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写真は山頂を雲に覆われた玉龍雪山(標高4680m)と<br />観光案所のガイド。<br />今日の登頂は難しそうだ。<br /><br />ガイドさんの後ろに立っているモニュメントは<br />アイルランドで見たケルト十字に似ている。<br />太陽信仰と関係があるのかもしれない。<br />「おてんとう様、お願いですから早く現れて!」<br /><br />9月18日(水)麗江古城から玉龍雪山中国人ツアーに参加した。<br />ツアー料金は一人分400元(約6,400円)で、往復の車代、<br />入場料、ロープウエイ等の内部移動費込み、昼食付、<br />簡易酸素ボンベ、防寒服付きで全ルートを観光する予定である。<br />家内は体調不良のため当日朝にキャンセルしたが200元(半額)<br />が払い戻しされた。<br /><br />問題は日本人は私一人だけだということだった。<br />他のメンバーは中国人だけ(当たり前か!)。<br />それも68歳の私以外全員20才代の若者たちだ。<br />どうしよう!<br />私は年老いたエイリアンだということが分かった。<br />エイリアン;在留外国人またはよそ者という意味で、<br />      宇宙から来襲した獰猛な怪獣という意味ではない。<br />「英語を話せる人はいませんか?」と中国語で聞いてみたが<br />みなさん「ダメ、ダメ。」と首を振っている。<br />もちろん不良少年顔をしたガイドも<br />「これは中国人ツアーだぞ!英語なんか話せるわけないだろう!」<br />という顔つきで私を睨んでいた。<br /><br />更に大変なことに気が付いた。<br />ツアー会社のミニバンが玉龍雪山の観光事務所の駐車場に着くと<br />どう見ても不良少年顔をしたツアーガイド兼ドライバーの男性が<br />スマホを片手に他のメンバーに操作手順を説明し始めた。<br />操作が良くわからない場合はメンバーが手を上げて質問し、<br />ドライバーが「仕方がねえなぁ~!」とでもいながら操作を<br />教えている。<br />どうもこれからの道順や、迷った時の連絡方法、スケジュールを<br />インストールさせているみたいだ。<br />私には「何を話しているのか。」、「何をしているのか。」言葉も<br />内容もスマホ操作も「ナニモワカラナイ!」。<br />ドライバーとメンバーとの活発な情報交換が少し落ち着いたので<br />私は「恐る恐る」でも「勇気を振り絞って」不良少年顔のガイドに<br />日本語アクセントの強い中国語で尋ねた。<br />「わたし、スマホない。」...。<br />「なんだと~!くそ爺!、いまさら何を言ってやがんだ!」と<br />不良少年は<br />恐ろしい形相をして舌打ちをしながら<br />「何か機械は何も持っていないのか?!」<br />と迫ってきた。<br />「ワタシこれ持っている。」と<br />ポケットからデジタルカメラを取り出した。<br />(私はここでヒアリングミスをしてしまった。<br />ガイドさんは「スマホ(手机Shǒujī)」と言ったはずなのだが<br />私には「カメラ(相机Xiàngjī)」聞こえてしまい、<br />持参してきたデジカメを彼の前に差し出してしまったのだ。<br />中国語の発音は私にはとても難しい(非常困難)!)<br />一瞬彼は本当に驚いた顔をして「まったく仕方のねえ爺だ。」とでも<br />口の中で呟きながらほかのメンバーに何か説明している。<br />※実は私は内ポケットにスマホを持っていた。<br />しかし3か月前にスマホデビューしたばかりで操作については<br />日本語でもわからない(ましては中国語では絶対無理!)。<br />「豚に真珠」という言葉があるが私の場合は「爺にスマホ」<br />という状況である。<br />その後、ホテルに帰るまでスマホを取り出すことはとうとう<br />なかった。<br />不良少年はきっと「こいつは役に立てねえ爺だからここに<br />残しておこう。」とでも言っているに違いない。<br />わたしはそれでも良いと思って「わたしホテルに帰りたい。」と<br />伝えた。<br />不良少年は「とにかく降りろ!」と言うので他のメンバーと<br />一緒に車の外へ出た。<br />他のメンバーが出発する様子なので<br />私は「行ってらっしゃい(漫漫走)!」<br />と明るく言うとメンバーの中の親切そうな女性が<br />彼女のスマホを取り出して<br />何かを操作して画面を私に示した。<br />「君も一緒に来なさい。」という日本語が表示されている。<br />わたしも一緒に行って良いということらしい。<br />スマホの自動翻訳機能は素晴らしい!<br />不良少年顔のガイドはメンバーの中でも<br />最年少らしい二人の青年を<br />近くに呼び寄せ私の方をチラチラ見ながら<br />時々指さし何かを指示している。<br />二人の青年はうなずいて私のそばへ歩み寄ってきた。<br />そしてスマホを操作して画面を私に示した。<br />「君は私と一緒に歩きなさい。」という表示が読めた。<br />自動翻訳の敬語の使い方は気になったが意味は理解できた。<br />青年は私にスマホで語った。<br />「これから1キロ歩るくが歩けるか?」<br />「君は疲れたらいつでも言いなさい。」<br />私は中国語で答えた。<br />「没問題(大丈夫です)。謝謝您(ありがとうございます)。」<br /><br />(最後に報告)<br />玉龍雪山ツアーの後半で徐くんから次のことを言われた。<br />「私のお父さんは52歳であなたと同じぐらいの年齢だと思います。<br />あなたは何歳ですか?」<br />「68歳で来年は69歳です。」というと彼は驚いて<br />「あなたの年齢ぐらいの人がこの玉龍雪山ツアーに来るのは<br />聞いたことがありません。<br />元気なので驚きました。」(実際は中国語で話しているので<br />「こんな意味」ということです。)<br />何時の間にか私は玉龍雪山の浦島太郎になっていました。<br />(そんなに年を取っていたんだ…。)<br />どうりで中国では一般的に入場料が60歳以上で半額、<br />70歳以上で無料になるはずだ。<br />そんな年寄り観光客は希少価値があるのだということが分かった。<br /><br />これから玉龍雪山ツアーの珍道中の顛末について詳しく説明したい。<br /><br />(妻からの報告)<br />ツアーはチェックインの時ホテルで頼んだ。<br />ホテルのフロントのジョージ(英語名)が<br />英語で説明してくれる。<br />マレーシア人たちが予約したツアーを<br />参考のためスマホで見せた。<br />ホテルで聞いたツアーは<br />玉龍雪山観光地区の何か所かを回るツアーだ。<br />6時早朝出発予定。山の姿は早いほど見られると思う。<br />列車で知り合ったマレーシア人たちのツアーは<br />7時出発と聞いていた。<br />私たちのツアーはお土産屋さんには<br />連れ回さないツアーだとの説明があった。<br />ケーブルカーが気象関係などで乗れなかったら<br />その分は返金されるという。<br />明日は山頂まで登れるチャンスは65%と<br />言っていたと思う。<br />雪山が見られるチャンスだったかも。<br />一人400元はキャッシュで支払う。<br />ロープウエイ料金、各入場チケット料金、ランチ代、酸素缶、<br />貸しダウンコート、送り迎えのバス、などの全ての料金を含める。<br />中国語だけのツアーだという。<br /> 但し平坦な道を15分間歩く場所がある。<br /> 歩きたくない場合は電動カート(15元)がある。<br /> 個人負担だが平坦な場所なので必要ないと言っていた。<br />日本語を話す人は少ないしツアーの値段も高いと言っていた。<br /><br />山では昨日心中があったので係員に何か聞かれるかもと<br />言われた。<br />その時は英語で「私は中国語は話せない。」と対応しろと<br />アドバイスをされた。<br />心中では若い男性だけ飛び降りて女性は飛び降りなかったらしい。<br />女性は強し。<br /><br />私は体調が良くないので当日朝にキャンセルしたが<br />200元戻ってきたのでありがたい。<br />ホテルで知り合ったイギリス人夫婦と話した。<br />その翌日の同じツアーでやはり中国語のみだったそうだ。<br />中国語でスマホを設定したのかなあ。<br />漢字が分からないと大変だったのでは心配になる。<br />ほんの少し英語が分かる人がいて助かったらしい。<br />夫は中国語が少しわかるので良かった。<br />彼らは翌日に玉龍雪山ツアーに行ったがきれいな雪山の<br />記念写真を見せて頂いた。<br />好いお天気だったが雪も舞ったという。<br />10月の大型連休には北京大学に留学している娘さんと合流し<br />一緒に武陵源に行くと言っていた。<br />5月に行ったので階段が多いと説明した。<br />夫は65歳以上なので入園チケットは無料だった。<br />ご夫婦は明後日香格里拉へ行く。<br />ハイヤーを800元でチャーターしていた。<br />当日は虎跳などを見学して行くと<br />9時に出発していった。<br /><br /><br />2023/9/28 追加<br />麗江駅から北へ、長江の上流部の金沙江の絶景で有名な虎跳峡や<br />シャングリラに至ります。全長は139.7キロで、旅客列車の<br />時速は140キロに設定されています。<br />雲南・チベット鉄道の麗江・シャングリラ間は年内に全線開通し、<br />完成・開通済みの昆楚大鉄道(昆明・楚雄・大理を結ぶ鉄道)<br />とつながり、雲南省の昆明市からシャングリラまでは5時間前後の<br />見込みです。開通すれば、雲南省迪慶チベット自治州に<br />鉄道がないという歴史が終わることになります。<br />2023年9月24日 CGTN Japanese記事<br /><br /><br />

雲南省 麗江古城の玉龍雪山中国人ツアーに参加(4)どうしよう日本人は私一人だ!(2019.9.18)

35いいね!

