2018/05/08 - 2018/05/10
36位(同エリア156件中)
naoさん
旅の行程
5月 8日 肥前浜宿、塩田津
5月 9日 有田内山、大川内山、佐賀柳町
5月10日 黒木、八女福島
福岡県八女市の中心市街地にあたる旧福島町地区は、天正15年(1587年)の豊臣秀吉による九州平定後、1万8千石を与えられた筑後広門によって築かれた福島城の城下町を礎に、関ヶ原の戦いの後に入府した柳川藩が福島城を大規模に改修したのに伴って、城下町の一角に配置された町人町を基盤として現在に至っています。
その後、跡継ぎが続かず断絶された柳川藩に代わって久留米藩領となると、次第に市場町や在郷町へと姿を変え、久留米篠山城から豊後方面へ通じるかつての往還道(豊後別路)沿いには、緑茶、和紙、仏壇、提灯などを扱う商家が連なり、八女地方の商業の中心地として発展しました。
江戸時代以来たびたび大火に見舞われた八女福島では、白漆喰を塗籠めた入母屋屋根の妻入り二階建の、住居と土蔵を兼ねた居蔵造と呼ばれる防火性に優れた町家が建てられました。
商業で財を成した商人たちが、地域に産する木材や石などの建築資材を使い、競って職人に意匠を凝らさせた建物群は、一棟ごとに異なる個性を発揮しながらも、全体として統一感のある落ち着いた町並みをつくりあげています。
時の流れとともに地域経済が衰退する中、美しい町並みが消えていくことに危機感を抱いた地元の皆さんは、「八女ふるさと塾」を設立して町並みの保存・再生を啓発する活動に取り組まれておられます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス ANAグループ JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この旅最後の目的地、八女福島へ到着しました。
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八女福島の町並みへ向かう途中の、狭い路地に沿って続く商店街には、味わい豊かな木造のアーケードが残っています。
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八女市の汚水桝の蓋。
市のシンボルマークと「YAME-SHI」の文字を組み合わせたデザインになっています。
このシンボルマークは、八女の地名の由来と言われている『この地方に女神あり、その名を八女津媛といい、常に山中にある』という日本書紀の一節にちなんで、山の稜線に8人の女神がデザインされたものだそうです。 -
さて、八女福島の町並みに差し掛かりました。
こちらは、八女のこだわり食材を中心に薬膳を取り入れた料理を提供する食事処です。
ちなみに、店名は『八女サヘホ』さんと言うんですが、サ・へ・ホは漢字の「茶」をバラしてできた名前だそうです。
そう、八女茶ですね! -
この辺りは八女福島の町並みの東端にあたります。
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こちらの町家は江戸時代創業の和紙のお店で、ナマコ壁と頑丈な持ち送りがアクセントになっています。
ちなみに、八女は昔から手すき和紙が盛んな地域だったようです。 -
こちらは八女茶のお店です。
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明り取りでしょうか、小さな窓が開けられています。
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1階、2階とも瓦葺の庇を架けた町家です。
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こちらの町家は、摺りガラスに四角い縁取り加工を施して、外観に変化をつけておられます。
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八女福島の町並みを振り返ったところです。
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こちらは、厳選した素材にこだわったもつ鍋屋さんです。
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こちらの町家は、出格子に細かな細工を施されています。
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この複雑な形状の建物を、いとも簡単に建ててしまう職人さん達の技量の高さには目を見張ってしまいました。
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水平方向にも、上下方向にもいびつな形をしているので、細かい部分の納まりは難しいと思うんですが・・・。
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路地の先に古民家を使ったカフェがあるので、昼食を採りに行きます。
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こちらは、築後約100年の元料亭として使われていた建物をリニューアルしたカフェです。
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看板から察するに、カフェだけではなく雑貨なども置いておられるようです。
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では、メニュー表を確認して店内へ・・・。
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体に優しい『aoの野菜たっぷりヘルシー膳』を戴きました。
お腹を満たしたところで、町並みへ戻ります。 -
町並みへ戻ってきました。
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こちらは「八女提灯絵付処」の看板を掲げた提灯絵付けの工房です。
和紙の産地だった八女では、約200年前に八女提灯が誕生したようで、山水、草木、花鳥などの彩色画を描いた提灯が人気を博したそうです。 -
こちらは日本料理店さんです。
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こちらはレンタル着物のお店です。
もちろん着付けもしてもらえます。 -
こちらは、陶器の工房も兼ねておられるカフェです。
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こちらは老舗和菓子屋さんです。
定休日の張り紙があるお店の前で、外人さんが困った顔をされていたので、「today is closed」と教えてあげると、肩をすくめて立ち去られました。 -
「遊び心満点」なんて言うと叱られそうですが、何とも楽しげな町家です。
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こちらの町家は、歩道の隅切りに合わせて、建物も角を切っておられます。
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交差点の角では、八百屋さんが店を開いておられます。
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板葺の塀をめぐらせた町家です。
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では、交差点に戻って南へ歩きます。
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こちらの町家は、瓜型の虫籠窓を見せています。
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八女福島の町並みです。
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こちらはカフェです。
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こちらは「弓矢」を作っておられる工房です。
伝統的な町並みにふさわしいお店ですね。 -
