イタリア世界遺産巡り３週間ひとり旅（21）17日目其の1－【世】サンジミニャーノ、キャンティ、モンテリッジョーニ－

2018/05/26 - 2018/06/15

第21回目は、17日目に【世】サンジミニャーノと【世】シエナに加えてワイナリーのあるキャンティ・モンテリッジョーニを訪れたVELTRAバスツアーのうち、サンジミニャーノ・キャンティ・モンテリッジョーニ観光の模様となる。

今年の春～夏の旅行シーズンは、ひとりでミラノからローマの間に点在するイタリアの世界遺産18個所巡りをすることになった。その動機と旅行の決定までの経緯は、このシリーズ１回目の下記旅日記をご覧ください。

https://4travel.jp/travelogue/11378140?lid=notice_vote_travelog

出発前に組んだ計画は下記のようなものであり、結果的には行程や宿泊場所の変更はなく、ほぼ計画通りの旅を終えることが出来た。ただ、計画には敢えて書いていないが移動後のホテルには比較的夕方早くに到着しているので、一年で一番日が長い時期でもあり、暗くなるまでの数時間を活用してそれぞれの街の見物を行うことが出来ている。

・１日目：夜成田発、機内泊
・２日目：朝ミラノ着、【世】モデナ見物、モデナ泊
・３日目：【世】マントヴァ見物、ヴェローナ泊
・４日目：【世】ヴェローナ見物、【世】ブレシア見物、ヴェローナ泊
・５日目：【世】ヴィチェンツァ見物、パドヴァ泊
・６日目：【世】パドヴァ見物、フェラーラ泊
・７日目：【世】フェラーラ見物、ラヴェンナ泊
・８日目：【世】ラヴェンナ見物、ラヴェンナ泊
・９日目：ラヴェンナ‐リミニ移動、リミニ泊
・10日目：【世】サンマリノ見物、リミニ泊
・11日目：【世】ウルビーノ見物、リミニ泊　
・12日目：ボローニャ見物、フィレンツェ泊
・13日目：【世】ピサ見物、【世】フィレンツェ見物、フィレンツェ泊　
・14日目：日帰りバスツアーでコルトナ、【世】アッシジ見物、ペルージャ見物、フィレンツェ泊　
・15日目：日帰りバスツアーで【世】ピエンツァと【世】オルチャ渓谷見物、フィレンツェ泊　
・16日目：日帰りバスツアーで【世】チンクエテッレ見物、フィレンツェ泊　
・17日目：日帰りバスツアーで【世】サンジミニャーノと【世】シエナ見物、フィレンツェ泊　←　今回はココ
・18日目：【世】フィレンツェ見物、ミラノ泊
・19日目：コモ湖見物、ミラノ泊
・20日目：パヴィア修道院見物、夕方ミラノ発、機内泊
・21日目：夕方成田着

＜旅メモ９＞ワイン購入顛末記

キャンティのワイナリーで試飲しているうちに、美味くてほろ酔い気分で気持ちが大きくなり、ワインを土産に購入する気になった。当初は、スパークリングワイン（カヴィー）と赤ワイン（キャンティ・クラシコ）各１本ずつ買って持って帰るつもりだったが、重いしトランクの中で割れたら大変と思い、送ってもらおうとした。送料を聞くと、結構高い。但し、６本まとめると送料は無料と聞いたので、それならと誰と誰にあげようと考えて６本（カヴィー４本、キャンティ・クラシコ２本）買うことにした。計169ユーロ。我が家では、普段1,000円前後のワインを飲んでいるので、価格からすると高級品の部類に入るワインだ。カードで支払って、領収書と店の名刺を貰った。日本の自宅にどれぐらいで届くか聞くと、３週間とのこと。多少遅いが船便ならやむなしと思い、楽しみに待つことにした。

帰国後、３週間経ったがまだ届かない。店の名刺にメールアドレスが出ていたので、領収書と名刺のコピーを添付してメールでデリバリー状況を問い合わせたところ、「我々のデリバリータイムは約30日で、そのうち配送会社から詳細連絡が行くでしょう」との回答があった。なるほど船上かなと思ったが、イタリアだし何か信用出来ないなと思い、再度「すでに出荷しているなら待つが、まだ出荷していないのならすぐに出荷して欲しい」とメールした。返事は、「Yes, we did.」。その正確な意味が判らないまま、１週間ほどして運送会社から配送の連絡があった。購入日からは35日ぐらい経っていたが、それほど大幅な遅れでもなく腹が立つほどでもなかった。

