2019/05/28 - 2019/05/28
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せんなさん
近江・奈良旅2019~改元記念・古代の都を訪ねる~
2泊3日で近江・奈良に行って来ました。
今回のテーマは古代の都を尋ねること!
令和元年がスタートしましたので、このタイミングで、最初の元号"大化"周辺の史跡を巡ってみたいと思い立ちました。
■一日目(令和元年五月二八日)■
近江神宮→錦織遺跡→弘文天皇稜→三井寺(園城寺)→天智天皇稜
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仕事が繁忙期になる前に、ということで休暇を頂き、2泊3日で近江・奈良に行って来ました。
今回のテーマは古代の都を尋ねる!
今年は令和元年、平成生まれの私にとっては初めての改元です。
この記念すべき年に、最初の元号"大化"周辺の史跡を訪ねてみたいと思い立ちました。
主に飛鳥時代の史跡が中心です。
近代国家の礎が築かれた時代…先人達に感謝をしながら回ってきました。
前日に仕事終わりのその足で新横浜から新幹線に乗り、京都に前泊です。
まず1日目は大津。
あいにくの雨模様。…ですが、寺社仏閣等は雨だとまた違った風情でいいですよね。
転倒に気をつけて(笑)回りたいと思います。 -
まずは近江神宮に参拝。
第38代天智天皇(中大兄皇子)が祀られています。
言わずと知れた"大化の改新"をなされた方ですね。
近江大津宮は、天智天皇が築かれた都。
壬申の乱で滅びるまで約5年…短い運命の都ではありましたが、現在の日本国家の基盤を作った天智天皇はここで新しい国造りを目指したのでしょう。近江神宮 寺・神社・教会
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朱塗りの美しい楼門です。
お参りを済ませ、時計館・宝物館を見学。
漏刻という時計を作り、"時間"という概念をはじめて知らしめたのが天智天皇ということで、それにちなんで色んな種類の時計が展示されています。
私は時計には全く無知なのですが、デザインが素敵なものや、仕掛けが面白いもの等、楽しんで見学させていただきました。
2階の宝物館に展示されていた「楼閣山水図屏風」
大きな屏風の中にとても細かく書き込まれた風景、とても見応えがありました!
近江神宮は「かるたの聖地」とも言われているそうで、境内には百人一首の札がたくさん飾られていました。
百人一首の第一番といえば天智天皇ですもんね。
近年は漫画の「ちはやふる」で一躍ブームとなった百人一首ですが、漫画等がきっかけで若い人も日本史や文化に興味を持ってくれるというのはとても良いことですね。(私も一応20代の若者ですが…笑)
天智天皇に思いを馳せ、近江神宮を後にします。
次は徒歩で弘文天皇陵に向かいますが、その途中で「大津宮錦織遺跡」を見学。
何故か写真は撮り忘れてしまったのですが…
小さな広場のように整備されており、柱跡等が発掘されています。
このような遺跡を見ると、間違いなく大津の都は存在したのだと実感します。
さて、市役所の裏側の道に入り、
弘文天皇陵へ。近江神宮 寺・神社・教会
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弘文天皇 長等山前陵
[こうぶんてんのう ながらやまさきりょう]
第39代 弘文天皇の御陵です。弘文天皇陵(長等山前陵) 名所・史跡
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"弘文天皇"と碑が建っています。
どちらかというと"大友皇子" という名前が知られているでしょうか。
天智天皇の息子であり、古代最大の内乱とも言われる"壬申の乱"で叔父である大海人皇子(天武天皇)に敗れ、近江大津京と運命を共にされました。
この辺り"長等山"でご自害なさったとのことです。天皇であるにも関わらず縊死というむごい最期を遂げられたということで…胸が痛みます。
弘文天皇に関しては正式に即位していないのではという説がございますが、当時の朝廷のトップだったというのは間違いないでしょうし、どちらにしてもむごい話です…。
個人的には、悲しい運命に生きた方だと思っています。
天皇の息子でありながら、母の身分が低いため皇太子・天皇としては中々認められなかったこと、
大海人皇子という皇統のサラブレッドがすぐそばにいたこと、
父である天智天皇が新しい国家造りに際して強引な進め方をしてきた為、敵も多かったこと…
色んな事情が重なって25年という短い人生を終えられたのでしょう。
とても博識で聡明な方だったそうで、
なんとなく…ですが、私のイメージとしては穏やかな性格の方だったのではないかな、と。
もし天智天皇がもう少し長生きなさって国家体制を整えていたなら……落ち着いた国家だったなら……
穏やかな時代に、とても良い治世を築かれていたかもしれませんね。弘文天皇陵(長等山前陵) 名所・史跡
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市役所の裏ですが、雨だから?とてもひっそりと静かでした。
御陵ということで、お墓ではありますが、ここで大津の街の発展をずっと見守っていらっしゃるのだろうと思います。
町の人達の声とか、意外に楽しんで聞いていらっしゃるかもですね。
大友皇子の悲しき人生に思いを馳せ…
次は園城寺(三井寺)に向かいます。弘文天皇陵(長等山前陵) 名所・史跡
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園城寺(三井寺)
大友皇子の息子、"与多王"が父の霊を弔うために創建されたのがはじまりと言われています。
その後平安時代になってから、智証大師円珍和尚が現在の形に整えられたとのこと。
正式名称は園城寺ですが、天智・天武・持統天皇と、三天皇の産湯に使われた霊泉が沸いていたことから三井寺と呼ばれるようになったそうです。
入口横には立派な山門。
仁王像が両脇でお寺を守っていらっしゃいます。三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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金堂。
横手の階段から。三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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雨に濡れた石段が風情を醸し出しています。
(すべらないように気をつけて登ります)三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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金堂正面。
(とは言っても木が生い茂っていてよく見えない写真ですね…笑)
ご本尊の弥勒菩薩様は天智天皇の御念持仏と言われているそうですが、絶対の秘仏のため見ることはできないそうです。
写真を撮り忘れてしまったのですが、金堂の横には鐘楼がありました。
"近江八景"のひとつ、"三井の晩鐘"として親しまれています。
そして、三井寺の名前の由来となった三井の霊泉。
天智・天武・持統の三天皇が産湯に用いたという泉が涌いています。
こちらも何故か写真を撮り忘れていました。
雨でカメラを出すのが億劫だったのはありますが今回撮り逃しが多い…!
