カナダ東部５州、ドライブ旅行２０１８　Day11-2（Port-Royal National Historic Site）

2018/07/14 - 2018/08/06

「久しぶりにケベックに行こうか～」と、ケベックのフェスティバル（８/１～８/５）の日に合わせて計画を立て始めたのですが、「折角、ケベックまで行くんだから、ガスペ半島も行きたい」と私が言えば、地図を見ながら「ニューファウンドランドも行こうよ」と簡単に旦那が言い、「ナイアガラの滝を観たい」と娘。
「ちょ、ちょ、ちょっと、待ってよ。それは、絶対にムリ！！ナイアガラの滝かからニューファウンドランドまで、どれだけ距離があると思ってるの。」
旦那「じゃぁ、ノバ・スコシアまで。」
私「ノバ・スコシアまで行くなら、プリンスエドワード島も行きたいな～。でも、そうしたら、ナイアガラの滝は厳しくなるなぁ…」
旦那「まだ若いんだし、トロント周辺なら、これから、いくらでも行く機会が出てくるよ。」
私「ま、それもそうだね。」
娘「OK～」
実は、昔、旦那と私はケベックに住んでいて、その頃に何度かナイアガラの滝には行っているので、今回は娘に諦めてもらいました。

おおまかな全旅程は、ケベック州のシャルルヴォワ地方、ガスペ半島、ニューブロンズウィック州、プリンスエドワード島、ノバスコシア州、ローレンシャン高原、オタワ、キングストンと周って、最後にケベックで４泊して飛行機でバンクーバーまで戻ります。

Day11-2（Port-Royal National Historic Site）

1時から1時半までの30分くらいの短い時間ですが、Port-Royal National Historic Site（ポートロイヤル国定史跡）に立ち寄りました。

今のここは、当時のレプリカで誰も住んでいないのですが、１６０５年、Samuel de Champlainが率いる北米初のフランス系移民者達が、最初の居住地を造った場所で、アカディア発祥の地でもあります。

それは、Samuel de Champlainが、ケベックに入植してくる3年前のことなので、この辺りが今のケベックの町のようになっている可能性も十分にあったのかもしれないし、また、ケベクワとも違うアイデンティティを持って生活している、アカディアンだって、元を辿れば、Samuel de Champlainの率いるフランス系の入植者達に辿り着くんだと思うと、なんだか歴史を知るのが面白く思えてきました。

あまり大きくないですが、当時の生活様子が垣間見れるような場所で、結構、楽しめる場所でした。

エリア カナダ

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

午後1時、Port-Royal National Historic Siteに到着しました。
大人1日＄3.90で、すごく良心的ですが、そんなに大きくはありません。
私達は、カナダ・パークスの年間パスを持っているので、それで入りました。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

１６０５年、北米初のフランス系移民者達は、この地に居住地を造りました。

その前から、何千年も、この辺りに住んでいたミクマク族が、ここでの生活の知恵を教えてあげたりして、フランス系の開拓者達を快く受け入れてくれたお陰で、フランス系の人達は、この地で暮らしていくことができ、双方がミックスされた独特の文化ができあがって行ったんだとか。

つまり、ここ、ポート・ロイヤル国定史跡は、アカディアン（カナダ南東部で植民地を開拓した、フランス移民）の発祥の地ということのようです。

「Annapolis Basinは、そのすぐ北にあるファンディ湾の南岸の保護された広い湾で、必要であれば数百隻の船を停泊させることができるだろう」と、フランスの探検家、Samuel de Champlainが地図を残していました。

現在は誰も住んでいませんが、ポートロイヤルは、1605年から1710年までアカディアの首都でした。

広い敷地です。

ここでも、スタッフはとても丁寧に説明してくれます。

湾に面した場所に丸太が突き刺さったような塀があります。

Port-Royal National Historic Site（ポート ロイヤル国定史跡）

これはなんだろ？
大きな、のこぎりみたいだね。
こういうので丸太を切って、ポートロイヤルを造ったっていうことなのかな？

細長い湾になっているので、波はほとんどありません。

建物は四角形にレイアウトされていて、1600年代のフランスに見られるような要塞農場に似ているのだとか。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

