山形から盛岡、八戸へ。美食の旅

2019/11/04 - 2019/11/06

　食欲の秋です。
　昭和40年代初めに、友人の山形の実家でごちそうになったりんご 「ふじ」の味が忘れられず、また、新そばの季節でもあり、山形の秋味を楽しみにやってきました。
山形は、『おしん』の舞台でもあり、大正ロマン漂う銀山温泉に泊まります。郷土料理が楽しみです。
　山形から盛岡へ出て「じゃじゃ麺」を、さらに八戸の「八食センター」へも足を延ばしました。

エリア 山形

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: じゃらん

「つばさ 135号」を待ちます
山形へは、山形新幹線で向かいました。東京駅 11:00 発は、東北新幹線やまびこ135号仙台行と一緒に連結されて、21番線に入って来ました。

東京駅 駅

やまびこ135号仙台行とは、ここ福島駅で切り離されました
後ろに連結された東北新幹線やまびこを置いていくだけなので、停車時間はわずか3分でした。

福島駅 駅

50年ぶりの「思い出の味」を楽しみました
山形駅前でレンタカーを借りて、一番に向かったのがりんご園です。「ふじリンゴは出始めの頃です」との連絡をいただいていたのですが、うっすらと蜜の入ったふじは、一口かじると、甘酸っぱさが口いっぱいに広がりました。

ふる里果樹園 フルーツ狩り・農業体験

銀山温泉 旅館松本に着いた頃には、すでにガス灯が灯って、銀山川に映っていました
ロビーに貼ってある色紙の中に、「58.1.26　おしん」の1枚があり、サインが読めないでいると、フロント係のおばあちゃんが「おしんのおばあちゃんの（時の役を演じた）音羽信子さんだよ」と教えてくれました。

銀山温泉 旅館松本 宿・ホテル

夕食は部屋食で、畳の上にお膳とお盆が並べられました
山形名物の芋煮を前面に、山形牛の陶板焼きや蕨の漬物、鮎の姿焼き、ニジマスの刺身、蕎麦、釜飯、果物（りんご、柿）など地元産の料理がいっぱいです。

銀山温泉 旅館松本 宿・ホテル

　昨夕、ガス灯が映っていた銀山川に朝日が当たっています
　少し下流の深くなった川の中をよく見ると、ニジマスかヤマメでしょうか、黒い魚が元気に泳ぎ回っていました。これが昨夜のおかずに？　
　今日はこれから、大石田町へ向かいます。

銀山温泉 旅館松本 宿・ホテル

　大石田町の中央を、最上川が蛇行して流れています
　大石田は、最上川舟運の中枢として隆盛をきわめたところだそうで、最上川に映える白壁の塀蔵や舟役所跡大門から、舟運華やかな頃の面影をしのぶことができます。

　白壁の塀蔵の一角に、船問屋で財を成した高野一栄宅がありました
　ここは、かの松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の途中、ここから最上川下りの舟に乗らんと、日和待ちで3泊したところだそうです。

　「五月雨をあつめて早し最上川」
　有名な芭蕉のこの句碑を見たくてここ西光寺にやってきました。境内の奥にその石碑はありましたが、子供が最上川から釣り上げたので、子供にご利益があるという本尊の観音像には、社殿が白いカバーで覆われ、会えませんでした。

　里山の紅葉が目に染みて、暫し、車を停めて見とれてしまいました
　県道36号新庄次年子村山線は、このそばの里「次年子地区」を横切っています。地元次年子産のそば粉を使った名物手打ちそば屋が軒を連ねており、そば街道と呼ばれています。

　「七兵衛そば」は、そば街道の一番奥にありました
　以前、テレビで紹介されたせいでしょうか、今日は平日にもかかわらず、11時開店ですが、既に二十組以上が番号札を持って店前の広場で待っていました。

七兵衛そば グルメ・レストラン

　蕎麦は、黙っていても2杯目が出てきます
　キクラゲやなす、昆布の煮物、漬物などと一緒にいただきます。そばは、来迎寺という大石田在来種だそうで、少し太めの玄そばで、2杯目はシニアのお腹には応えました。

七兵衛そば グルメ・レストラン

　お腹いっぱいのそばの後は、別腹のデザートです
　ずんだん餅は仙台名物ですが、以前食べた、あの枝豆の味が忘れられず、メニューに「季節限定のずんだ餅」とあったので、ここ山形でも食べてみたくなりました。

