2018/11/02 - 2018/11/03
261位(同エリア379件中)
実結樹さん
鶴見の曹洞宗大本山總持寺では毎年11月2日から1泊二日で「檀信徒の集い」が開催されます。
私は全然、檀家でも信徒でもありませんが、昨年の8月に月一回開催の「写経会」に参加した際にこの催しのことを知りました。
折角鶴見まで足を延ばしたので翌日はかねてから気になっていた鎌倉の「割烹家 八百善」へ。
享保二年創業、300年以上の伝統を受け継ぐ江戸料理のお店です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
初日 2018/11/2(金)
旅の始まりは鶴見駅。
總持寺が在るのは西口ですがこちらは開けている方の東口です。
いつものことながら早めの9:00には到着してしまいました。 -
時間もあったので、駅から徒歩5分ほどの「鶴見神社」に行きました。
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早めのランチを前以て決めていた 禅カフェ「坐月一葉」で。
駅ビルの「CIAL」5Fにあります。
10:00開店と同時に入店。
建長寺直伝の「建長汁御膳」(税込1,080円)を頂きました。
完全な精進料理という訳ではなくメインに肉か魚が選べます。
私は「カレイのコーンあんかけ」にしました。
11:00~14:00の間だとこのメニューに追加してサービスで白玉餡が付きます。
全体的に凄く薄味で体に良さそう。
總持寺に参籠する日のランチとしてはお誂え向きではないでしょうか。
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店内には茶室もあるし、總持寺のビデオも流されています。
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駅から徒歩10分弱の總持寺に11:00過ぎに到着。
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三門です。
檀信徒の集いの受付は12:30~です。
お天気も良いので先ずは境内の写真を撮りに走ります。 -
鐘撞き堂です。
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今夜泊まる「三松閣」
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有名な「百間廊下」です。
実際は160mくらいだとのこと。
一日2回、修行僧が水拭きの雑巾掛けをしてワックスを掛けてもいないのにピカピカです。
二日前10/31にNHKの「探検バクモン」で丁度總持寺が放映されていてここの掃除が取り上げられていました。
火事を延焼させないために諸堂を離した事によりこういう長い廊下が生じたそうです。 -
「仏殿」の床には与謝野晶子も踏むのをためらったという、中国の禅寺に倣ったピカピカの石が敷き詰められているとか。
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「香積台」で檀信徒の集いの受付が行われます。
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受付は12:30~
一番最初で受付です。
参加費5,000円もここでお支払いします。 -
二日間のスケジュールです。
日帰りの方も居ます。 -
「大祖堂」です。
開講式は13:30~千畳敷きの堂内で行われました。 -
「三松閣」4Fの大講堂です。
各種連絡や法話はここで行われます。
参加者は95名。女性が多いですね。 -
男女別に相部屋です。
割り当てられた部屋は「三松閣」の3Fの309号室。
20畳の本間に6畳の次の間、3畳の踏み込み、洗浄式トイレと洗面所、冷蔵庫付きの部屋を10人で使いました。 -
開講式の後、部屋に荷物を置き、AB二班に分かれ、それぞれ座禅と精進料理教室を約1時間ずつ交代で体験。
今夜の自分たちの夕飯の献立の一部を作ります、と言うか、典座のお坊様の邪魔?かな。
本来は三遊亭円楽師匠の落語が予定されていたのですが、体調不良でお出で頂くことが難しくなったので急遽「精進料理教室」になったそうです。 -
座禅は「坐禅堂」で行われます。
「坐禅堂」の中は指輪・時計・靴下も外して私語は禁じられています。
とても撮影できる雰囲気ではないので写真はありません。
勿論、警策の「バシッ!!」は真っ先にお願いしましたよ。
「無の境地」になんて到底なれないし、折角ですから是非受けなければ。
足が悪い方は椅子席でもOK。 -
夕飯(薬石)は17:30~地下1階の食堂で。
舞茸ご飯、胡麻豆腐、野菜の炊き合わせ、精進揚げ、きのこのおろし和えなどです。
精進料理教室で自分達で関わったお料理が並びます。
永平寺の吉祥閣に参籠した時は私語はもとより撮影もできない雰囲気でしたが、總持寺は和やかな雰囲気です。 -
食べ終わった後の器の重ね方にも作法があります。
お箸は翌日の朝食にも使い、持ち帰れます。 -
食後少し休んだ後18:30~徳島からいらした偉いお坊様の法話が約1時間。
-
入浴は法話後の19:45~21:00までの間に済まさなければなりません。
女性の参加者の方が多かったので大浴場でしたが、カランは20個。
内、シャワーは3か所でした。
ボディーソープのみなのでシャンプーをしたい人は持参です。
ドライヤーもありません。
湯船は大きくて温まります。
浴場の写真は撮れなかったので脱衣所の写真です。 -
布団の上げ下ろしは勿論自分達で。
寝巻はありますが、歯ブラシ、タオルは持参です。 -
泊まった3階の配置図です。
トイレは部屋のも供用のも洗浄式。
洗面所にはハンドウォッシュしかないので洗顔石鹸は持って来た方がいいかも。 -
二日目 2018/11/3(土)
翌日は4:00起床で4:30に集合。
整列して「大祖堂」まで行き、朝のお務めです。 -
「大祖堂」は法要や行事の時は撮影禁止。
(これは初日に何もなされていない時に撮ったものです。)
御本尊様の間近に進み出てお焼香が2回できます。
