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兵庫県三田市は、中世には金心寺の門前集落として町場が形成され、戦国期から江戸期への時代の移り変わりを経て、外様大名の三田藩の城下町として発達したところです。<br /><br />伊勢鳥羽の地で強大な力を誇る水軍として知られた九鬼氏は、度重なる幕府の仲裁にもかかわらず、跡目相続を巡るお家騒動を繰り返したため、ついに志摩鳥羽を取り上げられ、寛永10年(1633年)に九鬼久隆が3万6千石で三田藩主として入封し、以後、13代240年に亘って支配します。<br /><br />内陸部の三田藩に追いやられた九鬼氏には城の造築が許されず、陣屋、大蔵所、二の丸、評定所などを置いて藩の経営にあたりました。<br /><br />一方、摂津国の米相場を決めるほどの米の集散地として発展した町人町は、一夜にして万両を動かしたと言われる数多くの豪商を輩出し、三田藩領の政治・経済・文化の中心地として活況を呈しましたが、現在はかつての風情を留める旧家の建物が数軒残されているのみとなっています。

2019 三田散歩

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2019/03/20 - 2019/03/20

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nao

naoさん

兵庫県三田市は、中世には金心寺の門前集落として町場が形成され、戦国期から江戸期への時代の移り変わりを経て、外様大名の三田藩の城下町として発達したところです。

伊勢鳥羽の地で強大な力を誇る水軍として知られた九鬼氏は、度重なる幕府の仲裁にもかかわらず、跡目相続を巡るお家騒動を繰り返したため、ついに志摩鳥羽を取り上げられ、寛永10年(1633年)に九鬼久隆が3万6千石で三田藩主として入封し、以後、13代240年に亘って支配します。

内陸部の三田藩に追いやられた九鬼氏には城の造築が許されず、陣屋、大蔵所、二の丸、評定所などを置いて藩の経営にあたりました。

一方、摂津国の米相場を決めるほどの米の集散地として発展した町人町は、一夜にして万両を動かしたと言われる数多くの豪商を輩出し、三田藩領の政治・経済・文化の中心地として活況を呈しましたが、現在はかつての風情を留める旧家の建物が数軒残されているのみとなっています。

同行者
一人旅
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 三田にやって来ました。<br /><br />この辺りはかつての三田城跡にあたります。

