひめゆり慰霊では売ってたのに、もう一度心して慰霊に来いって事ね。

エリア 糸満・ひめゆり(沖縄)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 社員・団体旅行
• 交通手段: 観光バス JALグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 団体旅行

ガイドさんの説明を神妙に聞きながら広大な公園を歩きます。
概要で伝えた様にフルダッシュで売店にお花を買いに言った僕ですが残念、、、、終戦記念日(沖縄戦は更に一ヶ月後)前後は売っているらしい、慰霊に行かれる方は弔意が有るなら事前に用意されたほうが良いかも。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

公園の中央付近には沖縄平和祈念塔がそびえます、平和祈念公園そのものは全国の都道府県に存在し戦没者を慰霊していますがここは最大規模らしい。
摂氏20℃を超えた日曜日は散策の若い家族もちらほら見えます、テレビNewsで見る沖縄全戦没者慰霊祭の会場と思われます。
Ps.位置情報は公園内の撮影目標を示します。

一部を整備中の平和の丘です。

政府や軍の強制が有ったといえ多感で将来を夢見る少年少女が戦火に巻き込まれる悲惨さは陸上戦が有った沖縄だけが唯一経験した事でしょう。
親のスネをかじりスマホ＆ゲームに狂う若い衆たちよ今に同じ時代が来るかもしれないよ！

島守の塔(碑と言うべきか)の脇から階段を登り各都道府県の慰霊碑を目指します。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

最初に出来たらしい栃木の塔は琉球国の弔いを模して一族のお墓形式をとっています。
それぞれに各県が地元の特色を現して慰霊塔を建立してますが駆け足旅行の悲しさでお参りが出来ません。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

全国に4tra愛好者が居る事は重々承知ですがお許し下さい、この先しばらくは愛知県戦没者慰霊に向けた写真になってしまいます。
尚、公園入り口には各慰霊碑に番号が打って有り地図に従って行けるようになっております。
周辺には新潟、滋賀、秋田などの慰霊碑や逓魂の碑などが見られます。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

何たる不敬！帽子を脱いでいない、写真を提供されて始めて気が付きました。
ニ拝二拍手一拝も知っているし神道についても僅かな理解が有ると慢心した挙句がコレです(ioi)
僕らを現世に送り出しために身を挺した英霊にせめてお水を捧げるだけでした。

第二次世界大戦と云うのか太平洋戦争と表現すべきか八紘一宇の志から始めた大東亜戦争と呼ぶのか、いずれしても愛国の掛け声の下に貴重な人命が二百万余失われた事実はたった75年前の悲劇です。

今は穏やかな表情を見せる海ですがイラク戦争の2千発の巡航ミサイルどころじゃない、地形すらも変える昼夜を問わない艦砲射撃と空爆が三ヶ月に及んだ攻撃はジェノサイドではないのかしら？
日本の武器は竹やりだもんね、、、、

太平洋は何事も無かった様に美しい。

慶座絶壁の先に具志頭の町が霞みます、奥武島までは流石に見えない。
南城辺りで散見される囲いだけが有って家が無いor廃屋は一族全員が無くなって再建されない土地だそうです。

歩を進めて参りましょう、次の場所は気の遠くなる様な手間を掛けて作られた公園の目玉とも言える場所です。

平和の礎(いし)は判明したor承諾が得られた総ての戦没者のお名前が都道府県や国籍などで分類された形でお名前が刻まれています。
たしかここは愛知県の戦没者の礎だったと記憶してます。

そして現在もなお加筆されています、60Kgの人間に500Kg爆弾や直径40ｃｍの艦砲射撃が直撃したらDNAすら残らないもんね、、、、丹念に史実を解き明かしたり洞窟を探査して調べているそうです。

刻銘者名検索所を背にしてメイン通りを進むと表紙のモニュメントが有ります、その先にはキレイな沖縄の海が広がります。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

石の壁は表紙に使った写真の礎を中心にして南向きに半円を成しています、それぞれの列ごとの分類がこの礎(いし)で区分されています。
多分これは大韓民国戦没者の礎だったと思います。
Ps.このエリアの西端、全学徒隊の碑(前述)の東50mに刻銘者名検索所が有りました。

241,566柱！日本軍もアメリカ軍も非戦闘員の安全な非難を一切考えなかったな。
問答無用の殺戮だね、パックスアメリカーナ(古いね！)の精神が垣間見える沖縄の悲劇です。
そう言えば車のCMに有ったね、羊の皮を被った狼。

振り向いて物を言わない人達を偲びます。

この休憩所で今は静かな海を眺めつつ一献傾けて戦没者を弔いたい心境です。

時間が押して来たので沖縄県平和祈念資料館の見学はスルーだそうです、ここまで連れて来てソレは無いじゃない？
だってそれぞれの碑に黙祷するだけで時間が掛かっちゃうじゃん！

やはり、もう一度慰霊に訪れよと言う事なのでしょうね。
那覇空港から一直線で1時間も有れば来れるもんね、レンタルバイクって那覇に有るのかしら。

さらに駆け足でひめゆりの塔に向かいます、資料館の入場が3時までだそうです、
観光を止めて慰霊一本に絞る選択肢は無かったのね、、、、

資料館の中は撮影禁止です、大きくひめゆりが取り上げられた理由として引率者の仲宗根先生が詳細な日記を残していた事から彼女らの行動が明かされたそうです。
また資料館の中にはどうやって集めたのか膨大な写真と当時の医療器具等が展示されています。