2019/09/17 - 2019/09/22

34位(同エリア587件中)

2013tomo

2013tomoさん

この旅行記のスケジュール

この旅行記スケジュールを元に

写真は山頂を雲に覆われた玉龍雪山(標高4680m)と
観光案所のガイド。
今日の登頂は難しそうだ。

ガイドさんの後ろに立っているモニュメントは
アイルランドで見たケルト十字に似ている。
太陽信仰と関係があるのかもしれない。
「おてんとう様、お願いですから早く現れて!」

9月18日(水)麗江古城から玉龍雪山中国人ツアーに参加した。
ツアー料金は一人分400元(約6,400円)で、往復の車代、
入場料、ロープウエイ等の内部移動費込み、昼食付、
簡易酸素ボンベ、防寒服付きで全ルートを観光する予定である。
家内は体調不良のため当日朝にキャンセルしたが200元(半額)
が払い戻しされた。

問題は日本人は私一人だけだということだった。
他のメンバーは中国人だけ(当たり前か!)。
それも68歳の私以外全員20才代の若者たちだ。
どうしよう!
私は年老いたエイリアンだということが分かった。
エイリアン;在留外国人またはよそ者という意味で、
      宇宙から来襲した獰猛な怪獣という意味ではない。
「英語を話せる人はいませんか?」と中国語で聞いてみたが
みなさん「ダメ、ダメ。」と首を振っている。
もちろん不良少年顔をしたガイドも
「これは中国人ツアーだぞ!英語なんか話せるわけないだろう!」
という顔つきで私を睨んでいた。

更に大変なことに気が付いた。
ツアー会社のミニバンが玉龍雪山の観光事務所の駐車場に着くと
どう見ても不良少年顔をしたツアーガイド兼ドライバーの男性が
スマホを片手に他のメンバーに操作手順を説明し始めた。
操作が良くわからない場合はメンバーが手を上げて質問し、
ドライバーが「仕方がねえなぁ~!」とでもいながら操作を
教えている。
どうもこれからの道順や、迷った時の連絡方法、スケジュールを
インストールさせているみたいだ。
私には「何を話しているのか。」、「何をしているのか。」言葉も
内容もスマホ操作も「ナニモワカラナイ!」。
ドライバーとメンバーとの活発な情報交換が少し落ち着いたので
私は「恐る恐る」でも「勇気を振り絞って」不良少年顔のガイドに
日本語アクセントの強い中国語で尋ねた。
「わたし、スマホない。」...。
「なんだと~!くそ爺!、いまさら何を言ってやがんだ!」と
不良少年は
恐ろしい形相をして舌打ちをしながら
「何か機械は何も持っていないのか?!」
と迫ってきた。
「ワタシこれ持っている。」と
ポケットからデジタルカメラを取り出した。
(私はここでヒアリングミスをしてしまった。
ガイドさんは「スマホ(手机Shǒujī)」と言ったはずなのだが
私には「カメラ(相机Xiàngjī)」聞こえてしまい、
持参してきたデジカメを彼の前に差し出してしまったのだ。
中国語の発音は私にはとても難しい(非常困難)!)
一瞬彼は本当に驚いた顔をして「まったく仕方のねえ爺だ。」とでも
口の中で呟きながらほかのメンバーに何か説明している。
※実は私は内ポケットにスマホを持っていた。
しかし3か月前にスマホデビューしたばかりで操作については
日本語でもわからない(ましては中国語では絶対無理!)。
「豚に真珠」という言葉があるが私の場合は「爺にスマホ」
という状況である。
その後、ホテルに帰るまでスマホを取り出すことはとうとう
なかった。
不良少年はきっと「こいつは役に立てねえ爺だからここに
残しておこう。」とでも言っているに違いない。
わたしはそれでも良いと思って「わたしホテルに帰りたい。」と
伝えた。
不良少年は「とにかく降りろ!」と言うので他のメンバーと
一緒に車の外へ出た。
他のメンバーが出発する様子なので
私は「行ってらっしゃい(漫漫走)!」
と明るく言うとメンバーの中の親切そうな女性が
彼女のスマホを取り出して
何かを操作して画面を私に示した。
「君も一緒に来なさい。」という日本語が表示されている。
わたしも一緒に行って良いということらしい。
スマホの自動翻訳機能は素晴らしい!
不良少年顔のガイドはメンバーの中でも
最年少らしい二人の青年を
近くに呼び寄せ私の方をチラチラ見ながら
時々指さし何かを指示している。
二人の青年はうなずいて私のそばへ歩み寄ってきた。
そしてスマホを操作して画面を私に示した。
「君は私と一緒に歩きなさい。」という表示が読めた。
自動翻訳の敬語の使い方は気になったが意味は理解できた。
青年は私にスマホで語った。
「これから1キロ歩るくが歩けるか?」
「君は疲れたらいつでも言いなさい。」
私は中国語で答えた。
「没問題(大丈夫です)。謝謝您(ありがとうございます)。」

(最後に報告)
玉龍雪山ツアーの後半で徐くんから次のことを言われた。
「私のお父さんは52歳であなたと同じぐらいの年齢だと思います。
あなたは何歳ですか?」
「68歳で来年は69歳です。」というと彼は驚いて
「あなたの年齢ぐらいの人がこの玉龍雪山ツアーに来るのは
聞いたことがありません。
元気なので驚きました。」(実際は中国語で話しているので
「こんな意味」ということです。)
何時の間にか私は玉龍雪山の浦島太郎になっていました。
(そんなに年を取っていたんだ…。)
どうりで中国では一般的に入場料が60歳以上で半額、
70歳以上で無料になるはずだ。
そんな年寄り観光客は希少価値があるのだということが分かった。

これから玉龍雪山ツアーの珍道中の顛末について詳しく説明したい。

(妻からの報告)
ツアーはチェックインの時ホテルで頼んだ。
ホテルのフロントのジョージ(英語名)が
英語で説明してくれる。
マレーシア人たちが予約したツアーを
参考のためスマホで見せた。
ホテルで聞いたツアーは
玉龍雪山観光地区の何か所かを回るツアーだ。
6時早朝出発予定。山の姿は早いほど見られると思う。
列車で知り合ったマレーシア人たちのツアーは
7時出発と聞いていた。
私たちのツアーはお土産屋さんには
連れ回さないツアーだとの説明があった。
ケーブルカーが気象関係などで乗れなかったら
その分は返金されるという。
明日は山頂まで登れるチャンスは65%と
言っていたと思う。
雪山が見られるチャンスだったかも。
一人400元はキャッシュで支払う。
ロープウエイ料金、各入場チケット料金、ランチ代、酸素缶、
貸しダウンコート、送り迎えのバス、などの全ての料金を含める。
中国語だけのツアーだという。
 但し平坦な道を15分間歩く場所がある。
 歩きたくない場合は電動カート(15元)がある。
 個人負担だが平坦な場所なので必要ないと言っていた。
日本語を話す人は少ないしツアーの値段も高いと言っていた。

山では昨日心中があったので係員に何か聞かれるかもと
言われた。
その時は英語で「私は中国語は話せない。」と対応しろと
アドバイスをされた。
心中では若い男性だけ飛び降りて女性は飛び降りなかったらしい。
女性は強し。

