2019/07/07 - 2019/07/07
13位(同エリア1163件中)
エンリケさん
この旅行記のスケジュール
2019/07/07
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2019年夏休みのポーランド旅行記2日目後半。
午前中に旧市街広場とワルシャワ博物館の見学を終え、午後は旧王宮、国立美術館と巡っていきます。
旧王宮は、見事に復元された建物の素晴らしさもさることながら、第二次世界大戦後に還ってきたポーランドの国民画家ヤン・マテイコの大作や、レンブラントなど有名画家の作品に驚き。
続けて国立美術館でも美術鑑賞に浸り、夕食は人生初のグルジア料理。
有意義な一日を過ごせたワルシャワ観光となりました。
<旅程表>
2019年
7月 6日(土) 羽田→ミュンヘン→ワルシャワ
〇7月 7日(日) ワルシャワ
7月 8日(月) ワルシャワ→グダンスク
7月 9日(火) グダンスク→マルボルク城→グダンスク
→トルン
7月10日(水) トルン→ウッチ→クラクフ
7月11日(木) クラクフ
7月12日(金) クラクフ→ヴィエリチカ岩塩坑→クラクフ
7月13日(土) クラクフ→アウシュヴィッツ・ビルケナウ
強制絶滅収容所→クラクフ
7月14日(日) クラクフ→ミュンヘン→
7月15日(月) →羽田
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
7月7日(日)
12時、ワルシャワ博物館の見学を終え、再び旧市街広場に戻ってきました。
お昼になって観光客が増え、いよいよ賑わってきた感じ。旧市街広場 旧市街・古い町並み
-
続いては旧王宮に向かうべく、王宮広場へ。
こちらも朝方とは段違いの人の多さです。王宮広場 広場・公園
-
旧王宮前では馬車のサービスも。
-
この時間帯、旧王宮のチケットカウンターは20~30人程度の行列。
早速列に並んでチケットを買い求め(30ズウォティ=約870円、クレジットカード可)、12時30分、2階から鑑賞開始。
最初の部屋の入口に掲げられているのは、ポーランド・リトアニア合同時の王であり、ヤギェウォ朝最後の王でもあった“ジグムント2世アウグスト”(在位:1548-72年)のコレクションから、16世紀のタピストリー。旧王宮 (旧王宮博物館) 博物館・美術館・ギャラリー
-
こちらの金ピカの柱などの装飾が特徴的な部屋は“大会議場”(The Great Assembly Hall(The Ballroom))。
旧王宮の2階は、1984年に復元された豪華な部屋が続きます。
・・・そもそもワルシャワにポーランド王国の王宮が建てられたのは14世紀。
その後、クラクフからワルシャワに遷都したジグムント3世(在位:1587-1632年)の時代に拡張され、18世紀の最後の王、スタニスワフ2世アウグスト(在位:1764-95年)の時代にこのかたちに。 -
1944年、旧王宮はドイツ軍によって爆破されますが、美術品や家具類の一部は、こうなることを予測していたポーランド人教授らによって運び出され、難を逃れます。
その後共産主義政権の下で引き延ばしになっていた旧王宮の再建は、1971年になってようやく決定。
再建工事が完了し、一般に公開されたのは、破壊後40年を経た1984年になってからのことでした。
・・・大会議場の天井を見上げると、色彩鮮やかで奥行きのある絵画が。
女性は先ほどワルシャワ博物館の人魚像を見て感じたのと同様、どこかエロティックな感じがしますね(笑)。 -
次は“騎士の間”(The Knights' Hall)。
写真右側には青い地球を背負う人物の像があり、その上に描かれているのは、地動説を唱えたポーランド出身の天文学者、コペルニクスでしょうか。 -
こちらはヴェネツィア出身の風景画家カナレットの作品が並ぶ“カナレットの間”(The Canaletto Room)。
“カナレット”と言っても、こちらは高名なカナレット(1697-1768年)その人ではなく、その甥のベルナルド・ベロット(Bernardo Bellotto、1720-80年)。
彼はポーランド最後の王スタニスワフ2世アウグストに招かれてその宮廷画家となり、以後、死ぬまでワルシャワの景色を描き続けます。 -
中央上は、王宮を含むワルシャワ中心部の眺め(1772年)。