ガイドさん(曰く)はオバチャン達の小遣い稼ぎへの協力を要請してましたが200円をケチらずに良かった、献花の量は半端無い！
既にここは観光地化しているのかしら、平和祈念公園とは大違いです、駐車場も民間のお土産屋さんのスペースをお借りしてます、帰りにお土産を買ってね(^o^)

具体的にこの濠に彼女たちが隠れていた訳ではありません、ここは伊原第三外科壕跡と呼ばれるものです。
2百数十名の女子学徒隊は分散して医療業務に携わっていました、特に教師の平良松四郎と9名の生徒が荒崎海岸で集団自決した事件は映画等で取り上げられましたが大半は戦死です。

ひめゆり平和祈念資料館 美術館・博物館

こんな石灰岩が風化して出来た穴に数十人が隠れる事がそもそも無理だし、それが傷病兵だからなおさらです、沖縄南部に悲劇が多いのは戦い敗れて追いやられた先がこの地方だからです。
おきなわワールドの玉泉洞を見るまでも無く海底の隆起で出来た本島は石灰岩質(サンゴ)で風化による洞窟がいっぱい有ります。

合掌。

千羽鶴。

仲宗根先生が女子学徒隊に捧げ詠んだ詩が石碑となっています。

資料館に入場。
ここは寄付のみ(＋入館料)で運営されています、公的補助を受けることによって表現の規制を受けたり政治的な意向を反映させられる事を防ぐためだそうです。

入り口脇の休憩スポットの棚にはきれいな蔓系の花が咲いています。

因果関係が解らん、最初は花の名を館内事務の女性に聞いたけど聞き取れずにコレを教えて貰った。

帰りに今一度立ち寄り合掌。

このひめゆりの塔が当初に立てられたものらしい、、、、、北塔と有るので濠を取り巻いて立てたのかも。

沖縄では本土の終戦から更に一ヶ月敗残兵狩りが有ったそうで弾薬尽きてこういった濠に隠れて居ただけど容赦なく火炎放射器の餌食になりました、当時6月19日以降の死者が戦没者の大半を占めたそうです。
玉音放送が聴けた本土の人たちは幸せでした。

資料館入り口に有る濠跡を見て帰路に着きます、当時に飲料水を確保するのは小中学生の仕事でしたが井戸を米軍が標的にしていたために10人が水を汲みに行って1人が帰って来れれば良しとしたそうです。
しかし沖縄名物のスコールが降った後の濠は地獄の沙汰だったでしょう。

これもまた爆撃と機銃弾に竹槍で向かう話の延長です。
軍隊と云うものは命をかけて戦うのが任務ですが時の行政府＆官僚はもう既に戦争遂行能力が無い事をなぜ放置したのか、本当の戦争責任を負うべきは違う人達かも。

旧海軍司令部壕 名所・史跡

司令官である大田少将と6名のの幹部が自決した濠に遺族が遺骨の安置を希望した事から慰霊碑と共に少将の墓所となったようです。
ここの資料に依れば沖縄戦戦没者数は日本側188,136名、他府県軍人軍属65,908名、沖縄県軍人軍属28,228名、戦闘協力者と一般人(推計)合わせて94,000人です。

ここの地下に濠が復元されていますが入り口には資料館が建てられビジターセンターとして機能してます。
広大な公園はプレイゾーンやお祭り広場が設けられて憩いの場所としても使われています、琉球民族って心が強くて広いのね！

コンデジ＆急ぎ足でピンボケばかりで済みません。
濠内部の様子です。

多分ここが幕僚室で幹部が手投げ弾で自決した部屋だと思います。
壁の傷は手投げ段の破片が飛んだ跡です。

元々は資料館に有った濠を掘るツルハシですが展示壁のフックが壊れたのでここに展示すると書いて有りました。

濠の出口脇や駐車場前に墓所が数基有りました、一般財団法人が管理する公的な公園内部にお墓が作れるのは余程の実力者か元地主かも、濠の復元に尽力した事でしょう。

旧海軍司令部壕 名所・史跡

美しいハイビスカスを背景に今回の模擬慰霊行脚を終わりましょう。
今回は非常に多くの私見が入った事をお詫びしておきます、そして面白半分でなく時間を掛けて沖縄を再度訪問して琉球国の名残を確かめたい気持ちです。
Ps.生の沖縄の暮らしや人々の気持ちに触れる事が出来る様な田舎に行って見たい。

正確な時間運びで案内をしてくれたガイドさんとの別れ際に血液型、星座、干支をお尋ねしたら独身である事も教えて呉れた、、、、これも沖縄の苦難の産物か？
2時間程の自由食事＋買い物タイムを与えられたのでお気に入りの「空港食堂」に向かいました、超満員で30分待ち！偶然で見つけられる様な場所じゃないのに、、、今後クチコミ記載は慎重にするかな(^o^)

この旅行記へのコメント （1）

• Ken さん 2020/08/03 08:56:28

  先輩　

  先輩いろいろ大変だと思いますけど　
  ガンバッテ下さい!! (上手くメッセージが送れないので　こちらのコメント欄で失礼します)