2019/03/01 - 2019/03/05
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タヌキを連れた布袋(ほてい)さん
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「インドネシア政府は1987年(昭和62年)3月,このブキティンギ・ガライ地区の旧日本軍防空壕跡を整備して国立公園に指定した。現地には,それを記念した文部大臣名の礎石が立っている。後藤乾一教授がここを訪れたのは,その前年(昭和61年)の夏である。そして,その訪問記を北海道新聞(昭和61年12月13日)に次のように書いた。」
「‥‥その地下要塞の突き当たりの空洞には二つの穴が掘られていた。一つは曲線を描きながら上方に向いて開く直径30センチほどの穴で,見上げると空がわずかにのぞまれた。これは炊事の煙を外に出すものである。もう一つの穴は,下方に向いた『ロームシャの穴』と説明されたものだ。直径は前者の二倍ほど,急角度で掘られており,下がまったく見えないほど奥深く,外の谷底に通じている。ロームシャの死体を放り捨てるための穴だった。私は胸が詰まった。
この地下要塞に動員されたロームシャは,延べ十数万人と言われる。疲労,飢餓,暴行あるいは疫病から死に至った者は,おびただしい数に達したであろう。家族や郷里から遠く引き裂かれた,これら罪なき民にとって,ここはまさに地獄に直結した穴にほかならなかった。」
「後藤乾一早稲田大学教授の原稿(北海道新聞,昭和61年12月)以後,日本国内でこの『日本の穴』での労務者虐殺の作り話は,完全に一人歩きしはじめていた。以下,その主なものを紹介すると――。
『西スマトラのブキティンギでは,日本軍の地下司令部建設に三千人の「ロームシャ」が動員され,機密保持のため,完成時には全員殺された。現在,トンネル状になっている旧地下司令部は,政府によって一般公開され,大勢の見学者が集うという』(「アジアの教科書に書かれた日本の戦争」越田稜編・著,平成2年)
『陸軍第二十五軍がスマトラ島のブキティンギの地下司令室の建設工事に使役された「ロームシャ」の多くは機密保持のため,殺されたと伝えられる』(「日本の侵略」平成4年,大月書店)
『第二次世界大戦時,日本軍が連合軍の空襲に備えて掘った立派な防空壕がパノラマ公園内に残っている。刑務所だった場所にはちゃんと鉄格子が残っており,その隣の小さな部屋の左下隅にある穴から建設による重労働に耐えかねて死んでいった人を捨てた,と今に伝えられている。地元の人は幽霊を恐れて夜は周辺を歩かない』(「地球の歩き方(29)バリとインドネシア」1998~1999版)」
「▼加藤さんによると,西スマトラにブキティンギという高原の町がある。日本の第二十五軍司令部のあった町だが,昭和61年からインドネシア文部省が「日本の穴」を観光客に一般公開した。この穴で三千人のロームシャ(労務者)を虐殺したというものだった(中略)▼ところが加藤さんや旧「スマトラ新聞」記者だった菊地秀廣氏(元北海道新聞論説委員)が調査してみると,全くの事実無根。穴を掘った第二十五軍の責任者などの証言で,工事中は一人の死傷者もなく,労務者にはきちんと日当が支払われていたという」
「平成9年4月,われわれ『ブキティンギ第二十五軍防空壕の歴史を正しく伝える会』(本庄弘直,小林政雄,菊地秀廣,加藤裕)は,『インドネシア日本占領期史料フォーラム』(代表・中村光男千葉大学教授=当時)ほかフォーラムに属する後藤,倉沢両教授個人にも『公開状』を送り『日本の穴』の誤りを指摘し,訂正を依頼した。これに対して,代表の中村光男教授から5月25日付で次のような回答があった。
(一)本庄氏の資料はいわゆる『日本の穴』の由来を建設責任者の側から明らかにしたもので,貴重な資料だと思います。
(二)この問題に関する日本人研究者の,これまでの記述の誤りは正さるべきであり,ご当人たちが適当な機会にそうされるであろうと信じています。
しかし,日本人研究者からの『ブキティンギ第二十五軍防空壕の歴史を正しく伝える会』に対する訂正はない。」
加藤裕著「大東亜戦争とインドネシア ―日本の軍政―」(朱鳥社)より
ブキティンギ逍遥~その2:カパウ料理&甘味少々
https://4travel.jp/travelogue/11558543
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
朝食を食べたら街歩きだ。
ここでも朝食はロントン・サユール。相変わらず辛い。 -
ブキッティンギは,美しい山に囲まれた風光明媚の地として知られている。
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そして坂の長い街である。
時計塔やアタス市場のあるブキッティンギの中心部は高台の上にあり,そこから外へはご覧のような↑長い坂を下っていかなければならない。 -
高台の上にある中心部でも,さらに起伏がある。
ブキッティンギのランドマークになっている歩道橋は,コック要塞とキナンタン公園(動物園)を直接結んでいるが,かなり高いところにあることが分かると思う。 -