私は体調が良くないので当日朝にキャンセルしたが
200元戻ってきたのでありがたい。
ホテルで知り合ったイギリス人夫婦と話した。
その翌日の同じツアーでやはり中国語のみだったそうだ。
中国語でスマホを設定したのかなあ。
漢字が分からないと大変だったのでは心配になる。
ほんの少し英語が分かる人がいて助かったらしい。
夫は中国語が少しわかるので良かった。
彼らは翌日に玉龍雪山ツアーに行ったがきれいな雪山の
記念写真を見せて頂いた。
好いお天気だったが雪も舞ったという。
10月の大型連休には北京大学に留学している娘さんと合流し
一緒に武陵源に行くと言っていた。
5月に行ったので階段が多いと説明した。
夫は65歳以上なので入園チケットは無料だった。
ご夫婦は明後日香格里拉へ行く。
ハイヤーを800元でチャーターしていた。
当日は虎跳などを見学して行くと
9時に出発していった。


2023/9/28 追加
麗江駅から北へ、長江の上流部の金沙江の絶景で有名な虎跳峡や
シャングリラに至ります。全長は139.7キロで、旅客列車の
時速は140キロに設定されています。
雲南・チベット鉄道の麗江・シャングリラ間は年内に全線開通し、
完成・開通済みの昆楚大鉄道(昆明・楚雄・大理を結ぶ鉄道)
とつながり、雲南省の昆明市からシャングリラまでは5時間前後の
見込みです。開通すれば、雲南省迪慶チベット自治州に
鉄道がないという歴史が終わることになります。
2023年9月24日 CGTN Japanese記事


旅行の満足度
4.5
観光
4.5
交通
4.5
同行者
一人旅
交通手段
観光バス 徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)

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  • わたしの付き添い介護(?)を引き受けてくれた<br />好青年の徐くん(右側)と張くん(中央)。<br />実は徐君は数週間後に日本のある教育機関で<br />福祉関係の教育を受けるということで日本語の<br />勉強をしている心優しい青年であることが分かった。<br />それを聞いた私は急に先生面をしてイキイキと<br />彼の日本語指導を行うようになった。<br />徐くんにとっては福祉の予備体験として貴重な<br />経験になったと確信している。<br />因みに私たちの背後にあるのは玉龍雪山の写真である。<br />今日は雲が多くて頂上に登れないので記念写真として<br />撮影してくれた。<br />参加者全員が流れ作業のように入れ替わりながら記念撮影を<br />撮った。

    わたしの付き添い介護(?)を引き受けてくれた
    好青年の徐くん(右側)と張くん(中央)。
    実は徐君は数週間後に日本のある教育機関で
    福祉関係の教育を受けるということで日本語の
    勉強をしている心優しい青年であることが分かった。
    それを聞いた私は急に先生面をしてイキイキと
    彼の日本語指導を行うようになった。
    徐くんにとっては福祉の予備体験として貴重な
    経験になったと確信している。
    因みに私たちの背後にあるのは玉龍雪山の写真である。
    今日は雲が多くて頂上に登れないので記念写真として
    撮影してくれた。
    参加者全員が流れ作業のように入れ替わりながら記念撮影を
    撮った。

    玉龍雪山 山・渓谷

  • そして本日の主人公である不良少年顔をしたガイド兼ドライバー<br />である。<br />写真は最後にツアーが別れるときに彼の了解を得て撮った<br />もの。<br />彼は小柄だが浅黒く日焼けして体が引き締まている。<br />防寒着ジャケットいつも腕を通さず羽織るように着用している。<br />(いなせな雰囲気を醸し出している)<br />また少しでも時間があると咥えたばこで眼光鋭く我々の様子を<br />伺っていた。<br />何かあるとすぐに走ってきて的確なアドバイスをしてた<br />ようである。<br />しかし私に直接話しかけることは少なかった。

    そして本日の主人公である不良少年顔をしたガイド兼ドライバー
    である。
    写真は最後にツアーが別れるときに彼の了解を得て撮った
    もの。
    彼は小柄だが浅黒く日焼けして体が引き締まている。
    防寒着ジャケットいつも腕を通さず羽織るように着用している。
    (いなせな雰囲気を醸し出している)
    また少しでも時間があると咥えたばこで眼光鋭く我々の様子を
    伺っていた。
    何かあるとすぐに走ってきて的確なアドバイスをしてた
    ようである。
    しかし私に直接話しかけることは少なかった。

  • ツアーガイドは既にホテルの前で待っていたようである。<br />正面のドアが開くと素早くロビー飛び込んできてホテルの<br />スタッフに私がツアー客であることを確認すると<br />「フーチャオを出せ!」と言ってきた。<br />一瞬何のことだか分らなかったので<br />「フーチャオ?シェンモ?(フーチャオって何?)」と聞きなおすと、<br />「フーチャオだよ!フーチャオのことだよ。おまえ分かんないのかよ!」<br />とまくし立てられる。<br />私も状況をようやく理解した。<br />玉龍雪山を登山するためにはパスポート情報が必要だ。<br />「パスポートのことか?」と聞くと<br />「そうだフーチャオだ!」との返事だ。<br />ツアーガイドはパスポートを確認をして<br />事務処理をしていた。<br />8人乗りバンは6時過ぎホテルを出発した。<br />今日のツアーは大変な事態になりそうだ。<br />すべてが中国語対応だ。<br />家内が高山病の症状が出てきたのでツアーをキャンセル<br />したのは良かったかもしれない。<br />わたし一人だったら何とか対応できるかもしれないと思った。<br />(これは甘い判断であったことがすぐに分かった)<br /><br />ミニバンは今日のツアー客をピックアップしながら玉龍雪山<br />を目指して早朝の道を走った。<br />男女カップルが二組、青年が二人、私を入れて7名の団体だ。<br />空を見ると雲が多い。<br />9月は雨期で山頂を見ることは難しいと言っていたので<br />今日は無理かという思いが胸をかすめる。

    ツアーガイドは既にホテルの前で待っていたようである。
    正面のドアが開くと素早くロビー飛び込んできてホテルの
    スタッフに私がツアー客であることを確認すると
    「フーチャオを出せ!」と言ってきた。
    一瞬何のことだか分らなかったので
    「フーチャオ?シェンモ?(フーチャオって何?)」と聞きなおすと、
    「フーチャオだよ!フーチャオのことだよ。おまえ分かんないのかよ!」
    とまくし立てられる。
    私も状況をようやく理解した。
    玉龍雪山を登山するためにはパスポート情報が必要だ。
    「パスポートのことか?」と聞くと
    「そうだフーチャオだ!」との返事だ。
    ツアーガイドはパスポートを確認をして
    事務処理をしていた。
    8人乗りバンは6時過ぎホテルを出発した。
    今日のツアーは大変な事態になりそうだ。
    すべてが中国語対応だ。
    家内が高山病の症状が出てきたのでツアーをキャンセル
    したのは良かったかもしれない。
    わたし一人だったら何とか対応できるかもしれないと思った。
    (これは甘い判断であったことがすぐに分かった)

    ミニバンは今日のツアー客をピックアップしながら玉龍雪山
    を目指して早朝の道を走った。
    男女カップルが二組、青年が二人、私を入れて7名の団体だ。
    空を見ると雲が多い。
    9月は雨期で山頂を見ることは難しいと言っていたので
    今日は無理かという思いが胸をかすめる。

  • 暫く走っていると雲の切れ目から高い山が<br />見えてきた。<br />「地球の歩き方」の写真で見た玉龍雪山の<br />シルエットのように見える。<br />早朝の空は徐々に雲が少なくなり山の姿が<br />鮮明に見えてきた。<br />きっとあれが玉龍雪山に違いない。<br />運が良ければあの山頂に登ることができるかも<br />しれないと期待に胸が高鳴る。

    暫く走っていると雲の切れ目から高い山が
    見えてきた。
    「地球の歩き方」の写真で見た玉龍雪山の
    シルエットのように見える。
    早朝の空は徐々に雲が少なくなり山の姿が
    鮮明に見えてきた。
    きっとあれが玉龍雪山に違いない。
    運が良ければあの山頂に登ることができるかも
    しれないと期待に胸が高鳴る。

  • 雲の切れ目から朝日も見える。<br />期待が持てそうだ。

    雲の切れ目から朝日も見える。
    期待が持てそうだ。

  • ミニバンは玉龍雪山観光事務所の駐車場に停車した。<br />私たちのガイドは走って事務所に向かう。<br />おそらく私たちのパスポート情報を事務所に連絡し<br />登頂許可をもらうのだろう。<br />彼がミニバンに帰って来てからの経緯は冒頭の「旅行記の概要」<br />に記載した。<br />大変な1日が始まることになった。

