「アリススプリング」ってどこにある？　思わぬ小旅行

2017/09/24 - 2017/10/01

アリススプリングという地名はあまり知られていません。オーストラリアのほぼ中央に位置している小さな町です。１８７１年に電信の中継基地として、泉が湧いている場所を見つけて当時の電信総監の妻の名前がアリスだった理由からアリスの泉と名付けられたそうです。エアーズロックからケアンズへ行く乗り継ぎ時間が約６時間あり、思わぬ小旅行ができました。砂漠の真ん中の２５０００人ほどの人が住む小さな町を歩いた記録です。私はどうもあまり人が歩かない珍しい所を旅することに興味があることがわかりました。

エリア アリススプリングス(オーストラリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩 飛行機
• 航空会社: カンタス航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

　エアーズロック空港発１０：３０のＱＦ１９４０便アリススプリング行きに乗ります。カンタス航空です。

　本当にこの会社の飛行機には驚かされます。非常の時は窓を外して脱出するように表示されているからです。今までこんな脱出劇が本当にあったのでしょうか？

さようならエアーズロック！　これが見納めです

　窓には延々と続く砂漠が見えます。ケアンズへ行く直行便はないようで、途中のアリススプリングで乗り換える必要があるのです。「アリススプリング」ってどこ？

　飛行機に搭乗して４５分で到着。もちろんボーディングブリッジはありません。タラップを降りてターミナルへ向かいます。

ここが入り口

　ターミナルの中を見ている限りでは他の飛行場とあまり変わりないように思います。オーストラリアの真ん中にある小さな飛行場には思えません。

とにかくお昼を食べなくては。なんとこの砂漠の真ん中で出てきたのが魚料理で驚きました。味もまあまあでした。

デザートはかなり甘い！

　食事の後は１時間ほど自由時間がありました。待ちの中にあるショッピングセンターへ行ってみます。

　アリスプラザという名前のセンターでした。何でもエアーズロックでガイドさんが「一番近い何でも揃う買い物の場所はアリス」と言っていたからです。確かに何でもここで揃うことがわかりました。博多からいらした通称「ママ」はここで増えたお土産を入れるステキなバッグを見つけて購入していました。

　カフェもありとてもここが砂漠の中継点とは思えない整備のされようです。オーストラリアのインフラのすごさを感じました。

別の入り口

　ランチのお店です。ここで東洋人が一人働いていたので、声をかけると中国から来たとのことでした。アリススプリングに住んでいるそうです。「綺麗な町です」「日本から来ました」「乗り継ぎにほんの２時間くらいしか滞在できません」等ちょっとした会話をしました。２０代の若い女性だったのでどうしてこんなアリススプリングのような特異な場所にいるのかを不思議に思いました。

中のテラス席　私たち以外にお客さんがいませんでした。

　お店の外観　なぜこんなにここを写しているかというとここが町歩きの起点だからです。ここに戻って来ると集合場所に行くことができます。記録をしておく必要がありました。

　町を歩いていると、ありました。教会。宗教はすごいです。かってウクライナを旅した時に野原の中に木で組み立てたイコンのロシア正教の教会を見ましたが、本当に宗教の力は凄いと思います。

ジョンフライメモオリアル教会という名前のようです。

　別の場所にはこんあ表示がありました。教会の名前はウニチング？です。？？？ 日曜日の９：３０amから礼拝があります。

　さらに歩くと、ビックリしました。こんな標識がありました。感激します。我らが日本の東京まで６５７８ｋｍだそうです。日本を意識してくださっている表れですね。まあ、日本は環太平洋の一国であり、アジアの中で強国ですから大事にしないと貿易で不利益を受けるかもしれません。

　こんな野原みたいな所にぽつんと立ててあるのですから驚きです。広いオーストラリアの真ん中のアリスウプリングの野原です。どんな意味があるのかはわかりません。

　アボリジの方が作ったお店があり入ってみました。織った布には独特の○が連なる模様があります。写真を撮るとお店の人の表情が変わり、炎上しました。カメラをよこせと言わんばかりです。勿論言語は通じませんが。ガイドさんが言っていた意味がこの時わかりました。写真を撮ると彼らは魂を抜かれると思うのだそうです。商品に宿る魂を抜かれたと考えたのでしょう。とにかく謝って早々にお店を出ました。かなり怖かったです。

　決められた時刻に集合場所へ行き、バスに乗りました。市内観光です。
もう記憶が曖昧になって来ていますが、この建物は表示から学校の入り口です。

ん？ オーストラリアの地図が貼ってあります。ガイドさんの話では遠くて通えない子供はインターネットや通信教育で教育をするそうです。

　確かにこんなに離れていては通学は無理だと思います。市街地以外は砂漠。まさに砂漠の中にある町です。

　ここは旧電信中継所ヒストリカルリザーブ。今はもう使われていなく、人の気配はしませんでした。カンガルーの親子が敷地内を飛び回っているのが見えましたが写真には撮れませんでした。

　そして、来ました。ここがアンザックヒル。戦争記念碑が建てられています。

ここからは町全体が見下ろせるビューポイントです。

マクドネル山脈だそうです。東西に２０００ｋｍ伸びているそうです。

２０００ｋｍ？それって日本の三分の一の長さ？

　１９３４年に戦争記念碑が建てれたことからアンザックヒルと呼ばれています。
アンザックとはオーストラリアとニュージーランドの連合軍のことです。
州旗と国旗が翻っています。

　町の中心まで徒歩２０分、７００ｍの距離です。７００ｍを歩くのに２０分はかからないように思いますが・・・。

町並みがマクドネル山脈をバックに綺麗に見えます。

いい感じです。

　マクドネル山脈の切れ目があるのですね。鉄道が走っているのでそこを通しているのかもしれません。

砂漠の中に広がる町アリススプリング。向こうは砂漠です。

間近に見る記念碑です。

　平和を守る使命のために最大限の犠牲を払った全てのオーストラリア人のために
戦争に参戦した人々の苦労をねぎらっているのですね。

アフガニスタンは ２００１～

イラクは２００３年～２００９年

韓国　１９５０年～１９５３年

マレー半島 １９５０年～１９６３年

ボルネオ　１９６２年～１９６６年

ベトナム １９６２年～１９７３年

こんな感じで戦争記念碑の周りに建てられていました。冥福を祈ります。

　アリスウプリングは本当に特に見所はなさそうで、確かこの建物はドクターヘリの拠点になっているとのことでした。医療もこのあたりで病気になるとヘリコプターで往診する必要がありそうです。イギリスに準じて母子家庭の医療費は無料だそうです。

アリススプリングの空港です。１７：４５ケアンズに向けて離陸します。

　２時間５分のフライトでケアンズに２０：２０に到着しました。もう真っ暗。しかたがありません。それしか選択の余地がないのです。

ケアンズの空港です。至って普通の空港でした。

　リッジズ　エスプラネート　リゾート　ケアンズが今日のホテルです。２泊します。

　２日目の海鮮バイキングがとてもおいしいホテルでした。アリススプリング。オーストラリアのほぼ中央にある電信中継地として作られた町。思わぬ発見があって楽しい一日でした。