中央下は、ヴィスワ川の対岸にあるプラガ地区からの眺め(1770年)。
彼の作品は、1795年のポーランド分割後、1807年にはナポレオン、1832年にはロシアのニコライ1世、第二次世界大戦時にはドイツに奪われますが、いずれも返還され、その正確な画力は、この王宮を含めた旧市街を復元する際の一助となりました。
そして1984年、旧王宮の復元が完了した際にはこの部屋に飾られ・・・何とも数奇な運命をたどった絵画なのですね。 -
こちらの巨大な絵は、ヤン・マテイコ(Jan Matejko、1838-93年)の大作、“プスコフ包囲戦でのステファン・バートリ”(Stefan Batory at Pskov、1872年)。
ポーランド分割時のオーストリア領クラクフに生まれた彼は、ポーランド史に残る政治・軍事の出来事を主題にした作品を多く描き、“ポーランドの国民画家”と呼ばれるまでになりました。
ちなみに絵画の主題にもなっている“プスコフ包囲戦”とは、1581年にポーランド王ステファン・バートリ(在位:1576-86年、絵画中央左の黒い帽子をかぶった人物)が、雷帝イヴァン4世のロシアを敗った戦い。
当時ポーランドはオーストリア、ロシア、プロイセンに三分割され、国家としては消滅していましたが、かつてはロシアに勝ったこともあるのだと、マテイコはポーランド人としての矜持を示したかったのでしょうね。 -
こちらはマテイコの最後の作品となった“1791年5月3日憲法”(Constitution of 3 May 1791、1891年)。
題名となった“1791年5月3日憲法”とは、フランスの1791年憲法(9月3日制定)よりも4か月早い、近代的な成文国民憲法としてはヨーロッパ初のもの。
立憲君主制や三権分立を掲げる近代的なものであったため、“危険思想”として周辺国の反発を招き、結果、1795年にポーランドはオーストリア、ロシア、プロイセンに三分割されて消滅。
この作品は1891年に、憲法制定100周年を記念して描かれたものですが、実際には消滅してしまった憲法の制定場面を前に、画家はどのような気分だったでしょうか・・・。 -
まだまだ部屋は続きます。
こちらは歴代国王の肖像画が飾られた“大理石の間”(The Marble Room)。
大理石の重厚な色合いが豪華さを感じさせます。 -
天井のフレスコ画の女性はやっぱりエロティックかな(笑)。
-
1階は絵画ギャラリー。
最初の暗い部屋に展示されていたのは、このギャラリーの目玉ともいえるレンブラント(Rembrandt、1606-69年)の2つの絵画。
ひとつめはこちらの“額縁の中の少女”(Girl in a Picture Frame、1641年)。
“ワルシャワのモナ・リザ”とも呼ばれるこの絵は、実はユダヤ人の花嫁を描いたもので、少女が額縁に手を置いていて、まるで絵から飛び出しているような騙し絵になっています。 -
もうひとつのレンブラント作品がこちらの“机の前の学者”(Scholar at his Wrighting Table、1641年)。
光の使い方がまさしくレンブラント。
先ほどの少女像とあわせ、いずれも1815年に当時のポーランドの政治家が購入したもので、その後もポーランド人貴族が所有していたのですが、1994年になってこの旧王宮に寄贈されたとのこと。 -
続いては、ヴァン・ダイク工房(Studio of Anton van Dyck、17世紀)より、英国王“チャールズ1世の肖像”(King Charles I of England)。
ルーベンスの弟子でもあるアントワープ出身の画家ヴァン・ダイクは、チャールズ1世の宮廷画家として多くの肖像画を残したことで有名ですね。 -
こちらは“神聖ローマ皇帝カール7世”(Emperor Charles Ⅶ、1742年)の木彫。
ハプスブルク家の男系断絶後に即位したバイエルンのヴィッテルスバッハ家出身の皇帝ということで、この彫刻もやはりバイエルン製となっています。 -
途中、こんな銀器や陶器が展示されている部屋があって・・・。
-
再び絵画ギャラリーへ。
フランスのロココ期の画家、ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネ(Louis-Jean-Francois Lagrenee、1725-1805年)の、“若さと老いのアレゴリー(寓意)”(Allegory of Youth and Age、1771年)。