６本が独立して収まる発泡スチロールの立派な梱包でワインが届き、伝票を見て驚いた。イタリアでの発送日がメールで問い合わせた翌日で、航空便で送ってきたのだ。日本での通関を含めて、１週間ほどで届いたことになる。もちろん送料無料なので、こちらは関税分しか払っていない。参考のためにと思い、インターネットでワイン宅急便を調べて見ると、ヤマト運輸がイタリアからワイン６本を航空便で日本に送るには135ユーロと出ている。キャンティのワイナリーが託した業者の料金は不明だが、航空便使用という点からすると、そう大きくは違わないだろう。169ユーロ支払ったワインの送料135ユーロを無料にするとは、なかなか理解しにくいことだ。ちなみに、本来は船便で送ることで成り立っているシステムなのに手配を忘れから渋々航空便に振り替えたのか、元々利益を無視して（或いは原価は安いので、レアな日本への配送は利益なしでもいいと考えて）航空便で送ることになっているシステムなのか、判らず仕舞いだった(笑)。

届いたワインは、期待に違わず美味く、お土産であげた方にも好評だった。

エリア サンジミニャーノ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

17日目。

この日もフィレンツェから、【世】サンジミニャーノ、キャンティ、モンテリッジョーニ、【世】シエナを巡るVELTRAのバスツアーで観光することになっている。

朝9時にフィレンツェを出発して、最初の目的地【世】サンジミニャーノに到着したのは10時20分だった。このサンジミニャーノは、鉄道が繋がっていなくバスもフィレンツェからの直行便がなく、途中乗り換えなければならない不便なところにあるので、バスツアーが便利なのだ。

サン・ジョヴァンニ門から旧市街に入って行く。

【世】サンジミニャーノの正式名称は、世界遺産「サンジミニャーノ歴史地区」。このかつての美しい塔の街サン・ジミニャーノは、中世にはフランチジェナ街道（聖フランチェスコの通ったとされる道）を通ってローマ巡礼をする旅人にとって重要な中継地であり、この街の中世封建時代の支配階級の家々は、自らの富と力の象徴として72におよぶ塔を住居として競って建てた。中には50ｍを越す高い塔もあったが、現在はそのうちの14の塔が残り、中世情緒あふれる雰囲気と面影を今も強くかもし出す街として、観光客を集めている。
　　　

