2019/07/08 - 2019/07/08
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エンリケさん
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2019年夏休みのポーランド旅行記3日目。
この日はワルシャワから約330km北西に行ったところにあるバルト海沿岸の港湾都市グダンスクへ。
あいにくの雨模様となりましたが、市庁舎や聖母マリア教会など、第二次世界大戦で破壊されたものの、見事に再建された歴史的建築物を堪能。
夕方には雨も上がり、同地を訪れているたくさんの観光客とともに、美しい街並みを楽しむことができました。
<旅程表>
2019年
7月 6日(土) 羽田→ミュンヘン→ワルシャワ
7月 7日(日) ワルシャワ
〇7月 8日(月) ワルシャワ→グダンスク
7月 9日(火) グダンスク→マルボルク城→グダンスク
→トルン
7月10日(水) トルン→ウッチ→クラクフ
7月11日(木) クラクフ
7月12日(金) クラクフ→ヴィエリチカ岩塩坑→クラクフ
7月13日(土) クラクフ→アウシュヴィッツ・ビルケナウ
強制絶滅収容所→クラクフ
7月14日(日) クラクフ→ミュンヘン→
7月15日(月) →羽田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
7月8日(月)
この日はポーランドの首都ワルシャワから、北西へ約330km離れたところにあるバルト海沿岸の港湾都市グダンスクへ。
早朝6時15分の電車に乗るため、5時30分過ぎに宿を出発。 -
5分ほど歩き、ワルシャワ中央駅が見えてきました。
この日のワルシャワも、朝はどんより空です。ワルシャワ中央駅 駅
-
構内のモニターで予約した便の情報を確認し、指定されたプラットホームにエスカレーターを使って降りていきます。
そして6時10分、出発時間より5分ほど前に、グダンスク行きの列車が到着。
ポーランドの列車はドアのところに便名や行き先、車両番号が表示されており、これを確認して予約した車両に乗車。
前日駅の様子を偵察していたため、乗車はスムーズに行えました。 -
こちらは前日撮影した列車の顔の部分。
流線形のお顔がなかなかかっこいいです。
ちなみにポーランドの電車は以下HPからのネット予約・購入がおすすめ。
乗車賃は2週間前、1週間前、それ以降と10%程度ずつ値上がりしていくため、予定が決まっているのであれば、早めに予約・購入することをおすすめします。
直接購入する場合、駅によっては窓口がなかったり(グダンスクは窓口が見当たりませんでした・・・)、あっても少ないため行列ができていたり、早朝や夜遅くは閉まっていたりして、かなり不便です。
【ポーランド鉄道HP】
https://www.intercity.pl/en/
以下のような日本語の案内もあり、これにしたがっていけば、難なく購入できるはずです。
【ポーランド鉄道のホームページからチケットを購入する方法 】
https://tabippo.net/poland-railways/
(最初わたしはアカウントを作成しないで購入しようとしたのですが、うまくいきませんでした。しつこい営業メールはありませんので、アカウントは作成した方がよいものと思われます。) -
6時15分、列車は定刻どおりワルシャワ中央駅を出発。
ワルシャワ-グダンスク間は利用者が多く最新鋭の車両が投入されているようで、車内もこんなふうに新しくきれいで快適です。
ちなみに乗車賃は1週間前の予約で135ズウォティ(約4,000円)。
ポーランド国内の他の路線に比べれば高めですが、日本の新幹線の東京-名古屋間(約350km)に比べれば格安です。 -
改札(回ってくる改札員に、ネット購入後にプリントアウトした乗車券とパスポートを見せます。)が済んだ後は、飲み物のサービス。
コーヒーを注文したところ、インスタントのものが出てきて“なんだ”と思ったのですが、これがなかなか美味しかったです。