参加者全員の名前が読み上げられ先祖供養をした後、朝課では山と積まれた経典がパラパラと空を舞う転読を初めて見られました。
5:00~6:00までジャスト1時間。
約50人の僧侶の方が居並ぶ荘厳な朝課に参加できるのも宿泊すればこそです。
数珠は持って行きましょう。
椅子席でも大丈夫です。 -
朝食(小食)は7:00~。
汁物は無く、さつま芋入り玄米粥です。
食後は夕食と同じように粥椀を白湯と漬け物一切れですすぎ、作法どおりに椀を重ねます。
永平寺の朝食はお粥と梅干と胡麻塩だけだったので豪華に感じました。 -
30分で朝ご飯が終わった後、希望者のみ「三門」に登楼できます。
5階のビルに上るくらいの階段があります。
この三門は一人の信者の方の篤志で建てられたそうです。 -
「三門」のベランダからの景色です。
普通の人は上がることが出来ません。
今日はお祭りなので参道には露店が出ています。 -
8:15~地下2階の部屋で写経タイムです。
お手本、用紙、墨汁、筆は全て用意されています。
筆が共用でイマイチ書き辛い。
気になる人は持参をお勧めします。
私の字が汚いのは筆のせいでもないんですけれど、、、 -
般若心経の写経ですが、1時間弱では前回ゆっくり書いていたら終わらなかったので、今回は兎に角最後まで書き終わることに徹しました。
最後の「願目」は「家内安全」みたいなオーソドックスな四字熟語ではなく「ピンピンコロリ」にしました。 -
閉講式では、先祖供養のお札と、檀信徒の集いでの研修過程終了証、開講式後に撮った大祖堂前での参加者全員の集合写真に加え、京都の老舗「松榮堂」謹製の桐箱入りお香と、福井県吉田屋漆器店の漆塗りの菓子皿2枚、總持寺特製の布巾がお土産に頂けました。
これ、全て込み込みで5,000円では申し訳ないような感じです。 -
閉講式の後、希望者のみ約1時間の修行僧による諸堂拝観案内に参加できます。
ここは修行僧の方が座禅や食事をする大僧堂です。
普通は拝観することはできません。
合間に質問タイムがあって、修行僧の日常生活に質問が集中していました。
春秋2回の入門時期がありますが一割ぐらいの人が脱落するそうです。 -
「放光堂」の内部です。
一般の人は外の隙間から覗くだけです。
仏さまはお顔が直に写らないように真正面は少し避けて撮るといいそうです。 -
普段は閉じている菊の御紋の「向唐門」が「つるみ夢ひろば」のせいでしょうか、開いていて通り抜けられました。
-
昨日はこんな感じだったのですが。
壁に5本の筋が入っているのは最高位の格式の証です。 -
11:30頃に諸堂拝観も終わったので鎌倉に向かいました。
門前の参道では「つるみ夢ひろば」のイベントが開催されていました。 -
一番人気は毎年固定してしまっていて「あなご1本丸ごと天ぷら」なんだそうです。(修行僧の方に聞いたのですが本人は食べていない筈です)
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鎌倉の「割烹家八百善」は泉水橋バス停近く。
鎌倉駅観光案内所で5番乗り場だと聞いて乗車。 -
杉本寺や報国寺を少し過ぎたあたりです。
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五大堂明王院の隣に店はあります。
予約時間の14:00より30分早く着いてしまったので明王院で時間調整。 -
ただし、境内撮影禁止。
茅葺屋根のお堂が素朴な雰囲気で、訪れる人もまばらです。
葉を落としたたわわな赤い柿の実が印象的でした。 -
「八百善」の入口の門も風情があります。
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普通の古い民家といった感じ。
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茶室風の部屋をアレンジした部屋にテーブル3つ。
奥の畳の間に1テーブルです。 -
料理の写真は撮ってもいいけれど、「クチコミ」に投稿するのは控えて頂きたいとの事でした。
これは「旅行記」だし、酒器だから大丈夫でしょうか。
安土桃山の「ふくらすずめ」というのだそうです。
お酒は埼玉県深谷市の「丸山酒造」の純米吟醸酒「織星」の常温提供のみ。
税別1合900円です。
大吟醸を純米吟醸酒の値段で是非置いて欲しいという先方からの依頼だそうです。 -
治部煮が盛られてきたお椀です。
内側に金箔を施した村瀬治兵衛作で凄く軽い造りです。 -
江戸時代の八百善のレシピ本です。
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一昨日もメディアの取材があったそうです。
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写真は「タラの薯預焼き」が乗っていた遠州織部の巻物を模したお皿です。
ヒラメの黄身粉掛け・・・に始まり
鴨の治部煮
鯛の辛子醤油掛け
タラの薯預焼き
あなご天ぷら大根おろし掛け
海老の岩石紅餡掛け
鮭の白子の茶わん蒸し
〆の食事は卓袱うどん
醍醐豆腐
抹茶・・・でした -
明王院側から見た外観です。
江戸料理コース(税別7,000円)
包丁細工の体裁より味そのものを重視する「江戸料理」
私にはちょっと塩分きついかな、という感じもしないではありませんでしたが、なかなか味わえない貴重な体験でした。
確かに見栄えはそんなに良くないのでその辺が「クチコミ投稿はNG」な理由なのかな?とも思いましたが、是非実際に行ってみて目と舌で体験してみて下さい。 -
約2時間の食事の後、徒歩で鎌倉駅に向かいます。
店から45分で辿り着きました。
17:00過ぎの湘南新宿ラインで家路につきました。
今回の旅は曹洞宗大本山總持寺の年1回の「檀信徒の集い」を軸として計画しました。
繰り返しになりますが私は總持寺の檀信徒ではありません。
むしろ無宗教なくらいです。
そんな私でも寛容に受け入れてくれた總持寺に感謝です。
5,000円の参加費で滅多に体験できない貴重な時間を過ごすことが出来ました。
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