………でもしっかり目で見て感じてきたので良しとしましょう!三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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唐院探題灯篭。
唐院へ向かう参道に、歴代の探題が奉納した石灯篭がならびます。三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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趣が感じられる場所です。
三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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唐院。
潅頂堂と三重塔三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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唐院はこの園城寺を整備された円珍和尚の廟所で、園城寺の中では最も大切な場所だそうです。
三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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……雨足が強くなってきました。
一応ブーツを履いていたのですが、この時点で既に靴下までグショグショ状態です…。
最初に「雨だと風情が感じられていいですよね~」なんて書いてましたが、大雨となってくると話は別です(笑)三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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微妙寺
三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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毘沙門堂
三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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観音堂へ向かう階段。
階段は写真撮ったのに肝心の本堂は写真を撮り忘れました。
いや、あの、どしゃ降りだったので……と、本日何度目かの言い訳です。
観音堂にお参りし、
観音堂の前にあった階段を降り、園城寺の境内を出ます。
広大な敷地に沢山の見処がある園城寺。
絶対にいくつか見逃しがある気が致します…。
是非またの機会に(今度は晴れた日に)ゆっくり訪れたいと思います。
園城寺の近くにある歴史博物館も、今回は時間の関係上拝観できなかったので、是非次の機会に!
さて、大津を後にし、山科方面へ。
びわ湖浜大津駅より京都の御陵駅に向かいます。
本日最後の目的地である天智天皇陵へ。三井寺(園城寺) 寺・神社・教会
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御陵駅より徒歩、天智天皇山科陵の入口に着きました。街中に突然入口がある感じです。
ここにきて雨は少し弱まってきた気がします。天智天皇陵 名所・史跡
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長い参道を進みます。
凛とした空気に何故か気が引き締まるような感じが致します。天智天皇陵 名所・史跡
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着きました。
天智天皇山科陵。
第38代天智天皇(中大兄皇子)
このレポートの中でも度々お名前を出させていただきましたが、有名な大化の改新をなされ、新しい国造りを目指した。まさに古代国家の祖でいらっしゃいます。
天武天皇が古代律令国家の父だとしたら、天智天皇は"祖"という言い方がしっくり来る気が致します。
皇族でありながら、表切って蘇我入鹿に斬り込んでいったその豪胆さ、
自分の目指す国造りに不必要・邪魔なものは容赦なく切り捨てる冷酷さ…恐ろしいイメージも強いですが、
最期には息子(大友皇子)を愛するあまり、「息子vs弟」の火種を落としていってしまったという、どうにも人間らしい一面もあったり…。
結果、大友皇子は敗死。天智天皇の築いた近江大津宮は滅びてしまう訳ですが、
天智天皇の目指した近代国家は天武・持統天皇と受け継がれていくことになります。
自ら滅ぼしたものを受け継ぐ……もうこの辺りが……歴史好きにはたまらない浪漫な訳です!笑天智天皇陵 名所・史跡
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京都には天皇陵が多数ありますが、その中でも最古のものです。
披葬者が断定されていないものがほとんどの中、こちらの御陵は"天智天皇陵"ということでほぼ間違いないとのこと。
確かに、この凛とした空気は、間違いなく高貴な方が眠ってらっしゃる場所なのだろうと肌で感じます。
現代日本があるのは間違いなくこの方のお陰。
天智天皇の多大な功績に感謝をしつつ…
本日はここまで!
翌日は飛鳥に向かう予定なので、京都から奈良へ移動です。
一日目からもう胸がいっぱいです。天智天皇陵 名所・史跡
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