    ミニバンは玉龍雪山観光事務所の駐車場に停車した。
    私たちのガイドは走って事務所に向かう。
    おそらく私たちのパスポート情報を事務所に連絡し
    登頂許可をもらうのだろう。
    彼がミニバンに帰って来てからの経緯は冒頭の「旅行記の概要」
    に記載した。
    大変な1日が始まることになった。

  • 最初に玉龍雪山の専属ガイドによる説明があった。<br />この山はナシ族の霊山であり信仰の対象であるとの<br />説明がされたと思う。<br />「思う」と書いたのは私たち一行は中国人ツアーで<br />あるので当然説明は全て中国語である。<br />更に当然のことだがガイドの口調は機関銃のように<br />早口の中国語である。<br />ロシアのサンクトペテルブルグのバスツアーのことを<br />思い出した。<br />私たちは安価なロシア語ツアーを選んだ。<br />小太りの女性ガイドは当然のように早口の説明で<br />サンクトペテルブルグの歴史、文化、美術、有名人、<br />戦争のことを語っていたと思う。<br />私は「全くわからない。」という態度は失礼だと思って<br />団体の前列に立ち、ガイドさんの目元や口元に視線を集中させた。<br />そして彼女が満足げな笑みを浮かべる表情が現れた瞬間をとらえ<br />「素晴らしい!」、「感動した!」と頷き、拍手を送っていた。<br />ガイドさんは「このモンゴロイド顔をしたブリアット人(<br />シベリアに住む原住民)は私の話を理解して感動している。」<br />と信じていたと思う。<br />しかし最後に集合時間が分からないので彼女に<br />「集合時間は何時ですか?」と英語で質問した。<br />彼女は驚いたような顔をしてロシア語で「〇〇時に集合です。」<br />と言ったようだ。<br />私が「私はロシア語は分かりません(ニエット、パニマーユ、プロスキー)」<br />と答えると驚いて、怒ったような表情で「〇〇時」とメモに書いてくれた。<br />「この爺さんは実は私の話を全く分かっていなかったのだ。」と<br />その時初めて気が付いたのである(ガイドさんごめんなさい)。<br />今回は同じような事態にならない様に控え目にグループの後ろに立ち<br />彼が説明するときの目元、口元に注目し<br />穏やかな相槌を送るだけにした。<br />時々彼は私に視線を合わせて説明をする時があった。<br />その時は「しっかりと聞いてますよ。」という<br />笑顔を送るようにしていた。<br />かれの説明の中で「リーベンレン(日本人)」という単語が聞こえてきた。<br />どうも「日本人の観光客が多いので日本語で説明するときもある。」と<br />言ったようだ。<br />団体の女性が私のことを指さし「彼は日本からきているのよ。日本語で<br />説明して。」と言ったようだ。<br />ガイドさんはびっくりして私を見ながら「できない。できない。」と態度を<br />濁していた。<br />ガイドさんに悪いことをしてしまったように思った。<br />

    最初に玉龍雪山の専属ガイドによる説明があった。
    この山はナシ族の霊山であり信仰の対象であるとの
    説明がされたと思う。
    「思う」と書いたのは私たち一行は中国人ツアーで
    あるので当然説明は全て中国語である。
    更に当然のことだがガイドの口調は機関銃のように
    早口の中国語である。
    ロシアのサンクトペテルブルグのバスツアーのことを
    思い出した。
    私たちは安価なロシア語ツアーを選んだ。
    小太りの女性ガイドは当然のように早口の説明で
    サンクトペテルブルグの歴史、文化、美術、有名人、
    戦争のことを語っていたと思う。
    私は「全くわからない。」という態度は失礼だと思って
    団体の前列に立ち、ガイドさんの目元や口元に視線を集中させた。
    そして彼女が満足げな笑みを浮かべる表情が現れた瞬間をとらえ
    「素晴らしい!」、「感動した!」と頷き、拍手を送っていた。
    ガイドさんは「このモンゴロイド顔をしたブリアット人(
    シベリアに住む原住民)は私の話を理解して感動している。」
    と信じていたと思う。
    しかし最後に集合時間が分からないので彼女に
    「集合時間は何時ですか?」と英語で質問した。
    彼女は驚いたような顔をしてロシア語で「〇〇時に集合です。」
    と言ったようだ。
    私が「私はロシア語は分かりません(ニエット、パニマーユ、プロスキー)」
    と答えると驚いて、怒ったような表情で「〇〇時」とメモに書いてくれた。
    「この爺さんは実は私の話を全く分かっていなかったのだ。」と
    その時初めて気が付いたのである(ガイドさんごめんなさい)。
    今回は同じような事態にならない様に控え目にグループの後ろに立ち
    彼が説明するときの目元、口元に注目し
    穏やかな相槌を送るだけにした。
    時々彼は私に視線を合わせて説明をする時があった。
    その時は「しっかりと聞いてますよ。」という
    笑顔を送るようにしていた。
    かれの説明の中で「リーベンレン(日本人)」という単語が聞こえてきた。
    どうも「日本人の観光客が多いので日本語で説明するときもある。」と
    言ったようだ。
    団体の女性が私のことを指さし「彼は日本からきているのよ。日本語で
    説明して。」と言ったようだ。
    ガイドさんはびっくりして私を見ながら「できない。できない。」と態度を
    濁していた。
    ガイドさんに悪いことをしてしまったように思った。

  • それから私たちは広場に移動した。<br />玉龍雪山の方向は雲で真っ白で全く見えない。<br />ガイドさんから又何かの説明が行われた。<br />われわれ一行は理由はよくわからないが<br />山の方角に向かって合掌し頭を下げた。<br />ひとつは霊山の山の神様を敬うためか。<br />もうひとつはもしかすると昨日自殺で死亡した男性の<br />冥福を祈るためかもしれない。<br />ホテルスタッフのジョージの説明では<br />「昨日、玉龍雪山で男女カップルの飛び降り自殺があった。<br /> かわいそうなのは飛び降りて死んだのは男性だけで、<br /> 女性は飛び降りなかった。」と言っていた。<br />男性はロマンティストであり女性は現実主義者であるというのは<br />中国でもいっしょなのだ。<br />私は一人で飛び降り自殺した男性のご冥福をお祈りした。<br />「男は弱く、女は強し」である。<br />

    それから私たちは広場に移動した。
    玉龍雪山の方向は雲で真っ白で全く見えない。
    ガイドさんから又何かの説明が行われた。
    われわれ一行は理由はよくわからないが
    山の方角に向かって合掌し頭を下げた。
    ひとつは霊山の山の神様を敬うためか。
    もうひとつはもしかすると昨日自殺で死亡した男性の
    冥福を祈るためかもしれない。
    ホテルスタッフのジョージの説明では
    「昨日、玉龍雪山で男女カップルの飛び降り自殺があった。
     かわいそうなのは飛び降りて死んだのは男性だけで、
     女性は飛び降りなかった。」と言っていた。
    男性はロマンティストであり女性は現実主義者であるというのは
    中国でもいっしょなのだ。
    私は一人で飛び降り自殺した男性のご冥福をお祈りした。
    「男は弱く、女は強し」である。

  • 私たちのグループは広場でしばらく記念撮影をした。<br />私たちは赤い防寒服と酸素ボンベを駐車場でガイドから<br />事前に支給されていた。<br />朝はまだ肌寒いのでみんな防寒服を着こんでいる。

    私たちのグループは広場でしばらく記念撮影をした。
    私たちは赤い防寒服と酸素ボンベを駐車場でガイドから
    事前に支給されていた。
    朝はまだ肌寒いのでみんな防寒服を着こんでいる。