    三田にやって来ました。

    この辺りはかつての三田城跡にあたります。

  • 三田市の汚水桝の蓋。<br /><br />市のマスコットキャラクターである雉の「キッピー」がデザインされています。

    三田市の汚水桝の蓋。

    市のマスコットキャラクターである雉の「キッピー」がデザインされています。

  • かつて武家屋敷があった辺りへやって来ました。

    かつて武家屋敷があった辺りへやって来ました。

  • その一角には、武家屋敷の立派な門構えが残っているカトリック三田教会があります。

    その一角には、武家屋敷の立派な門構えが残っているカトリック三田教会があります。

  • カトリック三田教会の礼拝堂です。

    カトリック三田教会の礼拝堂です。

  • 飾り気のないステンドグラスの光が、落ち着いた気持ちにさせてくれます。

    飾り気のないステンドグラスの光が、落ち着いた気持ちにさせてくれます。

  • イエス・キリストさま。

    イエス・キリストさま。

  • では、武家屋敷の町並みを歩きます。

    では、武家屋敷の町並みを歩きます。

  • 梅の花も盛りを過ぎてしまいました。

    梅の花も盛りを過ぎてしまいました。

  • かつて茅葺屋根だった建物です。

    かつて茅葺屋根だった建物です。

  • 格子の内は新緑に満ちています。

    格子の内は新緑に満ちています。

  • さすがに、かつて武家屋敷だっただけあって・・・

    さすがに、かつて武家屋敷だっただけあって・・・

  • 土塀や門構えのあるお屋敷が並んでいます。

    土塀や門構えのあるお屋敷が並んでいます。

  • 石積と板壁と白漆喰壁のバランスが良い建物です。

    石積と板壁と白漆喰壁のバランスが良い建物です。

  • 黒漆喰壁に、白漆喰で縁取った瓜型の虫籠窓が開けられています。

    黒漆喰壁に、白漆喰で縁取った瓜型の虫籠窓が開けられています。

  • こちらは、2階にバルコニーを設けた和洋折衷様式で建てられた旧九鬼家の住宅で、現在は資料館として運営されています。

    こちらは、2階にバルコニーを設けた和洋折衷様式で建てられた旧九鬼家の住宅で、現在は資料館として運営されています。

  • 旧九鬼家住宅は「ひなめぐりin三田」というイベントの会場となっていて、たくさんのお雛さまが飾られています。

    旧九鬼家住宅は「ひなめぐりin三田」というイベントの会場となっていて、たくさんのお雛さまが飾られています。

  • 御殿飾りのお雛さま。

    御殿飾りのお雛さま。

  • 楚々とした風情のお雛さま。

    楚々とした風情のお雛さま。

  • ちょっと大人し目の吊り飾りが、控え目に寄り添っています。

    ちょっと大人し目の吊り飾りが、控え目に寄り添っています。

  • こちらは九鬼家ゆかりのお雛さま。<br /><br />九鬼家最後の、第13代目のお殿様がお孫さんに贈ったものだそうです。<br />

    こちらは九鬼家ゆかりのお雛さま。

    九鬼家最後の、第13代目のお殿様がお孫さんに贈ったものだそうです。

  • 塀際はもちろん・・・

    塀際はもちろん・・・

  • 中庭に面した部屋など、いたるところにお雛さまが飾られています。

    中庭に面した部屋など、いたるところにお雛さまが飾られています。

  • 暖かい竃の上で寛ぐ人形たち。

    暖かい竃の上で寛ぐ人形たち。

  • この冠者たちは足湯を楽しんでいるようです。

    この冠者たちは足湯を楽しんでいるようです。

  • 庭に飾られたお雛さま。

    庭に飾られたお雛さま。

  • 別々の籠に入れられ・・・

    別々の籠に入れられ・・・

  • ちょっと寂しげです。

    ちょっと寂しげです。

  • 三人官女と五人囃子の子供たちが、こんな所で遊んでいます。

    三人官女と五人囃子の子供たちが、こんな所で遊んでいます。

  • では、九鬼家のお雛さまとお別れして、町並みへ戻ります。

    では、九鬼家のお雛さまとお別れして、町並みへ戻ります。

  • かつての町人町へやって来ました。

    かつての町人町へやって来ました。

  • ここ町人町には、摂津国の米の集散地として発展した頃の面影をしのばせる町家が点在しています。

    ここ町人町には、摂津国の米の集散地として発展した頃の面影をしのばせる町家が点在しています。

  • 白漆喰で縁取られた虫籠窓や格子が連なる町家です。

    白漆喰で縁取られた虫籠窓や格子が連なる町家です。

  • 楽しげな商店街があったので、歩いてみます。

    楽しげな商店街があったので、歩いてみます。

  • 木彫りの天狗のお面が、下屋の上で大きな目を見開いています。

    木彫りの天狗のお面が、下屋の上で大きな目を見開いています。

  • その軒下には、囲炉裏に無くてはならない自在鉤の一部が吊られています。

    その軒下には、囲炉裏に無くてはならない自在鉤の一部が吊られています。

  • そんな面白い物が見られるのは、やっぱり古美術商のお店だからですね。

    そんな面白い物が見られるのは、やっぱり古美術商のお店だからですね。

  • 武庫川に架かる橋の上から見た上流の光景です。

    武庫川に架かる橋の上から見た上流の光景です。

  • 白漆喰塗籠めの町家が並んでいます。<br /><br />では、ここで引き返します。<br />

    白漆喰塗籠めの町家が並んでいます。

    では、ここで引き返します。

  • 先ほどの商店街を抜けて町並みへ。

    先ほどの商店街を抜けて町並みへ。

  • こちらは、古い町家を再生した多目的スペース「三田ほんまち交流館」です。<br /><br />民間の手で運営されているこの施設は、ギャラリー、イベント、コンサート、お茶会などの会場として使われています。

    こちらは、古い町家を再生した多目的スペース「三田ほんまち交流館」です。

    民間の手で運営されているこの施設は、ギャラリー、イベント、コンサート、お茶会などの会場として使われています。

  • 壁に掲げられた説明書きによると、こちらは米相場で一夜にして万両を動かしたと言われる豪商の旧宅跡です。<br /><br />ご当主は青磁の研究にのめり込んだ末、中国青磁も凌ぐ三田青磁を産み出されたそうです。

    壁に掲げられた説明書きによると、こちらは米相場で一夜にして万両を動かしたと言われる豪商の旧宅跡です。

    ご当主は青磁の研究にのめり込んだ末、中国青磁も凌ぐ三田青磁を産み出されたそうです。

  • 壁に飾られた鬼瓦。

    壁に飾られた鬼瓦。

  • ショウウィンドウに飾られたミニチュアの和服。

    ショウウィンドウに飾られたミニチュアの和服。

  • 「楽しそ~!」<br /><br />この軽ワゴン車、日本中を走り回ってきたようです。<br />

    「楽しそ~!」

    この軽ワゴン車、日本中を走り回ってきたようです。

  • 大きな虫籠窓のある町家は、改装工事中のようです。

    大きな虫籠窓のある町家は、改装工事中のようです。

  • ちょっと変わった虫籠窓がありました。

    ちょっと変わった虫籠窓がありました。

  • 土塀に本卯建を上げた、大きなお屋敷です。

    土塀に本卯建を上げた、大きなお屋敷です。

  • 名栗加工の駒留めをめぐらせておられます。

    名栗加工の駒留めをめぐらせておられます。

  • 思わず土塀の中を覗き見してしまいました・・・。

    思わず土塀の中を覗き見してしまいました・・・。

  • 幅の広い玄関には、大きな桝格子戸がはめられています。

    幅の広い玄関には、大きな桝格子戸がはめられています。

  • 黒漆喰塗の瓜型の虫籠窓のある町家です。

    黒漆喰塗の瓜型の虫籠窓のある町家です。

  • 同じ黒漆喰塗の虫籠窓でも、こちらの町家は大きな四角形になっています。

    同じ黒漆喰塗の虫籠窓でも、こちらの町家は大きな四角形になっています。

  • 妻入りの町家です。

    妻入りの町家です。

  • さすがに酒店です、店先に大小の樽をあしらっておられます。

    さすがに酒店です、店先に大小の樽をあしらっておられます。

  • 同じように黒漆喰壁に虫籠窓のある、本2階建ての町家と・・・

    同じように黒漆喰壁に虫籠窓のある、本2階建ての町家と・・・

  • 厨子2階建ての町家が隣り合っています。

    厨子2階建ての町家が隣り合っています。

  • 道の分岐点には、昔の道標が残されています。

    道の分岐点には、昔の道標が残されています。

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