2019/06/30 - 2019/07/02
370位(同エリア600件中)
fromatozさん
- fromatozさんTOP
- 旅行記240冊
- クチコミ71件
- Q&A回答0件
- 91,416アクセス
- フォロワー9人
貯まったマイルを使って羽田から新千歳経由で利尻島へ。当初、利尻山を登ってから礼文島へ行く予定が、天気が悪いため利尻山は後回しにして、まずは礼文島へ。礼文島ももちろん天気が良い方がいいのだが、雨の中、利尻山登山は避けたかったので、礼文島に行ってみて、後日天気が回復すれば利尻山に登ることにした。
礼文島は8時間コースを歩く予定でいたが、曇天の中、歩き通す気力はなくなり、岬めぐりコース(4時間コース)で終了にした。また、当初テント泊だけで考えていたが、雨が降る予報になったので、急遽、島の中で一番安く泊まれるらしい桃岩荘に2泊した。桃岩荘は、いわゆるユースホステルで、就寝・起床時間、飲酒禁止(私は酒は飲まないのでむしろ好都合)等、決まり事が多く、また、夜にヘルパー(宿のスタッフ)による島の説明、歌や踊り、そして朝の清掃等があり(いずれも自由参加)、独特の文化がある。これにハマる人もいれば、受け付けない人もいるであろう。実際、リピーターや長期滞在者は多いようで、中には、若かりし頃に泊まったことがある中年以降の人が複数泊まりに来ていた。また、外国人もおり(私が会ったのは台湾人と韓国人)、韓国人のリピーターもいた。
結局、礼文島では天気に恵まれなかったが、好天だったら泊まる予定のなかった桃岩荘の雰囲気を楽しめたので、結果オーライとなった。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 ANAグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
羽田空港から新千歳空港で乗り換え、利尻空港へ。利尻島上空は曇天のため、利尻山の雄姿は拝めず。
-
利尻空港。ここも天気が良ければバックに利尻山が見えるはずが、当然見えず。
-
利尻空港から鴛泊フェリーターミナルまで路線バスで移動(370円)。空港発のバスは、島を一周する路線バスの定期便の他に、航空便(ANA)の到着時間に合わせて運行される(ただし鴛泊行きのみで沓形行きはない)。航空便の乗客はほぼ満席だったが、このバスを利用したのは数人だけだった。なお、鴛泊発、空港行きの航空便に合わせたバスの運行はない。
-
鴛泊フェリーターミナルから礼文島の香深へ。天気が良ければデッキで船旅を楽しむのだが、景色悪いし、寒いので客室で過ごす。
-
香深フェリーターミナルのすぐそば、ホテル礼文の1階部分にEvery Mart(エブリイマート)なるコンビニがあり、そこで食料を調達して、路線バスで北部の久種湖畔キャンプ場へ。今宵はここでテント泊(600円)。
久種湖畔キャンプ場 キャンプ場
-
翌朝、路線バスでスコトン岬へ。ここから岬めぐりコースと8時間コースを歩くつもり。
-
樹林がなく、開放的な展望が広がるが、いかんせん曇り空なんで、素晴らしい景色とまでは感じられない。
-
花はそこそこ咲いているので、花の写真を撮りながらのんびり歩く。
-
レブンシオガマの花が数といい色といい、目立った。
-
エゾノシシウドの花も多いが、白いのでインパクトには欠ける。
-
海の方向を見れば、長い棒(先端に小さな網が付いている)と箱形水中メガネを使って、おそらくウニか貝の漁をしている。
-
ゴロタ岬は絶好の休憩地。でもやっぱり景色は残念。だけど、次の日ここを歩いた人は雨・霧で何も見えなかったらしいので、景色が見えただけまだまし。
-
ゴロタ岬からゴロタ浜まで下りて、その先の鉄府まで海岸線沿いを歩く。