  • 広場の横には訪れた人たちの祈願書(絵馬のようなもの)が<br />貼られていた。<br />東巴(とんぱ)文字で書かれたものがあった。

    広場の横には訪れた人たちの祈願書(絵馬のようなもの)が
    貼られていた。
    東巴(とんぱ)文字で書かれたものがあった。

  • 広場の中央にはインドネシアのシンボルである<br />ガルーダのような神鳥がトーテムポールの上に<br />飾られていた。<br />ガイドさんに名前を聞くと「〇〇です。」と中国語で<br />名前を教えてくれた。<br />中国語の「迦楼羅 (かるら)」と言ったのかもしれない。<br />機会があればガルーダとの関係も調べてみたい。<br />チベット宗教とも関連があると思った。<br />トンパ教をサイトで調べてみると次のように書かれていた。<br />トンパ教(東巴教、-きょう)は、<br />中華人民共和国の雲南省麗江市玉龍納西族自治県を中心に住む<br />納西族の民間宗教である。<br />当地のシャーマニズムとアニミズムを起源に、<br />地理的に近いチベット仏教やイスラーム、ヒンドゥー教の影響などを<br />受けて成立している。<br /><br />これを読むとヒンドゥー教の影響が色濃く残っているインドネシア宗教<br />との関係があると思った。

    広場の中央にはインドネシアのシンボルである
    ガルーダのような神鳥がトーテムポールの上に
    飾られていた。
    ガイドさんに名前を聞くと「〇〇です。」と中国語で
    名前を教えてくれた。
    中国語の「迦楼羅 (かるら)」と言ったのかもしれない。
    機会があればガルーダとの関係も調べてみたい。
    チベット宗教とも関連があると思った。
    トンパ教をサイトで調べてみると次のように書かれていた。
    トンパ教(東巴教、-きょう)は、
    中華人民共和国の雲南省麗江市玉龍納西族自治県を中心に住む
    納西族の民間宗教である。
    当地のシャーマニズムとアニミズムを起源に、
    地理的に近いチベット仏教やイスラーム、ヒンドゥー教の影響などを
    受けて成立している。

    これを読むとヒンドゥー教の影響が色濃く残っているインドネシア宗教
    との関係があると思った。

  • 広場から玉龍雪山を臨む。<br />時折、雲の切れ目に山影が見えるが<br />全体の雄姿を拝むことはできなかった。<br />(今日は無理か!)

    広場から玉龍雪山を臨む。
    時折、雲の切れ目に山影が見えるが
    全体の雄姿を拝むことはできなかった。
    (今日は無理か!)

  • 私たち一行はバスでロープウエイ乗り場に向かう。<br />私はとにかく仲間とはぐれないため彼らの姿を<br />見失わない様に注意しながら歩いた。<br />しかしガイドに頼まれたのか青年の二人がいつも私の<br />近くにいて控え目なエスコートをしてくれた。<br />「君は疲れないか?」とか<br />「トイレに行きたくないか?」とか<br />「水は飲んだか?」等の<br />優しい声がけをしてくれた。<br />日本で介護関係を勉強する徐くんは<br />心の優しいすばらしい介護士になるに違いない。<br />

    私たち一行はバスでロープウエイ乗り場に向かう。
    私はとにかく仲間とはぐれないため彼らの姿を
    見失わない様に注意しながら歩いた。
    しかしガイドに頼まれたのか青年の二人がいつも私の
    近くにいて控え目なエスコートをしてくれた。
    「君は疲れないか?」とか
    「トイレに行きたくないか?」とか
    「水は飲んだか?」等の
    優しい声がけをしてくれた。
    日本で介護関係を勉強する徐くんは
    心の優しいすばらしい介護士になるに違いない。

  • 私たちはバスに乗ってロープウエイ乗り場に向かった。<br />ここでも仲間にはぐれないために<br />彼らの座席近くに座るようにした。<br />皆さん同じような赤い防寒服を来ているし、<br />顔も今日初めて<br />会ったばかりで特徴も良く覚えていないし。<br />彼らにはぐれてしまうと「迷子」ではなく「迷爺」が発生する。<br />それに言葉も良くわからない問題ジジイだ。<br />スリランカで旅行グループとはぐれてしまって困っている中国人の<br />お婆さんに出逢ったことがあったが今度は私の番かもしれない。<br />中国語と英語で話しかけたがあまり通じなかった。<br />但しこの人はスマホをいじっていた。<br />ツアーの方が見つけてくれるだろう。

    私たちはバスに乗ってロープウエイ乗り場に向かった。
    ここでも仲間にはぐれないために
    彼らの座席近くに座るようにした。
    皆さん同じような赤い防寒服を来ているし、
    顔も今日初めて
    会ったばかりで特徴も良く覚えていないし。
    彼らにはぐれてしまうと「迷子」ではなく「迷爺」が発生する。
    それに言葉も良くわからない問題ジジイだ。
    スリランカで旅行グループとはぐれてしまって困っている中国人の
    お婆さんに出逢ったことがあったが今度は私の番かもしれない。
    中国語と英語で話しかけたがあまり通じなかった。
    但しこの人はスマホをいじっていた。
    ツアーの方が見つけてくれるだろう。

  • ロープウエイまでの階段は混雑していた。<br />おしくらまんじゅう状態だ。<br />ここでも私は二人の中国人好青年にサンドイッチ<br />されながら離れない様にした。<br />防寒服はもう必要ないほど温い。<br />汗ばんで来るようになった。

    ロープウエイまでの階段は混雑していた。
    おしくらまんじゅう状態だ。
    ここでも私は二人の中国人好青年にサンドイッチ
    されながら離れない様にした。
    防寒服はもう必要ないほど温い。
    汗ばんで来るようになった。

  • ロープウエイが次から次とやってくる。<br />乗車するときも乗車地点でスピードを緩めたり<br />停止はしないので観光客はドアが開くと<br />ダッシュして飛び込むように乗り移って行く。<br />私たち三人仲間も串団子のように一かたまりに<br />なって必死にロープウエイに飛び込んだ。

    ロープウエイが次から次とやってくる。
    乗車するときも乗車地点でスピードを緩めたり
    停止はしないので観光客はドアが開くと
    ダッシュして飛び込むように乗り移って行く。
    私たち三人仲間も串団子のように一かたまりに
    なって必死にロープウエイに飛び込んだ。

  • ロープウエイは乗車場を離れてみるみる<br />上昇していく。<br />しかし雲が多く眺めは良くない。

    ロープウエイは乗車場を離れてみるみる
    上昇していく。
    しかし雲が多く眺めは良くない。

  • ロープウエイの中から玉龍雪山が見えないか<br />周りをキョロキョロしてもそれらしき山影は<br />見えなかった。

    ロープウエイの中から玉龍雪山が見えないか
    周りをキョロキョロしてもそれらしき山影は
    見えなかった。

  • 青空が少し見えているが雲が山々を覆っていた。

    青空が少し見えているが雲が山々を覆っていた。

  • ロープウエイを降りて山林を走るバスに乗る。<br />この頃ようやく私たちグループの構成メンバーを<br />把握することができた。<br />男女カップルが二組。<br />背が高いカップル(前方を歩いている)と<br />小柄なカップル(後ろを歩いている)、<br />そして好青年の二人組だ。<br />みなさん20代の若者たちだと思う。<br />私の年齢では彼らの父親(もしかすると祖父)以上だと思う。<br />バスを乗るときに周りを見ても私の年代位の観光客は少ない。<br />ここは若くて体力のある人たちに適した観光地だ。

    ロープウエイを降りて山林を走るバスに乗る。
    この頃ようやく私たちグループの構成メンバーを
    把握することができた。
    男女カップルが二組。
    背が高いカップル(前方を歩いている)と
    小柄なカップル(後ろを歩いている)、
    そして好青年の二人組だ。
    みなさん20代の若者たちだと思う。
    私の年齢では彼らの父親(もしかすると祖父)以上だと思う。
    バスを乗るときに周りを見ても私の年代位の観光客は少ない。
    ここは若くて体力のある人たちに適した観光地だ。

  • バスは森林地帯を走る。<br />途中では放牧されている馬や、羊、牛の姿があった。<br />「私はどこに連れて行かれるのだろう?」<br />パンフレットも持っていないし、<br />スマホも持ってはいたが使えないので<br />自分がどこを走っているのかわからない。

    バスは森林地帯を走る。
    途中では放牧されている馬や、羊、牛の姿があった。
    「私はどこに連れて行かれるのだろう?」
    パンフレットも持っていないし、
    スマホも持ってはいたが使えないので
    自分がどこを走っているのかわからない。

  • バスは広々とした草原のような公園に到着した。<br />民族衣装の女性達が記念撮影をしている。<br />みなさん観光客だ。<br />今回の撮影はなぜだか若い女性は少ない。

    バスは広々とした草原のような公園に到着した。
    民族衣装の女性達が記念撮影をしている。
    みなさん観光客だ。
    今回の撮影はなぜだか若い女性は少ない。

