年末年始 中南米絶景の旅へ(メキシコ編）

2019/01/03 - 2019/01/06

2018年から2019年にかけての年始年末中南米旅行記、最終編です。
10日間という長いようで短い旅もあっという間に最終都市、メキシコシティです。
旅行記の冒頭にも記したとおり、もともとの旅程ではペルー＋ウユニの行程にトランジット利用でメキシコシティ観光を追加した形になります。そのため、実質的な観光時間はちょうど丸１日。１泊１日の旅行といった感じですが、この短い時間にできるだけ詰め込みたく、ドライバーチャーターを使っての１日観光です。
ここまでの旅でかなりの疲れもたまっていましたが、終わりよければすべてよし。旅の最後はどうだったでしょうか。
早速行ってみましょう。

エリア テオティワカン遺跡周辺(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩 飛行機
• 航空会社: アエロメヒコ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

さて、最終目的地のメキシコシティです。
当初の旅程ではウユニ2泊で、朝ウユニ発。ラパス１泊で観光がてら時間調整した後、メキシコシティは乗り継ぎ２時間程度で日本に帰国する予定でした。しかし、折角のメキシコシティ経由のＡＭ便のため、ウユニを１泊とし、ラパスの観光を削って、かわりにメキシコシティ１泊観光を詰め込みました。
その理由は前年エジプトのピラミッドを見たので、今度はメキシコのピラミッドを見たいというすごく単純な理由からです。

また、メキシコにはアステカ、マヤなどの数々の貴重な出土品もあり、それらも見てみたく、野心的な観光計画を立てました。果たして１日で回りきれるでしょうか。

ラパスからリマを経由してメキシコに向かいます。
元々のチケットがＡＭのリマ往復なので、メキシコシティーリマ間もビジネスクラスです。地味な路線ですが、機材は新しく、シートは豪華な革張りでした。時間も６～７時間かかるので、疲れた体にはこのシートは非常に助かりました。

メキシコシティ国際空港 (MEX) 空港

メキシコシティに着いたのは夜の10時過ぎ。本来の便なら12時過ぎ発の成田行きに乗り継ぐため、空港でゆっくりするところですが、トランジットを１日延ばしたため、実質滞在時間は26時間程度です。
とりあえずは予約したメキシコシティにあるベストウェスタン・マジェスティックホテルに向かいます。

ベスト ウェスタン ホテル マジェスティック ホテル

こちらのホテルはソカロ広場に面する立地条件的には最高のホテルで、夜景が見たかったため、ソカロビュー確約のジュニアスィートルームに宿泊です。
ただ、立地条件は最高なのですが、何分古い。ここまで良い立地なら、改装すれば豪華ホテルに生まれ変わると思いますが、難しいものです。

ホテルの窓からはご覧のようなばっちりソカロビューでした。
この他にもソカロ周辺にはいくつかホテルがありますが、事前に写真を見て、ここからの角度が大聖堂が一番きれいに見えると思っていましたが、これは当たりでした。

ソカロ (中央広場) 広場・公園

なぜソカロビューのホテルにこだわったかというと、ソカロ広場の夜景が見たかったからですが、事前に広場周辺は治安が悪いといことで、夜間の外出が難しいかもと考えたからです。しかし、意外と問題なさそうなので、部屋で一休みした後、外出してみました。
左奥がマジェスティックホテルですが、隣にポリスがたくさん立っているのがわかります。正直、観光客もまばらで警察官のほうが多く、安全を通り越して安心のレベルです。

まあ、夜の12時近くになってわざわざ観光する人もいないと思いますが、誰もいないカテドラル周辺の夜景を見て回り満足してから就寝です。

メキシコシティ メトロポリタン大聖堂 寺院・教会

朝食はマジェスティクホテルのテラスでいただきます。
ここもソカロ広場の景色が売りです。

ベスト ウェスタン ホテル マジェスティック ホテル

朝のソカロ広場の景色です。
天気も上々、メトロポリタン大聖堂がくっきりと見えます。

朝食後、まずは徒歩にて観光です。
最初に訪れたのはテンプロ・マヨール。メトロポリタン大聖堂の横にありますが、アステカ時代の遺跡がハックされているところです。

テンプロ・マヨール 建造物

こちらは、メキシコシティの以前にあったアステカ時代の建造物の模型だそうです。スペインの侵攻により多くのピラミッドや神殿が取り壊されて、その上に今のメキシコシティがあるとの説明でした。そのため、建設現場を見るといくらでも遺跡が出てくるそうですが、これだけ人口が多いと発掘・保存というわけにはなかなかいかないようです。