こちらはお食事処です。
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八女福島の町並みです。
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こちらは、江戸末期に建てられた造り酒屋の建物を改装した横町町家交流館です。
八女福島の町並みの魅力や歴史などの紹介と、来訪者の休憩スペースなどが備えられています。 -
ナマコ壁がアクセントの町家です。
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この町並みにしてはめずらしい平入の町家です。
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こちらの町家は、江戸末期から八女和紙を扱ってこられたお店だそうですが・・・
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現在は廃業されて、八女のお祭りに合わせたイベントや、手仕事関係の展示スペースとして使われているそうです。
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では、この町家の角を西へ曲がります。
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こちらの町家は、八女地方全般の日用雑貨を一手に引き受けていたお店です。
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4枚引きのガラス戸の入った、間口の広い玄関のある町家です。
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昭和レトロな町家です。
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圧倒されるほど間口の広い町家は、部分的に改修工事をされているようです。
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こちらは八女茶のお店です。
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店先で揺れる暖簾には、お店の屋号が染められています。
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これまた昭和レトロな町家がありました。
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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こちらはたばこ屋さんです。
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道路に面したかまぼこ屋さんの、奥の大きな建物が工場なんでしょうね・・・。
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こちらの看板には「茶寮」の文字が見えますが、カフェではなくお食事処のようです。
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八女福島の町並みです。
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こちらは、ご主人が本場信州のお蕎麦屋さんで修行されたというお蕎麦屋さんです。
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こちらは新聞屋さん。
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ガラス戸を全面に入れた町家と・・・
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千本格子を全面にしつらえた町家が隣り合っています。
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こちらの町家は、ガラス戸に「八女特産 手造り 山こんにゃく」と書いてあるので、何のお店か一目瞭然ですよね~。
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この交差点の北側の町並みも面白そうなので、歩いてみます。
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虫籠窓が規則正しく並んだ町家です。
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こちらの町家には郵便ポストが2つ付いているので、2軒のお宅が入っているように思われます。
では、ここで引き返します。 -
先ほどの交差点に戻って来ました。
交差点の角にあるピンク色の建物は、障がい者就労支援施設「陽だまり工房」の利用者の皆さんが、一生懸命に作ったパンや温かみのある雑貨を中心に販売しているお店です。 -
こちらは八女提灯や鯉のぼりなどを作っておられるお店です。
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こちらは味噌や麹などを作っておられるお店です。
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こちらのお屋敷は、屋号を「堺屋」と言う造り酒屋で栄えた木下家の旧居です。
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旧木下家住宅は、昭和63年(1988年)に所有者の木下家から八女市に寄贈されたもので、現在は一般に公開されています。
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こちらは座敷棟です。
ちなみに、八女福島の町並み保存のきっかけとなったのは、旧木下家住宅が市に寄贈されたことによると言われています。 -
縁側から見た座敷棟の様子です。
濡れ縁の手水鉢の地中には水琴窟が仕込まれているそうです。 -
折り上げ格天井で仕上げられた座敷。
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座敷から縁側を見た所です。
ちなみに、書院の上に富士山のガラスがはめられていますが、この部屋には「一富士、二鷹、三なすび」が隠されているそうです。 -
屋久杉の1枚板で作られた透かし彫りの欄間をはじめ、座敷のそこかしこに今では手に入らない貴重な木材が使用されているそうです。
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では、町並みに戻ります。
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こちらは、旧木下家住宅の真向いにある仏壇店です。
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こちらは整体師をされている町家です。
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八女福島の町並みです。
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こちらの町家は、手前の切妻屋根の上を跨ぐように、二重に屋根が重なっています。
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瓜型の窓枠のある町家です。
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この建物全体のフォルムは、最近の国産車のシルエットに似ているように思われてなりません・・・。
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柱を見せた、真壁の町家です。
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昔懐かしい昭和レトロなホーロー看板を妻面に飾っておられるのは・・・