紋章みたいなのが３つ

なんか、迷路にでも入っていくみたいで楽しい♪

ここは、カウンターがあって、後ろに色々と生活用の道具などが並んでいるので、なんかトレードするお店みたいな場所かな？

立派な毛皮

この地域で、カヌーは日常に欠かせないものだったんだろうなぁ。
壁には様々な動物の毛皮がぶら下がっています。

真ん中は広場のようになっていて、そこで丸太を切って作業しているかのような演出

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

この正面のは実際に使われていたっぽい年季の入り方してる。

寝室
ここは一番偉い人の部屋って感じなので、Samuel de Champlainの部屋だったとか？

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

へぇ、この辺りの人達は木靴だったんだ…

こっちは、数人で使う寝室で、2段ベッド

広場の真ん中に井戸があります。

ここは教会だね。

へぇ、この機械、面白い！

上の機械で作った木細工
この右のなんて、芸が細かいじゃん。

「このノコギリはどうやって持って使うんだろうな？」

「ばーん」って、ホッケーみたいな使い方してるけど…
「それ、箒だよ。」
「いやぁ、昔の人もこうやって玉を当てて遊んでいたはずだよ。」って。

階段を上がってくると、雑魚寝部屋みたいな部屋

ここは、ダイニングルーム
当時の入植者達は、Port-Royalでのエンターテイメントを日常生活の一部にするよう努めていて、豪華な食事やお祭りも楽しんでいたのだとか。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

暖炉の上に大きな鉄なべを吊るして、そこで煮込み料理などを作っていたのでしょう。
冬は部屋の中も温まるし一石二鳥だけど、夏は暑そうかな。

窓辺には、なんだか頼りなさげな大砲が…

いざっていう時に2000隻もの船を安全に停泊できるかもと考えられた、Annapolis Basinが見えています。
こうやって、向こうから侵入者が来たら、攻撃していたのかな。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

レンガの壁に鉄の扉

なるほど、ここはパンを焼いていた場所っぽい。

「こうやって、これでパンを出し入れするんだよ。」

壁にオーブンが造られているなんて、すごい大掛かりなオーブン。
下の方にある黒い鉄のドアの所で薪を燃やすみたいだけど…
壁全体が熱くなるってことはないのかな？

こんなに大きいよー♪
大きな穴空きお玉が気に入ったご様子で。

さっきのダイニングルームに比べて、かなり質素な感じなので、こっちは使用人達が使っていたのかも。

野うさぎやカナダグース
真ん中のはなんだろ？キジ？

ここは、鉄の道具を作っていた場所っぽい。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

Charles William Jefferys
直訳すると、「彼は、カナダで最も有名な歴史的な芸術家」なんだそうで、ん？歴史的な芸術家って、どういう意味？
なんて思いつつ、読み進んで、よく見てみると、この下の絵、さっき見た部屋と同じだ。
なるほど！
ここを再建設する際、この彼の歴史的な知識とリサーチによるイラストを基にして、再現されたようで…
つまり、彼はとても歴史に詳しい芸術家だということでした。

細い隙間から外側を見ると、湾がキラキラしていて、とっても平和なムードに包まれています。

Annapolis Basin沿いに銅像が立っています。

彼は、フランスの探検家、且つ地図創作者のSamuel de Champlainです。

1605年に、ここに初入植してきた、Samuel de Champlainは、今旅の一番最後に行くケベックの創設者でもあり、ケベックには3年後の1608年に入植しています。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

ロイヤルハーバー
「ここは、２０００隻もの船を安全に停泊させることができるかもしれない」と、地図作成者でもある、Samuel de Champlainが絶賛していた場所で、彼の地図には、湾の深さを記す数字も記入されています。

1925年5月25日、カナダ国定史跡記念碑委員会は、ノバスコシア州ポートロイヤルのコミュニティにある”ポートロイヤルの元の居住地”に、歴史的な遺産意義があると認め、そこをポートロイヤル国立史跡に指定し、1939年にレプリカを建設しました。

そんなに大きくないですが、ここ、Port-Royal National Historic Siteは、フロリダ州北部で最初のヨーロッパ人の入植地であり、アカディアンの発祥の地でもあるということで、歴史的な遺産意義があると認められました。

当時の入植者達もカトリックの信仰が強かったようです。

ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡

1時30分、Port-Royal National Historic Siteを後にして、Annapolis Basin を横目で見ながら、来た道を戻っていきます。

このAnnapolis Basin は、とても細長い湾になっていて、外洋には面していないので、全く波がありません。

なんか、面白いものがある…

「どっち？」
「Annapolis Royalは、右だね」

Port-Royal National Historic Siteから、15分くらいで、Annapolis Royalに到着です。