  • 草原の中に設置された板の道を歩く。<br />ここから玉龍雪山の雄姿を眺めることができるらしいが<br />その方向には雲が厚く垂れこめていた。

    草原の中に設置された板の道を歩く。
    ここから玉龍雪山の雄姿を眺めることができるらしいが
    その方向には雲が厚く垂れこめていた。

  • 小柄なカップルが前を歩いている。<br />男性とは何となく仲良くなった。<br />彼から「お前は一人で来ているのか?<br />彼に「ラオポーは連れてこなかったのか?」と聞かれた。<br />「ラオポーって何のことだ?」と聞くと<br />「ラオポー!ラオポーだよ!」と同じ言葉を繰り返す。<br />(ラオポー...と私の記憶の中にある少ない中国語語彙を検索する)<br />「あ~!老婆(ラオポーと発音する)ね!”妻”の意味だ!」<br />確かに私の妻はもう60歳を超えているので「婆」かもしれないが<br />それに「老」を更に付け加えるのは少しかわいそうだと思った。<br />しかし「老酒」という言葉もあり「老」を「好い」と再翻訳して<br />「好い婆」と解釈し直した。<br />「私のラオポーは高山病(カオサンピン)でホテルで<br />頭痛(トウトン)、吐き気(オウトウ)、下痢(ラートウズ)で<br />寝ている。」とジェスチャーを加えて説明した。<br />彼は「吐き気(オウトー)か。」とグェーと吐く真似をしながら<br />理解してくれた。<br />本当の片言だがお互いに気ごころが分かるようになると<br />コミュニケーションが成立してくるようだ。

    小柄なカップルが前を歩いている。
    男性とは何となく仲良くなった。
    彼から「お前は一人で来ているのか?
    彼に「ラオポーは連れてこなかったのか?」と聞かれた。
    「ラオポーって何のことだ?」と聞くと
    「ラオポー!ラオポーだよ!」と同じ言葉を繰り返す。
    (ラオポー...と私の記憶の中にある少ない中国語語彙を検索する)
    「あ~!老婆(ラオポーと発音する)ね!”妻”の意味だ!」
    確かに私の妻はもう60歳を超えているので「婆」かもしれないが
    それに「老」を更に付け加えるのは少しかわいそうだと思った。
    しかし「老酒」という言葉もあり「老」を「好い」と再翻訳して
    「好い婆」と解釈し直した。
    「私のラオポーは高山病(カオサンピン)でホテルで
    頭痛(トウトン)、吐き気(オウトウ)、下痢(ラートウズ)で
    寝ている。」とジェスチャーを加えて説明した。
    彼は「吐き気(オウトー)か。」とグェーと吐く真似をしながら
    理解してくれた。
    本当の片言だがお互いに気ごころが分かるようになると
    コミュニケーションが成立してくるようだ。

  • 突然、前方から白い花嫁ドレスを身にまとい、<br />ドレスの裾をたくし上げて歩いてくる花嫁さんに<br />出逢った。<br />ここは観光地だけでなく結婚の記念写真スポット<br />でもあるようだ。<br />その後も晴れ姿の新郎、新婦が次々と現れた。

    突然、前方から白い花嫁ドレスを身にまとい、
    ドレスの裾をたくし上げて歩いてくる花嫁さんに
    出逢った。
    ここは観光地だけでなく結婚の記念写真スポット
    でもあるようだ。
    その後も晴れ姿の新郎、新婦が次々と現れた。

  • 緑の草原を背景に白いドレスも艶やかな美しい花嫁が<br />立っていたのでカメラに収めた。<br />私が「ありがとう(シェイシェイ、ニン)」と会釈をすると<br />彼女は嫣然(えんぜん)とした笑みを私に返してくれた。<br />(玉龍雪山観光に来たはずなのにお嫁さんの写真ばかり写している)<br />※嫣然(えんぜん)という漢字は芥川龍之介の好きな字です。<br />山本有三の表現を借りると、<br />「まるで白い花がひらいたように笑ている」という笑い方だそうです。<br />『日本のこころ』(岡潔氏著 講談社)の「女性と情緒」より引用。

    緑の草原を背景に白いドレスも艶やかな美しい花嫁が
    立っていたのでカメラに収めた。
    私が「ありがとう(シェイシェイ、ニン)」と会釈をすると
    彼女は嫣然(えんぜん)とした笑みを私に返してくれた。
    (玉龍雪山観光に来たはずなのにお嫁さんの写真ばかり写している)
    ※嫣然(えんぜん)という漢字は芥川龍之介の好きな字です。
    山本有三の表現を借りると、
    「まるで白い花がひらいたように笑ている」という笑い方だそうです。
    『日本のこころ』(岡潔氏著 講談社)の「女性と情緒」より引用。

  • 私たち一行はバスで山林の元来た道を引き返す。<br />(一体どこを走っているのだろう?)

    私たち一行はバスで山林の元来た道を引き返す。
    (一体どこを走っているのだろう?)

  • またロープウエイに飛び乗って山頂を移動する。<br />外の写真を撮るが霧がますます深くなってきた。<br />(こりゃダメだ!)

    またロープウエイに飛び乗って山頂を移動する。
    外の写真を撮るが霧がますます深くなってきた。
    (こりゃダメだ!)

  • ロープウエイを降りて次にバスで行ったのは川が<br />藍色をした美しい場所だ。<br />あとで「藍月谷」という石碑があったのでここが<br />有名な観光スポットということが分かった。<br />観光客が藍色をした川の前で記念撮影をしている。

    ロープウエイを降りて次にバスで行ったのは川が
    藍色をした美しい場所だ。
    あとで「藍月谷」という石碑があったのでここが
    有名な観光スポットということが分かった。
    観光客が藍色をした川の前で記念撮影をしている。

  • 「藍月谷」の石碑を写真に撮ろうとしたが<br />いつまでも人だかりができて撮影のタイミングが<br />なかなかやってこない。<br />そのうち目の前に少数民族の飾りをつけた帽子が<br />ニュッと現れた。<br />こちらの方がなんだか面白いので写真に収めた。

    「藍月谷」の石碑を写真に撮ろうとしたが
    いつまでも人だかりができて撮影のタイミングが
    なかなかやってこない。
    そのうち目の前に少数民族の飾りをつけた帽子が
    ニュッと現れた。
    こちらの方がなんだか面白いので写真に収めた。

  • 小柄なカップルの方の男性。<br />お昼が近くなって気温が上昇したので<br />防寒ジャケットは不要になった。<br />彼は連れ合いのジャケットも持たされている。<br />右手に持っているのは酸素ボンベ。<br />彼に「君の奥さんは可愛いな。」というと<br />「可愛くない(プー、カアアイ)。」との返事だ。<br />二人で歩いているときも彼女にお尻を蹴られていたので<br />二人には上下関係があるようだ。<br />「それでは美人(ピャオリャン)か?」と聞くと<br />「ちがう(プーシー)」と言う。<br />それなら「格好良い(ハオカン)だな。」と更に聞くと<br />「お前は他の中国語は話せないくせによくそんな言葉ばっかり<br />知っているなあ。」と呆れた顔をして笑っていた。<br />心の壁が低くなるとこんな軽口も言えるようになってきた。<br />後で彼の連れ合いからチョコレートを頂いた。<br />彼は私が話した言葉を彼女に伝えたに違いないと思った。

    小柄なカップルの方の男性。
    お昼が近くなって気温が上昇したので
    防寒ジャケットは不要になった。
    彼は連れ合いのジャケットも持たされている。
    右手に持っているのは酸素ボンベ。
    彼に「君の奥さんは可愛いな。」というと
    「可愛くない(プー、カアアイ)。」との返事だ。
    二人で歩いているときも彼女にお尻を蹴られていたので
    二人には上下関係があるようだ。
    「それでは美人(ピャオリャン)か?」と聞くと
    「ちがう(プーシー)」と言う。
    それなら「格好良い(ハオカン)だな。」と更に聞くと
    「お前は他の中国語は話せないくせによくそんな言葉ばっかり
    知っているなあ。」と呆れた顔をして笑っていた。
    心の壁が低くなるとこんな軽口も言えるようになってきた。
    後で彼の連れ合いからチョコレートを頂いた。
    彼は私が話した言葉を彼女に伝えたに違いないと思った。