歳をとるにつれ、何だか最近、実感する絵ですね・・・。 -
三浦春馬似の容貌が気になったこちらの女性肖像画は、フランスの女流画家ソフィー・エルネスティン・ド・トット(Sophie Ernestine de Tott、1800年)の、“ルドヴィカ・ランコロンスカの肖像”(Ludwika Lanckoronska nee Rzewuska)
革命後のフランスで流行した、新古典主義の衣装を身に着けています。
彼女も、ポーランド分割による国家の消滅とともに、フランスに亡命していたのでしょうか・・・。
以上で、旧王宮の見学を終了。
時刻は14時30分。
本体の旧王宮部分以外にも、美術館のような絵画ギャラリーが奥深く、約2時間たっぷりの鑑賞時間でした。 -
さて、このあたりでワルシャワ旧市街を後にします。
改めて振り返ると、旧市街広場はどうしても第二次世界大戦の暗い記憶を思い起こさせてしまうものですが、一方で、旧王宮の方は、ポーランドには暗い歴史ばかりではなく、王や貴族が優雅に暮らしていた華やかな歴史もあったんだということを気付かせてくれるところでしたね。 -
続いては、国立美術館に向かうべく、クラクフ郊外通りを南下。
途中、全貌がカメラに収まり切らないほどの巨大な建物を発見。
ガイドブックを見ると、この建物はどうやら“聖十字架教会”(Bazylika sw. Krzyza)。
そういえば、正面中央に十字架を背負ったイエスの像がありますね。聖十字架教会 (ワルシャワ) 寺院・教会
-
中に入ってみると、白亜の柱が特徴的で、祈りを捧げる地元住民の姿も多い、静謐な空間。
ポーランドは旧共産圏の中でも、熱心なカトリック教徒が多いことで知られています。 -
本堂左手前の柱を撮影している外国人観光客がいるなと思ってその柱の正面に来てみると、柱中央の装飾に“CHOPIN”の文字。
そう、ここはあのフレデリック・ショパン(1810-49年)の心臓が眠る場所。
20歳で故郷を出て、パリで活動していた彼は、その早すぎる死の間際、“心臓は故郷に戻すよう”言い残したとされています・・・。 -
15時、クラクフ郊外通りから新世界通りに入り、そのまま南下を続けます。
路上を走る車はなく、日曜は歩行者天国になっている模様。新世界通り 散歩・街歩き
-
15時30分、大通りであるイェロゾリムスキェ通り沿いにある国立美術館に到着。
早速中に入り、チケット売り場で入館料(20ズウォティ=約580円)を払おうと100ズウォティ札を提示すると、担当の女性は受け取り拒否・・・。
クレジットカード払い可とのことだったので、クレジットカードで払うことにしました・・・。国立博物館 (ワルシャワ) 博物館・美術館・ギャラリー
-
展示はまず、中世の宗教美術から。
ポーランドはローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(在位:1978-2005年)を輩出するほどのカトリック大国。
中世においても、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)やルーシ諸国のような東方正教圏ではなく、西欧カトリック圏に属していました。 -
展示室には14~16世紀のキリスト教を主題とした彫刻や祭壇画が並びます。
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こちらはグダンスク(ドイツ語名ダンツィヒ)の教会に伝えられた祭壇画(Polyptych)。
1510-15年頃の作品とのことですが、ドイツなど西欧の博物館で見かける祭壇画と非常によく似ています。 -
宗教美術部門のいちばん奥には、こんな祭壇彫刻を集めた部屋。
-
そのうちこちらは、“殉教者たち”(Martyrs)を刻んだ祭壇彫刻(Tryptych)。
ポーランド西部のヴロツワフ(ドイツ語名ブレスラウ)の教会に伝えられた作品で、1497年の作とのこと。 -
階が上がって近代絵画の展示室。
先ほどの宗教美術の展示室とは違って、明るい光に満ちていますね。 -
こちらはポーランド分割時代のロシアに生まれたヘンリク・シエミラツキ(Henryk Siemiradzki、1843-1902年)の作品で、トロイア戦争のきっかけとなった“パリスの審判”(The Judgement of Paris、1892年)を描いたもの。