-
鉄府から急坂を一登りすると展望地。正面に見えるのが稲穂ノ﨑。右上水平線近くに見えるのがゴロタ岬。
-
さらに西上泊方面へ下り、小さな神社のある場所で車道に合流し、右手の坂を下りきった先(売店あり)から登り返すと澄海岬。正面に稲穂ノ岬。その奥にゴロタ岬が見える。売店前には駐車場があり、ツアーの観光バスも立ち寄るスポットなので、にわかに人が多くなる。
この先の8時間コースを歩くつもりでいたが、天候優れず、岬めぐりコースだけでトレッキング終了とするため、浜中バス停まで3km強の車道をバスの時刻を気にしながら早歩き。途中、レブンアツモリソウの群生地があったが、既に今季の花期は終わってしまい閉園中。特に見所のない3km強の車道歩きとなってしまった。 -
浜中バス停から香深までバスで戻り、周辺で安宿探し。複数聞いたが、希望の額にはならず、フェリーターミナルの観光案内所で聞いたら、桃岩荘ユースホステル(以下、桃岩荘)が一番安いらしい(ドミトリー税抜き3600円。ユースホステル会員なら税抜き3000円)。ということで、桃岩荘に電話すると宿泊可とのこと。桃岩荘は香深から4km強離れた島の南西部にあり、車で送迎をしてもらえる。約束した時刻にお迎えヘルパー(桃岩荘では宿のスタッフをヘルパーと呼んでいる)3人と合流。車に乗ると、まず車の特徴についてのクイズがあり、真面目に答えるも、解答は何だそれはっていう、おちゃらけなもの(でも、それを実行しないと車が出発しない)。その後も、次から次へと、いい意味でくだけた、悪い意味で引いちゃう話題の連続。まあ、ここは真面目にならず、自分もおちゃらけ感覚になった方が楽しめるなと気持ちを切り替え。新桃岩トンネル(桃岩荘的にはタイムトンネル。このトンネルをくぐり抜けると何かが起きる=桃岩荘的おちゃらけ内容)を通過する際、「羞恥心・知性・教養」はトンネルに捨てるよう言われる。そう、桃岩荘では馬鹿になれた方が、間違いないなく楽しめる宿なのだった。
昭和の雰囲気を残す文化遺産 by fromatozさん桃岩荘ユースホステル 宿・ホテル
-
桃岩荘からは猫岩がよく見える。もちろん桃岩も近くにあるのだが、今日は桃岩周辺に霧が立ちこめ、よく見えない。そして、天気が良ければ夕日が綺麗に見えるそうだが、滞在した2日間とも、日中すら太陽が見えない天気だったため、夕日観賞もできず。
-
桃岩荘チェックイン、休憩後、レブンウスユキソウ群生地へ。地図アプリに表示のあった桃岩荘から約600m先にある(旧)桃岩トンネル方面へ行く道(車道は閉鎖で途中から未舗装の細道が先に続いている)を数100m進むと、小さな畑があって、その先で道がなくなっている(草が生えて踏み跡がなくなっている)。たまたま畑におじさんがいたので、この先の道のことを尋ねると、今はなくなっているとのこと。仕方なく、遠回りだが(といっても、現在はこのルートしかない)新桃岩トンネル経由の道で行くことに。
新桃岩トンネルは全長1489m。歩道はあるが、車が通ると轟音が響き渡り、心臓には悪い。幸い、車通りは少なく、数台しか通らなかった。 -
新桃岩トンネルを通り抜けてすぐの交差点で左折し、登り坂を1kmちょっと歩いた場所で「レブンウスユキソウ群生地 2.0km」の標識がある交差点があり、この道に入っていく。途中で霧が濃くなってきて、天気が良ければ展望地もあるそうだが、そんな場所があったことも全く気付かないうちにレブンウスユキソウ群生地に到着。
-
周辺には観察道があり、もちろんお花畑に立ち入ることはできない。小さな白い花がポツポツ見えるが、これがレブンウスユキソウ。
-
ただ、数は少ないながら観察道脇に咲くレブンウスユキソウを間近に見ることもできた。