  • 数週間後に日本のある教育機関で<br />福祉の勉強をするという徐くんとの<br />ツーショット。<br />日本語は現在独学しているという。<br />日本の漫画が大好きだと言っていた。<br />日本の漫画ファンはどの国でも多くいる。<br />南米のチリで小さな島に観光に行った時、<br />レストランのウエイトレスがやはり漫画ファン<br />だった。<br />「セリフの中に”コノヤロー”という日本語が<br />あったけどどんな意味なの?」と聞かれた。<br />「相手を呼びかけるときに使う言葉だけど、<br />悪い言葉なのでお店では使わない方がいいよ。」<br />とアドバイスした記憶がある。<br />しかし漫画は若い人たちが日本語を学ぶのに<br />良いテキストだと思う。<br />(私も漫画が好きでした)

    数週間後に日本のある教育機関で
    福祉の勉強をするという徐くんとの
    ツーショット。
    日本語は現在独学しているという。
    日本の漫画が大好きだと言っていた。
    日本の漫画ファンはどの国でも多くいる。
    南米のチリで小さな島に観光に行った時、
    レストランのウエイトレスがやはり漫画ファン
    だった。
    「セリフの中に”コノヤロー”という日本語が
    あったけどどんな意味なの?」と聞かれた。
    「相手を呼びかけるときに使う言葉だけど、
    悪い言葉なのでお店では使わない方がいいよ。」
    とアドバイスした記憶がある。
    しかし漫画は若い人たちが日本語を学ぶのに
    良いテキストだと思う。
    (私も漫画が好きでした)

  • 藍色の川面を背景に白い毛深い地元牛に乗って<br />記念撮影をしていた。<br />今年2月、同じようなタイプの牛を<br />雲南省の菜の花畑で有名な羅平でも見た。<br />やはり記念撮影のために菜の花畑の横に<br />大人しく佇んでいた。<br />白い牛は神の使いとされているところが多い。<br />ヒンドゥー教でもシヴァ神が白い牛に乗っていた<br />と言われており神の使いとして神聖視されている。<br />きっと東巴(トンパ)の神々と関連があるのだろう。

    藍色の川面を背景に白い毛深い地元牛に乗って
    記念撮影をしていた。
    今年2月、同じようなタイプの牛を
    雲南省の菜の花畑で有名な羅平でも見た。
    やはり記念撮影のために菜の花畑の横に
    大人しく佇んでいた。
    白い牛は神の使いとされているところが多い。
    ヒンドゥー教でもシヴァ神が白い牛に乗っていた
    と言われており神の使いとして神聖視されている。
    きっと東巴(トンパ)の神々と関連があるのだろう。

  • 東巴(とんぱ)文字の石碑があった。<br />意味は全く分からないが何かご利益があるのか<br />文字に触れている女性がいた。<br />しかし暑くなってきたせいか赤い防寒ジャケットを<br />東巴文字の石碑の下に脱ぎ捨てているのはいかがな<br />ものかと思う。

    東巴(とんぱ)文字の石碑があった。
    意味は全く分からないが何かご利益があるのか
    文字に触れている女性がいた。
    しかし暑くなってきたせいか赤い防寒ジャケットを
    東巴文字の石碑の下に脱ぎ捨てているのはいかがな
    ものかと思う。

  • 東巴(トンパ)の神様のおかげか不思議な出逢いがあった。<br />藍色の川面を見つめている女性の横顔が見えた。<br />「彼女とはどこかで会ったことがある。<br />これは旅の途中で良く発生する不思議なデジャブ―(既視現象)か?」<br />と思いながら見ていると視線を感じたのか彼女が振り向いた。<br />(あぁ!大理から麗江までコンパートメントで一緒になった妹さんだ!)<br />

    東巴(トンパ)の神様のおかげか不思議な出逢いがあった。
    藍色の川面を見つめている女性の横顔が見えた。
    「彼女とはどこかで会ったことがある。
    これは旅の途中で良く発生する不思議なデジャブ―(既視現象)か?」
    と思いながら見ていると視線を感じたのか彼女が振り向いた。
    (あぁ!大理から麗江までコンパートメントで一緒になった妹さんだ!)

  • (お姉さんの方はどこ?)<br />と振り向くとカメラを持って立っている。<br />「ハロ~!」と挨拶をすると怪訝な顔をして私を見ている。<br />サングラスを外して「私です。大理からの列車でお会いした日本人です。」<br />と言うと「あぁ~!」と言ってようやく気が付いてくれた。<br />彼女はこんな場所であの日本人に合うとは夢にも思って<br />いなかったに違いない。<br />見知らない中国人のお爺さんが何を血迷ったのか<br />藍月谷で彼女にナンパをしてきたのかと思ったのかもしれない。<br />そういえば彼女は女優の坂口良子さんに似ている美人さんだ。

    (お姉さんの方はどこ?)
    と振り向くとカメラを持って立っている。
    「ハロ~!」と挨拶をすると怪訝な顔をして私を見ている。
    サングラスを外して「私です。大理からの列車でお会いした日本人です。」
    と言うと「あぁ~!」と言ってようやく気が付いてくれた。
    彼女はこんな場所であの日本人に合うとは夢にも思って
    いなかったに違いない。
    見知らない中国人のお爺さんが何を血迷ったのか
    藍月谷で彼女にナンパをしてきたのかと思ったのかもしれない。
    そういえば彼女は女優の坂口良子さんに似ている美人さんだ。

  • 再会を祝して徐くんに記念撮影をお願いした。<br />若い男性の徐くんと張くんは中国語もろくに話せない<br />日本人のおじいちゃんが急に二人の女性と仲良く<br />流ちょうに(…?)英語を話し始めたのに興味を持った<br />ようである。<br />「二人を紹介して。」と言い始めた。<br />お姉さんに「私たちが知り合ったいきさつを説明して。」<br />とお願いした。<br />お姉さんはマンダリン(中国語)で(流ちょうに)二人の青年に<br />説明してくれた。<br />彼らは二人の姉妹と一緒の記念撮影を撮っていた。<br />お父さんとお母さんは木陰で休んでいた。<br />私が挨拶に行くとお母さんから<br />「今日は”おばさん”(日本語で言われた)はどうしたの?」<br />と英語で言われたので<br />「彼女は高山病でホテルで寝ている。」と説明した。<br />「香格里拉や徳欽は更に高地になるので旅行は中止した。<br />妻を一人で残して旅行はできない。」と伝えると<br />「それが良い。」と賛成してくれた.<br />多くの言語を話せることは旅の出逢いを深めてくれる。<br />もっと言葉を勉強しようと思った(時間はあまりないけど)。

    再会を祝して徐くんに記念撮影をお願いした。
    若い男性の徐くんと張くんは中国語もろくに話せない
    日本人のおじいちゃんが急に二人の女性と仲良く
    流ちょうに(…?)英語を話し始めたのに興味を持った
    ようである。
    「二人を紹介して。」と言い始めた。
    お姉さんに「私たちが知り合ったいきさつを説明して。」
    とお願いした。
    お姉さんはマンダリン(中国語)で(流ちょうに)二人の青年に
    説明してくれた。
    彼らは二人の姉妹と一緒の記念撮影を撮っていた。
    お父さんとお母さんは木陰で休んでいた。
    私が挨拶に行くとお母さんから
    「今日は”おばさん”(日本語で言われた)はどうしたの?」
    と英語で言われたので
    「彼女は高山病でホテルで寝ている。」と説明した。
    「香格里拉や徳欽は更に高地になるので旅行は中止した。
    妻を一人で残して旅行はできない。」と伝えると
    「それが良い。」と賛成してくれた.
    多くの言語を話せることは旅の出逢いを深めてくれる。
    もっと言葉を勉強しようと思った(時間はあまりないけど)。

  • ここでも花嫁姿をたくさん見た。<br />撮影スポットが限られているためか<br />複数の花嫁たちは同じように白いドレスを<br />身にまとって順番待ちをしている。<br />お婿さんたちは花嫁さんを並べて品定めでも<br />しているのかなあ?<br />(もう遅いと思うけど)<br />全部で10組ほど見た。

    ここでも花嫁姿をたくさん見た。
    撮影スポットが限られているためか
    複数の花嫁たちは同じように白いドレスを
    身にまとって順番待ちをしている。
    お婿さんたちは花嫁さんを並べて品定めでも
    しているのかなあ?
    (もう遅いと思うけど)
    全部で10組ほど見た。

    藍月谷 自然・景勝地

  • 太陽が少し傾いてきたのか風が涼しくなってきた。

    太陽が少し傾いてきたのか風が涼しくなってきた。

  • 次の観光スポットに向かうのか人の流れが変わってきた。<br />私たちの玉龍雪山観光も終盤を迎えているのか?

