2018/02/10 - 2018/02/12
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morisukeさん
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オッサンネコです。
1979年にユネスコ世界遺産に登録された「カトマンズの渓谷」。
あれっ…渓谷なの?って思ったことがありましたが、
これは登録の英名「Kathmandu Valley」を無理くり直訳したもの。
Valleyは本来盆地という意味もあるため、
実情を考えると、カトマンズ盆地の方がしっくりくるのです。
まぁ豆知識は置いといて…
世界遺産カトマンズ盆地を構成する要素は主に7つ。
カトマンズ、パタン、バクタプル、スワヤンブナート、ボダナート、
パシュパティナート、そしてチャングナラヤン。
別にコンプリートする気はないけど、来たからにはいいものが見たいってのが本音なわけ。
そんなわけで旧市街パタンにも足を伸ばしてきたのですが、
なんてことでしょう。
そこには世界遺産を超える、魅惑のワンダーランドがあったのでした。
その時の記録です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
PR
-
イチオシ
どうもどうも、オッサンネコことモリネコちゃんです。
ネパール仏教の聖地、スワヤンブナートの丘の上から
オレンジ色の朝日に染まったカトマンズを眺めて来た後のお話。
スワヤンブナートからはタクシーでパタンまでやって来たのですが、
パタンだよ~と言われて降ろされたのがココ。
えっ…絶対違うでしょココ…。
Google先生で調べてみると、世界遺産のあるダルバール広場まで
まだ結構距離があるぢゃねーか (`□´)コラッ!
タクシーのおやじに憤慨しつつも、降ろされたものはしょうがない。
幾つもの路地をすり抜けて、広場まで向かうことにしました。 -
ここから路地をにょろにょろ抜けていきます。
カトマンズ盆地はざっと見て甲府盆地と同じくらいの大きさなんです。
盆地であるが故に、平地と呼ばれる部分は限られており
そんな中に3国の首都がそれぞれ城壁や濠を備え付けたもんだから、
城壁の中の住居(旧市街)は必然的に縦に伸びていくことになります。
日干し煉瓦で高層化された建物群は、カトマンズ独特の景観をもたらし、
その下の路地をせわしなく行き交う人々の姿もまた
景観に絶妙なアクセントを与えているのです Ψ(`▽´)Ψ -
これもカトマンズではよく見られる野菜の行商スタイル。
リヤカーを引いて野菜を売りに来るのは大変だろうなぁ。 -
パタンの路地から路地へ。
昨日ざっと眺めた観光地化されたダルバール広場なんかより、
よっぽどネパールらしい風景を歩いている気がする。
うーん、なんか楽しくなってきたぁ!( *゚∀゚)=3 ムッハー! -
路地に面した肉屋も、ほれこの通り。
ショーケース?冷蔵庫? ノンノン、ノノノーン!
ネパールの路地流はコレ、店頭に塊でドーン (゚Д゚)≡゚д゚) !!
牛…は食べられないから、羊かヤギの肉かなぁ。 -
こちらは揚げパン屋…でしょか。
形は不揃いだけど、素朴な手作り感に思わずほっこり ( ̄▽ ̄;)ポッ -
車を押す人。
ただボーっと通りを眺めるおばあちゃん。
色んな人の想いが交錯して、路地の風景は紡がれている。
ただ町のすき間を歩くだけでも、異国情緒を強く感じてしまうのだ。 -
ちょっとした広場で開かれている朝一にも寄ってみました~♪
こういう素敵な光景を見ちゃうと、見ずにはいられんのです。
種類こそ少ないものの、確かな土の匂いを感じますぞ。 -
いもっ。
-
こちらは香辛料コーナー。
ネパールではインドに劣らずたっぷりの香辛料を使うようで。
山積みの唐辛子を見てたらなんかお腹が空いてきた… -
あらっ。あらら。
この白くてぷかぷか浮いているのは…。
おばちゃんに、これ豆腐って聞いたら、トーフだよって。
ほほう、ネパールでも豆腐は「トーフ」なんですって。
見た感じ木綿っぽいけど、ネパールではどうやって食べるのかな…。 -
もちろん、お肉屋さんもございます。
ヤギの頭がポツンと寂しげ。体はもう売れちゃったのかな。
お店のオヤジは、今日おろしたばっかだから旨いぞ~、なんですって。
ヤギはあんま馴染みないけど、確かにウマそうに見えてくるね。 -
こちらはまるごとチキンの皆様。
足(もみじ)が付いてるのがポイント。 -
イチオシ
お野菜を売る時に大活躍するのが、この天秤。
分銅を置いて重さを釣り合わせる、まさかのアナログ仕立て。
もはや昭和の香りを通り越して、