彼は、ギリシャやローマなどの古典に題材をとった作品が多いことで知られています。 -
“パリスの審判”をズームアップ。
中央部分に描かれているのは、ヘラ、アテナ、アフロディーテの三美神。
美男と言われたトロイア王の息子パリスに、三人のうち誰が最も美しいかを問うている場面ですが、光の使い方が上手く、また、三美神はポーランド人女性をモデルにしているせいか、他の画家の描いた同主題の絵よりもエロティックな感じに見えますね(笑)。 -
続いてはオーストリア人画家ガブリエル・フォン・マックス(Gabriel von Max、1840-1915)の“タンホイザー”(Tannhauser、1878年)という作品で、有名なヴァーグナーのオペラを題材にしたもの。
描かれているのは主人公であるヴァルトブルク城の騎士タンホイザーが、快楽の女神ヴェーヌス(ヴィーナス)に溺れているシーンでしょうか。 -
こちらは多くの肖像画を残したことで知られるポーランドの女流画家、アンナ・ビリンスカ・ボーダノヴィツコワ(Anna Bilinska-Bohdanowicz、1857-93年)の“薔薇を持つ若い女性の肖像”(Portrait of a Young Woman with a Rose、1892年)。
稲森いずみに似ている感じがしたので、思わずパチリ(笑)。 -
点描法が特徴的な新印象派の画家、ポール・シニャック(Paul Signac、1863-1935年)の“アンティーブの朝”(Antibes-Morning、1914年)。
ストラスブールにある同画家の夕暮れの作品と対をなすものでしょうか。
【晩夏のアルザス・ロレーヌ(9) ストラスブール現代美術館のポール・シニャック作“夕暮れのアンティーブ”】
https://4travel.jp/travelogue/11280655#photo_link_50524609
彼のように世界的に有名な画家の作品も、少数ですが、ところどころにあります。 -
28歳の若さで夭折したワルシャワの画家、ヴワディスワフ・ポドコヴィンスキー(Wladyslaw Podkowinski、1866-95年)の、“夏の日の新世界通り”(Nowy Swiat Street in Warsaw on a Summer Day、1892年)。
まさに、先ほど見てきた新世界通りの景色ですね。 -
こちらもポーランドの女流画家、オルガ・ボズナンスカ(Olga Boznanska、1865-1940年)の“オランジェリー(温室)にて”(In the Orangery(In the Hothouse)、1890年)。
ポーランド人画家の絵は優しい感じのものが多くて、初めて聞く名前の方でも受け入れやすく、ファンになってしまいそうです(笑)。
こちらのオルガ・ボズナンスカさん、亡くなった年が1940年だったことから、もしや、と思いましたが、活動の場であったパリで亡くなったとのこと・・・。
こんな世界的に活躍されているポーランド人もいる中で、つくづく、ナチスのポーランド人絶滅政策は何だったのかと思ってしまいます。 -
こちらは主に国外で活動したポーランド人画家、アレクサンダー・ギエリムスキ(Aleksandar Gierymski、1850-1901年)の、“ヴェネツィアのサン・マルコ寺院の内部”(Interior of St. Mark Basilica in Venice、1899年)。
ポーランド分割の時代(1795~1918年)も、これまで見てきたように、数多くのポーランド人アーティストがヨーロッパ中で活躍し、素晴らしい作品を残していたのですね。 -
こちらは趣向が変わって、現代美術のコーナー。
ポーランドの現代美術は他の国のものと違って、難解過ぎないものが多いですね。 -
こちらはルネサンス美術の間。
中央にある大きい絵は・・・。 -
ご存知、サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli、1445-1510年)の“聖母子と洗礼者聖ヨハネ、天使”(The Virgin and Child with Saint John the Baptist and Angel、1480-1510年)。
こういう有名画家の作品も何気なく紛れているので、うっかり見飛ばせませんね・・・。 -