美しき塔の町といわれるだけあって、すぐにいくつかの塔が見えて来た。

チステルナ（井戸）広場に到着。この写真にも４つの塔が見えている。ここで約２時間のフリータイムとなった。

その名の通り、広場の中央には昔からの井戸が残っている。

チステルナ広場に続くドゥオーモ広場の一角に、ポポロ宮（市立美術館）がある。

ポポロ宮の入口近くに、ユネスコと世界遺産のロゴマーク付きの金属パネル説明板があった。

ポポロ宮は市立美術館になっており、美術品の鑑賞と同時に塔の上にも登ることが出来るようになっている。これは入口付近の壁画だ。

古い鐘も展示されていた。

ポポロ宮2階付近から、中庭を見下ろす。

美術館入口の案内板。

美術品鑑賞よりも、まず塔の上からの景観を楽しむことが先だ(笑)。ぐるぐると階段を登っていると、中央の壁面にプロジェクションマッピングの映像が出て来た。

色々なシーンが登場する。

ほどなく塔の上に到着。ここからは、サンジミニャーノの街並みと、背後のトスカーナ地方の田園地帯が見渡せる。

サンジミニャーノ郊外の景観。

サンジミニャーノ郊外の景観。中央の糸杉の並木道が印象的だ。

この塔は鐘楼でもあったようだ。

すぐ目の前には、この町の特徴になっていたいくつかの塔があった。

少し方角を変えて見たトスカーナの田園風景。

町の一角と田園風景。

塔の真下のドゥオーモ広場と、右側にはチステルナ広場。

南側のサン・ジョヴァンニ門方向に向かっての街並み。

町の一角を視野に入れると、必ず塔が入ってくる。

町の一角を視野に入れると、必ず塔が入ってくる。

これは、北側だったように思う。

20分間ほど塔の上からの風景を眺めた後、下りてきた。

次は美術館だ。

フレスコ画のある部屋を巡る。

フレスコ画のある部屋を巡る。

フレスコ画のある部屋を巡る。

保存状態もいいようだ。

フィリッピーノ・リッピの「受胎告知」。ここでは、最も有名な絵のようだ。

左側の天使ガブリエルの絵は、今回の旅日記の１枚目の写真に出ているサンジミニャーノの案内板にも使われているものだ。

暫く美術品を鑑賞していたが、ほどなくドゥオーモ広場に戻ってきた。

広場の一角では、大道芸パフォーマンスが行われていた。

ポポロ宮の美術館入口。すぐ横にドゥオーモがある。

広場に面したドゥオーモ（参事会教会）。VELTRAバスツアーの日本語アシスタントから、午前中はミサがあるため入場禁止と言い渡されていたが、そろそろ正午近くになるので大丈夫かなと前まで行ってみた。

何と、カメラを下げた観光客らしき人達が、出口から次々と出てくるではないか！その人達に聞いてみると、問題なく見物出来るとのことなので、入口に急いだ。

後で判明したことだが、日本語アシスタントはミサの行われる日曜日と勘違いしており（この日は月曜日）、実際にはもっと早い時刻から何の問題もなく見物出来たようだ。

ドゥオーモは横の方から入場するようになっており、その入口付近。正面には、「受胎告知」の絵が掲げられている。

「受胎告知」に近付いて見る。

ドゥオーモ内に入場。集合時間まで20分ほどしか残っていないので、急いで見物することになった。

見物客は多いが、中は薄暗く重厚な雰囲気が漂っていた。

壁面には、聖書物語のフレスコ画。

ドゥオーモの両側壁面全体にフレスコ画があり、パドヴァで訪れたスクロヴェーニ礼拝堂と同じような感じだった。

壁画を次々と見て回る。

壁画を次々と見て回る。

この写真の一番上に見える絵は、「受胎告知」の場面だ。また、下段右側は「最後の晩餐」だ。

聖書物語の各場面には馴染みが薄いが、「受胎告知」と「最後の晩餐」だけはすぐに判るので、見つけると必ず撮っておくことになった(笑)。

更に壁画を見て回る。

中段左側は、キリストのヨルダン川での洗礼場面のようだ。ラヴェンナのモザイク画で何度も見て来たので、これもすぐに判った。

更に壁画を見て回る。

最後に見た壁画。

翼廊の祭壇。

もう一度ドゥオーモ内全体を見渡して・・・。

もう少しゆっくり見物したかったが、集合時間も迫ってきたので退出することに。

ドゥオーモから駐車場近くの集合場所に行く途中のジェラート屋。ここはサンジミニャーノでも有名な店で、朝到着した時は客はいなかったが、正午過ぎの時刻では行列が出来ていた。残念ながら、買うこと能わず。

急いで集合場所に向かう。

ここ、サンジミニャーノでのフリータイムは２時間ほどで、ポポロ宮の塔の上から街並みやトスカーナ地方の田園の景観も眺め、美術館やドゥオーモの見物も出来たが、惜しむらくは、もう少しゆっくりとドゥオーモを見物したかった。

30分ほどのバスの乗車で、キャンティのワイナリーに到着。まずは、貯蔵庫でワイナリーの人の説明を聞く。

並んでいたワインの樽。

ここでは、ワインの試飲とランチを兼ねることになっていた。

前菜が出て来て・・・。

ワインが出て来て・・・。

また、キャンティ・クラシコ（赤ワインの銘柄）の説明。

パスタも出て来た。パスタの皿の横にあるのは、土産用ワインの注文伝票(笑)。

ツアーのメンバーもワインを飲みながら、話が弾んでいるようだ。

ほろ酔いになって、気が大きくなり、送料無料のワイン６本を購入（ワイン到着までの顛末は、表紙部分の＜旅メモ＞をご覧ください）。

バスの駐車場横のぶどう畑。まだ小さく、今年の収穫に間に合うのだろうか。

試飲とランチとワインのショッピングで、約２時間を過ごしたことになる。

ツアーは、この２階建てのバス使用だった。

15分ほど走って、モンテリッジョーニに到着。ここでも、フリータイムで暫く過ごすことになる。

小さな教会。

町の中心の広場。

広場に面した博物館。

広場近くの小さなお店。

町の外に広がるぶどう畑。

古い門。

石畳の道。

古い門。

これと言って特徴のない古い町だったが、20分ほどだけ滞在したことになる。

この後は、この日最後の目的地【世】シエナに向かった。

（続く）