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こちらの町家です。
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こちらは造り酒屋さんです。
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こちらの蔵元名は、八女福島の地名からとられているそうです。
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造り酒屋さんのお隣にある酒店さん。
みそ、醤油の看板も上げておられます。 -
八女福島の町並みです。
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こちらはカフェです。
黒板の下の犬のオブジェはオーナーさん手作りだそうです。 -
こちらは、天保7年(1836年)創業の八女提灯屋さんです。
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こちらは、一見すると個人住宅のようなんですが、お米屋さんなんだそうです。
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八女福島の町並みです。
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こちらは仏壇屋さんです。
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こちらは売物件の看板が立っているので、空き家のようです。
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こちらの町家と・・・
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こちらの町家は、棟が二つに分かれているので別々の建物のように見えますが、これで1棟なんです。
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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こちらの町家は、天保9年(1838年)の墨書がある建物で、八女提灯に付ける房の製造販売のお店として使われていました。
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八女福島の町並みを見返した光景です。
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こちらはオープンされて間もない酒店さんです。
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豪快な屋根組を見せる町家です。
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和風の町家の上に、和洋折衷の2階がのせられています。
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次は、この交差点を北へ曲がります。
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北へ延びる町並みです。
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必要なところだけしか雨戸を開けておられない町家です。
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こちらは1日1組限定の「泊まれる町家」です。
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こちらの町家は、日々の暮らしの中で使える八女の伝統工芸品や筑後の手仕事の品々などを紹介するアンテナショップです。
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こちらの町家は長屋なんですが、片側は空き家になっているようです。
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この町家の左側の屋根の納まりが気になります。
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3階建ての八女提灯のお店です。
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こちらの町家は、2階の窓に晒葺の庇を架けておられます。
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こちらも八女提灯の製造販売をされているお店です。
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こちらは仏壇屋さんです。
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店先に八女提灯を下げたこちらのお店は居酒屋さんです。
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腰壁が下見板張りの町家です。
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白い暖簾の掛かったこちらの町家はカフェです。
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玄関先に色鮮やかな鉢植えが置かれた町家です。
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こちらはお米屋さん。
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脇道の先に、造り酒屋さんのレンガ煙突が見えています。
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こちらの切妻屋根に入母屋屋根を組み込んだような町家は仏壇屋さんです。
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晒葺の庇を全面に下ろした町家です。
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八女福島の町並みです。
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こちらの町家は、妻面にも窓を開けておられます。
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こちらは陶器店です。
この後は先ほどレンガ煙突が見えていた造り酒屋さんへ向かいます。 -
造り酒屋さんにやって来ました。
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こちらの「大吟醸 極醸 喜多屋」も、世界最高の権威と評されるワインの品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」で、平成25年の日本酒部門の「チャンピオン・サケ」の栄誉に輝いておられます。
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さて、八女福島の町並みも歩き終えたので、この近くにあるバス停へ向かいます。
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八女福島には、想像以上に素晴らしい町並みが広がっていました。
では、造り酒屋さんの近くにあるこの停留所からバスに乗って、JR鹿児島本線の羽犬塚駅へ戻ります。
また、再訪したい町がひとつ増えました。 -
羽犬塚駅へ戻って来ました。
さて、コインロッカーに預けておいた荷物を取り出して、福岡空港へ向かいます。
今回も良い旅ができました。
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