根岸外国人墓地

2018/10/09 - 2018/10/09

　横浜市中区仲尾台にある根岸外国人墓地は横浜市内に４カ所（他には山手の外国人墓地（中区山手町）、英連邦戦死者墓地（保土ヶ谷区狩場町）、中華義荘（南京墓地）（中区大芝台））ある外国人墓地の一つである。JR山手駅の北西隣にある。山の頂にある仲尾台中の下の法面を4段に築造して墓地になっているが、墓石がびっしりと並んでいる訳ではなく、ぱらぱらと墓石が残っているといった風である。
　根岸外国人墓地は明治35年（1902年）開設とされ、関東大震災（大正12年（1923年））で被災した外国人の慰霊碑や横浜港のドイツ軍艦爆発事件（1942年）の犠牲者をしのぶ慰霊碑がある。墓碑のない埋葬者が多い。第２次大戦後に連合国軍に接収され、記録が消失したため、正確なことは分かっていない。
　正門前の看板プレートがかすれている。看板プレートは横浜山手ライオンズクラブ（ＬＣ）が昭和63年（1988年）に寄贈したものである。しかし、神奈川新聞（2015/08/12版）によれば、「第２次大戦後に外国軍人軍属と日本人女性との間に生まれた数多くの子どもたちが埋葬されている」という英文の記述が市が案内板を補修した平成12年（2000年）に「第２次大戦後に埋葬された嬰児（えいじ）（幼児）など、埋葬者名が不明なものも多い」と書き換えたのだという。所謂「GIベビー」については横浜市側（環境施設課）が認めたくないということのようだ。進駐軍が長く駐留した横浜ならではの歴史であり、こうした根岸外国人墓地が観光名所となっている山手の外国人墓地（https://4travel.jp/travelogue/10789627）とは違った歴史の一面があることを知った。
（表紙写真は根岸外国人墓地）

エリア 本牧・根岸・磯子(神奈川)

正門前の問題の看板プレート。

正門前。

参道。

根岸外国人墓地管理事務所。

初段の外国人墓地。

「慰霊」碑。英文混じりの慰霊碑だ。

初段の外国人墓地。

階段。

２段目の外国人墓地。

２段目の外国人墓地。

２段目の外国人墓地。

２段目の外国人墓地。

2段目の奥の外国人墓地。

2段目の奥の外国人墓地。

2段目の奥の外国人墓地。

2段目の奥の外国人墓地。

3段目の外国人墓地。

3段目の外国人墓地。

4段目の外国人墓地。

4段目の外国人墓地。

4段目から外国人墓地を見下ろす。