2018/05/08 - 2018/05/10
51位(同エリア201件中)
naoさん
旅の行程
5月 8日 肥前浜宿、塩田津
5月 9日 有田内山、大川内山、佐賀柳町
5月10日 黒木、八女福島
佐賀県鹿島市肥前浜宿は、江戸時代には小倉から佐賀を抜けて長崎へと続く長崎街道の脇街道である多良海道(多良往還)沿いの町で、この道を通じて最先端の情報、物、人が数多く往来する宿場町や漁師町として賑わいました。
浜千軒と言われるほど賑わった肥前浜宿は、有明海にそそぐ浜川をはさんだ北側の浜中町八本木宿と、南側の浜庄津町及び浜金屋町の、雰囲気が異なる二つの地区によって構成されています。
浜中町八本木宿(通称:酒蔵通り)は、多良岳山系を源流とする良質な水と、佐賀平野の美味しい米に恵まれ、元禄年間(1688年~1704年)頃から酒造りなどの醸造業を中心に発展したところで、外壁を漆喰で塗籠めた居蔵造りの町家や白壁土蔵造りの酒蔵など、質の高い建物が豊かな町並みを形成し、変化に富んだ独特の風情を醸し出しています。
浜庄津町及び浜金屋町(通称庄金地区)は、佐賀と長崎を結ぶ陸と海の交通の要衝に位置する佐賀鍋島藩最大の商工業の町として発展したところで、浜庄津町は商人や船乗りが住む港町、浜金屋町は鍛冶屋や大工などが住む職人町としての町割りが残っており、中でも、特色のある茅葺屋根の町家が建ち並ぶ南船津の町並みは、歴史的な姿を今日に伝えています。
鹿島市内で今も日本酒の醸造を続ける6軒の酒蔵の内の一軒で、肥前浜にある富久千代酒造の「鍋島 大吟醸」が、世界最高の権威と評されるワインの品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」で、平成23年に世界一の「チャンピオン・サケ」の栄誉に輝いたのをきっかけに、これら6軒の酒蔵を中心として、平成24年から「鹿島酒蔵ツーリズム」の活動を始められています。
それまで個別に行われていた「蔵開き」の同時開催をはじめ、「花と酒まつり」や「発酵まつり」などのイベントとの連携を通じて、鹿島市の活性化に尽力されておられます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- ANAグループ JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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JR長崎本線肥前浜駅にやって来ました。
肥前浜駅は、観光案内所と肥前浜宿のまちづくり団体「NPO法人肥前浜宿水とまちなみの会」の事務所を兼ねていて、NPO法人の方が常駐して訪れる観光客のお世話をなさっています。
この日はあいにくの雨だったので、身軽になるため荷物を預かって頂けるかお伺いすると、快くお引き受けくださいました。 -
駅前の光景です。
では、雨の中を町歩きに出発します。 -
こちらはお漬物屋さんです。
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国道207号線との交差点を渡って、先に進みます。
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多良岳山系を源流とする良質な水と、佐賀平野の美味しい米に恵まれて酒造りが盛んな肥前浜宿には、たくさんの酒蔵が建ち並んでいますが、こちらはその内の一軒で、「鹿島酒蔵ツーリズム」に参加されています。
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こちらの酒蔵が醸造した、佐賀鍋島藩にちなんだ銘柄の「鍋島 大吟醸」が、世界最高の権威と評されるワインの品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」で、平成23年に日本酒部門の最優秀賞「チャンピオン・サケ」の栄誉に輝きました。
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突き当たりに酒蔵通りが見えてきました。
酒蔵通りと通称されているこの通りは、長崎街道の脇街道である多良海道(多良往還)になります。 -
先ずは酒蔵通りを西(右)に曲がって、通りの西端まで行ってしまいます。
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酒蔵通りの西端までやって来ました。
ではここで引き返して、酒蔵通りを東へ向かって歩きます。 -
酒蔵通りの町並みです。
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茅葺屋根の厨子2階建ての町家です。
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クド造りの茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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屋根の形状が複雑に入り組んでいます。
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酒蔵通りの町並みです。
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こちらは和菓子屋さんです。
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右側の寄棟屋根の町家は、大きな持ち送りで下屋を支えています。
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白漆喰を塗籠めた妻入りの町家です。
戸袋には「魚屋」の文字が鏝絵で浮かび上がっています。 -
酒蔵通りの町並みを振り返ったところです。
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こちらは、奈良漬や粕漬などを製造販売しているお店です。
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そのお店の向かいには、武家屋敷を想像させる立派な門構えが残っています。
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その門内から見たお店の光景。
現在は地酒の小売りのみで酒造りはされていませんが、以前は「乾盃」という銘柄の日本酒を醸造していた酒蔵で、店内には当時の作業着や酒樽などが残されているそうです。
なお、現在は「鹿島酒蔵ツーリズム」の賛助会員をされています。 -
レンガ煙突には「玉ノ香」と書かれていますが、これは以前ここで酒造りをしていた酒蔵の銘柄名なんだそうです。
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レンガ煙突横の路地を・・・
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奥へ奥へと進むと・・・
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鹿島鍋島藩士の旧乗田家住宅があります。
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さすがに武家屋敷です、正式な玄関には式台を備えています。
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下屋を支える持ち送り。
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所々に、鮮やかなベンガラ塗の名残が見えます。
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旧乗田家住宅の庭を彩るアヤメの花。
では、酒蔵通りの町並みへ戻ります。 -
酒蔵通りの町並みに戻って来ました。
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こちらは問屋場です。
この地方では継場と呼ばれています。 -
江戸時代に建てられたこの建物には、馬繋ぎの金物も残されています。
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酒蔵通りを振り返った光景です。
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こちらはかつての浜郵便局跡で、現在は八宿公民館として使われています。
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酒蔵通りの町並みです。
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ナマコ壁が特徴のこちらの町家は・・・
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醤油の醸造場です。
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軒先に置かれた大きな釜は・・・
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以前使われていたんでしょうね・・・。
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こちらは「鹿島酒蔵ツーリズム」の賛助会員をされている酒蔵です。
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この辺り一帯の建物は・・・
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掲げられている日本酒の銘柄看板からも判るように・・・
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この酒蔵に関係しています。
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意匠を凝らした格子の入っているこちらが、その酒蔵の店舗になります。
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こちらは、酒蔵をリフォームしてオープンした多目的空間で、ギャラリーやカフェとして使われています。
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こちらは、この先にある酒蔵の別宅だそうで・・・
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軒先に杉玉が吊られています。
