2019/06/02 - 2019/06/03
17位(同エリア310件中)
かっちんさん
「霧多布湿原(きりたっぷしつげん)」は、道東の厚岸郡浜中町にある湿原です。
国内5番目の広さの湿原は面積が3,168ha。6月から9月までさまざまな花が湿原を彩り、「花の湿原」と呼ばれています。
湿原南側の高台には「琵琶瀬(びわせ)展望台」が設置され、そこから眺める「霧多布湿原とその中を蛇行して流れる川」は絶景そのものです。
今晩の宿は、展望台近くの「宿房 樺のん(かばのん)」。霧多布湿原と太平洋に挟まれた高台にある静かな宿です。
ここで海の幸、山の幸を味わい、翌日は「奔幌戸(ぽんぽろと)海岸」のガイドツアーに行きます。
「奔幌戸」には色の違う2種類の砂岩泥岩互層(タービダイト)など、珍しい地層が見られます。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・浜中町観光協会「琵琶瀬展望台」
・グッド!北海道!「浜中の琵琶瀬展望台、霧多布ベストビューの一つ」
・2007-ラムサール条約登録湿地関係市町村会議「霧多布湿原」
・北海道HP「厚岸道立自然公園」
・三河の植物観察「センダイハギ」
・北海道自然探検ジオサイト107の旅「奔幌戸海岸」、北海道大学出版会、2016年5月25日
・樺のんHP
・樺のん日記「奔幌戸(ポンポロト)の地層と花」、2019年6月3日
・日本地質学会北海道支部、北海道地質百選「奔幌戸東海岸の根室層群」
・GSJ地質ニュース「浜中湾-霧多布の白亜系~古第三系根室層群」Vol.1 No.12、2012年12月
・ウィキペディア「オジロワシ」「霧多布湿原」「ヨシ」「タービダイト」
・ブリタニカ国際大百科事典「根釧台地」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
紅白の「花咲線ラッピングトレイン」のお見送り
花咲線茶内駅で降り、宿のお迎え車(事前予約、有料)で今晩の宿「宿房 樺のん」へ向かいます。 -
「宿房 樺のん」の場所
霧多布湿原と太平洋の両方が見渡せる高台「琵琶瀬展望台」の近くに宿があります。
茶内駅から約15km離れており、車で16分ほどのところ。 -
「渡散布入口」バス停
宿の前にある「渡散布(わたりちっぷ)入口」バス停は、周辺に民家が無いので宿泊客専用です。
くしろバス「霧多布線」が、釧路~厚岸~渡散布入口~霧多布温泉間を運行しています。
頻度は少ないのですが、事前に調べておけば利用できる価値があります。 -
ログハウスの「樺のん」
釧路出身のご主人が2002年にオープンした宿です。
宿からは霧多布湿原と反対側に太平洋が見えるロケーションです。 -
霧多布湿原に沈む夕陽(宿の近く)
6月初旬、道東の日の入り時刻は18:52。
お風呂に入った後、あわてて夕陽を見に行きました。
霧多布湿原を大きく蛇行する一番川が赤く染まっていきます。 -
根釧原野の西側にそびえる阿寒の山々(宿の近く)
左から阿寒富士と雌阿寒岳、間を置いて雄阿寒岳です。
「根釧原野(こんせんげんや)」は釧路川以東、根室海峡にかけて展開する広大な台地のこと。
かっちんの中学生時代は根釧原野と習った記憶があるのですが、これは未開発時代の呼称。
最近は「根釧台地」と呼びます。 -
夕焼け雲(宿の近く)
陽が沈んだ後、夕焼けで空が赤く染まります。
富士山のように見えるのは雄阿寒岳です。 -
イチオシ
夕食(宿)
19:00からダイニングルームで夕食です。
さんまの塩焼き、刺身、野菜など、地元の味を美味しくいただきます。 -
ドリンクコーナー(宿)
夕食後、コーヒー、紅茶、お茶などが用意されているので、談話しながらくつろげます。
客室は2階に3室あり、屋根裏部屋のような造りですが狭さを感じません。 -