続いて、昨日外観だけ見たメトロポリタン大聖堂にやってきました。
ファサードが豪華です。

メキシコシティ メトロポリタン大聖堂 寺院・教会

この大聖堂も破壊した神殿の石材を使って建造されたようで、ガイドの話ではやはり現地の住民の感情としては敬虔なキリスト教信者でありながらも、複雑な感情だということでした。

内部はスペインゴシックの建築となっており、歴史を感じさせます。
また、中南米の教会のほうが、訪れる信者の数も多く、ヨーロッパよりも信仰が篤いように思われました。

ソカロ広場を一周します。
本当はこの大きなメキシコ国旗が風になびけば最高ですが、全く動きませんでした。そういえば、宿泊したマジェスティックホテルからは、毎朝この巨大な国旗の掲揚式が見れるということでしたが、残念ながら寝過ごしてしまいました＾＾；。

ソカロ (中央広場) 広場・公園

続いて5月5日通りまで来てドライバーと合流です。
先に見えるラテンアメリカタワーの時計を見ると11時近く。かなり遅い始動です。

ラテンアメリカ・タワー 自然･景勝地

車に乗って移動中です。
途中、独立記念塔の前を通り過ぎました。当初、この独立記念広場の前にあるホテルとどちらにしようか迷いましたが、やはり景色的にはソカロ近辺にしておいて良かったです。

独立記念塔 モニュメント・記念碑

そのままメキシコ国立人類博物館に向かいます。
チャーターツアーでもぜひとも入れていただくようにお願いした場所です。

メキシコ国立人類学博物館 博物館・美術館・ギャラリー

こちらにはメキシコ中から集めた貴重な出土品をテーマごとにわかりやすく展示しています。こちらが最も人気が高いメヒカ室です。時代としてはアステカ文明の展示物が中心となっています。

その中でも最大の見どころがこのアステカカレンダーです。上の写真を見てわかる通りかなり巨大な石板ですが、非常に精巧な文様が刻まれています。

こちらはヒスイの仮面です。マヤ時代のものということです。

こちらもヒスイの髑髏。精巧です。

そして、もう一つの見どころがこちら。チャック・モールです。
こちらはチチェン・イツァ遺跡で発見されたもので、生贄の心臓を捧げるための石像です。遺跡はレプリカがおかれており、本物はこちらに展示されています。

通常のツアーではメヒカ、マヤあたりを見ただけで終わりですが、個人なので、気が向くままに見ることが出来ますので、結局ほとんどの展示室を回りました。
こちらはオアハカの石頭。写真ではそうは見えませんが、かなり巨大です。

博物館をじっくりと見た後、遅めの昼食です。
現地で人気というカサ・デ・トニョという店に入りました。

ラ カサデトニョ (ソナロッサ店) メキシコ料理

こちらは店内でも食べれ、持ち帰りもできるという、メキシコ料理のファーストフード店のような店です。このポソレという少し辛めのスープが人気で、鶏肉やコーン、野菜がたくさん入っています。これに定番のタコスを追加して注文しました。

昼食後、約1時間かけてメキシコシティ郊外のテオティワカン遺跡に向かいます。
午後遅めの時間ですが、昼間だと暑すぎるということで、これくらいでちょうど良いということです。

テオティワカン遺跡 史跡・遺跡

まずは太陽のピラミッドにやってきました。ピラミッドの大きさとしてはエジプトの２基のピラミッド(クフ王、カフラー王)に次いで３番目ということですが、高さでは負けますが、底辺の大きさはほぼ同じということです。

太陽のピラミッド 建造物

そしてもう一つ違うところが、この太陽のピラミッドは頂上まで登ることができることで、登ることが出来るピラミッドとしては最大だということです。

ただ、ご覧のとおり登る人は多く、階段は大混雑です。それでも午後遅い時間なので、昼時に比べればまだましということです。
ただ、階段は多いので体力的にはかなり厳しいです。