大正ロマンまでタイムスリップしたかのような感覚なう。 -
歩き疲れたら、地元の人たちに混ざってチャイで一息。
外国人が珍しいのか、なんかやたら話しかけられる。
言葉は分からんが、うん、チャイはうまい。うまいぞー。 -
パタン旧市街の路地の景観。
-
路地を歩いていると、突如目の前に祠や寺院が現れたりします。
ネパールは人口の約8割がヒンドゥー教を信仰していると言われてます。
ヒンドゥー教を定義することはホントに難しいのですが、
元々はバラモン(司祭)だけで信仰されて来たバラモン教に対して、
王族や庶民の不満が徐々に高まり、宗教的対立を引き起こします。
要は、一部の特権階級にしかわかんねー宗教なんてやめて
仏教とかジャイナ教に鞍替えする人たちがいっぱい現れたわけ。
それにはバラモンたちも困った。
このままでは自分たちの存在価値が全くなくなってしまう…。
そこでバラモンたちは、自分たちの特権であった祭儀や哲学、
はたまた寺院の建設などを民衆などにも許可し、
バラモン教を分かりやすく広めることで仏教などに対抗します。
これが中々効果覿面なわけで、仏教やジャイナ教に傾いた民衆の心は
再びバラモン教にグッと引き寄せられていきます。
その後、バラモン教は土着の神々まで吸収し、どんどん肥大して行きます。
最終的に、バラモン教が世俗化し、民間宗教と融合したものをヒンドゥー教と言い、地域や文化によって信じる神様は千差万別なのです。
その数、なんとわけわかんないくらい(笑)
日本にも八百万(やおよろず)の神様がいると言われていますが、
考え方はこれと全く一緒なのかもしれないですね~ (o・д・)=з -
こっちにも。
さっきとは建物の様式が違いますが、これもヒンドゥー教の寺院です。
ヒンドゥー教の寺院はマンディール(Mandir)と呼ばれ、
各個人が自由な時間に礼拝をするのが特徴です。 -
さらに路地をグイグイ進んでいくと…。
あっなんか見えて来た…。 -
ようやくパタンのダルバール広場に到着。
まずは広場の一番北側にあるビムセン寺院(Bhimsen Mandir)
ネワール建築の象徴とも言える楼閣式の3層立て。
この寺院は2015年の大地震で、大きな被害は免れたみたいですね。
その重ね屋根の美的センスも然ることながら、
それよりもスゲーって感動したもの、それは… -
コレだ。
重ね屋根を支える方杖の彫刻。
ずーと見てても飽きないくらい、エキゾチックで精巧。
一言で語るなら、江戸時代の美意識「粋」に通じるものがある気がする。
ひたすら上を見続ける時間が続くので、
一息つく頃には首と肩がつりそうな状態にヾ(`Д´*)ノ
首いてぇ。 -
一本一本に個性豊かな神様が描かれてるんですが…
よーく見てると、中にはカップルでいちゃいちゃしてるやつもあり、
個人的にはなんか腹が立ってきた… (`□´)コラッ!
妬いてませんよ、ちょっと言ってみただけ。 -
パタンのダルバール広場には、他にも見所のある寺院がいっぱい。
でも悲しいことに、ほとんどが地震で被災した修理の真っ最中でした。
左側がクリシュナ寺院(Krishna Mandir)
右側はヴィシュナート寺院(Vishmath Mandir)
信者は中に入れますが、観光客は外からその光景を拝むだけ。
早く復興されることを祈って、ほにゃほにゃ。 -
修復の現場で見かけたコレ。
そう、史跡復興には我が日本も大きく貢献しているのです。
アジアを旅しているとよく見かける日本の支援、
日本人である事に誇りが持てますよね (ノ*゚▽゚)ノ ウォォォォォン
惜しむらくは、なぜ金網の内側なんだ…orz
もっと外に出してアピってもいいのに。
こういう時に日本人の「謙虚さ」は要らんと思うのだが…。 -
旧王宮前。
まだ朝も早い時間なので観光客の姿もまばら。 -
旧王宮への入口。
入口を護るお獅子と、扉の上にある塔門の細工がお見事。
パタンのダルバール広場に入るには1,000Rsが要るみたいですが、
裏通りから入ってきたせいか、関所が見当たらず…
でも王宮に入ると入場用を徴収されそうだったので、
入口を眺めるに留めておきました。
すみません、ボンビー旅行者なもので (/▽*\)~♪ -
旧王宮前にいた高校生たち。
おいらに劣らず、みんな相当イケメンである。
撮った写真を見せてあげたら、みんなケラケラ笑っておりました。
ネパールの人たちは、ホント写真を撮られるのが好きの様で。 -
イチオシ
入口のお獅子の勇ましいこと。
いやいや、なんか壁に目みたいなオブジェもあるし、
お獅子の後ろには憤怒の神様が短刀を振りかぶっていらっしゃる。
これだけ守りを固めたら、悪党が近寄るのも無理じゃろうて。 -
旧王宮の前にあったナラシンハとハヌマーンの像。