-
帰りの道中、エゾスカシユリが咲いていたので、写真に収める。この時、花が揺れるほどの強い風が吹いており、何度も撮り直した。
-
桃岩荘に戻り、香深のコンビニで購入しておいた弁当を食べ、桃岩荘名物のミーティングに参加。内容は、礼文島の見所等の説明、歌、踊り、桃岩荘のルール等の諸注意。礼文島の見所等の説明は、面白おかしくエンターテインメント性がある。歌は知らない歌が多く、歌詞は模造紙に貼ってあるので読むことはできるのだが、メロディーは分からないので歌えない。踊りは知っている歌に合わせるものが多いが、もちろん振り付けは分からないので、これまたついていけない。でも、なぜか歌も踊りもマスターしている人が周りに何人かいて、長期滞在者かリピーターかと思われる。それでも、何とかやり遂げ、一体感を得ることはできた。
-
翌日の天気は雨。それでも、せっかく礼文島に来たのだからと、桃岩展望台までトレッキングすることにする。まずは桃岩荘から数分歩いた場所にある桃台猫台へ。昨日は霧に隠れて見えなかった桃岩が見える。
桃台猫台 名所・史跡
-
桃台猫台から桃岩と反対方向(南側)の写真。右に見える岩が猫岩。左に見える建物が桃岩荘。
-
桃台猫台から2kmちょっと北にある元地集落の道路末端から見る地蔵岩(右の黒い細長い岩)。天気が悪いこともあってイマイチ感動はない。近くにメノウ浜があり、メノウ石が拾えると言われているが見つからない。観光バスが来て20人位の観光客も探していたが、とうに別の観光客に拾われてしまっているだろう。どうやら海が荒れた後、新たにメノウ石が浜に打ち上げられ、それを観光客が先着で拾うことになるようだ。
-
昨日、レブンウスユキソウ群生地へ行ったルート同様、新桃岩トンネルを通り抜けてすぐの交差点で左折した場所に桃岩展望台近道の標識があり、その道(左端にチラリと見える未舗装の登山道)を行く。しかし、次第に雨が強くなってきて、霧も濃くなり、このまま桃岩展望台に行っても桃岩は見えない可能性が高くなったため、途中で下山する。
-
雨天のトレッキングは諦め、香深集落をブラブラ。漁港に停泊中の漁船にはエビを模したような疑似餌が。この後行く利尻島ではカニの疑似餌を見た。
-
漁港隣接の魚市場ではミズダコの出荷作業を10人位の女性がしていた。話す言葉は外国語のようである。昨晩の桃岩荘のミーティングでは礼文島の人口がどんどん減っている話があったので、人手不足で外国人労働者の助けが必要なのだろう。
-
彼女達は慣れた手つきで仕事をこなしており、私がもの珍しそうに写真を撮っていると、ある女性が作業の手を休めて、巨大なミズダコを持ち上げてくれ、さらに隣の女性が、ちょっと悪ふざけ気味に、この子の素顔も撮りなさいみたいにマスクをはずしてくれるサービスぶり。この数十分後、再び魚市場の近くを歩いていると、作業を終えたらしき彼女達とすれ違い、みんなフレンドリーに挨拶してくれ、ささやかなコミュニケーションながら、雨天で楽しみが少なかった今日一番印象に残る出来事になった。
-
翌朝、前日の朝食は香深のコンビニ弁当だったが、桃岩荘の朝食(税抜き600円)を食べる。おかずの量は少ないが、お代わり自由なので、腹一杯になるまでごちそうになる。
-
7月なのにストーブをつけるくらいの寒さ。前日15時過ぎに香深で見た温度表示は13.3℃だった。
-
朝食時間の後、旅立つ人へのお見送りが行われる。向こうへ登り坂(通称見返り坂)が続いているが、この坂を登りきり見えなくなるまでお見送りをする。
-
お見送りの後はお掃除の時間。リーダーのかけ声と、掃除を盛り上げるノリノリのミュージックのもと、掃き掃除に続いて拭き掃除。