そしてこの美術館の最奥部にでかでかと掲げられていたのは、旧王宮でも見たポーランドの国民画家ヤン・マテイコの大作、“グルンヴァルト(ドイツ語名タンネンベルク)の戦い”(The Battle of Grunwald(Tannenberg)、1878年)。
この“グルンヴァルトの戦い”とは、1410年7月15日、当時東方植民を進めていたドイツ騎士団と、地元の商工業者の支持を受けたポーランド・リトアニア連合軍とが、現ポーランド北部のグルンヴァルト村近くの平原にて激突した戦い。
勝利を収めたのはポーランド・リトアニア連合軍で、ドイツ騎士団は没落し、ポーランドが東欧に覇を唱えるきっかけとなった戦いとなりました。 -
“グルンヴァルトの戦い”の近くにあったのは、同じくマテイコの筆による、ポーランドの貴族で慈善活動家の“カタジナ・ポトツカ”(1825-1907年)の肖像(Portrait of Katarzyna Potocka, nee Branicka、1890年)。
黒い衣装を身にまとい、威厳に満ちた装いをしています。 -
そしてこちらは別の画家の作品ですが、若き日のカタジナ・ポトツカ。
左がFranz Xaver Winterhalterの作品で1854年、右がAry Schefferの作品で1850年のもの。
やはり若いときはポーランド人らしく美人さんですね(笑)。 -
以上で西洋絵画部門の鑑賞を終え、外へ出ようとしたところ、地上階の端に“Faras Gallery”なるものを見つけ、入ってみることに(チケットは共通)。
“Faras”(ファラス)とはエジプトとスーダンの国境に位置する、いわゆる“ヌビア”地方の街。
その奥まった地勢から独特の文化(ヌビア美術)が栄えた、歴史学的にも考古学的にも重要な街なのですが、1960年代にエジプトでアスワン・ハイ・ダムの建設計画が持ち上がり、アブ・シンベル神殿などと同様、この街も水没の危機にさらされます。
そこで、水没前に貴重な遺跡を救おうと、1961年から1964年にかけてポーランドの調査隊が“Faras”の発掘調査を行い、その際発見した独特な美術品等をここに展示しているとのこと。 -
こちらが“Faras Gallery”の展示室。
何か建物を思わせるような壁に、Farasから持ち帰ったものであろう壁画が張り付けてあります。 -
そう、実はこの展示室は、ポーランドの調査隊がFarasで発見した、中世の聖堂(Cathedral)跡を再現したもの。
その発見時の遺跡のミニチュアが、このように入口に展示されていました。 -
こちらはFarasの聖堂から発見された12~13世紀頃の聖母子のテンペラ画。
ギリシャ文字らしきものも見えますが、こんなナイル川の奥地までエジプト経由で入ってきたのか・・・? -
こちらは10世紀頃のテンペラ画。
上下に2人の人物が並んでいますが、下の人物は明らかに黒人。
地域的に見れば当然なのでしょうが、なかなか見ることのない珍しい絵です。 -
聖堂画の最後は、“聖アンナ”(Saint Anna)と名前がはっきり書かれた8~9世紀頃のテンペラ画。
ビザンティン美術の系譜であることがはっきりと分かる絵画ですが、聖アンナの幼げな表情からは、可憐な美しさを感じますね。 -
この“Faras Gallery”には、ヌビア美術のほかにこんな展示品も。
これらは20世紀のもので、エチオピアの木製の十字架群(Hand Crosses)。
そもそもポーランドは熱心なキリスト教国。
ヌビア地方は現在ではイスラム教が大勢を占める地域になってしまいましたが、その先のエチオピアにはまだまだキリスト教が残っているということを示したかったのでしょうかね。
・・・以上で18時の閉館時間となり、国立美術館の美術鑑賞を終了。
たっぷり2時間半の鑑賞時間でした。 -
さて、国立美術館の後は、本当はワルシャワ蜂起博物館か、ポーランド・ユダヤ人歴史博物館に行きたかったのですが、思ったより国立美術館の鑑賞が長引き、開館時間に間に合わず。
この時間開いているのは公園くらいしかないので、ショパンの像が有名なワジェンキ公園に行ってみることに。
国立美術館脇の通りをてくてくと南下し、18時30分、公園に到着。
美しいお花畑の先に見えるのは・・・。ワジェンキ公園 広場・公園
-
高波に打たれているように見えるショパンの像!