翌朝の日の出(3:48琵琶瀬展望台から)
霧多布市街地にかかる雲から朝日が昇ります。
「琵琶瀬展望台」は宿から550mほど離れたところにあります。
これは早起きした家内の写真です。 -
イチオシ
海霧の漂う幻想的な風景(3:58琵琶瀬展望台から)
湿原と海に挟まれた琵琶瀬の集落です。 -
オレンジ色に染まる琵琶瀬湾(4:02琵琶瀬展望台から)
-
朝日の当たる「樺のん」
6:00過ぎ、ようやく目覚めたかっちんは「琵琶瀬展望台」まで散歩に出かけます。 -
緑の草原(宿の周辺)
このあたりは太平洋と霧多布湿原の間にある小高い海岸段丘で、草原になっています。 -
遠くに渡散布の岬(宿周辺)
海岸段丘の海に面した端は、波の浸食により切り立った崖「海食崖」になっています。 -
琵琶瀬展望台周辺の案内図
琵琶瀬展望台に5分ほどで到着。
この展望台から「広大な霧多布湿原」と「荒々しい太平洋」の景観が楽しめます。 -
イチオシ
霧多布湿原の広大なパノラマ(びわせ展望台バス停)
霧多布湿原の中を大きく蛇行する二番沢川が見えます。 -
枯れ草の残る霧多布湿原(琵琶瀬展望台から)
霧多布湿原には4本の川(一番川、二番沢川、琵琶瀬川、泥川)が大きく蛇行して流れ、河口で川が合流しています。
薄茶色の湿原は冬の枯れ草です。 -
夏の霧多布湿原(2011年7月27日に訪れた時の写真)
7月になると湿原が草で覆われ、緑の湿原に変わります。
このときの旅行記もご覧ください。
『霧多布湿原(お花畑)と芸術作品のような昆布干し(北海道)』
https://4travel.jp/travelogue/10918389 -
湿原の周りで暮らす集落(奥琵琶瀬地区)
湿原東部の琵琶瀬湾には漁港があり、集落の人々は近海の魚介の水揚げや昆布漁を行っています。 -
太平洋を進む漁船(琵琶瀬展望台から)
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窓岩(琵琶瀬展望台から)
平成6年(1994)10月4日釧路地方を襲った東方沖地震は奇岩「窓岩」の上部を崩してしまいました。
この写真のように、窓岩の先にある岩と重なると、窓岩が復元したように見えます。 -
タンポポの綿毛(琵琶瀬展望台付近)
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真っ白な綿毛(琵琶瀬展望台付近)
タンポポとは違うような・・・ -
菜の花のような「キガラシ」(琵琶瀬展望台付近)
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大きな葉の「ラワンブキ」(琵琶瀬展望台付近)
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森の中に佇む「樺のん」
宿に戻って来ました。 -
丸太で囲まれたダイニングルーム(宿)
食事や談話ができるところです。 -
朝食(宿)
7:00から洋食の朝食です。
トースターが各食卓に用意され、パンを焼きます。 -
窓から見える裏庭と霧多布湿原(宿)
宿の奥様の話では、ときどきエゾシカが裏庭に遊びに来るそうです。
では、ご主人の車で「奔幌戸海岸のガイドツアー」に出発します。 -
霧多布湿原(琵琶瀬展望台付近)
ご主人お勧めの絶景ポイントです。 -
琵琶瀬木道
霧多布湿原を間近で観察できる「琵琶瀬木道」に寄ります。
湿原に延びる全長500mの木道を先端まで歩きます。
ここは琵琶瀬地区で、NPO法人「霧多布湿原ナショナルトラスト」が保全活動を行っています。 -
湿原一面が「ワタスゲ」の群落(琵琶瀬木道)
宿のご主人によれば
「例年通りであれば、6月中旬から下旬ころが見ごろになるワタスゲですが、琵琶瀬木道、仲ノ浜木道、MGロードなどでは、もうピークに近づく頃の雰囲気!