お見送りも掃除も自由参加だが、やっぱり桃岩荘に泊まったからには、こういった集団行動に参加した方が思い出深いものになる。 -
今日は16:35香深発のフェリーで利尻島へ渡る予定。それまで時間があるので、昨日行かなかった桃岩展望台へ行くつもり。余計な荷物はフェリーの時間に合わせて桃岩荘のヘルパーが車でフェリーターミナルまで持ってきてくれる。私よりも早めのフェリーで出発する人を乗せてくれる車に私も便乗させてもらいフェリーターミナルへ。そこから島最南端の知床集落経由の半時計回りで桃岩展望台を目指す。香深から知床までは時間が合えば路線バスが使えるが、歩いて行く。途中、魚を積んだ軽トラックが停まっており、魚の写真を撮らせてもらう。何の魚か聞くとホッケとのこと。礼文島名物のチャンチャン焼きで食べられる魚だ。
-
知床集落の少し手前にある、2012年に公開された映画「北のカナリアたち」(監督:阪本順治、主演:吉永小百合)のセット(小学校)に入館できる北のカナリアパークを訪問。天気が良ければ、小学校のバックに大海原と利尻山が見えるのだが、本日も天気が悪く、こんな感じ。でも入館無料で、細部にこだわった小道具の数々(架空のフェリー時刻表、歴代校長の肖像画、教室内の昔懐かし教材等々)、撮影スケジュール表・カット毎の撮影指示書なんかも展示されてあり、興味深く見学させてもらった。
北のカナリアパークで桃岩展望台から下ってきたトレッカーに話を伺うと、コース状のぬかるみがひどいとのことだった。雨も強くなってきており、霧も濃いので、再度の桃岩展望台へのトレッキングも諦めることにした。 -
香深に戻り、炉ばた ちどりで名物のホッケのちゃんちゃん焼き(900円)を食べる。13:00過ぎの時間帯で、客の入りは良く、また、炉端席は限られているため相席。写真下の状態までお店の人がやってくれ、食べ方の説明をしてもらい、おいしくいただく。その他に、昨日ミズダコを見たため、タコ串(300円)もいただく(相席の人が頼んだものが写真左に見えている。右下は私の食べかけ)。刺身の状態でも食べられ、軽くあぶる程度でいいとのこと。弾力があり噛んでいる内に甘みが出てくるが、こちらは300円出してまた食べたいと思うほどのもの(食感・味というよりは量)ではなかった。
炉ばた ちどり グルメ・レストラン
-
フェリーの時間まで、まだまだ時間があるので、桃岩荘で紹介してもらっていた図書室へ。1時間半くらい滞在させてもらった。
-
礼文島観光の〆は礼文島温泉うすゆきの湯。通常料金600円だが、桃岩荘で450円の入浴券(回数券のバラ売り)が購入できる。
礼文島温泉 うすゆきの湯 温泉
-
所定の時刻に桃岩荘のヘルパーから預けていた荷物を受け取り、16:35発のフェリーで利尻島の鴛泊へ。一昔前までは、桃岩荘と言えば、盛大なフェリーの見送りが名物だったが、ヘルパーも宿泊者も減少してしまった現在は縮小傾向。時期的にも夏休みになればもっと増えるのだろうが、この時期は寂しい限り。礼文島内のユースホステルも確認できただけで、昔(正確な年は不明)は3軒あったが、現在は桃岩荘だけ。見送りを受けていたフェリーの上では、見送りの人達の姿が見えなくなっていくことに感傷的な気持ちになったのだが、今改めて思うのは、時代の流れには逆らえず、近い将来、桃岩荘もなくなっていくのではないかと感傷的な気持ちになるのだった。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
-
桃岩荘ユースホステル
3.28
この旅行で行ったスポット
この旅行で行ったグルメ・レストラン
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 礼文島・利尻島
0
40