実はこれ、柳の木の根元に腰掛け、物思いに浸っている様子を表わしたものだそうで、波に打たれる修行をしている姿ではないそう(当たり前か・・・)。
このショパン像の周りにはたくさんの椅子やベンチが設置されていて、自然の中でのんびりとした時間を楽しむ人々の雰囲気が何とも言えず、この場所にいるだけで癒される感じ・・・。ショパン像 モニュメント・記念碑
-
しばらくショパン像の前でぼんやりしていたところ、気付いたら19時近くなっていて、そろそろ閉園のお時間に。
このワジェンキ公園、宮殿や池があったりしていろいろ楽しめる公園なのですが、この日はこれで終了・・・。
ワルシャワ蜂起博物館やポーランド・ユダヤ人歴史博物館も見られなかったし、ワルシャワはいつか再訪しなければなりませんね・・・。 -
19時を回り、さすがにお腹が減ったので、夕食はどこがいいか“地球の歩き方”を眺めていたら、文化科学宮殿の南側にグルジア料理のお店を発見。
気になったので、行ってみることに。 -
ワジェンキ公園から歩き続けて寂しい裏通りに見つけたのが、この“マラ・グルジア”(Mala Gruzja)というお店。
ドアを開け、地下に通じる階段を降りていくと・・・。マラ グルジア 地元の料理
-
こんなしっとり落ち着いた空間。
地元でも人気店なのか、お客さんはけっこう入っています。 -
席に着いてまず注文したのが、こちらのグルジアビール(12ズウォティ=約350円)。
早速ビールをグラスに注ぎ、グイっと飲んでみると、まさに“美味い”の一言。
やはり一日観光した後のビールは最高ですね(笑)。
黒ビールらしい引き締まった苦味もたまりません。 -
次は“カラクリ”(kalakuri)という名前のチキンスープ(17ズウォティ=約500円)。
ピリッとした香辛料が効いていますが、体が温まる優しい味です。 -
そしてメインはグルジア風肉餃子の“チンカリ”(Chinkali、29ズウォティ=約840円)。
中国からモンゴルを経てコーカサス地方へと伝わったのか、ウランバートルで食べたモンゴル風肉餃子の“ボーズ”(包子)にとてもよく似ています。
【モンゴルの風(5) モンゴルの肉餃子ボーズ(包子)】
https://4travel.jp/travelogue/10818967#photo_link_30937293 -
この“チンカリ”、慣れないポーランド人や観光客のため、食べ方の説明書も一緒に出てきます。
この説明書のとおり、頭をつまんで口に運んでみると・・・皮が固く厚みがあって、なかなか口に入りきりません。
中身は確かに餃子っぽくて美味しかったのですが、固い皮がどうにも食べ切れず、5個中3個、残してしまいました・・・。
たまたまこの日の皮の出来が悪かったのか、それともいつもこうなのか・・・一日の最後だけに、ちょっぴり残念でしたね。 -
21時を回り、食事を終えて外に出ると、辺りは薄暗い夜の雰囲気に。
この日も文化科学宮殿が怪しい紫色の光を放っていますね(笑)。
さて、今回の旅のスケジュール上、ワルシャワ観光は残念ながらこの一日で終わり。
翌日は早朝からバルト海沿岸の港町グダンスクへ移動して街歩きを楽しみます!
(ポーランド旅行3日目~グダンスク観光に続く。)
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この旅行記へのコメント (4)
-
- mistralさん 2019/09/23 11:10:57
- 旅のスタイル。
- エンリケさん
こんにちは。
いつも丹念に辿られた旅を旅行記に残されていて
楽しみにしています。
クダンスク、旅程の都合で訪れることが叶いませんでした。
旅行記を拝見して魅力的な街だとの想いが一層強くなり
ポーランド再訪の際には加えたい街となりました。
旅行記には、旅する方の個性、嗜好、などなどが現れるなあ
と常々思っています。
ワルシャワ旅行記、旧王宮内部の見学もエンリケさんらしい!