この坂道では,
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塗料メーカーの協賛でもあるのか,
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坂全体がペイントにあふれ,「ペイント坂」のようになっていた。
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もっと上手な絵もたくさんあったことをお断りしておく。
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ブキッティンギは,スマトラ島屈指の観光都市である。
↑はキナンタン公園(動物園)の入口。観光馬車が客待ちをしているのが見える。 -
キナンタン公園(動物園)とコック要塞の共通入場料は,外国人20kIDR(インドネシア人15kIDR)。(1kIDR=約8円)
外国人料金としては,そこまで悪辣でもない。
他のアトラクションは,
象乗り 20k
乗馬 15k
水族館 3k
伝統家屋(博物館) 10k
となっている。
↓近くでわたあめを売る屋台。素朴なメロディが耳に残る。ウォールズのアイスクリーム売りを思い出す。
https://youtu.be/ESiSWLx4c6o -
長い坂を下り,中心部の南西方向にあるパノラマ公園へ歩いていく。
ゆっくり歩いて30分くらいか。
入場料は外国人20kIDR(インドネシア人15kIDR)。
(1kIDR=約8円) -
この公園内には,旧日本軍の地下壕跡が残されている。
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現在,公園はガライ・シアノッ渓谷を見晴らす人気の観光地になっている。
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これが壕の入口。「Lobang」=穴,「Jepang」=日本である。
急角度の長い階段を下りていく。 -
ガイドブックなどには旧軍の「防空壕」と紹介されているが,私がその語から想像していたような規模のものではなかった。
思っていたよりはるかに大きい。そして,執務室とおぼしき部屋がいくつも整然と並んでいる区画もある。
これはスマトラ島が最前線になったとき,同島を管轄する第二十五軍の司令部をすっぽり収容するために造られた壕であろう。 -
幸い,大戦中にスマトラ島が最前線になることはなかったので,この地下壕が悲惨な激戦の舞台になることもなかった。
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中心部に戻る。戻るときは,長い坂を上っていかなければならない。
これは中心部にあるアタス市場。 -
名物のスナック菓子を売る屋台が何十も軒を連ねている。
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市場のど真ん中では,現代的なショッピングモールの建設工事が進行中。
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アタス市場のベモのターミナル(ビルの半地下駐車場のような場所にある)からアウルクニン(Aur Kuning)のバスターミナルへ向かう。
アウルクニンはアタス市場から南東へ4~5km離れたところにある長距離バスターミナルで,次に向かうプカンバル行きのバスはここから出るらしい。
ベモは,アタス市場のターミナルまで行かなくても中心部のアーマッ・ヤニ通り付近でも乗り込むことができる。
ベモは,そのままヤニ通りを北へ向かい,歩道橋を抜け,キナンタン公園の北側をぐるりと回り,バワー市場(Pasar Bawah)を経由してから坂を駆け上がり,アタス市場のターミナルへ戻ってくる。そしてアウルクニン方面へと向かう。
運賃は一人3kIDR。(1kIDR=約8円) -
アウルクニンのバスターミナルは大きい。
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バス会社のオフィスがいくつも並んでいる。
この会社はプカンバル行きのバスを運行していて,運賃は一人85kIDRとのこと(10:00発)。 -
それ以外の各地にもバスが出ている。
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バスターミナルの周辺には,市が立っていた。
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用が済んだのでベモでアタス市場方面に戻ろうとするが,ちょうど学生の下校時刻と重なってしまい,なかなか乗ることができず苦労した。
(つづく)
ブキティンギ逍遥~その2:カパウ料理&甘味少々
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