前の写真でも見てもわかる通り、３段程度に分かれていますので、途中で一休みです。ずいぶん高くまで上がってきました。

頂上までもう少し。こちらの遺跡は修復されて漆喰で塗り固められています。

頂上の中央にはパワースポットということで、多くの人がご覧のように順番に手をかざしていました。自分も真似してみましたが、ご利益は何でしょう。

奥のほうを見ると広大な遺跡の先にもう一つのピラミッド、月のピラミッドが見えます。こちらもいかにも世界遺産と言った絶景です。

太陽のピラミッドを降りて、月のピラミッドに向かいます。
月のピラミッドに向かう通りは死者の道と呼ばれ、幅40ｍもある古代の大通りです。

死者の道 自然･景勝地

周囲には神殿や住居の遺跡があり、目立ちませんがこちらはピューマの壁画が描かれています。

Mural del Puma 史跡・遺跡

途中、ケツァルパパロトルの宮殿という遺跡に立ち寄りました。
時間は既に４時近く。テォティワカン遺跡の入場は5時までということですが、こちらの遺跡は5時には終わるので、4時半くらいまでしか入れないということでいしたので、月のピラミッドより前に入ることにしました。

ケツァルパパロトルの宮殿 城・宮殿

内部はご覧のとおり保存状態も良く、修復された部分も多いですが、壁画など良く見ることが出来ます。

こちらが神獣、ケツアパパロトルです。蝶の羽を持つ鳥という意味合いだそうです。

ケツアルパパロトルの宮殿を出た後は月のピラミッドに向かいます。
ご覧のとおり太陽のピラミッドほど大きくありませんが、古代の儀式は太陽のピラミッドではなく、こちらの月のピラミッドで主に行われたとのことです。

月のピラミッド 建造物

月のピラミッドは頂上まで登ることはできず、上がれるのは手前の舞台までです。しかし、階段は太陽のピラミッドよりも急で、登るには手すりを伝いながらになりました。

月のピラミッドの舞台から太陽のピラミッドを眺めます。こちらの眺望もいかにも世界遺産といった感じです。

月のピラミッドを降りた後、もう一度振り返ります。
既に5時を過ぎて夕方の色が濃くなっています。この時間帯の遺跡も美しいです。
天気も上々で、暑かったですが、観光自体は非常に満足しました。
これで洋の東西のピラミッドを制覇です。

本日の観光はこれで終わりません。続いての観光はグアダルーペ寺院です。
写真の大聖堂は妙に湾曲して見えますが、レンズのせいではありません。地盤沈下により、見てわかるほど大きく傾いています。

グアダルーペ寺院 寺院・教会

危険なほど傾いたので、大聖堂は別に建てられましたが、こちらの聖堂もいまだに使われています。中では神父のミサが行われていましたが、外を見ると不安になります。

寺院周辺を見ているうちに暗くなってきました。広場の中央には斬新なカリヨンが立っています。

カリヨン (グアダルーペ寺院) モニュメント・記念碑

そして先ほどの傾いた大聖堂に代わって建てられた大聖堂がこちらです。円形のコンサートホールのようになっている、これまた前衛的な大聖堂です。

サンタ マリア デ グアダルーペ教区教会 (グアダルーペ寺院) 寺院・教会

巨大な教会の中ではこちらもミサが行われていました。

そして、このグアダルーペ寺院の最大の見どころがこちら、グアダルーペのマリアの聖なるマントです。中南米中からたくさんの巡礼者が訪れるため、立ち止まらないように聖遺物の下は動く歩道になっています。いろいろな意味で本当に前衛的な教会です。

その後はメキシコシティ国際空港に到着し、ラウンジで休憩しました。
帰りの便は成田まで14時間半。過去最長のフライトでしたが、疲れていたのでぐっすり寝てしまい、機内食も食べ逃していました。
日本着は早朝６時。釧路には午後1時着で久々の長期旅行からの帰還しました。

アエロメヒコ サロンプレミエラウンジ (メキシコシティ国際空港) 空港ラウンジ

ということで、10日間にわたる旅が終わりましたが、残念だったのはペルー全般の天気です。やはり雨期に行くのはリスクが伴います。とはいえ、時間も費用も掛かるし、高山病等体調を考えるとそうそう何度も行くわけにもいかず、再訪は難しそうです。

最大の目的地ウユニでは何とか鏡張りの風景を見ることが出来ました。こちらも１泊2日程度では天気が悪ければ空振りになるところでした。やはり確実な鏡張りを見たければ、こちらは３～４日滞在したほうが良さそうですが、それもなかなか難しいですね。

最後にメキシコはメキシコシティを軽く触れただけですが、天気も良く、満足のいく観光になりました。
メキシコにはカンクンやチチェン・イツァ等魅力的な旅先もありますが、こちらはそのうちカリブ海のクルーズで訪れようと思います。

また、南米旅は大変でしたが、旅行企画にあたり最後まで迷ったイグアスにもいつか行きたいですし、パタゴニアにも惹かれます。
すぐにとは言えない場所ばかりですが、気力が充実したら、再度の南米旅にチャレンジしてみたいと思います。