わたしが乗ったのは2等車でしたが、1等車では食事のサービスが付いてくる模様。
せっかくだから1等車にすればよかったかな・・・。 -
車窓にはどこまでも広がる農村の風景が。
起伏がほとんどなくなだらかな地形です。
それにしても雲行きが心配・・・。 -
9時17分、列車は定刻どおりグダンスク本駅に到着。
外に出ると・・・音が聞こえてくるほどの激しい雨。
用意していた折り畳み傘を広げて宿まで歩いていきます・・・。グダンスク本駅 駅
-
グダンスクでの宿は駅から歩いて5分ほどのところにある“Trip & Hostel”。
Booking.comで予約した1泊180ズウォティ+市税2.2ズウォティ=182.2ズウォティ(約5,300円)の廉価な宿で、部屋は個室なものの、トイレ、シャワーは共同となっています。
グダンスクは観光客の数に比して宿のキャパシティが小さいのか、宿泊費は他の都市より高めな感じです。 -
ちなみに部屋はこんな感じ。
まだチェックイン時間前なので、荷物だけ預かってもらって旧市街へ繰り出します。 -
9時50分、傘を差しながら、旧市街入口の“黄金の門”へ。
こんな雨模様ですが、観光客はこの時間からこんなにたくさん。
グダンスクは日本では知名度は今一つですが、美しい街並みあり、歴史ありで、ヨーロッパでは人気の街となっています。黄金の門 建造物
-
“黄金の門”のアップがこちら(雨が上がった後に撮影)。
ところどころ装飾に金細工を使っていることから、“黄金の門”という名称がつけられたのでしょう。
ちなみにこの門が完成したのは1614年。
ポーランド王国がドイツ騎士団に勝利した1410年のグルンヴァルトの戦いの後、当時ハンザ同盟に加入していたグダンスクへのドイツ騎士団の影響が弱まり、ポーランド王国の庇護の下、順調に発展を続けていた時期で、16~17世紀は、グダンスクにとって、まさに“黄金時代”と称される時代でした。 -
さて、“黄金の門”をくぐり、クラシックな建物が建ち並ぶ“ドゥーガ通り”を歩いて行きます。
2~3分ほど歩いて見えてきたのがこの通りのシンボル、高さ82mの尖塔を持つ市庁舎。
14世紀から16世紀にかけて造られたもので、第二次世界大戦で大きな被害を受けたものの、戦後復元され、現在はかつての美しい姿を取り戻しています。市庁舎 建造物
-
市庁舎の一部は、現在は博物館として公開されています。
10時、開館の時間となり、大勢の観光客とともに中へ。
(この日は月曜日で、通常12ズウォティ(約350円)かかる入場料が無料のため、観光客が多くなっている模様)
まず最初は、壁から天井まで壮麗な装飾が施された“赤の広間”。
かなりお金がかかっていそうで、当時のグダンスクの繁栄ぶりがよく分かります。 -
天井の装飾や絵画も見事。
絵画は16世紀末から17世紀初めにかけてのものだそうで、まさにグダンスク黄金時代を象徴する品々なのでしょう。 -
部屋を進んでこちらは18世紀の銀製品。
ポーランド王国の庇護下で黄金時代を誇ったグダンスクも、18世紀になるとロシアやプロイセンの伸長で徐々に経済が衰退し、1793年の第二次ポーランド分割でプロイセンに併合。
以後、“ダンツィヒ”と名を変え、住民や文化の“ドイツ化”が進むことになります。 -
次の部屋は第二次世界大戦直後のダンツィヒを写した写真の間。
第一次世界大戦でドイツが敗れた結果、ダンツィヒはドイツから切り離され、どの国にも属さない国際連盟保護下の“自由都市”という位置づけとなりましたが、住民の大半はドイツ人のため、ヒトラーの政権奪取によるドイツの“ナチ化”とともにダンツィヒでも“ナチ化”が進みます。
そして1939年9月、同市に潜入していたドイツ兵や、友好訪問を名目に港内に停泊していたドイツ海軍の陸戦隊が同市を制圧。第二次世界大戦の開始とともに、ダンツィヒは再びドイツ領に。
大戦末期、ドイツ軍の戦線縮小とともにダンツィヒは連合国軍の激しい爆撃に曝され、街の大部分は破壊されます・・・。 -