絵画、美術品、内部の装飾に至るまで、
コメントを読ませていただき、ああ、そうだったのね、と今更ながらに納得。
特にポーランドの画家による作品のコメントが素晴らしかったです。
その後見学された国立美術館、やはり時間が足りずに未訪問でした。
祭壇画他、魅力的な作品が山のようにありそうですね。
ファラス、興味深かったです。
立ち寄られた際に時間も載せられていて、大まかな所要時間も把握でき
参考になりますね。
この後の旅程、クラクフ、アウシュビッツなどなど
どのような旅をされてきたか?
楽しみしております。
mistral
- エンリケさん からの返信 2019/09/28 22:45:26
- 旅の視点
- mistralさん
こんばんは。
ポーランド旅行記にご訪問いただきありがとうございます。
その土地を旅する時、歴史を知っているのと知っていないのとでは、見えてくるものが違うのかなと思うことがよくあります。
わたしは歴史好きなので、そういった視点からの旅行記が必然的に多くなってしまうのですが、楽しんでもらえる人には楽しんでもらえればと。
mistralさんの旅行記も、詳細な解説と他の方にはない視点があって、引き込まれるものがありますね。
わたしもまた、いろいろと訪問させていただきますね。
-
- 川岸 町子さん 2019/09/01 10:50:44
- 素敵な午後のお時間
- エンリケさん、こんにちは(*^▽^*)
レンブラントの作品をワルシャワで鑑賞なさる、東京とはまた違った雰囲気の中で、より強く印象に残ったのではないでしょうか。
まず様々な重厚な部屋を抜けたり、美術品の間を通ったり、それだけでも価値のある空間ですものね!
ふふふ、「三浦春馬似の女性」笑っちゃいました。似てます、似てます(#^^#)
こちらの美術館での支払いは、現金ではなくカードが主流になっているのですね。
“ヴェネツィアのサン・マルコ寺院の内部”も心に響く作品です!
ヨーロッパ内で活躍の画家の作品が、こうやってポーランドに集められたことを嬉しく思います。
博物館や美術館がお好きなエンリケさんがご満足な内容で、貴重な午後のお時間を過ごされたのですね(@^▽^@)
まだまだ見所の多いワルシャワ、私なんてたった1日だけなので、見残し多すぎるわ…。
私はワジェンキ公園へは行けず、あっち方面にあるはずだな…と思いながら街を歩いていました。
ショパンの像の前に置かれたベンチが、素敵な配慮ですね。
おしゃれで、贅沢な空間だと感じます。
グルジア料理の説明の図が、顔が描かれ、可愛い(*^▽^*)
見た目は、モモにも似てますね。
次回のグダンスク、美しい町並みで有名で興味あり、拝見するのを楽しみにしています!
町子
- エンリケさん からの返信 2019/09/01 19:11:31
- ワルシャワはとても一日では足りませんでした・・・。
- 川岸 町子さん
こんばんは。ワルシャワ旅行記の続きにご訪問ありがとうございます。
旧王宮や国立美術館は、思ったより近代絵画が充実していて、この後ワルシャワ蜂起博物館などへも行こうとしたのに、時間が足らなくなってしまいました・・・。
> 私はワジェンキ公園へは行けず、あっち方面にあるはずだな…と思いながら街を歩いていました。
> ショパンの像の前に置かれたベンチが、素敵な配慮ですね。
> おしゃれで、贅沢な空間だと感じます。
ワジェンキ公園、街の中心部からは、歩きではけっこう遠かったです。
30分ほどの滞在でしたが、池や宮殿もあるし、できたら1日のんびりしたいところでしたね。
> グルジア料理の説明の図が、顔が描かれ、可愛い(*^▽^*)
> 見た目は、モモにも似てますね。
そう言われてみると、確かにモモにも似ていますね。
こういう小麦粉の皮料理がどういう風に世界に伝播していったのか気になりますね。
> 次回のグダンスク、美しい町並みで有名で興味あり、拝見するのを楽しみにしています!
グダンスクでは新たな発見もあり、今回の旅行でトルンとともに印象に残った街でした。
作成にまた時間がかかりそうですが(笑)、楽しみにしていてください!
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