この旅行記へのコメント （6）

• Siniさん 2019/09/20 14:20:06

  ソカロ広場に面したホテルって良いですね！！

  massi さま
  
  ソカロ広場を見渡せるホテルを選ぶなんて、なんてステキな！！
  朝食も広場を見ながら。よかったですね。
  
  太陽のピラミッドは、ギザとカフラー王のピラミッドの次に大きな建物だったんですね。恥ずかしい！自分の旅行記訂正します。
  
  テオティワカンの遺跡は、ユカタン半島の遺跡よりかなり大きいし、広いだけでなく、文明が違うように感じられました。あくまでも浅知恵の私の感想ですが。
  
  短時間の旅でしたけど、実はいろいろ優しくしてもらい、結構気に入ったんです。また機会があれば行きたいメキシコです。
  
  Sini

  massiさん からの返信 2019/09/20 19:34:25

  RE: ソカロ広場に面したホテルって良いですね！！

  こんにちは。
  
  ご訪問ありがとうございます。
  自分もトランジット利用の大急ぎのメキシコシティ観光でしたが、天気も良く充分堪能できました。
  ソカロ広場は警察も多く、夜歩きも全く心配なかったのも良かったです。
  
  しかし南米旅行は体力と度胸の勝負ですね。さて、自分もいつまで旅行できるでしょうか。
  
  

• みかちゃんっすさん 2019/07/09 23:12:50

  いいね！ありがとうございます！

  massiさん、私の拙い旅行記見ていただきありがとうございます！
  フォローまでして頂きありがとうございます！
  またお邪魔させていただきました♥
  メキシコのピラミッドいいですね～！
  エジプトのピラミッドも行ったことがありませんが、いつかは訪れてみたい場所です！
  マチュピチュも行ってみたい所です！
  いつ実現できるか分かりませんが、地道にコツコツ海外を攻略（？）していきたいと思案中です！
  まずはベトナム旅行に向けて計画練らなければ★
  　また訪問させていただきますね～！

  massiさん からの返信 2019/07/12 07:23:48

  RE: いいね！ありがとうございます！

  こんにちは。
  
  引っ越しでネット環境が悪くご挨拶が遅れてすみませんでした。
  
  アジアも行った国は多くなりましたが、短期間ですので都市レベルで見るといったことのない国がたくさんあります。ベトナムもハノイとチャンアンにいっただけですので、旅行記期待しています。
  
  またよろしくお願いします。

• お黙り！さん 2019/03/23 12:36:16

  素敵な南米！

  massiさん、こんにちは。
  私もウユニ塩湖へは行ってみたいものの、なかなか・・・・・。
  南米をイメージして行きたい場所は数あれど・・・・と言ったところです（笑）
  メキシコは8日間で有名何処を押さえたつもりですが、見ごたえのある国ですから、また行きたいなと。カリブ海クルーズはキューバを中心に考えていたので、こちらも不完全燃焼。そして、南米・・・・ウユニやパタゴニアを考えたのですが、所謂、南米（有名どころ）を考え、今年、雨季が明けた5月に予定しています。まだ、行ってはいませんが（笑）、パタゴニア（夏）とウユニ（雨期）を一緒に、何時か？何時か？行きたいと思っています。年末年始の旅行、楽しく拝見させて頂きました。素敵な景色をありがとうございました。マリー

  massiさん からの返信 2019/03/23 13:05:04

  RE: 素敵な南米！

  こんにちは。
  
  そうですね〜。南米の旅は旅行時期が難しいですね。
  今回は鏡張りのウユニ塩湖が見たいという明確な目標があって、更に年末長期休暇というところだったので、この時期どこが良いかということから始めました。そうすると、水量の多いイグアスの滝、夏のパタゴニア、更に天気の良いメキシコシティと出ました。マチュピチュとイグアスは最後まで迷いましたが、航空券がＡＭのリマ往復だったため、ブラジル・アルゼンチンは敷居が高く、次回のお楽しみとしました。
  
  いつも乾季のベストシーズンの旅行ばかりで、今回初めて雨期の旅行チャレンジでしたが、数日前にはペルーレイルが増水で立ち往生なんてこともあったようで、リスクも再認識しました。
  
  まあ、今回かなり疲れましたので、当面秘境系の旅行は後回しで良いかと。。
  
  ということでして、次回以降の参考のためにご訪問させていただきますので、今後ともよろしくお願いします。