餅の星野屋 グルメ・レストラン

　仙山線は、山形駅 7番ホームから発車です
　レンタカーを返却し、駅の案内所で、「この時刻、作並駅までは空いてますよ」と確認して、山形駅の待合室の中にある土産コーナーでビールを買い込んで乗車です。

山形駅 駅

　仙台で東北新幹線に乗り換えです
　例によって、秋田新幹線のラインカラーがピンクのこまち27号・秋田行の後ろに、ラインカラーはグリーンのはやぶさ27号・新函館北斗行が連結されていました。
　盛岡までノンストップの約40分間でした。

仙台駅 (JR) 駅

　盛岡駅に到着した時には、外はすでに暗くなっていました
　駅前には、盛岡市中心部の循環バス『でんでんむし』の発着場がありましたが、この時刻、最終便はすでに出発済みでした。
　左奥に、今日のホテルのネオンサインが見えました。

盛岡駅 駅

　じゃじゃ麺を、地酒「南部美人」でいただきました
　じゃじゃ麺は、食べ方を店のスタッフに教えてもらいながら、先ず、麺と味噌を混ぜ合わせて口に入れますが、酢とニンニクの風味がしました。
　名前で注文した「南部美人　本醸造 生貯蔵酒」は、すっきりした飲み口で、甘口と辛口の中間でした。

白龍 フェザン分店 グルメ・レストラン

　ホテル前の通りに出ると、盛岡駅東口が見えます
　「駅近」と「朝食付き」でこのホテルを選びましたが、今日は、盛岡駅から、いわて銀河鉄道でさらに北上します。

東横イン盛岡駅前 宿・ホテル

　「いわて銀河鉄道列車」という名前に惹かれて乗車しましたが、、、
　列車自体は普通のローカル線で、この時間帯は通学生らが利用していました。
　途中、石川啄木記念館のある「渋民駅」付近では、「イーハトーブの赤い屋根」風の田園風景が広がっていました。

いわて銀河鉄道 乗り物

　いわて沼宮内駅で東北新幹線はやぶさに乗り換えです
　いわて銀河鉄道は、青森県三戸町目時が終点ですが、昼食に間に合うようにと新幹線に乗り換えて、その少し先の八戸へ向かいました。

東北新幹線「いわて沼宮内駅」 駅

　快晴の八戸駅に、午前中に到着しました
　駅前でレンタカーを借りて、太平洋の荒波を見て、昼食には、その激しい波からの産物を味わってみようという目論見です。

八戸駅 駅

　太平洋の風は強く、晴天でしたが、この時期長くはいられませんでした
　最初に訪れたのは、八戸市の東端が太平洋に突き出た蕪島。こんもりした丘の上に、漁業安全能などにご利益があるという、蕪嶋神社が見えました。

蕪島 自然・景勝地

　本日のお目当ては、八食センターの海鮮料理です
　12時を過ぎており、大きな駐車場に近い「いちば亭」に飛び込みました。
　今日の日替わりランチAセットは、「本鮪のカマトロ丼」とありました。茶碗蒸しやデザートも付いていました。

いちば亭 グルメ・レストラン

　今回の旅の終点は、三沢空港です
　空港前でレンタカーを返却して、空港のお土産店「スカイマート ビードル」で、お昼に食べ損なった、「八戸前沖鯖押し寿し三種」を入手しました。
　2階のコーナーにあるレストランでビールで乾杯です。

三沢空港 空港

　レストラン三沢空港のカウンター席からは、航空自衛隊とアメリカ空軍の「ベース」が見えます
　なんとなく窓の外を見ていると、なんと、F-16戦闘機が次々と着陸して来るではありませんか。「乾杯をしている場合か」と一瞬思いました。
　15:00発の便で、羽田経由で帰ります。

レストラン三沢空港 グルメ・レストラン

　酢〆(ガリ入り）、梅しそ（シャリに梅しそ入り）、そして炙り（シャリに白ごま入りで、鯖は炙って）の「押し寿し三種」です
　家に帰って、夕飯にいただきました。蕪島で見た、八戸前沖を泳ぐ鯖の群れを想像しながら、、、。

　かくて、人懐っこい、素朴な笑顔の山形への旅は終わりました。