しかし、例年より早いこともあり、湿原内の草が緑になりきってなくて、枯草の中にワタスゲがあるので、「もったいないな~」っていう感じになっています。」
5月の気温の高い日が続いたことと、今年は濃霧の日が少なかったことが原因しているようです。 -
白い綿が浮かんでるような「ワタスゲ」(琵琶瀬木道)
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草の緑に映える白い「ワタスゲ」(2019年6月22日の写真)
実は霧多布湿原を20日後に再訪しており、このときの写真です。 -
「シロバナスミレ」(琵琶瀬木道)
木道の脇に咲いています。 -
黄色い「センダイハギ」(琵琶瀬木道)
根茎は太く、花は総状花序に蝶形花が多数つきます。 -
イチオシ
青紫色の気品のある「クシロハナシノブ」(琵琶瀬木道)
「湿原の貴婦人」とも呼ばれています。 -
隠れるように咲く「クロユリ」(琵琶瀬木道)
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湿原を流れる泥川とヨシ(琵琶瀬木道)
木道の先端にあるテラスに到着。
ここから先は泥川(正式な名前)とヨシの茂る湿原です。 -
奔幌戸の地図
浜中湾の北端に「奔幌戸(ぽんぽろと)漁港」があり、その漁港から東の「奔幌戸海岸」へ出ると、ゆるく傾斜した2層になった見事な地層の露頭が見えます。
「奔幌戸」は公共交通機関がなく、霧多布の路線バス「榊町」バス停から約7km、姉別駅から約6.7kmのところにあります。
当初は歩くつもりでしたが、観光協会からクマが出る恐れがあると聞き、「樺のん」に宿泊しガイドツアー(3時間、3,600円×2名)を利用することにしました。 -
オジロワシ(幌戸川)
ガイドツアーは奔幌戸海岸へ向かいます。
奔幌戸の手前にある幌戸川では、オジロワシを見かけました。 -
奔幌戸海岸に到着
ここからは日本地質学会の「北海道自然探検ジオサイト 107の旅」の書籍を参考にして紹介します。 -
対照的な岩相を示す根室層群(奔幌戸)
露頭上部の白色を帯びた2枚の厚い地層が「珪長質凝灰岩(けいちょうしつ ぎょうかいがん)」。
下部の黒灰色の地層は通常の砂岩泥岩タービダイトです。
タービダイトとは海底堆積物の一種で、混濁流の堆積物を指します。
級化層理が発達した砂岩・泥岩の互層を特徴としています。 -
波の穏やかな奔幌戸海岸
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奔幌戸の地層
上部地層と下部地層の違いが、はっきりわかります。 -
奔幌戸の地層
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奔幌戸の地層
白っぽく見えるタービダイト砂岩は比較的厚く、上位ほど粗粒になっています。 -
崩れたタービダイト砂岩の破片(奔幌戸)
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砂岩と泥岩が積み重なるダービダイト(奔幌戸)
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空を見上げると「オジロワシ」(奔幌戸)
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岩の隙間に咲く「イワベンケイ」(奔幌戸)
地層だけでなく植物の花も見れます。 -
海岸に咲く紫色の「ハマエンドウ」と白い「ハマボッス」(奔幌戸)
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イチオシ
「ガリガリ君」の顔みたいな地層(奔幌戸)
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色の違うタービダイト砂岩(奔幌戸)
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美しい渦巻き模様(奔幌戸)
砂がつくる渦巻き構造(コンボリューション構造)は、地震時の液状化が原因と見られています。 -
綺麗な砂浜(奔幌戸)
漂流物のない綺麗な砂浜です。 -
イチオシ
淡い紅紫色の「ユキワリコザクラ」(奔幌戸)
湿った岩場に咲き、明るい彩りを添えています。
この後、霧多布岬へと向かい、次の旅行記に続きます。
「宿房 樺のん」は8年前にも泊ったことがあり、ご夫婦の親切なおもてなしが受けられる宿です。
奔幌戸海岸を訪れる人はまれで、異なった地層をはっきりと見ることができました。
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