戦後、焼け野原となったダンツィヒからドイツ人は追放され、“グダンスク”の名称が復活して、1793年以来、約160年ぶりにポーランド領に。
この写真はポーランド人を撮影したものでしょうか。
焼け野原となった街で笑顔をしているのは、ここがもともと自分たちの街ではなかったからかもしれませんね・・・。
それにしても、戦後に入植してきたポーランド人たちが、追放されたドイツ人が造った街並みを忠実に復元したというのは、どのような気持ちだったのでしょうか・・・。 -
博物館の最後は、ポーランド王国の主要な王の肖像画が飾られている大広間。
ただし、中には“グダンスクには一度も来たことがない”と記されているなど、縁のない国王も。
ただ単に、観光客向けに人気のある王の絵を並べたということでしょうかね・・・。
以上、ちょうど1時間ほどで市庁舎内の博物館の見学を終了。 -
11時、市庁舎を出ると、外はまだ雨・・・。
屋内見学の方がいいかなと、次は道を戻って、“黄金の門”を出たところにある“囚人塔”の中の“琥珀博物館”に行ってみることに。 -
こちらがその“囚人塔”。
14世紀に建てられ、文字通り囚人を閉じ込めたり拷問したりするのに使われたのだそう・・・。囚人塔 建造物
-
ちなみに囚人塔を横から見るとこんな感じ。
何百年という時の流れの中で様々な改修がなされたせいでしょうか、ツギハギだらけの寄せ集めの建物という感です。 -
囚人塔の中は、ここグダンスクが世界的な産地となっている琥珀(Amber)の博物館。
(入場料12ズウォティ(約350円)のところ、市庁舎博物館と同様、月曜は無料)
展示しているモノがモノだけにさすがに警戒は厳重で、バッグ類などは受付で預けるよう指示されます(カメラは持込可)。琥珀博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
琥珀は樹脂が長い年月をかけて地中で化石化したもの。
中には虫が閉じ込められた琥珀も。
いったいどのくらい前の時代の虫なのか・・・。 -
こちらは琥珀を加工した作品。
世界の琥珀産業の80%がグダンスクに集中しているそうで、グダンスクは琥珀の加工技術も世界一なのでしょう。 -
こちらは虫の入った琥珀のペンダント。
グロいように見えますが、中に虫の入っているものの方が価格が高いのだそう・・・。
以上、1時間ほどで琥珀博物館の見学を終了。 -
外に出ると12時30分、雨はまだ降り続いています。
この強い雨の中では街歩きはしんどそうなので、どこかでランチを取ることに・・・。ドゥーガ通り 散歩・街歩き
-
入ったのは市庁舎のすぐ近くにある“カシューブスカ・マリーナ”(Kaszubska Marina)というお店。
主にポーランド北部に居住する少数民族カシューブ人の料理店とのこと。 -
注文したのはパンケーキのサーモン添え(39ズウォティ=約1,130円)とビール(9ズウォティ=約260円)。
出てきたのは想像していたパンケーキとは異なるものだったものの、新鮮でぷりぷりなサーモンの味と相まって、なかなかの美味。
会計は現金のみとのことでしたが、チップも喜んであげてしまいました(笑)。
ちなみにこのお店のウェイトレスは2人いて、顔の濃さや化粧っぷりが叶姉妹と生き写しなほどそっくり(笑)。
写真に収められなかったのが非常に悔やまれました・・・。 -
食事後も雨は降り止まず、14時30分、ドゥーガ通りの1本隣の通りにある聖母マリア教会へ。
1343年から1502年にかけて造られた教会で、レンガ造りの教会としては世界最大級のものとのこと。聖母マリア教会 (グダンスク) 寺院・教会
-
内部は白を基調とした教会で、観光客もたくさん。
皆、雨宿りというところでしょうか。 -
こちらの祭壇画は“最後の審判”でしょうか。
中央のキリストを挟んで、左が天国、右が地獄と描き分けられている様子は、昔ブルガリアのリラの僧院で見た“最後の審判”を思い起こさせます。
【ブルガリア~イスタンブール紀行(2) リラの僧院の“最後の審判”】