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この大きなガラス窓には、ついつい目が行ってしまいます。
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こちらの町家の白漆喰塗の外壁には、「魚市」の鏝文字が浮かび上がっています。
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酒蔵通りの町並みです。
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板壁がこの町家に良い表情を与えています。
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2階の欄間が珍しいこちらの町家は、セレクトショップです。
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こちらも「鹿島酒蔵ツーリズム」に参加されている酒蔵です。
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こちらはれっきとした日本酒の酒蔵なんですが・・・
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芋焼酎も作っておられるようです。
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こちらは古い酒蔵を使った食事処です。
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こちらは「鹿島酒蔵ツーリズム」の賛助会員をされている酒蔵です。
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こちらは、「鹿島酒蔵ツーリズム」の賛助会員をされている酒蔵の一番蔵です。
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長屋門風の造りの町家です。
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有明海から水揚げされた魚を取り扱っていた旧魚市場です。
鹿島市全体の魚を取り扱うには手狭になったため、昭和39年(1964年)に移転したそうです。 -
日本酒の仕込み水として使われている、多良岳山系を源流とする良質な伏流水。
地下150mから汲み上げておられるそうです。 -
こちらが上の写真の水を使っておられる酒蔵で・・・
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「鹿島酒蔵ツーリズム」に参加されています。
では浜中町八本木宿を終えて、南側の浜庄津町・浜金屋町へ向かいます。 -
鯉のぼりが渡された浜川を渡った先が浜庄津町・浜金屋町地区です。
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浜庄津町・浜金屋町地区にやって来ました。
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この路地を入った奥に、独特の茅葺屋根が架かった風情豊かな町家が連なっているので、先ずはそちらへ向かいます。
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狭い路地を進むと・・・
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独特の茅葺屋根の町家が目に飛び込んできました。
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素朴な中にも強烈なインパクトを放つこれらの町家は・・・
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見る者を引き付けてやまない魅力と感動を与えてくれます。
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この辺りの町家は、このように寄棟屋根を基本としつつ・・・
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一部クド造りや矩折れの屋根を持つ町家が混在しています。
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茅葺屋根を鉄板で覆った町家も・・・
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所々で見ることができます。
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では、公園を抜けて浜川側へ回ります。
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浜川側からの光景です。
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同じような姿に見えて、それぞれに異なる個性を備えた3軒の町家に・・・
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いつまでも見ていたい衝動を掻き立てられてしまいます。
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では、先ほど曲がった路地の入口まで戻ります。
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路地の入口まで戻って来たので、先へ進みます。
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こちらの町家も、かつての茅葺屋根を鉄板で覆っておられます。
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こちらの町家は、茅葺屋根だけかと思っていたら・・・
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奥に鉄板で覆った屋根の架かった部分もありました。
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2階窓の内側に手すりを設けた町家です。
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浜庄津町・浜金屋町地区の町並みです。
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鮮やかなベンガラ塗の町家です。
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茅葺屋根の町家が隣り合って並んでいます。
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こちらの2軒とも、コの字形の形状をした典型的なクド造りの町家です。
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このアングルから見ればコの字形になっているのが見て取れます。
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こちらの町家は、1階にもガラス窓をとっておられます。
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こちらの町家も、このアングルから見ればコの字形になっているのがよく判ります。
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こちらの町家も、かつての茅葺屋根を鉄板で覆っておられます。
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浜庄津町・浜金屋町地区の町並みです。
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小さな花壇が町並みに彩りを添えています。
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った、平入の町家と・・・
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妻入りの町家が隣り合っています。
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さて、そろそろ浜庄津町・浜金屋町地区の町並みも終わりのようなので、荷物を取りに肥前浜駅へ戻ります。
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国道207号線(多良海道)沿いで見かけた、白漆喰塗籠めの大きなお米屋さんです。
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お米屋さんの先で、先ほどのクド造りの町家が見えたので、もう少し近くに寄って観察します。
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ここから見てもコの字形になっているのが判ります。
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この姿、いつまで見ていても飽きません。
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でも、そんなことも言っていられないので、駅へ急ぎます。
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風情のある自転車屋さんです。
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こちらの町家の2階のガラス窓は当初の物が残されています。
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国道207号線沿いの町並みです。
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こちらは、町歩きの最初の頃に見たお漬物屋さんです。
肥前浜駅に戻ると、次の目的地に向かうバスまで少し時間があったので、NPO法人の方と肥前浜にまつわる話などをしながら過ごし、いろいろとお世話になったお礼を言っておいとましました。
再訪したい町が、またひとつ増えました。 -
では、次の目的地目指して出発です。
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