    次の観光スポットに向かうのか人の流れが変わってきた。
    私たちの玉龍雪山観光も終盤を迎えているのか?

  • 藍月谷の滝を前方にして記念撮影をしている<br />若い女性たち。

    藍月谷の滝を前方にして記念撮影をしている
    若い女性たち。

    藍月谷 自然・景勝地

  • 藍月谷の滝はかわいらしい。<br />それでも大雨が降れば凶暴な龍のような激流に<br />変身するのかもしれない。

    藍月谷の滝はかわいらしい。
    それでも大雨が降れば凶暴な龍のような激流に
    変身するのかもしれない。

  • 私たち一行はお昼ご飯タイムとなった。<br />ガイドさんからスマホで食堂の場所を予め連絡されていたようで<br />迷わずに食堂までやって来た。<br />食堂に来ると不良少年顔のガイドさんが咥えたばこで食堂の隅で<br />お店の人と談笑していた。<br />かれは地元のナシ族の青年らしい。<br />お昼ご飯は野菜と豚肉の鍋であった。<br />白いご飯とビーフン(米粉)やザーサイがあった。<br />みんなで同じ鍋からお料理を頂くのは楽しい。<br />テーブルには赤色をした香辛料があった。<br />小柄な男性は私に「これも入れてみろ。辛いぞ!」と言って<br />薦めてくれた。<br />私はスープの中に赤色の香辛料を入れて一口食べ<br />「ヘン、ラーヤ(とても辛いぞ)!」と言うとみんな笑っていた。<br />いつの間にか私もみんなの仲間入りをしていたのだとわかった。

    私たち一行はお昼ご飯タイムとなった。
    ガイドさんからスマホで食堂の場所を予め連絡されていたようで
    迷わずに食堂までやって来た。
    食堂に来ると不良少年顔のガイドさんが咥えたばこで食堂の隅で
    お店の人と談笑していた。
    かれは地元のナシ族の青年らしい。
    お昼ご飯は野菜と豚肉の鍋であった。
    白いご飯とビーフン(米粉)やザーサイがあった。
    みんなで同じ鍋からお料理を頂くのは楽しい。
    テーブルには赤色をした香辛料があった。
    小柄な男性は私に「これも入れてみろ。辛いぞ!」と言って
    薦めてくれた。
    私はスープの中に赤色の香辛料を入れて一口食べ
    「ヘン、ラーヤ(とても辛いぞ)!」と言うとみんな笑っていた。
    いつの間にか私もみんなの仲間入りをしていたのだとわかった。

  • 食事も終わりの頃、不良少年顔のガイドが私のそばにやってきて<br />20元を渡してくれた。<br />何のことかわからないので<br />「ツーコチェン、シェンモ(このお金、何なの)?」と聞いてみた。<br />徐くんがスマホで「払戻金です」と教えてくれた。<br />きっと家内が昼食を食べなかった分を返金してくれたに違いない。<br />それを見ていた不良少年顔のガイドが私に<br />「この金は俺のシャオフェイ(小費:チップ)だよ。」とジョーク<br />を言ってきたので私は<br />「ラオパン、シェシェ、ニン(ボス、ありがとうございます)!」と<br />頭を下げて両手で押し頂くふりをすると<br />不良少年顔のガイドだけでなく<br />みんな声を上げて笑ってくれた。<br />ラオパン:老板と書いて「上司、ボス」の意味。<br />旅のツアーの楽しい瞬間である。<br />

    食事も終わりの頃、不良少年顔のガイドが私のそばにやってきて
    20元を渡してくれた。
    何のことかわからないので
    「ツーコチェン、シェンモ(このお金、何なの)?」と聞いてみた。
    徐くんがスマホで「払戻金です」と教えてくれた。
    きっと家内が昼食を食べなかった分を返金してくれたに違いない。
    それを見ていた不良少年顔のガイドが私に
    「この金は俺のシャオフェイ(小費:チップ)だよ。」とジョーク
    を言ってきたので私は
    「ラオパン、シェシェ、ニン(ボス、ありがとうございます)!」と
    頭を下げて両手で押し頂くふりをすると
    不良少年顔のガイドだけでなく
    みんな声を上げて笑ってくれた。
    ラオパン:老板と書いて「上司、ボス」の意味。
    旅のツアーの楽しい瞬間である。

  • 昼食を終えて私は徐くんに「これから玉龍雪山に登るのかい?」<br />と聞くと徐くんは<br />「これから麗江に帰るのだ。」と言うではないか。<br />この時私は今日は山に登れないのだということを理解した。<br />帰りのバスを待つ前に全員が集まる機会があったので<br />みんなへお礼の挨拶を行った。<br />「今日はとても楽しかったです。<br />私は中国語が話せなかったけれど友人たちに助けて頂きました。<br />本当にありがとうございます。」<br />というと不良少年顔のガイドが「ナシ語では”ありがとう”は”〇〇”<br />って言うんだ。」と教えてくれた。<br />私が拙くても外国語を話そうとする姿勢に共感してくれたのでしょう。<br />チベット語で「ありがとう」は「トゥ ジュ チェ」というので<br />それに近い言葉を言ったのかもしれません。<br />いつか彼の言葉も調べてみたいと思います。<br />

    昼食を終えて私は徐くんに「これから玉龍雪山に登るのかい?」
    と聞くと徐くんは
    「これから麗江に帰るのだ。」と言うではないか。
    この時私は今日は山に登れないのだということを理解した。
    帰りのバスを待つ前に全員が集まる機会があったので
    みんなへお礼の挨拶を行った。
    「今日はとても楽しかったです。
    私は中国語が話せなかったけれど友人たちに助けて頂きました。
    本当にありがとうございます。」
    というと不良少年顔のガイドが「ナシ語では”ありがとう”は”〇〇”
    って言うんだ。」と教えてくれた。
    私が拙くても外国語を話そうとする姿勢に共感してくれたのでしょう。
    チベット語で「ありがとう」は「トゥ ジュ チェ」というので
    それに近い言葉を言ったのかもしれません。
    いつか彼の言葉も調べてみたいと思います。

  • 今日の玉龍雪山中国人ツアーも終わります。<br />どこかへ連絡しているガイドさんの姿を<br />カメラに収めました。<br />きっと「今日はわけのわからない日本人の爺さんがいて<br />大変な目にあったよ。」とでも報告しているのでしょう。

    今日の玉龍雪山中国人ツアーも終わります。
    どこかへ連絡しているガイドさんの姿を
    カメラに収めました。
    きっと「今日はわけのわからない日本人の爺さんがいて
    大変な目にあったよ。」とでも報告しているのでしょう。

  • 下界に降りると麗江古城への道は良いお天気でした。<br />赤い防寒服と<br />酸素ボンベは息苦しくなかったので使わず返却した。<br />ツアーの仲間たちそして不良少年顔のガイドさん<br />今日は本当にありがとうございます。<br />無事に妻(老婆)のところへ帰れそうです。<br />徐くんとは別れ際に<br />「ツァイ リーベン シェエシー チャーユー<br />(在日本、学習、加油)!”日本での勉強頑張ってね”」と<br />声を掛けました。<br />不良少年顔のガイドさんはホテルの前まで送ってくれました。<br />別れるときに彼は「再見」といって手を合わせてくれました。<br />私も「シェシェニン。サイチェン(ありがとうございます。<br />さようなら。)と言って合掌してわかれました。<br />早朝にはとても印象の悪かった彼でしたが別れ際にはナシ族の<br />好青年に変身していました。<br />やっぱり旅は楽しいですね!

    下界に降りると麗江古城への道は良いお天気でした。
    赤い防寒服と
    酸素ボンベは息苦しくなかったので使わず返却した。
    ツアーの仲間たちそして不良少年顔のガイドさん
    今日は本当にありがとうございます。
    無事に妻(老婆)のところへ帰れそうです。
    徐くんとは別れ際に
    「ツァイ リーベン シェエシー チャーユー
    (在日本、学習、加油)!”日本での勉強頑張ってね”」と
    声を掛けました。
    不良少年顔のガイドさんはホテルの前まで送ってくれました。
    別れるときに彼は「再見」といって手を合わせてくれました。
    私も「シェシェニン。サイチェン(ありがとうございます。
    さようなら。)と言って合掌してわかれました。
    早朝にはとても印象の悪かった彼でしたが別れ際にはナシ族の
    好青年に変身していました。
    やっぱり旅は楽しいですね!

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