https://4travel.jp/travelogue/10705228#photo_link_26610928 -
この聖母マリア教会は塔にも登れるとのこと。
早速入場料を払い(10ズウォティ=約290円)、階段を上っていきます。 -
階段を上り切った先にはこんな光景。
赤い屋根の統一された街並みがいかにもヨーロッパですね。聖母マリア教会の塔 寺院・教会
-
16時、聖母マリア教会の見学を終えて外に出ると、西の方から青空が。
この時間にしてようやく雨が上がってきました。大武器庫 史跡・遺跡
-
雨上がりのドゥーガ通り。
街が明るく見えて心が弾みますね。 -
雨が降っているときは余裕がなくて気付きませんでしたが、通りの両側はオシャレな建物でいっぱい。
なるほど、ポーランド人に人気の街というのがよく分かります。 -
通りにはこんなふうにスイカ(?)や野菜を無防備に並べている店も。
治安のいい街というのがよく分かりますね。 -
マンホールの蓋には“GDANSK”の文字とマークが。
-
市庁舎の先のドゥーギ広場には“ネプチューンの噴水”。
周囲には一緒に写真を撮ろうとする観光客の人だかりが。ネプチューンの噴水 建造物
-
ドゥーギ広場の終点、“緑の門”。
1568年に造られたそうですが、“門”というよりはもはや“宮殿”ですね。
グダンスクのかつての栄華が偲ばれます。緑の門 建造物
-
その“緑の門”の先にはガラス張りの近代的な建物群。
手前には大勢の観光客が集まり、左の方角を覗いています。
何が見えるか行ってみると・・・。 -
バルト海へとつながる旧モトワヴァ運河沿いの美しい街並み。
グダンスク、コンパクトな市街地のどこを撮っても美しく、たくさんいる観光客たちも皆穏やかな感じで、街歩きが楽しくなる都市ですね。
さて、時計を見ると16時30分。
日本なら夕暮れの時間帯ですが、ここグダンスクはまだまだ日が長く、観光施設もオープンしているので、引き続き街巡りを楽しんでいきたいと思います!
(ポーランド旅行3日目後半~引き続きグダンスク観光に続く。)旧モトワヴァ運河 散歩・街歩き
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 川岸 町子さん 2019/09/23 16:09:15
- グダンスクの叶姉妹(笑)
- エンリケさん、こんにちは(*^▽^*)
私はもしポーランド再訪できれば行ってみたい街の一つが、グダンスクです。
ワルシャワから330kmとは、かなり離れているものの、列車ではあっという間に到着なさったようですね。
しかも私が最後までうまくいかなかったHPからの予約もバッチリで、良かったです!(^^)!
予め予約する方が料金が安いとの情報も、ありがたいです。
「ドイツ化」されたり「ナチ化」された歴史をくぐり抜けてきた街並み、港町らしい旅情を感じます。
雨で石畳が色濃くきれいです。
通りに面した建物、色やてっぺんがそれぞれ異なり、窓にも表情がありますね。
琥珀はバルト海周辺国の名産なのですね。思い出すと、バルト三国には琥珀のお店が沢山ありました。
あぁ、残念…レストランの叶姉妹、見たかったです(笑)
お料理もデンファーレが飾られて美しく、ディルなどのハーブがたっぷりで美味しそう(^^♪
町子
- エンリケさん からの返信 2019/09/28 23:45:43
- 叶姉妹に本当にそっくりでした(笑)
- 川岸 町子さん
こんばんは。グダンスク旅行記にご訪問ありがとうございます。
ポーランド人に大人気の街グダンスク、日中はあいにくの雨模様でしたが、夕方には雨が上がり、旧市街の名所の写真をひととおり残すことができました。
琥珀博物館、ちょっとグロい虫入りの琥珀もありますが、興味がありましたらぜひ。
レストランの叶姉妹、本当にそっくりなので、グダンスク訪問の際にはぜひ、直接会いに行ってみてください(笑)。
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