これは個人的な所感ですが、ネパリーズはナラシンハが好きな様で。
高頻度でナラシンハの偶像や戦闘シーンを見かけるんですよねぇ。 -
イチオシ
こちらはクリシュナ寺院(Krishna Mandar)
煉瓦や木造建築が主流のネパールでは珍しい石造りの寺院。
さて、カトマンズの宗教建築ですが、
よーく見てると3つの様式で建てられているのが分かります。
一つ目は、パゴダ様式(楼閣型)
先ほどのビムセン寺院や、チャングナラヤン寺院がこれに該当。
二つ目は、ストゥーパ様式(釣り鐘型)
仏教様式で、スワヤンブナートなどの仏塔に見られる型。
そして三つ目、シカラ様式(高塔型)
ヒンドゥー寺院の入口によくある楼門(ゴープラム)のような型。
このクリシュナ寺院はシカラ様式の変則系で、
ここパタンのダルバール広場では一際異彩な印象を放っています。 -
旧王宮付近は修復ラッシュだったので、あんまり面白みがない。
ってなことで懲りずに別の路地に潜入してみました。
パタンは大通りを外れると世界がガラッと変わります。
それは観光地と市井の人たちの領域を隔てる境界線のようなもの。
どっちの世界も見ていて楽しいけど…
嗚呼、やっぱりこっちの方が、水を得た魚のやうな気持ち…。 -
おおっ。こんなシステムがカトマンズにあったとは。
思い返してみると、道端にあまりゴミが落ちてないんですよね。
ちょっと意外でびっくりな、路地のふとした光景でしたぁ。 -
トマトを積み出すお兄ちゃん。
仕事に精が出ますなぁ (*゚∀゚)ノ -
ミカンの量り売りがいたり…。
-
天秤をかついでの行商人がいたり。
バンコクとも違う路地の風景に思わずうっとりしてしまう…。 -
このおっちゃんは、俺を撮れと(笑)
ごめんよ、野菜は買えんけど、おっちゃんに幸がありますように! -
そして、路地の一画には必ず祠があるのです。
これはその場所にいる土地神を祀ったものだと思うのですが、
この辺はタイの精霊信仰にも似た印象を受けますね。
これも信仰心の深いネパリーズならではの光景 (*゚ロ゚)b -
いやいや、その目線やめてー ⊂(゚Д゚;⊂
-
通りの片隅にも。
この神様は何かわかりますか?
答えはネズミちゃんです。
実はコイツ、ヒンドゥー教ではガネーシャの乗り物とされてます。
このネズミ、ガネーシャによって退治された悪魔が姿を変えたもので、
私たちの欲望や心の闇を象徴していると言われてます ((゚m゚;)
これを乗りこなすという事は、欲望や暗闇を制御しているという事。
そして彼は今、ガネーシャの忠実な子分でもあるので、
ガネーシャに取り次いで欲しければ、まずはおいらを礼拝せんかい
ってのが大衆に崇められている所以だと察しております (ゝω・) -
祠の前で楽し気に談笑するおやじたち。
神様がどこにでもいる街。
そして神様との距離が最も心地良い街。
ネパリーズがずっと大切にしてきたもの、
路地の片隅でそれが少しでも分かった気がした朝のことでした。
最期はパシュパティナート編に続きます。
それではまた~。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 唐辛子婆さん 2019/03/19 00:43:00
- パタン!
- morisukeさん、こんばんは
東御苑を見てくださってありがとうございました。
ところでmorisukeさんもカトマンズよりパタンがお好きなやうで嬉しくなりました。
パタンとカトマンズの境のホテルに1か月滞在してたので
毎日パタンに散歩に出かけてました。
https://4travel.jp/travelogue/10043644
ネワールの衣装のハサミ研ぎ屋さんがいて本当にタイムスリップしたみたいでした。
唐辛子婆
- morisukeさん からの返信 2019/03/30 16:49:41
- RE: パタン!
- 唐辛子婆さん様
こんにちは。
しばし中国でお仕事をしていたので、すっかり返信が遅くなりました_(._.)_
パタンの旅を拝見させて頂きましたが、私なんかよりよっぽどディープな世界に入り込んでますね(笑)
パタンはネパールの中でも下町風情を色濃く感じました♪
観光地より名もない路地の方が、そこに生きる人達のストーリーが見える気がして、
たまらなく居心地の良さを感じたのもそんな理由からでしょうか。
カトマンズはこれからもっと注目されて、街もどんどん近代化されてく気がするのですが、
昔からの風景は変わらずに続いて欲しいな〜と細やかに祈っています。
Mori Neko
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